2009/10/04 - 2009/10/04
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ゆうこママさん
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久しぶりの嵯峨野。
大覚寺や清涼寺で秋の特別公開中の文化財を見て、ついでだからと秘仏公開中の醍醐寺にも行ってきました。
仏様のご利益か、偶然に入ったお店のアドバイスで、「渡月橋を渡る中秋名月を、川面に浮かべた船より愛でる」イベントに参加することができました。
あ〜、日本に生まれてよかったあ。
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旅の基点は、JR嵯峨嵐山駅。
紅葉の時期の嵯峨野は、殺人的に混雑するので、紅葉には早いこの時期に。
朝早い時間はすいてるとの4トラ情報で、珍しく早起きして、9時過ぎには到着。(遅、笑)
人影まばらでいい滑り出し。 -
まず目指すのは大覚寺。
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目的は、秋の特別公開「大覚寺の名宝」
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大覚寺の正式名は「旧嵯峨御所大覚寺門跡」
平安初期の嵯峨天皇の離宮が始まり。
門跡寺院なので雅やか&ゴージャス。 -
門を入ってすぐに目に入る玄関もドドーンと立派。
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大沢池
五大堂から定番のショット。
9時半前のまだ早い時刻だからなのか人影は、ほとんどなし。
静か。
うぐいす張りの廊下を歩く音が、きれいに聞こえる。 -
宸殿は重要文化財。
屋根がいい。正面から見てみたい。
名宝展は、やっぱり仏像がよかった。
特にふたつの大威徳明王が好き。
牛と明王の足がいい。
毘沙門天立像も好きなタイプ。 -
大覚寺を後にして、もと来た道を戻り、
六道の辻を清涼寺の方面へと進む。 -
清涼寺、2度目の訪問です。
ここもほとんど人がいない。ひょっとして今日って平日だっけ?!と心配になるほど。 -
仁王門を入ってすぐ右手の経堂へ。
回転式巨大経蔵を押しながら歩いて1周するとありがたーいお経を読んだのと同じ効果があるという、
インスタントご利益アトラクション。
先月行った高野山の経蔵はビクともしなかったので、受付係のおじさんに、ひとりでも廻せますかとお聞きしたところ「最初はちょっと重いけど大丈夫だよ」って、にっこり。
事故もなく無事に帰宅したのでご利益があったということでしょう。
おじさん、ありがとう。 -
経堂の前には愉快な仏さまトリオが。
笑仏様と言うそうな。
中尊はきりりとして、すこし微笑んでおられるが、脇侍のインパクトが強烈。
笑顔の力はすごい。自然にこちらの顔もほころんでくる。
清涼寺に行った人は、絶対にここに行くべきだ。(と思うけどな) -
にゃー
猫ひろしの前世か -
今くるよの前世にちがいない
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いよいよ本堂へ。
まずは、お線香でご挨拶。 -
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栴檀の木を彫ってつくった釈迦如来がご本尊。
この奥にお住まいです。
その昔、ここのドレープ&重ね着の釈迦が流行って全国で模刻されたらしい。清涼寺式釈迦如来として2、3箇所で私も見たけど、うーん、まあまあ。
顔立ちと衣装は、確かに「よそとは違うのよ」って個性を強烈に放っている。 -
本尊の裏には、釈迦像の彫刻中の様子を描いた大きな絵が。
これは、その説明の図。
信心深い方からすると違和感を覚えるかもしれない。ほとけ様ではなく仏像を製作していますという感じなのだ。複数の仏師が像を取り囲んでノミをふるい、横ではノミを研ぐ人まで描かれている。 -
本堂の奥の扉を開けて庫裏へと向かう。
廊下から見た弁天堂や庭。
秋が深まると、すばらしい絵となることでしょう。 -
小堀遠州作と伝えられるお庭を拝見。
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境内に戻って、霊宝館へ。
途中に古井戸を発見。
徳川将軍綱吉の生母、桂昌院が寄進した井戸。
ところで桂昌院。
綱吉のとんでもないお母ちゃんとして有名で、あの生類哀れみの令にも関わっているとかいないとか。
だが、彼女のお陰でどれほどの文化財が今に残っていることか。
古い寺院で彼女の名を目にすること、よくあるような気がするのだが。 -
清涼寺(嵯峨釈迦堂)の春季 霊宝館特別公開。
お宝ザクザクです。
室内に入るとすぐに阿弥陀三尊像(国宝)と文殊、普賢両菩薩(重文)がお出迎え。
阿弥陀三尊は3人ともキレイに整ったイケメン。
釈迦十大弟子像(重文)はあんまりタイプでない。
四天王(重文)も頭でっかちで精神的に頼れるチーム4というよりは、お笑い系のごっつい4人組というカンジ。
兜跋毘沙門天立像(重文)は、東寺のみたいに西域風の衣装をかっこよく着ているのですが、何かにびっくりして顔が縦に伸びちゃったみたいで面白い。
それから、木造毘沙門天坐像というのを初めて見た。
いつも何かと戦っている毘沙門天がちょいと一休みという風情。そりゃ24時間365日、戦えないよね。 -
源融の墓
源融は嵯峨天皇の子で源氏物語の光源氏のモデルといわれるお方。
霊宝館の阿弥陀は、源融に似せてつくられたそうだから、イケメンなわけだ。
墓は多宝塔の後ろにひっそりとある。 -
嵯峨天皇の墓?宝塔
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檀林皇后の墓?石塔。
源融の墓のとなりに、目立たないようにふたつ並んでいる。
なぜか、近江の石塔寺を思い出してしまった。
いつ頃のものなのだろうか。 -
豊臣秀頼の首塚
なぜここに? -
そのとなりには、大阪の陣 諸霊供養碑が。
なぜここに? -
昼食は清涼寺から二尊院へ向かう愛宕道沿いのドックカフェで。
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BLTサンドをいただく。
厚切りベーコンが、おいしい、おいしい。 -
愛宕道沿いの小さなお堂、慈眼堂。
解説看板によると、
藤原定家の念持仏と伝えられる木造千手観音が本尊。
解説の写真を見ると、優美なやさしい観音のよう。
扉に小窓が開いているので、顔を近づけてみる。
暗さに慣れてくると、うっすらと姿が見えてくるが、お顔は全く見えない。残念。 -
罰当たりかなと思いつつ、写真を撮ってみたが、やはりお姿は見えない。
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愛宕道沿いで見つけた和風小物のお店。
京呉服嵯峨 マルホンさん。
このお店のご夫婦?が、私に思いがけないハッピーを運んでくださった。
外にはお手ごろ価格のポーチなどがいろいろ。
店内にはそれはそれはシブーイ感じの草木染のバッグなどが並んでいる。
京都といえども、お土産の和風小物はアジアの国製のものが多い中、ここはホントのメイドインジャパンなんですって。
他のお店から聞きました。 -
ポーチを探していた私は、かわいい小紋の布でできたちょうどいいサイズのを発見。
かさばるので詰物を取ってもらったり、包装をしないでもらったりといろいろとお願いし、奥さん(?)とおしゃべりしていたら、ご主人(?)が今日はもうお帰りかと問いかける。
土日の2日間、中秋の名月を観る舟を出すイベントが渡月橋の辺りであるので、よかったらどうぞと声をかけてくださる。名づけて「おいでやす嵯峨嵐山キャンペーン」
昨夜は雲がかかっていたが今日は大丈夫そうだから是非にとおっしゃる。
加盟店で買物をしてスタンプを2個集めるとタダで乗せてくれるのだ。
迷うそぶりを見せたら、これから行く二尊院の近くの陶器の店も加盟店だし、もしスタンプがもう1個集められなくても自分が夜、現地にいるから声をかけてくれれば乗せてあげますよとまで言ってくださる。
「でもな〜、京都のやきもの、あんまり好きなの無いしな〜」、なんて思いながら「マルホン」のスタンプが押されたカードをもらって店を出た。 -
二尊院
本尊に釈迦如来と阿弥陀如来の二尊をまつるため、こう呼ばれる。
平安初期、嵯峨天皇の勅願による寺院。
都から見ると、嵯峨の野の大覚寺などの離宮からさらに離れた奥山の祈りの場といった風情。 -
山門(総門)をくぐるとすぐ左手に「西行法師庵の跡」
ここ嵯峨野には西行ゆかりの地が次から次へと出現する。石碑の横には桜の木。 -
「紅葉の馬場」と呼ばれる参道の先にある黒門からみた境内。
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紅葉には早く、萩の花には遅い。
が、小さな真っ赤な実をつけた樹が、境内を彩っている。 -
本堂
この扉の奥に二尊がおわす。
鎌倉時代、春日仏師の作。
いかにも都風の仏像で上品なご様子。
「ザ.ピーナッツ」仏といったら、叱られるかしらん。
ナニそれ? ピーナッツ?。 昔すぎるって(笑)
分かったあなたも、それなりのお歳ですよ。 -
鐘楼の鐘は、撞かせていただける。
しあわせの鐘というそうな。
平成4年に再鋳したもので、すぐ脇には1604年鋳造の旧梵鐘が置いてある。 -
二尊院のすぐ近くの
しがらき焼 窯元 小陶苑 -
マルホンさんが薦めてくださったお店。
買う気は全く無かったが、一応覗いて見ることにした。 -
ひととおり見て、じゃ帰ろっかなって時、ひとつの花器に目がいった。
手のひらに乗るくらいの小さな小さな一輪挿し。
葡萄の文様が描かれている。
目が離せなくなった。手にとってみた。
1分後には、お店の奥さんを呼んでいた。
1点、お買い上げ〜。 -
つづいて、渡月橋方面へ。
途中で見かけた西行井戸?
西行にどんな縁があるのか不明。 -
-
嵯峨天皇の皇女、有智子内親王の墓。落柿舎のすぐ脇にある。というより、落柿舎が御陵の脇にあるというべきであろう。
当然のことであるが嵯峨野は、嵯峨天皇ゆかりのものによく出会う。
清涼寺で登場した源融も嵯峨天皇の皇子だったしね。 -
落柿舎
柿がいい具合に色づいています。
そろそろ落ちる時期でしょうか。 -
-
落柿舎周辺の畑は、秋の農作業のまっただなか。何か植える準備か。
田んぼは、黄金に稲穂を垂れて刈入れを待っている。 -
午後2時頃の渡月橋。
さすがにこの辺りは、観光客でごった返していた。
ここで、スタンプを2個押したカードを、お月見の券と交換。6時乗船の予約をして、一旦嵯峨野を後にした。 -
醍醐寺
嵯峨野からJRとバスを乗り継いでやって来た。
京都の北西から南東へ大移動なので、時間もお金ももったいないコースだが、秘仏本尊の開帳は11月30日までの期間限定。なので、大移動を強行した。
写真の金堂(国宝)にて、醍醐寺上醍醐の本尊准胝観音菩薩と対面。 -
醍醐寺五重塔
堂々たる塔が秋空に突き刺さる。
大迫力。 -
霊宝館では秋の特別公開中。
この日のお気に入りは
まず、快慶作の不動明王坐像。顔を真正面を向けず少しだけ左側にひねった状態でこちらをにらみつける。
鎌倉時代の如意輪観音坐像は品よく、
十一面観音はやさしくすっきりしたお顔できれい。
重文の千手観音立像は脇手がすごい。
ぜーんぶ揃って前〜ならえ!
千手の思いが四方に広がるのでなく前方の一点を目指してくる。「そこのあなた、あなたに手を差し伸べているのですよ」というメッセージか。
大威徳明王の牛の目がかわいい。 -
醍醐寺を急ぎ足でみた私は、また、JRで嵯峨野に戻ってきた。
歩いて渡月橋へ。
写真は、歌詰橋。
西行がこの橋のたもとで歌を読んだそう。
駅から渡月橋へ向かう途中で見かけた。 -
嵐峡の乗船予約時刻は6時。
早い出発の舟が川面に浮かんでいる。
あたりはいい具合に暗くなってきた。
月が渡月橋のたもとから登る。
岸辺では平安装束の男性がパンフルートの演奏。 -
提灯をつるした屋形船に乗り込む。
船べりをやさしくたたく水の音が風流。
船頭さんの竿で船はゆっくり川の中央から上流方面へ。
少し登ったところで向きを変え、後はゆるやかな川の流れにまかせて舟は渡月橋へと下ってゆく。 -
ちっちゃいですが、十六夜の月。
亀山上皇が「隈なき月の渡るに似る」と詠んだ渡月橋。
今まで橋の名前になんて全く気に留めていなかったが、こんな由来があったのだ。
まさに「月が渡る」ひとときをこの目でみることが
でき、最高の気分で帰路についた。
マルホンさんのおかげです。どうもありがとうございました。
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この旅行記へのコメント (6)
-
- Rさん 2009/10/15 23:01:54
- イケメン!
- ゆうこママさん、こんばんは♪
一日かけてじっくりとお寺を拝観なさったんですね。
たくさんの仏像をご覧になったようで羨ましい〜。
どこも名前だけは聞いたことがありますがまだ伺っていないお寺ばかりです。
特に気になったのが清涼寺。
お宝ザクザク、いかもイケメン揃いですか!
くぅぅぅ〜たまりませんね!!!
毘沙門天の坐像とは珍しい。
たまにはちょっと休みたくもなりますよね。
素敵な出会いのおかげで綺麗なお月様も…。
ゆうこママさんの楽しいコメントのおかげで
京都への憧れがさらに高まりました。
Rita
- ゆうこママさん からの返信 2009/10/15 23:32:58
- RE: イケメン!
- こんばんは。
イケメン揃いの清涼寺
そうなんです〜。やっぱ仏像もかっこいいほうがいいですもんね。
でも、ちょっとぶちゃいくな可愛いやつも好きです。
特に私は邪鬼が好きでして。
四天王系はどこの像も力一杯頑張っているイケメンが多いのですが、ちょっと弱気な部分があるのもいいですよね。
あ〜、仏像のことになるとつい興奮してしまう。
-
- たらよろさん 2009/10/10 22:05:10
- 名月★
- こんばんわ〜〜
嵯峨野、、、これからの季節、観光客で大賑わいになりますね〜
それにしても、素晴らしい名月。
雲ひとつ無く、くっきりと浮かぶ月が素晴らしい。
横笛の音色が耳元でしているような錯覚さえ覚えます。
秋の夜長を楽しむのもいいですね。
たらよろ
- ゆうこママさん からの返信 2009/10/10 23:18:13
- RE: 名月★
- 素晴らしい名月を堪能でき、幸せでした。
でも実は、それで風邪ひいちゃいました。
川の上は、思いのほか寒いんですねえ。
タートルの綿ニットに長袖を羽織っていたのですが、それでも寒くって。
季節の変わり目の旅って、服装に悩みます。
-
- morino296さん 2009/10/06 21:16:26
- 風流ですね
- ゆうこママさん
こんばんは。
完成前に失礼します。
大覚寺、清涼寺、そして醍醐寺と随分頑張りましたね。
朝早くから行動開始されたからこそですね。
嵯峨野、今年は、新型インフルエンザのせいか、
いつもより人が少ないように思いますね。
渡月橋からのお月見とは、なんと風流なことでしょうか。
お楽しみに慣れて良かったですね。
morino296
- ゆうこママさん からの返信 2009/10/06 22:45:27
- RE: 風流ですね
- morino296さん
朝から頑張りました、私。
ぺこにゃんさんというトラベラーさんの早朝5時半からの旅行記に刺激されて、です。
しかしながら、6時に起きるのがやっとでした(笑)
インフルの影響、京都にも出ているのですね。
でも、そのお陰で静かな嵯峨野を楽しめました。
お月見は、思いもかけないことでとても幸せな体験をさせていただきました。
書きたいことが一杯で旅行記づくり、なかなか先へ進みませんがのんびりみてやってくださいませ。
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