
2009/08/11 - 2009/08/16
52位(同エリア351件中)
きっちーさん
夏だッ!
行くぜ、中国☆☆
夏休み~vvのひとり旅です!
今回は、前々から行ってみたかった、客家の土楼を目指そうと思います!
そもそも、この印象的なフォルムは頭に残っているものの、一体どこにあるのか?
そして、どうやって行けばいいのか??
あまり、準備もできないままの、勢いまかせの出発です~。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 航空会社
- JAL
-
朝の4時だいの電車に揺られ、ねむい目をこすりながら横浜を出発します。
現地でのアクセスが不透明なのも不安ですが、出発当日の8/11は台風が関東に接近しており、その進路が心配のタネ。
しかし、朝(つっても真っ暗)起きて空を見ると、曇ってはいるものの雨は降っていません。
よ、よし!
行くなら今だす・・!
なるたけ安い交通手段で成田空港まで行くつもりだったので、気合いを入れて早く出た、それが幸いします。
地下鉄に乗り換えようとした、その時・・!
電光掲示板に、『大地震が発生したため、列車が遅れております』という表記が流れます。
ええっ?!
地震??
電車に乗っていたため、まったく分りませんでしたが・・・。
乗り換え予定の地下鉄が遅れているようです。
やばいなー。
安くて早く到着できるルートを、路線検索で調べてきたのですが、乗り換えがうまくいかないとかえって何時につくか分からんぞ。
とっさに、ルートを変更します。 -
当初予定していたより交通費が高くついたけど、無事成田空港へ到着!
「これなら、あげに早く起きんでもゆっくり来れば良かったのう〜・・」
搭乗開始時刻まで、ベンチにどっかり腰かけてテレビを眺めていると・・・
ええ〜っ!
東海道線不通。
どこだか不明だけど、あっちこっちで交通マヒが起きています。
あっそう・・のんびりしていたら、電車止まってたかも・・。
早く出て、正解だった・・。
なんだか、状況が飲み込めないまま、飛行機がやって来て・・・・そのまま一気に空の上! -
アモイ着。
早っ(笑)。
久しぶりの中国入国は、なんだか検疫だけがとっても強化されている印象です。
「いいのかっ?!」つーくらい、スルーな入国審査より、体調などの問診カード審査(?)にエライ待たされます。
入国審査はあいかわらず、質問もなにも無し。←あんま聞かれても分からんですが〜
日本の入国審査のような、「指紋登録」「顔写真撮影」などといった、人権無視のような真似はありません。
あれって、ホントひどいと思います。
だって、自分が国籍置いていない国に、指紋・顔写真なんていう、思いっきりプライベートな個人情報を管理されるのって、絶対おかしいですよ。
しかも、肝心の情報管理については、「だれが責任もっているのか」とか「いつまで、どういうかたちで保管(または破棄)されるのか」とか内外ともに説明不足だし。
少なくとも、機内放送では「拒否すると入国できません」つーだけで、管理する側である日本政府の個人情報保護制度については一切案内がありません。
セキュリティーをいうのであれば、「日本人」の出入国には適用されないわけですから、「外国人」=犯罪者を前提とした差別的なにおいがプンプンしています。
日本の入国審査の話スよ!
まあ、そんなわけで、とかく人権問題をやり玉にあげられる中国ですが(もちろん問題は問題として)、出入国に関してだけは、人権感覚に疎い日本政府よりはマシなのだ〜。
思い出したら、腹が立って来ちゃった!
あー!
どうにかなんないものかな、ああいうやり方は許せんじゃ。
俯きかげんに、キャリートランクを転がしながら出口をくぐると、出迎えの人、人、人・・。
もちろん、ひとり旅には1階到着ロビーに待つ人なんて無く。
「ちょっとこの瞬間が、毎度さびしいよね〜」
と、ぼやきながら両替所を探します。
あれ?
ないよ・・?
「両替できないと、先に進めない〜っ」
あせって、インフォメのお兄さんに聞くと、「2階の出発ロビーにあります」とのコト。
エレベーターで上の階へ行くと、あったあった!
なんで、2階なのか?
よう分からんのですが、両替を済ませタクシーに乗り場へ急ぎます。
焦った〜(汗)。
「到、湖浜長途汽車站!」
大都会アモイから土楼までの道程が、かなりアヤシイのですが〜。
そこはそれ、バスターミナルへ行けば何とかなったりするものなので、とりあえずタクシーで行ってみましょ!
「つきましたよ、お客さん」
暑っ。
つか、蒸し暑っ。
ガツッ、と手動の座席ドアを開けたとたん、南国の湿気が・・。
日本より南〜。
あっちいなあ〜。 -
アモイ国際空港からタクシーで、33元。
厦門市内の湖浜長途汽車站(バスターミナル)へやってきまちた。
チケットボックスの小姐に、
『到、龍岩長途汽車站。今天。1張票』
のメモを見せると彼女は慣れた様子で、チケット代はレジの表示を見せ、発券したチケットの出発時間とゲート番号に、○をして渡してくれます。
厦門湖浜長途汽車站→龍岩長途汽車站 83元+保険代2元!
「2時出発か・・おわっ!!あと5分じゃん!」
あたふたと、奥にならんだ出発ゲートへとトランクを転がします。
ちょうど指定の8号ゲートが開いたようで、荷物を預け引き替えのカードをもらって、切符に記載された席へつきます。
車内は、ほぼ満員!
何分おきに出てるのか知らないけど、スムーズに乗れて良かった、ラッキー。
このときの自分プランは、福建土楼までの行き方!
アモイ→龍岩→永定→土楼という至極大雑把なもの。
どこまで行けるかわかりませんが、もし今日中に行けそうもない距離だったら、龍岩で一泊するくらいにしか考えておりませんでした。
さて、車内テレビで『ナイトミュージアム2』を観ているうちに、どうやら終点の龍岩汽車站へ到着したもよう。 -
一緒に乗っていた皆さんは、ここが終点らしく、出口へ行ってしまいますが、私はまだ先がある・・。
ここで悩みます。
時間は、まだ4:30くらい!
この、龍岩で一泊するか、それとも着くのが何時になるか分からない、土楼を目指すのか!!
今朝は3時ごろ起きで、ろくろく寝ていません。
できれば今夜は、風呂・トイレ共有確実の土楼よりは、龍岩のフツーのホテル(つってもエコノミー)で、マイバス・マイトイレでゆっくりくつろぎたいところ・・。
揺れる乙女ゴコロ。
しかし、このバスターミナルで勘違いに気が付いたのですが、バスは、
アモイ→龍岩→永定→土楼
ではなく、
龍岩→土楼
直通で発着しているのです。
目の前にずらりと並ぶ、土楼往きのミニバス。
ああ、もうっ!
行っちゃおう!! -
所詮、好奇心には勝てません。
不便だろうが、トイレが共有だろうが、土楼が見たい!泊まりたい!
この「土楼」往きが、「永定土楼民俗文化村」まで、行くのかどうか。
謎ですが、いったん決めると心がはやる〜。
龍岩汽車站の駐車場にあるチケット窓口で、「到、永定土楼民俗文化村」と、メモを見せます。
22元のチケットを渡され、駐車場でキョロキョロしていると、あっという間に客引き(?)の女性に土楼往きのミニバスへ「1名さまご案内〜」されます。
満席になったところで、4:40出発!
発車してすぐにおこなわれるバスの許可チェック(?)が清むと、あとは乗り合いタクシーのような状態で、上下車するたびにどこだか分らんとこで(笑)停車させながら走っていきます。
長い道中に飽きたのか、隣に座っていたお爺さんが、急に話しかけてきます。
むにゅっ!
わからんちゃ。
「対不起、我不是、中国人」
と答えると、「どこの人?ハンゴー(韓国人)??」
女子のひとり旅はハンゴーイメージ?
「我是、ルィーベンレン(ルィは巻き舌気味で)」
「ほぉー。日本から、土楼を見に来たの?」
「はい。ここからだと、どれくらいで着きますかね??」
「そうだねえ〜」
「あと、30分くらいよ」
やり取りを聞いていた、車掌の女性が教えてくれます。 -
おじいちゃんが降りてしまうと、うしろの席から大学生くらいの女の子が、「こんにちは!」と日本語で声をかけてきます。
「高校で日本語を習ったんです」と照れたように笑いながら、隣の席に移動してきた彼女、黄繁芳さんは、ひとり旅だと話すと目を丸くして、「誰か知り合いがこっちにいるんですか?」と尋ねてきます。
「いや、全然・・」
「ケータイは?家の人に連絡取りたいときは、どうするんですか?」
「あー。国際モバイルじゃないから、中国へ持って来ても使えないんで・・(つーか、持っていないのだが)」
「ええーっ!不便でしょう!」
なんだか心から心配されてしまったようで、
「あの、これ私のケータイアドレスです。いつでもいいんで、困った時はかけて?」(有事打我的電話)
渡されてしまいます。
・・・年下の子の保護欲を誘ってしまった。
いちおう、みそじーに掛かってしもうたんだけどにゃ。
なんか、そんな危なっかしく見えるのかな、おれっち。
「じゃあ、遊びのネームカードなんですけど〜」
お返しにフォトラで作った名刺を(笑)お渡しします。
本名+住所入っているから、あんまり使ったこと無いんですが。
でも、日本語で書いてあるのと、カラフルさがウケたのか、黄小姐はすごく嬉しそう。
「もうすぐ、乗り換えですよ」
と、教えてくれます。
「到着したんですか?」
「ええと、このバスはここまで。あとは・・・」
黄小姐の言葉が終わらないうちに、車掌さんが「小姐、土楼へ行くならここで降りるのよ。乗り換えの車が来ているから」と手招きします。
平遥のように電気カートや人力車が、観光客をむかえに来ているのかと思いきや、バイクと旅館バスのようなミニバンが待ち構えています。
黄小姐に「さよなら」を言う間もなく、あれよあれよとトランクごと車に乗せられ、何人かが乗り込むと同時に、車が走り出します。
「你好!」
隣に乗り込んできたおばさんが、声をかけてきます。
「你是、日本人?」と尋ねられたので、「そうです」と答えると、「いま日本人の男性が逗留しているわよ」と教えてくれます。
日本人男性?
なんだろー?
バックパッカーみたいな人が、来ているのかな?
それとも、世界遺産『福建土楼』だし団体さんが来ているのかも・・。
泊まるところは決まっているのか、と聞かれるので「永定土楼民俗文化村の『振成楼』に宿泊する」とメモに書き込むと、おばさんは弾んだ声で、
「土楼なら、私の家がそうよ!」
と肩をたたかれます。
「何泊したいの?」
「えーと、2泊」
「1泊30元!どう?」
30元?!
日本円で480円くらい。
安っ! -
今宵の宿が決まり、安心したところで、ミニバンは田んぼの広がる田舎道を、何処までも走っていきます。
ぶっちゃけ、黄小姐と別れた町の十字路から、この「いかにも」な引き込み車に乗らずに、土楼の村まで徒歩で行こうとするのは、地理の不案内が克服されていたとしても、距離的ムリ!
乗り合いバスは、相当な距離を進んでいます。
おばさんの営業トークに付き合う車窓の向こうで、少しずつ日が傾き、あたりは薄暗くなって・・。
乗り換えてから20分ほど。
6:50、バスは小さな町に停車します。 -
謎の言葉に興味を惹かれつつ、いよいよ土楼に足を踏み入れます!
世界遺産だ!ヤッホーっいvv
おばさんとKさんのあとにくっついて、ちいさな川を渡り、土楼の入り口に近づいた途端・・。
う・・・ッ!!
猛烈な刺激臭が鼻を覆います。
クサイだ〜っ(涙)!!
それもそのはず。
土楼の中へ一歩足を踏み入れると、テリトリー意識むき出しのニワトリが、何匹も野放しのまま、こちらを睨みつけています。
そこへ、頭を低くたれた犬がわりこんできて・・・。
「コケッ!コケッ!」
ニワトリが風圧をあげて、走りまわります!
そして、私の足元には、ニワトリ様およびお犬様の落とし物が、点々と・・。
ジーザス・・。
動物園かここは・・? -
「ここよ!」
ミニバンを降りると、いっしょに乗ってきた他の観光客の人たちは、どこかへ行ってしまい、おばさんに連れられて、通りに面した宿へ招き入れられます。
フロントにいた男性に、おばさんが声をかけ「こっちよ」と彼を伴い、通り向いの円楼に歩きだします。
「こんばんは」
おばさんの横を歩いていた男性が、日本語で話しかけてきます!
「あ、どうも・・。日本の方ですか?」
「ええ、こっちに住んでいるんです」
「すごいですね・・!」
その男性Kさんは、アモイ大学の研究生(?)で、この地域に滞在して円楼を研究されていらっしゃるそう。
すごいっすね。
「僕、4階に居ますんで。階が違うと会わないかも知れませんけどー」
ハイ?
それって、どんなん?
-
茫然としている間もなく、おばさんとKさんは、そばにある階段をスタスタあがって行ってしまいます。
ひいぃぃ〜っ!
こないなトコ、おいてかんといて〜(泣)! -
木造のいまにも踏み抜いてしまいそうな階段で、3階へでると、おばさんが赤いポスターの剥がれかけたドアの南京錠をはずして、
「この部屋」
と入れてくれます。 -
あるのは電気・ごみ箱・ベッドだけ。
(テレビが無い・・・)
真夏の蒸しあがるような夜ですが、エアコンもありません。 -
「あのう・・。トイレはどこですか?」
「こっち」と、おばさんが廊下へ出て、円周に中庭を囲む手すりの下の引き戸を開けます。
引き戸の中にあったのは、カメというか・・・壺?
え?
人が行き交う(この階に住んでいる人がいるのか分からんが)廊下で、トイレが敷居も無く、しかも壺?!
「・・どうやって、するんですか・・・?」
「簡単、簡単」
おばさんが、壺のふちギリギリで腰を浮かせ、空気椅子のように、壺トイレ使用法の見本をみせてくれます。
マジかよ・・。
-
「ここのトイレって、この壺だけど、だいじょぶ?」
Kさんの声で我にかえります。
「あはは・・は・・。たぶん・・」
見栄を張ってしまう自分が悲しい・・。
(む、無理〜・・)
「やっぱり、1泊にしときます!!」
それでも、懲りずに泊まりたがるのも、どうかしてると思いますが・・。
夏の思い出よ、思い出! -
やがてKさんが行ってしまい、ひとりでハエと格闘しながら、夕飯を終えます。
「ハエ、やばいよな。なんかお腹壊しそうだなあ〜」
土楼へ戻ろうとすると、
「小姐!」
ホテルのカウンターにいたおじさんに呼び止められます。
はい、なんでしょう?
渡されたのは、フラッシュライト。
山登りにでも出てきそうな、懐中電灯です。
おじさんは丁寧に使い方を説明してくれます。
言葉が通じなくても分かるように、点けたり消したり。
なんだろ?
おもての街灯が、少ないのかな。
人の親切は、素直に受ける主義なので、「謝謝」と有り難くお借り致しました〜。
おもてへ出ると、ホテルの前に椅子をならべて、近所のおじさんおばさん達が憩っています。
「ニーハオ〜」と、通りすぎようとすると、モショモショ囁きあっていたオジサンが、ふいに「コンバンワ!!」と、大声で日本語挨拶してきます。
びっくらした・・。
「こ、こんばんは〜・・」
どこの馬の骨とも知れない旅行者に、よく声がかけられるよなあ〜と、思います。
小心な自分には出来ませんけど。
盧溝橋にもモン・サン・ミシェルにも、やっぱりいました。
世界中に好奇心旺盛で、人懐こい方はいるようです。 -
「じゃあ、明日はうちのホテルで」
商談成立に、笑っておばさんは、
「さて、ここへ荷物を置いて、夕食にしましょう」
と言います。
トランクを置いて部屋に南京錠をかけ、ふたたび階段をおっかなびっくり下ります。
さきほどバスが停まった場所の角を折れるとホテルがあり、1階の食堂におかずが並べられています。
勧められるままに席につくと、Kさんも並んで座ります。
Kさんは食事代込みで、あの土楼の4階で生活していると、おっしゃいますが・・。
生活・・・できるのかな・・?トイレ、壺だぜ?
フィールドワークを中心に土楼の研究をされているというKさんは、さすがに現地の事情に詳しくて、短い時間でしたがあれこれ相談にのってくださいました。
結局、このとき頂いたアドバイスがその後の旅に、ものすごい役に立ったのですが、この時はご飯に群がるハエに気を取られておりました(恥)。
Kさん、その節はお世話になりまして、ありがとうございましたーっ! -
1階は、鬼のようにくしゃいですが、3階は土壁の匂いしかしません。
煙突のよう造りなので、臭いが上がって来そうなものですが。
そういった刺激臭は感じません。
気になるのは、ホコリ?
このベッド、ダニとか大丈夫かなあ〜・・。 -
「どうよ、通じただろ?」
と、盛り上がっている面々に手を振り、懐中電灯で足元を照らしながら、土楼へ続くアスファルトの道を戻ります。
道路わきにはお店があり、少ないながらも照明だってちゃんとあるし、それほど暗いってわけでも、ないようだけど・・・?
しかし、ライトが不要に思えたのは、土楼の手前の小川を渡るまで。
一歩、くちゃい土楼に足を踏み入れると、墨を流したような暗闇です!
こ、これは、たしかに懐中電灯がなきゃヤバい!!
「本当に、古い農家のようなつくりだなあ・・」
ある意味、臭さも忘れて感心しながら、ギシギシと悲鳴をあげる階段を登ります。
南京錠がルームキー代わりの部屋へ入り、電球をつけると・・・やっぱ、蒸す(泣)。 -
天井は剝がれてるし・・。
-
かんぬき、って言うんでしたっけ?
ドアも、いまにも白アリが出てきそう・・。 -
虫・・・ゴキブリ・・とか・・?
電気を消したら、それこそ虫たちが百鬼夜行しちゃいそう・・。 -
カーテンらしき布をめくると、窓ガラスは無く、木組みの裏に、破れた金網が不揃いな格子模様を描いています。
たすけて〜っ!
夏の思い出は、返上します〜(泣)!! -
しらじらと夜明けが訪れます。
けさは・・イヤ、きのうは3時起きだったのに!
目を閉じていただけで、一睡も出来ませんでシタ・・・・!
暗くしないと眠れないのに、不安でライトを消せなかったのでした。
だって、根っからのヘタレで臆病者だし。
虫怖いし。
上下水道が無い場所で、泊まった事ないし・・。 -
窓の外を覗くと、外は触れるか触れないかの霧雨が舞っています。
にゃ!
天気がわるいにゃ!
湿度が高く、密閉性のある室内で電球のしたにいると、肌にじんわりと汗が浮かんできます。
まだ、誰も起きだしている気配がないので、いまのうちに・・。 -
廊下に出て、土楼写真をvv
-
世界遺産のわりには、崩れている部分があったり・・。
ちょ・・・っ!
地震とか、大丈夫だろうな?
いや、ぜったいヤバそー(汗)。 -
うむむ・・。
世界遺産なのに、補修予算とかついてないのかなあ?
ぐるりと、カメラをまわしていると。
あ。
気がついちゃったんですけど。
土楼はフロアを一周出来ちゃいそうに思っていたのですが、廊下の途中に角部屋(?)があって、それが壁のようにフロアを区切っており、さきへ行けないようになってるんです。
各区画には専用階段がついているので、うえには行けるけど、横に行くのは制限があるつくり。
にゃるほど。
これが、Kさんの言っていたことなんでしょう。
区画が違うと、階段で行き違うってことも無いわけです。 -
まだ薄暗い早朝なので、土楼に人影はありません。
-
昨夜は、じっくりと見られませんでしたが、数えてみると4階建て。
-
フロアの行き止まりまで、行ってみようかと思ったのですが、床がギシギシしていて・・。
-
気配を消して、コッソリ歩くという感じになりません。
この時間帯だと、フツー寝てるよなあ〜。
起こしちゃったら、迷惑だよね(汗)。
どこの部屋に住人がいるかもわからなくて、ヘタに動けません。
とりあえず、マイルームの周辺から撮れる場景を・・。 -
そうだ!
コレを撮っておかねば!!
・・・未使用ですよっ! -
だから、光の加減で湯気が立っているように見えますけど。
未・使・用!!←念押し
そう、これが長〜い中国トリップで唯一、使用をためらってしまった、壷トイレ〜っ!
ドンドンパフパフッ〜!
ははは・・・。
使えんかった・・。
見栄を張りましたが、都会っ子のワタシにゃ、「衝立もなく、人が行き交う廊下にある、壷トイレ」の使用は出来なかとですよ〜(涙)!
根性ナシと笑うがいいべさ〜っ。 -
トイレに行きたい!
シャワー浴びたい!
ゆっくり寝たい〜!
中国上陸、2日目。
そんな、気持ちでいっぱいですが。
まだ薄暗い、1階で我がもの顔のニワトリの声も聞こえない時刻です。
「もう少し、明るくなるまで待つか・・」
あきらめて、蒸し暑い部屋へ戻ります。 -
8時をまわると、あたりもすっかり明るくなりました。
でも、分かりづらいかも知れませんが、雨が降っとります!
ちぇっ。
お天気運は、良い方なんだけどなあ〜?? -
暗いうちだと、なかなか写しづらかった土楼の中心部も、けっこうキレイに撮れたんじゃないかと!←自画自賛v
-
やっぱり、あの端っこの部屋が、家賃も高いのかしら?
-
一族の人は、あの客引きおばさんのように、ふだん使用していなくても、持ち部屋(?)になっていて、Kさんや私のような外部の人は、部屋の持ち主に家賃を払うスタイルなんでしょうか?
-
しっかし、どこを見まわしても木造でして。
木造4階建て!
それだけで「大丈夫かな・・?」って感じなんですけど(笑)。
ふだん木造というと、アパートとか戸建てでも、2階くらいじゃないですか〜。
いや、でも、崩れている部分があったか(笑)。 -
日が昇ると、よけいハッキリ見えるんですけど・・。
-
見渡せば、私が泊まったフロアは、まだしっかりしている方なのかも知れません(汗)。
-
あそこの区画なんか、手すりも落ちちゃってて、柱なんかもジグザグになっちゃってるんですけど!
-
このド派手な、寿ポスターが貼られているのが、ワタクシの宿泊したお部屋。
ぶっちゃけ玄関はどれも同じデザインなので、こういったアクセントがないと、絶対迷う! -
ちなみに、私の部屋から廊下の少し先に、このようなキレイな扉のお部屋がありました。
こちらには、若いご夫婦が住んでいらっしゃるらしく、可愛い奥様が通りすがりに、挨拶してくれました。 -
やっぱり、こげな廊下でトイレなんて出来ないよぉ〜っ!!
ス☆ウィートなカップルが通る、廊下でっせ?? -
ひょっとして、私はかつがれていて、本当はどこかにトイレがあるんじゃなかろうか・・?
-
そんな疑惑がムクムクと心に湧きあがります。
-
あるとしたら、どこかな?
共有だと仮定して、フツーはワンフロアに一ヶ所なんだとうけど・・。 -
むかしの建物だし、あるとすれば1階だろうなあ〜。
-
昨夜の初見の印象では、1階のこちょこちょした内円部の建物は、ほとんど家畜小屋として使われているようでした。
-
土楼の内円部には、祖堂があるとガイドブックにありますが・・。
どう見ても、敬われているような場所には思えません。
うえから見ただけでも、使わなくなったような机や、バイクまで置いてあるし。 -
よくよく見ると、城砦のような造りです。
土楼の外で飼育せず、内円部に家畜という「財産」を囲いこんで、いざとなったら籠城もできる、ということなんでしょうか? -
ただ、周囲の山村部を通って来た限りでは、んな危険な感じはしなかったけど・・。
-
ひと昔前は山賊とか、猛獣とか、出ちゃってたんですかね??
-
ちなみに、家畜のエサはといいますとォ〜。
この手すり兼たなの上に、無造作に積みあがった・・。 -
ハイ、この草!
ドォーンッ!!
なんの草かは分かりませんが、ウサギの餌になるそうです。←Kさんが教えてくれました -
つーことは、凶暴なニワトリだけじゃなくて、ウサちゃんもあのアニマルスペースに隠れてんのかあー。
-
そろそろ、おばさんのホテルも開いているだろうと、お出かけセットを持って、部屋を出ます。
きのう、土楼見学用に車のチャーターをお願いしてあったのだ!
もう、前金で支払ってあるし、早めに行って待っていよう♪ -
ついでに、トイレも借りよう(笑)。
土楼の出入り口には、相変わらず番犬ならぬ番ニワトリが、睨みすえています。
こわいって。 -
ニワトリと睨めっこしていると、昨夜ホテル前でだべっていたメンバーにいたお兄さんが、「オハヨウゴザイマス」と日本語で挨拶してきます。
「あ、どうもー。お早うございマス〜」
会釈すると、彼は連れていたロングコートを着た、旅行者と思しき女性に、
「これが、日本から土楼へ泊まりに来ている、日本人観光客です」
と、中国語で解説しています。
私をしげしげと眺める、彼女とお兄さん。
こら。
人を、観光スポットにするでない。 -
「どうも〜。日本人です〜」
しかし、紹介されれば愛想笑いをしてしまう所が、哀しいさがです(笑)。 -
まあでも、念願の土楼宿泊は終えたし!
今夜はもう、フツーのバストイレ付のホテルに、移るんだもんねー。
記念に、ちょっと写真撮っておくだ!
あちしだって、観光客!
土壁に取り付けられた、配電盤とか撮って来ました!
街灯も付いてるんですけど、昨夜は消灯してました!
↑
なんの観光?? -
土楼の前には、小さな川が流れており、橋の向こうはフツーに団地と、ちいさな商店街です。
-
小川は、生活排水や投棄されたゴミなどで、お世辞にもキレイとは言い難いのですが、この川で洗濯をされている方たちも、けっこういました。
正月に、雲南省の麗江地域の美しい水郷を旅したあとだったので、なんか「大丈夫なのか」と心配してしまいますが・・。
地理に疎いので、福建省だっておなじ山岳地帯に思えますが、なんで水が汚れてしまうんでしょうか? -
環境管理の違いなのかなあ〜。
エコって、やっぱ大事?
ところで、シブい部類に入ると思われる土楼の前に、恐ろしく不釣合いなカラフル遊具・・。
子どもがまったく遊んでおりません(笑)。←雨降ってるせいだって -
小川を渡り、対岸から土楼の全容を写そうとしますが・・。
-
ホント、でかくて(笑)。
おさまりません〜。 -
良い角度はないものか・・。
-
撮影ポイントを探して、ウロウロしていた、その時・・・!
重大な、見落としに気がついたのです!! -
あっ!あっ!
ああぁ〜っ?! -
『振成楼』じゃない!
この土楼、世界遺産の『振成楼』じゃないよぉ〜っ?!
自分はずっとガイドブックに載っていた、泊まれる土楼『振成楼』に宿泊しているとばかり思っていたのですが、土楼の名称が掲げられた正面玄関には、『環興樓』とあります。
ガーン・・。
オイラは、いったいどこへ泊まっていたんだ・・・?!
(環興樓です) -
イヤでも、あのおばさん『振成楼』を「うちの土楼」って言ってたよな?
待て。
待て待て、私の中国語は素人だ。
ひょっとしたら、誤訳したのかも・・。
ひええ〜っ!
夏の思い出がぁ〜っ(泣)!! -
朝から、ドッと疲れた感じです。
きのう3時起き、本日一睡もしてないんじゃ、当たり前ですが・・(涙)。
ホテルの前へ来ると、待ち構えていたおばさんに、「土楼見学の前に顔を洗ってらっしゃい」と言われます。
なに・・。
目ヤニでもついてんのか・・。
あの部屋には鏡も無かったし、自分も持って来てなかったです。
どんだけヒドイ顔してんだろー(汗)。 -
顔を洗って、こっそりトイレもお借りして(笑)、フロントへ立つと、すでに車と運転手さんがスタンバっています。
「小姐、じゃあ300+230+270で、800元ね」
おばさんが言います。
なぬ?
昨日お金は払ったじゃないですか?
夕食のあと、土楼ツアーを予約したのですが、その時にすでに300元の支払いを済ませてあります。
「きのう、300元払いましたよ」反論すると、
「昨日は振成楼をもう見たでしょ?270元はチケット代。今日まわるのは、ここと、ここと・・。だから、別料金なのよ」
やばい。
なんか、このひと・・。
そもそもあの土楼は、振成楼じゃなかったじゃん。 -
もめていると思ったのか、運転手さんがお茶を入れてくれます。
む。
この味は、鉄観音だね。
麗江で、玉石屋のご主人が入れてくれたお茶だ。
「じゃあ、総額で1100元でいいんですね?入場料込みで」
おとなしそうな運転手さんの鉄観音茶に、懐柔されてしまいました。 -
同じ観光地の宿でも、西塘の単さんと全然違う!
やっぱ、女性とはいえ『客引き』に頼ったのが間違いだったなあ〜。
反省することしきりですが、もうここまで来たらジタバタするのはやめて、土楼見物を楽しむことに致しましょう!
いざ、しゅっぱーつ!!
ホテルの前で、「いってらっしゃーい」とおばさんが手を振っています。
・・・だめだ・・。
やっぱムカつく〜(笑)。
単さーんっ。たすけてー。 -
次回!
『ハードに生きろ!②』は・・・
すんごいですよ!!
雨降ってますけど。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
きっちーさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
19
78