2009/08/11 - 2009/08/16
134位(同エリア348件中)
きっちーさん
この、ご老人。
どこかで、見た気がしませんか?
モデルさん?役者さん?それとも、クンフーの達人?
いいえ、違います。
けれど、ある有名な本に登場しているんです。
答えは、15秒後♪
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 航空会社
- JAL
PR
-
ちがうだろ(怒)。
はっ!
スンマセン!
調子に乗りましたっ。
答えは、この旅行記で発表しますね。
2009年、夏のひとり旅。
今回は、世界遺産福建土楼群で名高い、中国福建省永定へ来ております。
来ております・・つっても、自分がどこにいるのかロストしております(汗)。
永定なのは、間違いないんですけど。
目指していた、『永定土楼民俗文化村』に辿り着けず、なんやよう分からん『客来登酒店』という、ぼったくりオバさんの宿に捕まっております(泣)。
ココハドコ〜?! -
なにはともあれ、せっかくここまで来たんですから。(どこだか知らんが)
開き直って、観光に精をだすことに決めました。
一睡もできなかった環興樓(土楼)から、『客来登酒店』へ宿を移し、しっかり快眠。
つか、睡眠不足が高じて、泥のように眠りました。
翌朝。
ロビーで待っていると、昨日の運転手のおじさんが、時間通りに現れます。
今日も、彼が案内してくれるもよう。
ヨカッタ、ヨカッタ。
こまかい意思疎通はなくとも、この人は堅実な人柄なので、安心の道行きです。
永定での滞在も、今日の午後までと決めていました。
最終日のためか、雨続きだった天候が持ち直し、うまいこと晴れ間が見えるようになってます。
おお〜。
これなら、別の意味で傘が必要かも! -
ご機嫌で、今日の土楼を楽しみに、車に揺られて着いた先は―――。
・・・ふつうの町なか?
ありきたりな住宅地の一角にある、なんの変哲もない駐車場に停車します。
土楼どころか、『土楼アリマス』系の看板もありません。
しかし、ここが目的地らしく、おじさんはついて来るよう促すと、せまい裏道をてくてく歩いていきます。
ホントにこっち?? -
裏道どころか、すでに町外れのような場所に(汗)。
まあ・・これはこれで、いい風景だがv -
そこへ!
どーっん、と。
小さな丘陵のうえに。
清楚な別荘を思わせる、美しい土楼がそびえます。 -
か、漢字が変換できんよ・・(泣)。
『(王不)极楼』・・見づらい〜・・。
←こゆ、名前の土楼みたいす。 -
こっちが、解説。
入り口からして、とてもキレイ。
さりげなくオブジェも飾ってあって、期待が高まります! -
内側の建物への通路には、小さな井戸。
すごいきちんと掃き清められていて、
「土楼って、その一族の性格が出るな〜」
と、感じます。
私の部屋のように、「遊びに来る時は、一週間前要予約!」とは違いますね(笑)。
「今日、来たいの?オッケー」
な感じの土楼!
小石を敷き詰めた、通路を抜けると・・。 -
もとの、祖廟前。
あら。
誰か出てきちゃった。 -
運転手のおじさんが近くに居てくれるので、多少は心強いのですが。
人さまの家の敷地内をウロウロしているというのは、どうしても気持ちのうえで色々あります(笑)。 -
それにしても、ゴミひとつ落ちていない。
本当に、キレイ好きのファミリーが生活してるんだなあ。 -
見上げると、居住フロアにあたる3〜4階には、少なからず洗濯物が干されています。
「住んでいる人が、結構いるってコトか・・」
ということは、住人と鉢合わせする確率も高いので、よけい登れないじゃん(笑)。 -
ヘンなところで、腰が引けてしまう・・。
臆病者です。
まあ、入れただけでヨシとしよう。
未練がましく、うえの方を撮っていると――。 -
フロアを仕切る、角(?)部屋にご注目。
3階と4階では、窓のスタイルがちがいます。
3階の方は、昔ながらの木戸。
4階は、こじゃれた白い枠の嵌ったガラス窓です。
どちらも、似合っていて面白かったです。
まったく昔のままを保つんじゃなくて、お住まいになられている方たちが、景観を崩さない程度に、使いやすいよう少しづつリフォームしてるんでしょうね。 -
こゆのは、残してほしいな。
好きだから(笑)。 -
一周して、もとの祖廟前に戻ってくると、さきほど姿を見かけた土楼の住人が、ベンチに座ってこちらを見ています。
いちおう挨拶しとくか。
「ニーハオ」
座っていたのは、白髪のお爺ちゃん。
穏やかな笑顔で、「你好」と返してくれます。
あれ・・・。
このひと、どっかで見たぞ?? -
えーと、どこで拝見したんだろう??
モデルさん?役者さん?それとも、クンフーの達人?
失礼ながら、まじまじと見詰めていると、
「小姐はどこから来たの?」
逆に質問されてしまいます。
「日本からなんです〜。すみません〜(汗)」
どうも、アジア地域のお年寄りと話すと、1.5倍の罪悪感を感じる。
本当に、すみません。
「ああそう。韓国人かと思ったよ」
「よくいわれます」
「そうなの」
微笑んで少し首をかしげたお爺ちゃんに、ようやく誰だったか思い至ります。
そうだ!
ガイドブックに載ってた人だよ!!
土楼の紹介写真に、写っていた人です。
イメージキャラか、それっぽいモデルさんを使ってるのかと思ってた。
本当に住んでる人なんだ!
おお〜。
感激っv
「お爺ちゃん、この本に出てますよね!」
日本語で言っても、もちろん通じるはずもなく・・。
お爺ちゃん、ちょっと困った顔で、笑います。
自分が載ってるって、知らないのかな?
お爺ちゃん写真が載っているガイドブックは、中国版も出ているので、たぶん同じ写真が使われていると思うんだけどな。
お爺ちゃん、めっちゃメジャー! -
有名人(?)に弱いので、いろいろ質問していると、
「どうしたの?」
心配したのか、運転手のおじさんが駆け寄ってきます。
いや別に、挨拶してただけスけど〜。
お爺ちゃんが、中国語でやり取りしてくれると、おじさんも安心したのか、ふたりは世間ばなしを始めます。
筆談でもない、長文会話になると、部分単語しか分からない人間には、まったく理解できません。
ぶー。
オイラのお爺ちゃん〜。
ハブられて、ふくれていると、
「小姐、ついといで」
ふいに。
会話を切り上げ、おじさんが歩きだします。
お爺ちゃんに、「謝謝、再見!」と手を振ると、ニコニコしながら「再見」と見送ってくれます。
おじさんは、祖廟を出たところにある、中庭の中央に立ちます。
この土楼は、ちょっと変わったつくりで、中庭に輪がふたつ、つながったように低い壁でかこまれた祖廟と広場が、並列します。 -
おじさんは、なにも無い広場の中央まで案内してくれると、
「そこに立って」
と、足もとに赤丸が薄く描かれた場所へ、立たせます。
「なんですか??」
「手をね、パンッてやってごらん」
「拍手?」
「ううん。一回でいいよ」
言われたとおり、パンッと手を叩くと、
ビィィィ〜ン・・
音が折り重なるような反響が、周波になって戻ってきます!
なにこれ〜っ?! -
「面白いでしょ。もう一回やってごらん。手を、もっと強く叩いて」
そう言いながら、おじさんが実演してくれます。
静寂につつまれた空気を、再び不思議な音がふるわせます。
たしかに面白いが・・。
「ほら、小姐!やってみて」
だっておじさん。
んな、パンパンやったら悪くね?
まあ、私とおじさんだけなら、いっか。
遠慮なく、最後に叩かせて頂いて・・(笑)。
お住まいの皆様、お騒がせしてまことに申し訳ありませんでした〜!
コレ、ふたりくらいなら、大目に見てもらえるかもしれないが、団体さんでやられたら、ちょっとした騒音被害だな・・。 -
なんとも不思議な、土楼です。
きれいな円になっているから、こんな反射を利用した遊びも出来るのでしょう。
住んでる人には、ちょっと迷惑でしょうが。
楽しかったです〜。
おもてに出てふり返ると・・。
あ!
こう読むんだ!
ハイハイ。
さきほどの、変換できない土楼のお名前。
これなら、読めますね。
『環極樓』 -
『環極樓』を後にし、ふたたび駐車場から出発!
暑サニ負ケズ、どんどん行きやしょう!
勇んで、車に乗り込もうとすると、
「小姐、それ違う車だから」
ありゃ? -
すでに、記憶力で負けていた(笑)。
「コイツやばいか」
と思ったか、おじさんがクーラーをガンガンかけてくれます。
イヤ、寒すぎだから。
雲の間から切れ切れに、太陽の光が落ちてくる、濃い大気の立ち込める道を車は走って行きます。
少し進むと、あっという間に山々の懐に入っているような、長く遠い道。
田畑の横を走り抜けて、小川のそばにつくられた、無人のパーキングで、停車します。 -
山裾の清流に沿って、低い壁がつづいています。
壁づたいに砂利道を歩くと、見えてきました!
石造りの、土楼への入り口です。 -
円楼だけでなく、方形土楼もそびえています。
初渓村まではいきませんが、こちらも『土楼の村!』といった雰囲気☆ -
「ナントカ香樓・・?」
漢字が読めずに、入口で固まっていると、土楼の中からめっちゃ普段着の住人さん達が出て来ます。
おじさんの後ろへ隠れ、「ニーハオ〜・・」とまずはご挨拶。
「你好」「你好」
住人の方たちは、慣れたようすでおじさんと言葉を交わしております。
やがて。
「小姐、入っていいよ」
どうやら、入場許可が出たよう。
んじゃ、お邪魔しやっす。 -
「ふーじゃんつぅるう、やんしゃんるー」
福建土楼・ナントカ香楼のご当地読みです。
ちゃんと、世界遺産プレートが掲げられていて、「おお〜v」って感じ(笑)。 -
「村規民約!」
なんか、スゴイの掛かってますね(汗)。
つっても、土楼全体がひとつの村のようですが。
『経村民大会討論通(?)。訂立以下村規民約。希望全体村民共同遵守・・
一、要執行国家法規。不要破壊文化遺産・・』
よ、読めるアル・・!! -
中国語って、ホント助かる。
略字体といっても、そこは漢字の文化圏。
よくよく目で追うと、発音は違っていても、短い文章なら意味は理解できます。 -
ま、これで分かった気になると、しっぺ返しがあったりするんスけどね(笑)。
-
大雨にヒヤヒヤさせられた昨日と異なり、曇ってはいるものの、時おり夏の強い日差しが差し込む今日のお天気は、観光にはもってこいです。
今日は、いっぱい写真を撮るぞ!
おうっ! -
まずは、中庭の中央にある祖廟から〜v
-
環興樓でお知り合いになった、アモイ大学のKさんのおっしゃるとおり、土楼の中心部にあるのは、ガイドブックで謳われているような、『祖廟』ではなく、観音堂である場合が非常に多い。
永定以外の地域では、祖廟が多いのかも知れませんが、永定ではKさんのおっしゃるコトが正解でした。 -
お。
キレイな灯篭。
さきほど、入り口でお見かけした住人の方たちは、めっちゃ普段着でしたが、土楼はとても小奇麗なようすです。
ホント、お金持ちの家って感じ。
(入ったことはナイが) -
こちらも『祖廟』ではなく、観音堂のようですが、一族の偉業を紹介するプレートが、掲げられています。
-
観光客に対して、「どうじゃ、どうじゃ」というより(それもあるかも知れませんが)、一族の人たちが先達の成しえた事を学ぶ場、といったようす。
-
学問で成功をおさめた人が、目立ちます。
-
先住じもちーではなく、移動してきた一族、『客家』の建築として名高い土楼ですが、ご先祖様の肖像画を見ると、満州族っぽい服装??
学士を多く輩出したのも、外から来た人って、なかなか地元のコネが利かない部分があるのかなー、とも。 -
なんにせよ、頭のイイ人は尊敬です。
この土楼を築いた、蘇氏の物語が掲げられていました。
・・・赤に金文字って、おめでたいのは分るけど、読みずらい・・(汗)。 -
あきらめた!(早っ)
読んでるうちに、目が痛くなってきやしたよ。
肝心の能書きは挫折して、いそいそと内部を見学♪ -
ああ、やっぱここも観音様だ。
ホントに、Kさんの言ってた通りです。
ガイドブックにあるような、先祖の位牌みたいのを祀っている祖廟は、ほとんどありません。
土楼の中心には観音堂がある、と言っていいんじゃないでしょうか? -
先ほども感心したのですが、ここの土楼は洒脱なようすが、いたるところに見受けられます。
ドレープカーテンで飾られた観音様も、他では見なかった粋な祀られよう(?)です。 -
どうすか〜っ(興奮)!
どっから撮っても、絵になるー!
あっしの写真じゃ、イマイチだけども〜。 -
「立派だ、立派だ」「キレイだ、キレイだ」と、鼻歌まじりに歩ってると、入口のトコで、住人の人達とおしゃべりしていた運転手さんに、手招きされます。
「終りですかー?」
「ううん。上の階も観ておいで。観られるから」
「お、マジすか。サンキューです!」
んじゃ、さっそく。 -
再び、めっちゃラフなカッコの住人さん達と、井戸端会議をしているおじさんに手を振って、うえの階へ。
階段は今までのと同じ木造ですが、あきらかにしっかりとした、つくり。
下の階もキレイでしたが、うえもゴミひとつ落ちていません。
性格が出る〜。
土楼にも、住人の性格が〜。
(たぶん) -
2階です。
倉庫などに利用される階。
住人がいないとわかっているので、写真が撮りやすいです(笑)。 -
あ!
ほうきだ!
デザインが、まったく同じですね。
誰が発明したか知らないけど、ベストセラー商品だよなあ。 -
3階へ〜。
ここからは、居住スペースなので、動きが不審者になります。
住人から、立ち入り及び写真撮影のお許しは頂いているものの、あまり住んでいる人と顔を合わせるのには、抵抗を感じます。
すいまちぇん。
勝手に、失礼してマス。 -
すかし!!
あがってヨカッタ、スゴかった!
絶景です。 -
ほかの土楼にも、飾りつけの提灯がぶら下がっていましたが、ここでは等間隔にピシーッと吊るさっています。
ひとつの欠けも、破れもなく、ぐるりと土楼を取り囲むさまは、壮観! -
整然としたさまは、幾何学の模様を見ているようです。
-
やっていることは、とくに大げさなコトではないんだけど、視覚的な効果が及ぼす影響を、よく分かって実施されているんじゃないかと。
そんな、印象を受けました。
井戸の底を覗きこむような、渦を巻きながら視線を誘導していく。
静止しているのに、動きを感じる土楼。
惹き込まれるような、不思議な風景です。
すごい。 -
「どれくらいの、世帯が住んでるんだろー?」
廊下はひっそりとしており、人の気配は感じられません。
けれど、廊下はキレイだし、各部屋の扉には住人のセンスに合わせた工夫が、施されています。
小さい子がどっか行っちゃわないように、開閉できる柵も作られています。 -
ドアの鍵のかけ方は・・・・。
環興樓と同じか(笑)。
これって、施錠はもう少し改良の余地があるように思えますが、本来は鍵もかけないのが当たり前だったんでしょうか?
とにかく、静かではあるものの、いたるところに住人の痕跡がよく見えます。 -
ヨシ!
いっちゃん、うえ行こ。 -
階段の突き当り。
4階以上は、行けなくなってます。 -
うわ〜。
マウンテン・ヴューだ!
高っかいなあ〜。 -
4階からだと、土楼の内側の建物も、完全に見渡せます。
苔むした瓦屋根が、すっごくキレイ!
いいなあ〜。
この土楼、チョー好き。 -
お気に入りトラベラーの、背包族さんズ土楼写真が大好きで、「いつか、あっしも行ってみたいなあー♪」とは思っていましたが。
こんなふうに、いくつもまわる事になるとは・・。
行き当たりばったりトハ、恐ろしい。
じゃなくて(笑)、幸運な事だと思います。 -
エキサイトだったのは環興樓ですが、この旅でヴィジュアル的に一番気に入ったのは、じつはこの土楼v
デカすぎず、チビたすぎず。
さりげない飾りを、最も効果的に使って、住居を美しくしてるのって、なんか好き。
こんな、ガチ堅そうなのに、住人さんがヨレヨレのランニングに股引き。
および、かっぽう着みたいなカッコで、玄関まで出てくるのもサイコー! -
「すごい変化球!よめねーっ」
アンバランスに弱いワタクシ、一押しの土楼でございます! -
結局、玄関(?)でお会いした住人さん以外とは、誰とも行き会わなかったのですが。
忘れ難い、土楼でした。 -
「まだ行きたくない〜っ。もそっと、いるぅ〜(泣)」
後ろ髪引かれているようすがよく分かる、写真?
しぶとく、おんなじトコで撮ってます。 -
「ぐずたらせんと、はよ来んかい」
トハ、言われませんでしたが(笑)。
いつまでも、写真撮ってる人はおいてかれマス。
おじちゃん、待ってくれ〜。 -
次回、『ハードに生きろ!⑥』は・・・?
寡黙(言葉が通じないため?)で、親切な運転手のおじさんイチオシ土楼!
イヤ、まじキレイっすヨ♪
こんなトコ、あるんですね。
お楽しみに~。
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