1962/02/01 - 1962/02/01
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ソフィさん
1962年2月1日(木)
学生食堂のビフテキは、焼き方などを問題にするレベルにない。
とにかく固くて、生まれてこの方お目にかかったことのない剛健さなのだ。
「固くて歯が立たない」どころではなく、「固くてナイフの刃が立たない」。
ビフテキ用のナイフにはのこぎり状の刃がついていて、それでゴリゴリ切るのであるが、皿に疵が付いても、肉は切れていない。
汗をかきながらようやく切れたものも、口に入れてもまったく噛めない。
チューイングガムのように噛んでいると、そのうち顎がだるくなり、その時点で喉を通れば飲み込むことになる。
喉が通らなければ、残念ながら噛み出して捨てられる。
この固さの原因は、労働牛の使用と言われている。
一生働き続けて老化し、働けなくなった牛の最後のご奉公が学生食堂用の肉なのだ。
タルタルステーキの原型も、労働馬の最後のご奉公らしい。
その固い生肉を刻んで鞍の下に置き、鞍にまたがる人の体重と動きで、肉を軟らかくすると聞く。
普通のビフテキ用牛肉は、1キロ当たり10〜15フラン(700〜1,000円)だろう。
一切れにすれば、100円見当だ。
しかし、学生食堂用の固い肉は、その数分の一と想像する。
一方うんと柔らかくて美味しい、最高級の「シャトーブリアン」なる肉もあると聞く。
これは、牛のフィレ肉(テンダーロイン)の真ん中あたりの一番太い部分で、牛一頭から800キロくらいしか採れないらしい。
もともと革命期の政治家であったと同時に作家でもあったブルターニュの貴族、フランソア・ルネ・ドゥ・シャトーブリアンがこの肉を好んだことから、彼の名前が牛肉の一部位、ひいては料理の名前になったようだ。
こんな肉の一人前の価格は、最低15フラン(1,000円)はするだろう。
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