2009/01/25 - 2009/01/25
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ぬいぬいさん
年末に前から見たかったヴォーリズの代表的な作品である、関西学院大学と神戸女学院大学を見てきましたが、その旅行記をまとめていた時に、私の家の近所にも私の知らないヴォーリズの作品があったことを知りました。今日は11時から休日出勤で仕事が入っているため、早朝から車で一走りヴォーリズの作品を見てきました。
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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私の大好きな建築家の一人に、ウイリアム・メレル・ヴォーリズがいますが、彼が大正時代から昭和の初期にかけて全国に残した建物を追いかけて建築めぐりをしていますが、昨年末も、兵庫の西宮にある神戸女学院大学と関西学院大学を見てきました。
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近江八幡を拠点にして活動していたこともあって、彼の残した作品は西日本に比較的集中しているのですが、東京にも意外に多くの作品が残されています。
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ここ明治学院大学は、私が彼を知るきっかけになった建物があります。それがこの明治学院大学のチャペルです。1916(大正5)年の建築されたもので、後にヴォーリズはここで日本人の一柳満喜子さんと挙式をあげることになります。
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これがヴォーリズご夫妻の挙式の写真
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南側正面のレンガの壁には、明治学院の創始者のヘボン博士の顔のブロンズのプレートがはめ込まれています。
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冬のこの時期唇がかさ付いたときにつけるリップクリームにメンタムリップというものがあります。またメンタームという塗り薬があって切り傷などに誰でも一度は縫ったことがある薬だと思いますが、実はこのメンタームの元となるメンソレータムを日本に持ち込んだのがウイリアム・メレル・ヴォーリズなんです。
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ヴォーリズといっても建築好きな方以外には余りなじみのない名前かもしれませんが、彼は建築家であるとともに実業家でもあって、誰もが知っている家庭の常備薬と深くかかわりのある人物でもあります。
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彼の起こした製薬会社の近江兄弟社は、今尚この薬を造り続けています。
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また宗教活動やYMCA活動を積極的に行い「近江ミッション」を設立し、信徒の立場で熱心にプロテスタントの伝道に従事しました。そんな関係もあってか比較的教会の設計を数多く手掛け、今も多くの作品が残されています。
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彼がもともと日本に来日したのは、1905年、滋賀県立商業学校(現在の滋賀県立八幡商業高等学校)の英語の教師だったこともあってか、教育施設の建築も数多く手掛け、同志社大学、神戸女学院大学、関西学院大学、西南学院大学、そしてここ明治学院大学等々大学キャンパス内の建物が作品として残されています。
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明治学院大学の高輪キャンパス内にはヴォーリズのチャペル以外に2つの歴史的建造物があります。チャペルの東側に並ぶこの建物。向かって左側がインブリー館。宣教師だったウィリアム・インブリー博士の住居だった建物で、1889年 (明治22年) 頃のもの、現存する宣教師館としては全国で1,2を争う古さの建物だそうです。
そして右側が明治学院大学記念館で、1890年(明治23年)に建築されたものです。 -
前置きが長くなりましたのでこの辺で明治学院のチャペルについて紹介します。
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2006年4月から昨年の3月まで仮囲いがされて長いこと改修工事を行なっていましたが、ようやく昨年の春から全貌が見れるようになりました。外観上変化があったのは東側と西側にあるバッドレスを新しく補強し直しているようです。
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なかなか、中にに入れる機会に恵まれずいつも表からだけの見学です。
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中央にに鋭く聳え立つ尖塔が印象的です。
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外観はごらんのようにハーフティンバー様式となっています。
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学生数の増加に伴い手狭になったチャペルは1920年代に両袖を拡張し現在の十字架型になっています。
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クリスマスの時期にはイルミネーションが毎年きれいでいつも見に来ています。ちなみ昨年のイルミネーションはこちらhttp://4travel.jp/traveler/nuinui/album/10293214/
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このチャペルは10年前より大学のOBにも貸し出しがOKとなり、結婚式をここで挙げる卒業生が増えているそうです。
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次に向ったのは、明治学院大学の目の前の道を高輪警察を抜けて桂坂を下がった途中にある、東芝高輪倶楽部。
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建物の前をうっそうと木が生い茂っているため、建物が良く見えませんが、このスパニッシュ・スタイルの白い洋館は、三井財閥系の三越や朝日生命の社長になった朝吹常吉氏の邸宅として、1925年(大正14年)にヴォーリズの設計により建てられました。
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横の細い道を奥に入っていくとようやく下から建物の一部を見ることができました。
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表からは2階建てに見えましたが、実際は3階建てのようです。南側にも庇の付いたドアがありますので、どうやら裏口のようです。
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庭先に銅像が見えます。朝吹常吉さんの銅像でしょうか。現在は東芝の迎賓館となっていますので、東芝関連の人物の銅像かもしれません。
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煙突のようですが、これヴォーリズしてますね。
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坂の下から見上げても、建物の一部しか見ることができませんでした。
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次は国道1号線に出て、泉岳寺から伊皿子坂を右折した所にある、キリスト友会日本年会の、フレンズセンター。奥に見える建物がそれです。
泉岳寺駅 駅
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大正11年に宣教師館として建設されたもの。縦長の上げ下げ窓、大きな屋根窓、煉瓦煙突等が外観の特徴となっています。これもヴォーリズの設計で関東大震災前の数少ない洋館の一つです。
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屋根に乗ったヴォーリズの特徴ある煙突が印象的です。
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vol.1で紹介する最後の建物はこちら。
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広尾の有栖川宮記念公園の南側にある麻布南部坂教会
有栖川宮記念公園 公園・植物園
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都心でも恵まれた自然の中にある有栖川記念公園が目の前で、隣はドイツ大使館があります。
1933年(昭和8年)にヴォーリズの設計により建てられたものです。 -
小ぶりでシンプルな外観の教会です。
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広尾という場所柄、礼拝に訪れるのは外国人も多いんでしょうね。
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屋根の上の十字架の上にカラスがずっと止まっていました。
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後ろ側には南部坂幼稚園を併設しています。次はいよいよ今日のメインの目的地、六本木の東洋英和女学院に向います。続きはvol.2で紹介します。
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