2002/01/14 - 2002/01/30
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ちびのぱぱさん
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古い旅の話
大した予備知識もなく訪れたベルギーは、オランダの町並みとよく似ているけど、ふわっとした透明感のあるとても美しい邦でした。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道 レンタカー
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札幌からオランダを経てベルギーへ:
奇特なことに、そのころKLMは札幌とオランダの間に直行便を開設しておりました。
目の覚めるようなブルーの機体に乗り込むと、美人の乗務員さんと美味しい機内食。
また北海道に戻ってこないかな、KLM。 -
新千歳 午後2時45発
アムステルダム着夕方6時10分。
約11時間半のフライトは長いような短いような……。
実は前年もこの路線でヨーロッパを訪れ、その時は、着いたとたんに夫婦して熱を出し、ホテルで二日間寝込みました。
そんなことを思い出しながらスキポール空港のロビーを歩き出すと、なぜかホッキョクグマの親子の人形がありまして、ひとけのないコンコースで親熊が首や手を不気味にうごめかせている。
なんか、いやな予感がしました。
妻は、持参したトラベラーズチェックのサインを間違えて、換金を拒否されるし……。 -
空港の花屋にはチューリップをはじめとした色とりどりの花が売られていて、
「そうだ、オランダと言えばチューリップだった。」
なんて、今更ながらに思う。
妻がチューリップ大好きなのを思い出し、旅先の酔狂が言わせる言葉。
「チューリップ、どう?」
ちらっと値札に目をやった妻は
「まあ、むりしないで。」
……どうもあまりよろしくない。 -
空港ホテル:ドリント
午後6時、ホテル送迎のサインをたよりに空港から出ると、ホテル名の書かれたインターホンがあって、ボタンを押して到着の旨を伝えると、送迎バンを回してくれました。
部屋で荷を解けば緊張も解け、ロビーにあったオシャレなカフェでハイネッケンジョッキをやりましょうという話に。
サービスをしてくれたのは身長175cmくらいの、透き通るような金髪の娘。
少女じみた顔に、白いホールエプロンと黒のパンツ。
話しかけると、ちょっと首をかしげながら恥ずかしそうに答えてくれる。
ホテルの送迎バンから見た、店先に並んだ木靴を思い出しながら、ビールを口に運びました。
あの靴は、履き心地はどうなんだろうか。 -
部屋に戻って、あのバーの店員は何歳なのだろう、といった話を肴に、空港の売店で買ったTripel Karmelietleというベルギービールを開けてみます。
実にフルーティーな香りと味わい。
この銘柄には、まだ日本でお目にかかったことはありません。
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翌朝、ホテルのおみやげ売り場で木靴のホルダーを購入しました。
木靴の後ろの家の形の瀬戸物は、KLMのビジネスクラスに乗ると、一人に一つ記念にもらえるお酒の入った瓶です。(ブランデーか何か)
結構いろいろな種類のがあるのですが、これを集めるためにビジネスクラスに乗る人がいるかどうか分かりません。
ちなみに、ビジネスクラスに乗ったのは、前年の9.11テロの影響で帰りのオランダー札幌線が運休に追い込まれたお詫びにというオチでした。
嬉しいような哀しいような…… -
送迎バスで空港に
この地方のこの時期の、ありふれた空模様である陰鬱な曇天。
これでは、抜け出してきた北海道と変わらないではないかと落ち込む。 -
オランダのスキポール空港からは、列車に乗れば、ベルギーへ簡単に行けます。
駅はスキポール空港の地下にあります。
列車窓の、汚れたガラス越しに見るフランドル地方の景色は、なんだか北海道の石狩平野とよく似ているな、と思いました。
大地に切られたまっすぐな水路と、それに沿うようにポプラの大樹の列がどこまでも続く。
だだっ広い耕作地のところどころに風車がゆっくりと回り、その周囲に数個の小さな家が散らばる。
この風車があるので、オランダを旅しているんだと実感できます。 -
「フランダースの犬」
車窓の風景にも厭きたので、ブックオフで買った「フランダースの犬」原作の文庫を荷物から取り出して読み始める。
この旅をしなければ、読むこともなかったでしょう。
読み始めてすぐに、アニメの印象とずいぶん違うのに驚きました
ちょうどこの日の曇り空のように、全体に灰色がかったトーンの文章が、悲惨で救いようのない結末に向かって淡々と進む。
陰鬱な冬のフランダース地方の描写がしっくり来る車窓の風景と見比べ、なんとなく納得。
デン・ハーグ、ロッテルダムと沿線の街を通り過ぎると、やがて広大な川を渡ります。
ライン川の下流に当たるホランスディープ川です。
広々とした川の上を走る列車は、ちょうど石狩川を渡る札沼線のようにも見える。
鉄橋で川を渡ると、町の雰囲気が変わります。
オランダの色彩に乏しい家並みと比べ、もっと賑やかな感じを受けます。
ベルギーはまだ少し先ですが、地勢的にいっても、文化圏が変わったという印象を受けました。 -
アントワープの町に行くには、この特急列車をアントワープベルヘム(Antwerpen Berchem)駅で下車し、乗り換えれば一駅でターミナルであるアントワープ中央駅(Antwerpen Cenraal)に。
幹線から枝毛のように飛び出した終着駅。
ちなみにアントワープ中央駅からブリュッセルまでは、各駅停車がたくさん出ていて重宝します(2002年当時)。
アントワープ中央駅は改装中でした。(写真上)
構内には荷物預かりがあって、2個で4.46ユーロ。
高くも安くもない。
工事の塵が舞う駅からアントワープの町に出ると、小説のイメージとは違い、美しい町並みが広がっていました。
小説を通して自分の中で築き上げられていたのは、もっと冷たくてじめじめとした印象だったのですが…… -
フラダンスの犬
インターネットで「フランダースの犬」と検索をかけたら、Youtubeに「フラダンスの犬」というのが投稿されているのを見かけました。
「フランダースの犬?」
と思って見たら、「フラダンス」を踊る柴犬の動画でした。
不思議に思ってよく見たら、自分でフランダースと入れたつもりが、フラダンスになっていました。
だいたい、犬がちんちんをしていれば、そのように見えるでしょう。
……閑話休題
アントワープの駅前は右手に動物園があり、
「おやっ!」と心惹かれましたが、時間が無く素通り。
駅の隣にある動物園というのは、どんなもんでしょう。
そのすぐ隣のビルの1Fにはこぢんまりとした観光案内所がありました。
案内所の中には、大きな水槽が置かれていて、中にでっかいトカゲが化石のようにじっとしています。
案内所の説明では、小説「フランダースの犬」の舞台となったところと考えられているのはホーボーケンという場所だそうで、市電に乗ってゆくことを勧められました。
読めば分かるのだけれど、フランダースの犬という小説はどうも陰気で、救いようのないあのラストシーン。
こちらのインフォメーションでも
「なんですか、それは?」
なんて言っていたのが日本人がやたら来るので、しかたなし案内するようになってついでにネロとパトラッシュの銅像も建てちゃった。
まあ、そんな話を日本を出る前に聞いていました。
ネロのいた町
「ホーボーケン?どこかで聞いた名だなあ。」
と記憶をたどると、
「そうだ、ニューヨークで乗った地下鉄の行き先にそんな名前があったっけ。」
ほんの半年前に灰燼に帰した貿易センタービルの、美味しいラーメン屋があった地下から地下鉄に乗ってハドソン川を渡り、ニュージャージー州へ向かうと、「ホーボーケン行き」というのがあって、おもしろい名前だから覚えてしまった。
ホーボーケンは、最近読んだ本「ヴェルヌの八十日間世界一周に挑む」という本にも出てきました。
有名な「八十日間世界一周」という小説がありますが、その小説が発表されて程なく、ネリー・ブライという若き美貌の女性記者が、
「わたし、七十九日以内に回って見せます。」
っていうと、
「ほんじゃ、やってみろ。」
ってんで、1889年にそのホーボーケンから世界一周の旅に出たんですな。
話はそれで終わらず、時を同じくしてライバル社がネリーとは正反対の知性派の女性記者(もちろん美人)を反対方向の西回りで送り出し、競争させるのです。
本国のアメリカでは大騒ぎとなり、とんでもない史上空前の賭けレースが行われたわけです。
結末は、……ぜひ読んでいただきたいです。 -
ホーボーケンを訪ねる前に、グルーンプラーツ(フラマン語で緑の広場という意味だと地元の人が教えてくれました)に行って、お昼かたがたノートルダム寺院を見学します。
アントワープの駅前からトラムという路面電車で行きます。 -
ベルギーというのは、街中のふつーの大衆食堂で、手頃なおいしいものを食べさせてくれます。
たとえばパリには、残念ながらおいしいフランスの大衆料理を食べさせる店というのは見かけませんでした。
サンドイッチのスタンドか、目の玉の飛び出るような高級レストランのどちらかの選択肢しか記憶にありません。
あ、思い出した!
ベルサイユで安いレストランに入ったら、とても不味かった。
ともあれ、ベルギーでは肩の張らない大衆的なレストランで、美味しいジャガイモグラタンなどを頂くことができます。
グルーンプラーツ(GroenPlaats)に着くと目に付いたレストランに適当に入ってみました。
店の名は「Cafe'T Klokske」
ボリュームたっぷり、チーズもたっぷりのジャガイモグラタンをいただきました。 -
昼時で店内は結構な混雑。
-
店内の照明は抑えめで、シックな感じ。
レストランと言うより、飲ませる店なのだろうか。
そういえば、フランスに行ったころは、この手の店には足を向けなかったかも知れない…… -
食事を終えて、しばしアントワープの散歩。
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ノートルダム寺院
ノートルダムというのは「私たちの婦人」の意味だそうで
つまり、イエス・キリストの母マリアをまつっている。
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中世の町並みが、気張るでもなくたたずんでいる。
教会には、「フランダースの犬」で有名になった、かの名画があります。
入場料の一人2ユーロ払って、ネロの気分を味わう。
冷え冷えとした教会内は他に観光客も無く、ルーベンスの名画の前で静かに物思いにふける。
妻は「カルピスまんが劇場」で育った世代だから、やっぱり、あのラストシーンで涙したという。
世の中の矛盾を描いたこの小説が、なぜ日本でこれほど受けたのでしょうか。
ある意味、浪花節しょうか。
オランダでアニメを放映したところ80%の視聴率を稼いだのだとか。
ちなみに、かの宮崎駿さんもこの「ゴミみたいな作品」※づくりにちょびっと参加していたそうです。
※ウィキペディア掲載の宮崎氏のコメント
-
1月のこの時期、訪れる人も少なく、ひんやりとして静けさだけが強調されている。
自分と相方の靴音だけを手がかりに、堂内を歩けば、身も心も冷え込んでくる。 -
-
ノートルダム寺院の中に入って、右手と左手にそれぞれキリストの「磔刑」とキリストの「降架」があります。
ネロ少年が見上げていたのはどっちかな。
というより、作者のウイーダが発想を得たのはどっちなのだろうか。
この「磔刑」の絵を見ていると、なんとなくあのラストシーンを思い浮かべました。
もしかすると、この絵を見たウィーダは、最初に物語の結末を発想したのかもしれないと想像してみます。
ルーベンスはネロと同じように、幼い頃貧しい母子家庭で育ち苦労して画家になっています。
ウィーダは、ルーベンスその人からも題材を得ているのかも知れない、と考えてみました。 -
こちらは「降架」
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その時のレシート。
他人にとって何の価値のないただの紙くず。 -
教会前の広場には、まるで英雄の銅像のようにルーベンスがおわします。
折しも、教会の鐘が鳴り出しました。
そのメロディーは、なんとベートーベンの交響曲第9の「歓喜の歌」。
どんよりとした空に響き渡る「歓喜の歌」は、なぜか陰気でさえありました。
もし、「フランダースの犬」の原作の世界に浸りきるなら、今の時期ほど似つかわしいものはないと思いました。 -
ネロ少年が住んでいたであろう町は、地元の努力によって特定されております。
駅前のトラム(電車)に30分ほど乗って、その町ホーボーケンに行ってみます。 -
物語の舞台であるということを除けば、何の変哲も無い町です。
せっかく来たので、路地を覗いて、何となくパチリ。
後から見返しても、フィルムを一枚使う絵とはとても思えない。 -
窓の掃除をする地元の人を撮ってみます
アメリカのニュージャージー州にあるホーボーケンは、この辺りの人たちが移り住んだのだろうか。
北海道にも、移住してきた人たちのふるさとの名前が付けられた土地が散見されます。
一度、道東にある置戸町の田舎を車で走っていて、「秋田市街地」というサインが出ていたので行ってみたら、わずか数件の農家が散在するだけの「市街地」でした。 -
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なんて悲しげな銅像を造ったものだろう。
思わず泣けてきます。
地元の人は見向きもしない。
当然でしょうけど。
吉良上野介の地元で忠臣蔵が嫌われているのと同じことか、なんてひとりごつ。
ウィーダの原作のネロは15才であるけど、犬が堂々としているのに対し、
しっかりしろよ、と言いたくなるような弱々しさ。
そもそも小説の主題が「……の犬」ですから、主人公は犬なんです。
そういえば、作者のウィーダは動物好きで、動物愛護協会の立ち上げなどに関わっていると言います。
彼女が本当に描きたかったのは、パトラッシュのほうだったりして。 -
銅像の台座
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ブリュッセル
午後の汽車でブリュッセルに向かいました。
4時45分、ベルギー北駅に着く。
首都ブリュッセルには、北(Nord)駅、中央(Centraal)駅、南(Zuid)駅とあります。
泊まるホテルの場所が「北」駅の近くだという情報は仕入れてありました。
ル・ドームというホテルで一息入れると、今回の旅に出る前に友人と交わした会話の事を思い出しました。
「ブリュージュは、とってもきれいだったよ。」
「 どんな感じ?」
「 まあ、京都みたいなところかな。」
ちょっと気取った感じで、目を細めて話すのが癖です。
そういうところが、むかしから何となくちゃかしたくなるんです。
「 京都?じゃ、舞妓さんが歩いている、……とか。」
それに気付いているのかいないのか、まるで無視するように言いました。
「 行くんだったら、大使館でもらったパンフをあげるよ。」
ブリュージュ、ブリュージュ、どんな町なのだろう……。 -
1月26日
朝8時、ホテル ル・ドームの一階にある朝食ビュッフェはガラガラで、並んでいる食材の鮮度が気になる。 -
さて、天気はイマイチだけどブリュージュに行ってみますか。
ホテル ル・ドームから歩いて数分のノルド駅に行き、列車に約1時間ほど揺られるとブリュージュに着きます。
各種割引料金
チケットを見ると、今日明日の土日、二日間有効の往復切符で、2人で21.07ユーロとなっています。
週末割引、およびペア割引というのが利いて60%ほど値引きされているのだけど、これは窓口で知ったわけで、係の人が
「割引が利いているよ。」
と言ってくれて、嬉しくなったのを覚えています。
かわいい?地元の子供たち
週末とあって、車内は家族連れなどで結構な賑わい。
四人がけの向かいの席には、丸々と太った小学3年くらいの腕白坊主が座っている。
そいつが、背板を隔てて座っている小さな、たぶん4っつくらいの妹の頭を叩いてちょっかいを掛けるから妹も黙っていない。
それだけで十分にうるさいのに、妹にジャレつつ、東洋人が珍しいのかしきりにこちらに視線を投げかけてくる。
その視線が、まるで納豆のように粘りけがあり、実にうっとうしい。 -
ブリュージュ
そのころのブリュージュ駅は田舎じみ、駅前も実にそっけないものでした。
チラシのような簡単な観光地図を0.30ユーロで買います。
こんなもの、売るかなあ……、捨てずに取ってあるけど。
駅を出て、これと言った特徴のない駅前の道を、みんなが歩いてゆく方向についてゆくと、右手にきれいな川を渡ります。
つまりそこから、ブリュージュの旧市街地が広がっているのです。 -
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運河の街
レイエ川沿いにあるブリュージュは、まあるく運河に囲まれ、さらに市内にも運河が走ります。
この運河は、12世紀の大津波の置きみやげだそうです。
残された潮だまりを利用してこんな町を築き上げたというのだから、人間というもののたくましさを感じます。
しばらく歩いて、小さな橋(フランドル語のブリュージュ)を渡るとそのあたりから俄然町並みがロマンチックになってきます。
橋の上から見ると、建物が運河に沿って(調和して)建てられているのが分かります。
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運河巡り一人5.20ユーロ
反対側から運河めぐりのボートがやってきました。
まるで七福神を乗せた宝船のように、こぼれそうなぐらい観光客を満載している。
……これは是非乗らなければ。 -
その橋の、すぐたもとから乗れました。
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ムール貝のワイン蒸し
昼に、町の中心部、ブラームベルグ通り沿いあるMatineeというレストランで、ムール貝のワイン蒸し一人前(二人で食べるに十分)とビールを頂きました。
http://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g188671-d1544168-Reviews-Matinee_Restaurant-Bruges_West_Flanders_Province.html
16.36ユーロ
バケツのような鍋に白ワインが一本は入っていようかという豪快さ、ムール貝は二人で腹一杯。
最近のトリップアドバイザーの口コミでは散々に書かれていますが、対応は親切だったけどなあ。
ただ、味はいまいちでした。
この時知らなかったのですが、冬においしいのは牡蠣で、ムール貝は夏が旬だそうです。
きっと冷凍物だったのでしょう。
最近札幌のスーパーで買った真空パックのムール貝と同じ味をしていました。
腹を満たして再び町歩きを続ける。
目指すは街のどこからでも見えるカリヨン(鐘楼)。
88メートルもの高さがあるという。
あ、ちょっと雨が降ってきました。
石畳の上をかたかたと音を立てて、観光客を乗せた馬車がまた目の前を通り過ぎます。
迷路のような小道に入ると、すぐに自分がどこを歩いているのか分からなくなる。
建物の隙間からはカリヨンが見えますから、それを手がかりに散策を続けるのですが、道もまっすぐではない。 -
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向こうの辻を入ってきた馬車が、すぐ脇をガラガラと通り過ぎてゆきます。
乗っていた少女の輝くような金髪が風になびいて、雲間から覗いた陽を散らしていました。
ああ、金髪というのはきれいだなあ。 -
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レオニダスのチョコレート店の横に、こぢんまりとしたお店があって、花瓶敷きのような白いレースが並べられています。
どうやら、レース編みがこの町の伝統芸能のようで、年配のご婦人が狭い店内でかわいい衣装に身を包み、一心不乱に編んでおりました。 -
マルクト広場
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いよいよ雨脚が強まってきた。
観光客はみんなフードをかぶったり、傘を広げたりしています。
広場の一角の屋台で、揚げたてのフライドポテトが飛ぶように売れているので、我々も。
なにやら最近これを世界遺産にしようと頑張っているのだとか。
日本で言えば、たこ焼きみたいなもんでしょう。
いや、たこ焼きの方が手が掛かっているような気がするけど、付け合わせのマヨネーズを付けてほおばると、身も心も溶けて行きます。 -
一袋1ユーロのフライドポテトだけでは収まらないほど雨が強くなって、風まで吹き付けてきたので、一旦広場の一角のカフェに避難。
コーヒーと紅茶を飲みつつ、先ほど駅で買った地図を見ていると、動物の細胞の断面図のようだと思いました。 -
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窓の外にはマルクト広場。
少し雨が収まってきたかな。 -
カリヨン
午後2時15分、カフェの狭い螺旋階段を下り、鐘楼のある建物に入ると、奥が中庭になっており、その中庭を囲んで人々が押し合いへし合い集まっていました。
みな、雨に追い立てられるようにここに逃げ込んだのだろうか。
厚い雨雲に夕刻も手伝って辺りは薄暗く、激しい雨が中庭を囲む回廊の瓦屋根にしぶきを上げ、鉛色に煙っています。
激しい雨音に、やがて始まったカリヨン鐘の、旋律なきメロディー。
二つの音は入り混ざり、聞いている人々の顔は、祈りをするかのようにどこか遠くを見つめている。
鐘の音は雑多な音程が入り交じり、なんだかシュールで、すべての思考を停止させる麻酔のような効果があるのかも知れないと思いました。
カリヨンが鳴りやむと、雨脚が弱まってきました。 -
ブリュッセルのカフェ=ビアホール
夕刻のグランプラス界隈のビアホールです。
有名なファルスタッフ。 -
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ビールの種類は豊富で、銘柄ごとに注がれるグラスも異なる。
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デュベルです。
日本でもおなじみ。
帰りのアムステルダム空港のバーでこれを注文したら、バーテンダーのお姉さんが、
「つうねえ。」
って、うれしそうに笑っていました。
ちょっと辛口です。 -
気に入った店を見つけてもう一件はしご。
Cirioというカフェです。 -
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ほろ酔い気分のグランプラスの一角に、王室御用達のゴティバチョコ。
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結構値が張ります!
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小便小僧も見ずに、明日朝の汽車でスキポール空港に戻ります。
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