弘前の近代建築を訪ねて～チェリーブロッサムプリンセスとの遭遇～

2008/05/10 - 2008/05/10

弘前はホント近代建築の多い町。特に弘前城の東側と南側に集中していますが、市役所の隣の追手門広場には移築された旧弘前市立図書館と旧東奥義塾外人教師館とその南側には明治・大正時代に弘前市内に実在した近代建築が１/１０のサイズで１４棟展示されていてちょっとガリバーになった気分で楽しめます。
今日は町が主催するウォーキング大会のイベントがここで開催されていて間もなくスタートするのか多くの人で賑わっていました。そんな中着物姿にたすきをかけた美女が向こうからやってきました。ミス○○？

エリア 弘前(青森)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス

弘前城の南側の追手門広場には明治・大正の時代に弘前市内にあった近代建築を１４棟　１/１０のスケールで再現したミニチュア建造物群があります。
まずはシンメトリーなこの建物　旧弘前市公会堂
建替えられて今はありません。

現存するものと既に取り壊されてしまったものとあるようですが、これは旧制弘高講堂　これはもう解体されてしまっているものか？

これは旧弘前市立図書館　隣に本物があるのでちょっと見比べてみましょう。こちらがミニチュア

そしてこっちが本物　良くできてますね。

シンメトリーのこの建物は旧弘前市役所も新庁舎に建替えられありません。

これはさっき見た青森銀行記念館ですね。

これは慈善館といって青森初の活動写真館だった建物　これも無いようですね。

日本基督教団弘前教会堂　これは現存していますね。これから見に行きます。

複雑に屋根のかかったこの建物は弘前郵便局　これも解体されて今はありません。

１４番めに造られた一番新しいミニチュアはこれ。かくは宮川デパートで１９２３年、商店街中心部の下土手町に東北で初の本格的デパートとして開店したものです。当初、四階建ての洋館でエレベーターと食堂は珍しく、賑わいを見せたようですが、店舗の老朽化が進み、７８年に閉店したそうです。ちなみにこの１/１０のミニチュア２７０万円もかかっているそうです。

今朝一番で現物を見た　偕行社　陸軍将校倶楽部だった建物です。

こちらは角弘金物店　農具の販売をしていたお店のようです。　　どうも弘前は角がつく名前のお店が多いようですね。

明治２６年に建てられた角み呉服店　お店の前には花嫁行列が・・・。これも解体されてありません。
屋外展示のミニチュア建造物群、雪深い津軽の冬の積雪対策はどうするのかちょっと心配になり聞いてみると、冬の間は全体に屋根をかけてシートで覆ってしまうそうです。と言う事は冬季は未公開なんですね。

おっと着物姿にたすきをかけた美女発見。これってミスコン？

ガリバー気分でのミニチュア近代建築見学の後は、いよいよ旧弘前市立図書館の建物内部見学。この建物は、日露戦争による第八師団関連の請負工事で得た利益を公共に還元しようという弘前の名匠堀江佐吉や斉藤主らによって、当時市立であった東奥義塾の敷地に建 てられたもので、明治39年に竣工しました。
　

昭和６年に民間に払い下げられた後、昭和３８年からは賃貸アパ−トとして使用されていた時期もあったそうです。こんなアパートなら住んでみたいですね。

１階の奥にある館長室

館長室　別な角度から

木造３階建　延２５４?なので見た目ほどそれほど大きな建物でもありません。

これは１階図書室

１階の右側の塔の部分は婦人閲覧室。この時代にも女性専用の部屋があったのでしょうか？

２階に上がっていきましょう。

一番大きなこの部屋は普通閲覧室

こちらは２階右側の塔の部分にある評議室

３階部分は非公開で上がれません。

隣にある建物は旧東奥義塾外人教師館

東奥義塾は明治6年2月に創立された青森県で最初の私立校です。創立者が慶応義塾出身者だったこともあり、制度やカリキュラムは慶応義塾の影響を強く受けたそうで、特に英語教育には力を入れ、創立当初から高額の給料を支払って外人教師を招聘しました。
この建物は外人教師の住宅として、明治34年に建てられたものです。

設計は米国メソジスト伝道本部と宣教師アレキサンダーによるもの。施工は佐渡出身のクリスチャン棟梁・本間俊平とする説と堀江佐吉説がありますが本間説が有力のようです。

延べ面積280?あり、当時としてもかなり大きめの住宅ですね。

昭和４５年まで東奥義塾高等学校の歴代の外国人教師の住居として利用されていました。

配置された家具や調度品も当時のまま　横浜山手にある西洋館の雰囲気がありますね。

西側の室内にあるベランダ　梁にぶら下がったブランコ
　ここでは子供たちが楽しい時を過ごしてきたのでしょうね。室内にブランコ　いいなあ

これってウエディングドレス？

この部屋には東奥義塾の歴代外国人教師の写真が掲示されていました。

この部屋は書斎として使われていたようです。

おっと　先ほどの着物姿の美女発見。ちょっと声をかけてみましょう。

彼女は、やはりさくらまつりのミスコンのチェリーブロッサムプリンセスだそうです。

この部屋は主寝室のようです。

やっぱり洋館の見せ場は階段ですね。

クリーム色の下見板張りに上げ下げ窓の枠をグリーンで塗った建物

裏側から見るとこんな姿です。

１階の南側のこの部分はサロンド　カフェ　アンジュ　
というおしゃれなカフェになっていました。　　　

隣の建物に写る姿　ちょっとゆがんでるけどこれもいいかも

これってやはり弘前城と並ぶ弘前のランドマーク的な建物ですね。

玄関のペデュメントにかけられた看板レトロですね。

明治の頃に北の最果ての津軽の地に、こんな西洋館が数多く作られていたなんて想像できませんでしたね。それにしても掘江佐吉　弘前のこの地に来て初めて知りましたがこの匠の技、大変な巨匠ですね。

この旅行記へのコメント （2）

• べるつくさん 2008/05/31 17:05:43

  いいですね、ミニ近代建築

  こんにちは。
  この弘前のミニチュア近代建築郡、ガイドブックで見かけたことはあったのですが、詳細に紹介されているのははじめて見ました。
  東武ワールドスクエア(関西ならおのころ?)の明治村版のような感じですね。なかなかよくできているようで、いつか弘前に行くときにはぜひとも寄ってみたい場所です。
  
  古河庭園も旧岩崎邸庭園と並んでまだ行っていないけれど行きたい場所です。でも行くならじっくり見たい、休日にはなかなか東京には出ない、解体などの心配はない、ということでなかなか行けずにいます。
  どうせならはがきで内部見学も申し込みたいと思うとなおさら遠のいてしまいます。
  ぬいぬいさんのフットワークがうらやましいです。

  ぬいぬいさん からの返信 2008/06/01 23:34:51

  ミニ近代建築結構楽しめました

  こんばんは　
  
  弘前は私好みの見所満載の町で、期待以上に楽しめました。
  
  ミニチュアの近代建築の隣に本物があって、見比べてみるのも結構楽しかったですよ。
  
  ところで、今日は横浜開港祭のイベントで山下公園でドラゴンボートレースに３年連続で参加して来ました。
  昨年３位だったのに今年は惨憺たるもので、予選敗退。
  早く終わったので、久々に横浜の近代建築じっくり眺めてきました。
  
  地元横浜もこう見ると結構いいですね。
  写真はあとでアップします。