2008/04/20 - 2008/04/20
1808位(同エリア4639件中)
晴れ男。さん
初夏を思わせる陽気で嵯峨の竹林で森林浴、そして清涼寺へと向かいました。
【清涼寺】
○(歴史)
この地は、今年誕生1000年を迎える「源氏物語」に登場する光源氏のモデルともいわれる源融(みなもとのとおる)(※1)の山荘、棲霞観(せいかかん)のあったところで、源融の死後の寛平8年(896)、棲霞寺としたのが清涼寺の前身。天慶8年(945)、醍醐天皇皇子であった重明親王(しげあきらしんのう)の妃が新しい堂宇を建立して藤原氏に寄進。さらに、永延元年(987)、然(ちょうねん)(※2)が宋より釈迦如来像を持ち帰り、弟子の盛算(じょうさん)(※3)がこれを本尊として堂宇を建てて清涼寺とした。現在の本堂や阿弥陀堂、大方丈といった建物は、江戸時代に再建されたものだ。
(※1)
源融(822〜895)
嵯峨天皇の皇子で、源氏の姓を受けて臣籍に下り、貞観14年(872)、左大臣になった。紫式部の「源氏物語」の主人公光源氏のモデルの1人に挙げられる。風流で豪奢な生活は六条院(東六条院)、嵯峨棲霞観(清涼寺)、宇治の別荘(平等院)など。鴨川べりの河原院・潮汲みの話で河原左大臣と呼ばれる。「みちのくのしのぶもぢずり 誰ゆえに乱れそめにしわれならなくに」(百人一首。意訳 奥州の信夫郡で産する摺り衣の乱れ模様のように私の恋心は乱れている。いったい誰のせいで乱れ始めたのか。みんなあなたのせいだよ)。源融の歌である。
(※2)
然(938〜1016)
幼少の頃東大寺に入り、東南院観理から三輪宗を学び、石山寺玄杲から密教を受けた。永観1年(983)渡宋して、宋都に行き太宗に謁見した。
(※3)
盛算(932〜1015)
平宿に入門して出家し、仁和寺の寛空・寛朝に伝法灌頂を受ける。山城清住寺に住し、高雄の神護寺別当を経て、994年東寺阿闍梨、1010年権律師となり、中宮彰子の護持僧を務める。
○(鑑賞のポイント)
本堂に安置される本尊の釈迦如来像は必見。永延元年(987)、奈良東大寺の僧、然がもち帰ったというもので、高さ1.6mの木像立像。頭髪は縄状で、肩から流れるような美しい波状の文様を描いた衣をまとい、眼には黒水晶、耳には水晶がはめこまれている。この釈迦如来像の様式は清涼寺式と呼ばれ、鎌倉時代に大流行となった。昭和28年(1953)には、体内より絹製の五臓六腑(ごぞうろっぷ)の模型が発見された。釈迦如来立像の体には無数の傷が刻まれている。これは人々が投げたお賽銭の傷跡である。生身の仏にはさぞかし痛かったであろうが、それだけ信仰を集めた裏返しでもある。これは中国において、昔から、人間の体の構造が知られていたことを示す重要な手がかり。この五臓六腑も国宝に指定されている。3体の阿弥陀が並ぶ阿弥陀三尊坐像も国宝。こちらは源融の供養のため霊宝館に安置されている。霊宝館にはほかに、国宝・重要文化財指定の仏像が多数安置され、毎年春季(4〜5月)と秋季(10〜11月)に特別公開される。江戸時代に小堀遠州によって造られたと伝わる大方丈の庭園も魅力的だ。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- ANAグループ JRローカル 徒歩
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「仁王門」をくぐり、境内へ。ここはテレビ時代劇「鬼平犯科帳」のロケに使われたそうです。
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「多宝塔」(江戸時代)。
ところで・・。
平安初期の政治家小野篁(おののたかむら)(802〜852)には奇怪な伝説が多い。有名なのは夜ごと井戸を通って冥府に降りていったという話。
東山の六道珍皇子(ろくどうちんのうじ)には閻魔(えんま)像と篁(たかむら)像が並んで安置され、篁が冥府通いに使ったという井戸も遺されている。井戸は京都市街を西に横断し、清涼寺(嵯峨釈迦堂)横の薬師寺境内の井戸(生の六道)にも続いているという噂だ・・。 -
世界遺産に指定されていないせいか、人もまばら。静かな雰囲気の中での見学でした。
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「一切経蔵」。内部の輪蔵を1回まわすことで一切経を読んだのと同じ功徳があるとされている。私もまわしました。これで一切経を読んだことになるのでしょうか・・。
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本当に立派な建築物です。色、模様といい手を加えてはいるのでしょうが、派手さもなくそれでいて地味すぎるわけでもない、すばらしいです。
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「棲霞観跡」。源融が9世紀後半に嵯峨に営んだ山荘。
○源氏物語の中から
「絵合」に、「源氏は山里に御堂を建てさせる」という記述があり、「松風」では「造らせたのは大覚寺の南のあたり」と追って説明されている。「若菜 上」で源氏の40のお祝いに紫が盛大な供養をするのもこの寺だ。モデルとなったのは清涼寺とされている。
清涼寺、「源氏物語」に関係する興味深いお寺でした。釈迦如来像も見聞するよりも実際見た時の感動はとても大きなものでした。その一瞬、一瞬の感動を大切にしたいものだと思いました。
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