2006/04/27 - 2006/05/02
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旅人のくまさんさん
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<2006年4月28日(金)>
旅行2日目となりました。昨晩、木浦に泊まって、今日からの紅島観光に備えました。今回旅行の前半の山場です。海が荒れてしまえば、島へ渡ることができませんし、渡った後で海が荒れては、すぐには戻ってくることができません。
幸い、出航の時の天候に問題はありませんでした。朝一番の便は8時頃に出航しますので、7時半までにはフェリー・ターミナルに出かけることにしました。(ウィキペディア)
<朝早く起床、フェリー・ターミナルへ>
6時前に起床して、木浦市内を散策しました。纏める荷物も無く、朝食はフェリーの切符が買えてからのことと決めていましたから、30分以上は、散歩の時間に当てることが出来ました。
ホテルを出て、港方面と、KTX駅方面を散策しました。通勤客の姿も疎らで、空のタクシーだけが通りを走っていました。一度ホテルへ戻った後、7時頃に、揃ってフェリー・ターミナルへ出かけました。予約はこれからですから、早いことに、越したことはありません。
<フェリーチケット入手、朝食>
港の朝は早く、フェリー・ターミナルは賑い始めていました。予定通り紅島往きのフェリーチケットが入手できましたから、それから朝食です。昨晩のうちに朝食用の買い物を済ませた人もいましたので、Ktさんと二人だけで朝食のお店を探すことにしました。
探さなくても、フェリー・ターミナルの前に何軒か食堂がありました。そのうちの1軒で、スンドウプチゲがあるか確認した上で入りました。ところが、入った後でスンドウプチゲが無いことが分かりました。それを承知での呼び込みだったようです。
それで、代わりのキムチチゲを注文しましたが、2人前位の量でした。
値段は5000ウォンと、やや高めでしたが、ケジャン(生渡蟹のキムチ漬)や生牡蠣のキムチ漬が、サービスで出てきたのには驚きでした。
<フェリーで紅島へ>
フェリーは、定刻に木浦港を出発しました。岬を離れて、白い灯台を左手に見て、沖に出た後も、島を縫うような航路を進みました。波は穏やかで、快適な船旅となりました。目的地の紅島を紹介しておきます。
紅島(ホンド)は、『多島海海上国立公園』に属しています。その国立公園は、全羅南道の沿岸に広がる韓国最大の国立公園で、1700余りの大小の島々からなります。島一つひとつが彫刻のようで、すばらしい景観が楽しめる絶景の海です。
途中立ち寄った港では、黒山島が大きい島のようでした。紅島から30分ほどの距離です。半数位の人が、この島で降りました。桟橋を使わず、海上での小船への乗換えもあったのには驚きました。
<紅島到着、まずは昼食>
8時半頃に出航して、紅島に到着した時は、お昼の時間になっていました。約3時間の船旅でした。フェリーはガラガラでしたが、余り広くない桟橋に降り立った時は、混雑しました。
桟橋では、早速客引きの地元の人達が声を掛けて来ました。まずは昼食、その次は宿探しです。最初に声を掛けてきたのは、島の反対側の食堂の人でした。うまく話が通じませんでしたが、日本語が達者なお店の方を連れて来ての、交渉となりました。
その方を通じて、昼食の場所と、宿の方もほぼ決まりました。昼食は最初に声を掛けてくれた人のお店、泊るのは、日本語の達者な人の民宿と言うことになりました。
案内の人の後について、反対側の港まで移動しての昼食でした。生簀を覗いて、6万ウォンの刺身と、ヘムルタン(海鮮鍋)を注文しました。南側の港と違って、閑散としていました。
食事の途中で、遊覧船の出発時間が迫ってきました。村井さんと、山本さんは、食事を早々に済ませて、南側の港に向けて出発されました。早足で無ければ、乗船できない時間になっていました。
<昼食の後は、紅島散策>
多島海上国立公園に指定されている紅島(ホンド)の紹介です。島には約270種の常緑樹と、170種余りの動物が生息していて、自然の宝庫となっています。島全体が天然記念物に指定されていて、草1本、石ころ1つを持ち帰ることも禁じられています。大葉風蘭の自生もあります。
島の名前の由来は、『島が紅色の石から出来ているため』とか、『日が暮れる時間に、島全体が赤く染まる』ことから、紅島という名前が付いたとされています。
登山は禁止されていますが、遊覧船に乗ると、奇岩怪石と青い森が調和されている『紅島33景』と称される景色が見学できます。ただし、この遊覧船に乗ったのは、村井さんと山本さんの二人だけでした。桟橋や見晴台から、この奇岩のいくつかは遠望できました。
地図で調べますと、小黒山島のほうが、やや西に位置しているようですが、この紅島もほぼ同じ経度にあります。韓国では、一番西側にある島です。言葉を代えますと、日の出の時間が韓国で一番遅く、また一番遅く日が沈む島と言えます。
昼食の後は、キムさんのお店が閉っていましたから、桟橋に荷物を置いて、島内散策に出かけました。荷物は、川北さんの奥さんが見張役でした。実は、そんな荷物の心配も要らない、長閑な島でした。
散策コースでは、自然保護センターらしき建物横の展望台からの眺めが一番でした。眼下に桟橋が一望でき、湾に浮かぶ大小の船を遠望することもできました。さらに遠くへ目をやれば、海上に突き出した奇岩の数々の眺望もできました。東側へと続く島の山並みも、視界に入ってきました。記念撮影のスポットとして、最適でした。
<午後のティータイム?>
MuさんとYtさんがエントリーした遊覧船は、2時間半のコースでしたから、昼食の後の島内散策でも時間が余ってしまいました。キムさんの民宿に間違いなく泊まれそうでしたが、そのキムさんは、フェリーがやってこない時間でしたから、お店を閉めて、休憩時間に入っていました。
そこで、唯一開いていたお店での、『午後のドリンクタイム』となりました。Kwさんは昼に食べられなかった紫海胆に未練が残っていたようです。その紫雲丹とサザエのような貝(シン・ソーラ)を注文しました。こちらはKtさんのお気に入りです。お店の人は、泳いでいたシマダイのような肴を豪快に金網の上で炙って、昼食のおかずにしていました。
紫雲丹は何も味を付けずに、塩味だけで十分でした。地元の呼び方でシン・ソーラは、歯応えがあり、焼酎のツマミに好適でした。
<宿に荷物を置いて、もう一度紅島散策>
宿に荷物を置いて、もう一度紅島散策に出かけました。出かける前に、Muさんからお借りしたACアダプターを使って、AU携帯とデジカメの充電をセットしておきました。
最初に北側の海岸へ出かけました。港に地元の人の姿は無く、ひっそりとしていました。砂浜は無く、全て丸くなった砂利でした。島には1箇所だけ海水浴場がありますが、この『砂利が浜』のようです。水は澄んでいますので、スキューバーダイビングには好適と、韓国観光公社のホームページに紹介されていました。水切りの石投げを試みてみましたが、石が大きく、丸過ぎ、一度も飛び上がらずに沈んでしまいました。
自然保護センターの前では、テーブルに置いた名簿を元に、男性スタッフ1名と、女性スタッフ2名の方で受付けをしていました。テレビ会社や新聞などの報道各社を招いたイベントの受付でした。本格的な大きなカメラを手にした人達が受付を済まされていました。女性の方が、記念撮影をしてくれましたので、私もお返しに記念撮影しました。
<宿での夕食>
小さな島ですから、レストランらしきお店は見当たりません。1階に食堂がある建物は、全て民宿を兼ねているようでした。それで、夕食は泊まったキムさんの宿にお願いしました。『すみません。刺身は出来ません』とのことでしたから、ヘムルタン(海鮮鍋)をお願いしました。
キムさんの民宿は傾斜地に立っていますから、玄関は段違いになった場所に、それぞれついています。夕食は3部屋を用意してもらった1階部分の部屋の前の広間に用意されました。いかにも民宿と言った感じの広間での食事でした。
キムさんは、フェリーが港に着く度にお仕事ですから、食事の用意は、お母さんがされました。7時頃でお願いしていましたが、その前に用意ができましたので、少し早い夕食となりました。暗くなる前にキムさんのお父さんも帰ってこられました。裏山で、畑仕事をされていた囲気でした。
後で、斜面に立つのも怖いような急傾斜地の畑の事を知って、島の生活の厳しさを垣間見た思いがしました。葱1本、野菜の1葉も無駄にはできないと感じさせられました。少し難しい注文をキムさんにしますと、『我慢してください』のニュアンスで、
『ここは島ですから仕方ありません』
と、答えが返ってきましたので、ついこちらもその積りになって、辛抱することになりました。食べ物、飲み物、風呂のお湯などのことです。ただし、夕食の時は、野菜が少なめでしたから、鍋に長葱を追加してもらいました。ビールと焼酎は、キムさんが予想した以上に注文しましたが、そのつど、外から運んで来てくれました。決して贅沢ではありませんでしたが、楽しい夕食になりました。
木浦で
朝早き船待つ岬春朧
紅島へ向かうフェリーで
春の海小船は来り四方から
岬過ぎ春の島縫う多島海
紅島で
菜の花や険き島に独り株
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 船 タクシー
-
7時には荷物を纏めて宿を引き払いました。8時頃の紅島(ホンド)往きの便に乗るためです。チケットが手に入ったら、それから朝食の予定でした。
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半島の朝は早いようです。7時頃には、既に商いを始めているお店が、軒を並べていました。昔ながらの素朴なお店です。
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開かれているのか、閉っているのか良く分からない店先です。商っているのは、唐辛子やナス、トマトなどの苗でした。
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フェリーに向かう桟橋からの撮影です。右手は、建設中の国内線フェリーターミナルです。規模が大きいので国際線ビルへの切り替えもありそうです。
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8時の定刻の出航です。出航間際まで、走りこんでくる人がいました。500人載り程のフェリーでしたが、乗船率は、せいぜい10%といったところです。
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岬のように見えますが、独立した島のようです。観光地図を頼りに推測しますと、タリドと呼ばれる島のようです。ここから三方向に航路が分かれます。
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木浦港を出て、1時間以上は航海してきました。ずっと島を眺めながら、内海を航海している感じでした。揺れの少ない、穏やかな航路でした。
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この島で気になったことがあります。海水が土砂を含んだように混濁していたことです。この写真でも黄色の海水に見えます。
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左手のコンクリート橋は、ソナムンブリッジと呼ばれているようです。地図で調べましたら、左右のやや大きな島を結ぶ橋でした。
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浮き桟橋と島を結ぶ小橋です。海岸沿いに疎らに家が立っているだけでした。地図には、かなり広い塩田が記されていました。
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海上一杯に、筏のようなものが並びます。半分推測ですが、網を張った中で、昆布か若布を餌に、鮑等を養殖しているようでした。
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木浦港を出て、暫くは島の間を縫うようにフェリーが進みました。その最後には、小船に乗り移って、小さな島に向かう光景を見ることが出来ました。
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フェリーからすこし大き目の船に乗り移って、更にその船から小さな船に分かれて乗っていました。このフェリーでは停泊できない小島でしょう。
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これも乗り移って小島へ向かうボートです。この辺り一帯は、多島海海上国立公園に指定された、海の観光名所です。
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フェリーからは、西南方面の写真です。逆光でしたが、記録のために撮影しました。やはり、養殖筏が密集していました。
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一番右手の小さなボートが、最後にやって来ました。フェリーを見て慌てて飛ばしてきた風でした。海上での乗換えは、時間短縮でもあるようです。
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こちらのフェリーから大き目の船に乗り移り、更に小船に乗り移っていた人たちを尻目に、こちらのいフェリーの出発です。この白波で、小船は大揺れするかも知れません。
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デッキに出る時間がありましたから、そこからの撮影です。黒山島(ヘクサンド)は、周回道路もあり、紅島よりは大きな島のようです。
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トレッキングスタイルの女性のグループも、この黒山島で下船されました。この島を大黒山島、南にある島を、小黒山島とも呼んでいるようです。
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草木1つ見かけない岩山が、海上に顔を出していました。船内からの、ガラス越の撮影ですから、少しくすんでいるのが残念です。
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8時半頃に木浦を出航して、紅島に到着したのは昼頃でした。約3時間の船旅でした。紅島は、このフェリーを始め、多数の遊覧船が就航しています。
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紅島は、この港付近と、もう1箇所、東北方面に集落があるだけです。その間に道路は無く、全て海上空の移動のようです。
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紅島も多島海海上国立公園の範囲に含まれますから、上陸する時に公園入場料をこの窓口で支払うことになっています。性善説に拠った徴収です。
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昼食の時間になっていましたから、早速、港付近で海産物の品定めです。途中、養殖筏がありましたから、鮑も特産品のようです。
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取れたてのヒジキです。普段は乾燥したヒジキを、水で戻してから食べることが多いですが、こちらでは山盛りの生ヒジキです。
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カラス貝にしては、大きすぎるようです。貝柱が美味しいタイラギ貝のようです。私が育った有明海沿岸でも採れました。糟漬けが最高です。
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姿はグロテスクですが、刺身で食べると美味しいナマコです。これもビールではなく、日本酒以外では、焼酎にしたいところです。
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反射で写真写りが悪いですが、こちらは紫雲丹です。出来ることなら日本酒と合せたいところですが、焼酎でも構いません。
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一通り、昼食の海産物の品定めを終えたところで、もう一度桟橋風景に戻りです。霞がかかっていますが、中々見応えがある湾の光景です。
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こちらは集落の光景です。平坦部が少なく、狭い場所に家屋がひしめき合っていました。まだ、宿探しはしていませんが民宿クラスの宿は多そうですから、一安心です。
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