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旅の2日目。<br />朝6時過ぎに目が覚め、窓の外を見ると、まだはっきりとしない空模様。<br />まったくの無計画で宿泊したので、さて困ったもの。<br />とりあえず支度をして、駅へと向かう。<br />出発案内を見ると、次に出るのは韮崎行、その次が松本行。<br />韮崎より先へ行きたいと思い、1本待って7:22の松本行に乗ることにした。<br />待つ間、駅弁屋を覗いてみると、鳥めしがあったので購入。<br />鶏めしは、見かけるとつい買ってしまう。<br /><br />※2021.04.10 2冊分の旅行記を再編集(文章の書き直し)

甲斐路の春を行く【2】~新府桃源郷と新府城跡~

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2007/04/08 - 2007/04/08

6位(同エリア166件中)

旅行記グループ 【甲斐国】

16

52

旅猫

旅猫さん

旅の2日目。
朝6時過ぎに目が覚め、窓の外を見ると、まだはっきりとしない空模様。
まったくの無計画で宿泊したので、さて困ったもの。
とりあえず支度をして、駅へと向かう。
出発案内を見ると、次に出るのは韮崎行、その次が松本行。
韮崎より先へ行きたいと思い、1本待って7:22の松本行に乗ることにした。
待つ間、駅弁屋を覗いてみると、鳥めしがあったので購入。
鶏めしは、見かけるとつい買ってしまう。

※2021.04.10 2冊分の旅行記を再編集(文章の書き直し)

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
交通
3.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
JRローカル 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

PR

  • ホームに停まっていたのは、3両編成の列車。<br />車内には、4人掛けの席に一人ずつくらいの乗客がいた。<br />隣に停まっていた特急列車は、風林火山の絵が施されていた。

    ホームに停まっていたのは、3両編成の列車。
    車内には、4人掛けの席に一人ずつくらいの乗客がいた。
    隣に停まっていた特急列車は、風林火山の絵が施されていた。

    甲府駅

  • 旅のお供は、昨夜、駅前のスーパーで買っておいた春木屋の季節限定茶『風林火山』。<br />そして、列車は定刻に甲府駅を出発した。<br />甲府市内を抜け、韮崎市へ入る頃には、青い空が広がってきた。<br />そこで、見頃には少し早いかもしれないが、新府桃源郷を訪れてみることに決めた。

    旅のお供は、昨夜、駅前のスーパーで買っておいた春木屋の季節限定茶『風林火山』。
    そして、列車は定刻に甲府駅を出発した。
    甲府市内を抜け、韮崎市へ入る頃には、青い空が広がってきた。
    そこで、見頃には少し早いかもしれないが、新府桃源郷を訪れてみることに決めた。

  • 新府駅に到着。<br />ここは無人駅。<br />ホームから、残雪を頂いた八ヶ岳の山並みが望めた。

    新府駅に到着。
    ここは無人駅。
    ホームから、残雪を頂いた八ヶ岳の山並みが望めた。

    新府駅

  • 目を転じると、桜越しに南アルプス前衛の鳳凰三山も見える。<br />雲が掛かっていたが、山頂が顔を出していた。

    目を転じると、桜越しに南アルプス前衛の鳳凰三山も見える。
    雲が掛かっていたが、山頂が顔を出していた。

    鳳凰山 自然・景勝地

  • ホームから階段で降りると、すぐに民家が並んでいた。<br />その中をのんびりと歩いていくと、すぐに桃畑が現れた。<br />塩山や山梨市付近は満開だったが、こちらはまだ7分咲きといったところか。

    ホームから階段で降りると、すぐに民家が並んでいた。
    その中をのんびりと歩いていくと、すぐに桃畑が現れた。
    塩山や山梨市付近は満開だったが、こちらはまだ7分咲きといったところか。

    山梨市駅

  • 緩やかな坂道を登っていくと、長閑な風景が広がった。<br />伸びやかで気持ちがいい。<br />これぞ日本の山里と言った感じである。

    緩やかな坂道を登っていくと、長閑な風景が広がった。
    伸びやかで気持ちがいい。
    これぞ日本の山里と言った感じである。

  • 新府城跡の麓を抜けたあたりからが新府桃源郷。<br />菜の花と桃が春を謳歌している。

    新府城跡の麓を抜けたあたりからが新府桃源郷。
    菜の花と桃が春を謳歌している。

    新府桃源郷 花見

    まさに桃源郷 by 旅猫さん
  • 畑の片隅では、水仙も負けじと咲き競う。

    畑の片隅では、水仙も負けじと咲き競う。

  • 桃畑の向こうには、八ヶ岳の姿も望めた。<br />春霞で、はっきりしていないのが残念。

    桃畑の向こうには、八ヶ岳の姿も望めた。
    春霞で、はっきりしていないのが残念。

  • 8時ぐらいに着いたので、新府桃源郷には人影はほとんど無かった。<br />うららかな春の日差しの中を、のんびりと散策。<br />どこを見ても桃畑ばかり。<br />これほど素晴らしい景色は久しぶりだ。

    8時ぐらいに着いたので、新府桃源郷には人影はほとんど無かった。
    うららかな春の日差しの中を、のんびりと散策。
    どこを見ても桃畑ばかり。
    これほど素晴らしい景色は久しぶりだ。

    新府桃源郷 花見

    まさに桃源郷 by 旅猫さん
  • 満開になったら、それこそ桃源郷だろう。<br />素晴らしい風景に感動。<br />抜けるような青空が気持ちいい。

    満開になったら、それこそ桃源郷だろう。
    素晴らしい風景に感動。
    抜けるような青空が気持ちいい。

  • 桃畑の中に続く道を歩いて行く。<br />青空に向かって歩いているようだ。<br />いつまでも歩いていたい気分になる。

    桃畑の中に続く道を歩いて行く。
    青空に向かって歩いているようだ。
    いつまでも歩いていたい気分になる。

  • 歩いて行くと茅ヶ岳が見えて来た。<br />中央本線の車窓展望で、八ヶ岳と見間違うため、『にせ八ツ』の異名をもつ山だ。<br />名著『日本百名山』で知られる深田久弥氏が、登山中に急逝した地としても有名である。<br />ひまわりで有名な明野は、この茅ヶ岳の麓にある。

    歩いて行くと茅ヶ岳が見えて来た。
    中央本線の車窓展望で、八ヶ岳と見間違うため、『にせ八ツ』の異名をもつ山だ。
    名著『日本百名山』で知られる深田久弥氏が、登山中に急逝した地としても有名である。
    ひまわりで有名な明野は、この茅ヶ岳の麓にある。

  • 桃畑の間を散策していたら、『新府開拓記念碑』という石碑があった。<br />景色もいいし、お腹も減ってきたので、ここで休憩。

    桃畑の間を散策していたら、『新府開拓記念碑』という石碑があった。
    景色もいいし、お腹も減ってきたので、ここで休憩。

    新府駅

  • 甲府駅で買ってきた駅弁『鳥めし』を食べる。<br />これまで食べた中では、中位と言ったところか。<br />鳥のそぼろが少ないのが減点である。<br />桃の花や菜の花など、まわりは花だらけ。<br />見渡せば山々。<br />幸せだ。

    甲府駅で買ってきた駅弁『鳥めし』を食べる。
    これまで食べた中では、中位と言ったところか。
    鳥のそぼろが少ないのが減点である。
    桃の花や菜の花など、まわりは花だらけ。
    見渡せば山々。
    幸せだ。

    甲府駅

  • お腹もいっぱいになったので、さらに先へと進む。<br />中央本線を橋で渡り、穴山駅の方へと向かう。<br />地図も何も持っていなかったので、どこを歩いているかまったくわからないが、八ヶ岳と鳳凰三山、茅ヶ岳が見えるので、方角はわかるので問題は無い。<br />橋の上からは、甲斐駒ヶ岳が頭を出しているのが見えた。

    お腹もいっぱいになったので、さらに先へと進む。
    中央本線を橋で渡り、穴山駅の方へと向かう。
    地図も何も持っていなかったので、どこを歩いているかまったくわからないが、八ヶ岳と鳳凰三山、茅ヶ岳が見えるので、方角はわかるので問題は無い。
    橋の上からは、甲斐駒ヶ岳が頭を出しているのが見えた。

  • 畑の中には、細い農道がある。<br />舗装された広い道よりも、そんな道の方がホッとする。<br />いつしか、鳳凰三山は雲に隠れていた。<br />それにしても長閑である。

    畑の中には、細い農道がある。
    舗装された広い道よりも、そんな道の方がホッとする。
    いつしか、鳳凰三山は雲に隠れていた。
    それにしても長閑である。

    鳳凰山 自然・景勝地

  • 地図が無いので、何度か行き止まりの道へ迷い込む。<br />そんな時でも、偶然の出会いがある。<br />行き止まりの先で、スモモの樹に出会えた。

    地図が無いので、何度か行き止まりの道へ迷い込む。
    そんな時でも、偶然の出会いがある。
    行き止まりの先で、スモモの樹に出会えた。

  • 桃畑の中に、小さな祠があった。<br />ここに祀られているのは、どんな神様だろう。<br />花に囲まれて、居ながらにして花見ができて羨ましい。<br />幸せな神様だな。

    桃畑の中に、小さな祠があった。
    ここに祀られているのは、どんな神様だろう。
    花に囲まれて、居ながらにして花見ができて羨ましい。
    幸せな神様だな。

  • 桃畑は、人が作り出した風景。<br />だが、自然と見事に調和している。<br />日本の農村の風景は、とても心が和む。

    桃畑は、人が作り出した風景。
    だが、自然と見事に調和している。
    日本の農村の風景は、とても心が和む。

  • 素敵な風景が目の前に広がった。<br />気持ちが良いので、そこでしばらく佇む。<br />心が洗われるような景色だった。

    素敵な風景が目の前に広がった。
    気持ちが良いので、そこでしばらく佇む。
    心が洗われるような景色だった。

  • 満開の桃の樹が、青空に映える。<br />ちなみに、新府桃源郷は観光地ではない。<br />果物である桃を栽培している畑である。<br />農家の人たちが、丹精こめて作っているのだ。<br />新府城跡へと向かう頃、車がかなり入ってくるようになり、農道の途中に駐車して、三脚を担いで畑の中へ入っていく人をかなり見た。<br />撮影優先で、勝手に立ち入るのは困ったものだ。<br />それに、農道は狭く、農家の人が作業で使う道。<br />軽トラなどが通れなくなり迷惑至極である。

    満開の桃の樹が、青空に映える。
    ちなみに、新府桃源郷は観光地ではない。
    果物である桃を栽培している畑である。
    農家の人たちが、丹精こめて作っているのだ。
    新府城跡へと向かう頃、車がかなり入ってくるようになり、農道の途中に駐車して、三脚を担いで畑の中へ入っていく人をかなり見た。
    撮影優先で、勝手に立ち入るのは困ったものだ。
    それに、農道は狭く、農家の人が作業で使う道。
    軽トラなどが通れなくなり迷惑至極である。

    新府桃源郷 花見

    まさに桃源郷 by 旅猫さん
  • 今回の写真は、ほとんど道端から撮影したもの。<br />2枚ほど、農作業をされていた方に断って撮らせてもらったものもある。<br />写真撮影は、その人の品格が現れる。<br />桃色の美しい花に恥じないように、今回も撮影には気を付けた。

    今回の写真は、ほとんど道端から撮影したもの。
    2枚ほど、農作業をされていた方に断って撮らせてもらったものもある。
    写真撮影は、その人の品格が現れる。
    桃色の美しい花に恥じないように、今回も撮影には気を付けた。

  • 太陽の光をいっぱいに浴びて桃の花が咲いてる。<br />美味しい桃がたくさん実ることだろう。

    太陽の光をいっぱいに浴びて桃の花が咲いてる。
    美味しい桃がたくさん実ることだろう。

  • ずいぶん歩き回った。<br />時間が経つにつれて、開花が進んだようだ。<br />咲いたばかりの桃の花は、<br />花の色が少し濃いような感じがする。

    ずいぶん歩き回った。
    時間が経つにつれて、開花が進んだようだ。
    咲いたばかりの桃の花は、
    花の色が少し濃いような感じがする。

  • 小高い場所にある新府共撰場あたりから景色を眺める。<br />遠くには八ヶ岳が見えている。<br />新府桃源郷は、お気に入りの場所になった。

    小高い場所にある新府共撰場あたりから景色を眺める。
    遠くには八ヶ岳が見えている。
    新府桃源郷は、お気に入りの場所になった。

    新府桃源郷 花見

    まさに桃源郷 by 旅猫さん
  • 新府桃源郷を後にして新府城跡へと向かう。<br />向こうに見える丘のようなところが新府城跡。<br />新府城は、武田勝頼が、真田昌幸に命じて築かせた武田氏最後の居城。<br />正式には、新府中韮崎城。<br />甲斐の府中である甲府から、新たに府中としたから新府である。

    新府桃源郷を後にして新府城跡へと向かう。
    向こうに見える丘のようなところが新府城跡。
    新府城は、武田勝頼が、真田昌幸に命じて築かせた武田氏最後の居城。
    正式には、新府中韮崎城。
    甲斐の府中である甲府から、新たに府中としたから新府である。

  • 城跡へ向かう道は桜が満開だった。

    城跡へ向かう道は桜が満開だった。

  • 新府城跡北側の堀跡に着いた。<br />この城は、釜無川に面した七里岩という八ヶ岳の泥流による地形の上に築かれた天然の要害で、堀に突き出した鉄砲陣地など、斬新な構えとなっている。<br />最近の発掘調査や整備により、城跡の遺構が確認しやすくなったそうだ。<br />北側の堀跡には、出構(でがまえ)と呼ばれる堀に突き出した鉄砲陣地が東西二箇所あったそうだ。<br />写真に写っているのは、東出構の跡。

    新府城跡北側の堀跡に着いた。
    この城は、釜無川に面した七里岩という八ヶ岳の泥流による地形の上に築かれた天然の要害で、堀に突き出した鉄砲陣地など、斬新な構えとなっている。
    最近の発掘調査や整備により、城跡の遺構が確認しやすくなったそうだ。
    北側の堀跡には、出構(でがまえ)と呼ばれる堀に突き出した鉄砲陣地が東西二箇所あったそうだ。
    写真に写っているのは、東出構の跡。

    新府城跡 名所・史跡

    甲斐武田氏最後の城 by 旅猫さん
  • 東側の堀の跡へと移動する。<br />そこには、首洗池と呼ばれている場所があった。<br />ちょうど桜が満開で、見事な景色だった。

    東側の堀の跡へと移動する。
    そこには、首洗池と呼ばれている場所があった。
    ちょうど桜が満開で、見事な景色だった。

  • 新府城跡の入口には、石碑と説明板があった。<br />その前を通る道は、車が飛ばしてくるのでかなり怖い。<br />渡ろうとしているのに、どの車も止まってはくれない。

    新府城跡の入口には、石碑と説明板があった。
    その前を通る道は、車が飛ばしてくるのでかなり怖い。
    渡ろうとしているのに、どの車も止まってはくれない。

  • 入口からは、急な石段が本丸跡へと続く。<br />登り始めてすぐのところに鳥居があったが、これは本丸に鎮座する藤武稲荷神社の参道を兼ねているためである。<br />鳥居の建っているところから左右に帯曲輪が続いていた。

    入口からは、急な石段が本丸跡へと続く。
    登り始めてすぐのところに鳥居があったが、これは本丸に鎮座する藤武稲荷神社の参道を兼ねているためである。
    鳥居の建っているところから左右に帯曲輪が続いていた。

  • その石段を登り切ると本丸跡に出た。<br />かなり散ってしまっていたが、まだ何とか桜が咲いていた。

    その石段を登り切ると本丸跡に出た。
    かなり散ってしまっていたが、まだ何とか桜が咲いていた。

    新府城跡 名所・史跡

    甲斐武田氏最後の城 by 旅猫さん
  • 本丸跡には、藤武稲荷神社が鎮座している。<br />元は新府城の稲荷郭に勧請された社だったそうだが、現在は、武田勝頼を祭神として祀っているらしい。

    本丸跡には、藤武稲荷神社が鎮座している。
    元は新府城の稲荷郭に勧請された社だったそうだが、現在は、武田勝頼を祭神として祀っているらしい。

  • 神社の周りでは、花見客の姿もちらほら。<br />こちらも、しばし花見を楽しむことにした。

    神社の周りでは、花見客の姿もちらほら。
    こちらも、しばし花見を楽しむことにした。

  • 本丸跡の北側のほうに、長篠の戦で散った武田の武将たちの墓があった。<br />『大塚 長篠役陣歿将士之墓』とあり、武田勝頼の霊社を中心に、討ち死にした武将の名が書かれた柱が立っていた。<br />勝頼の霊社は、武田家滅亡後、その恩徳を追慕して、地元民により勝頼神社として建立されたものだそうだ。<br />勝頼の命日には慰霊祭を行い、『お新府さん』と呼ばれて親しまれていたとのこと。

    本丸跡の北側のほうに、長篠の戦で散った武田の武将たちの墓があった。
    『大塚 長篠役陣歿将士之墓』とあり、武田勝頼の霊社を中心に、討ち死にした武将の名が書かれた柱が立っていた。
    勝頼の霊社は、武田家滅亡後、その恩徳を追慕して、地元民により勝頼神社として建立されたものだそうだ。
    勝頼の命日には慰霊祭を行い、『お新府さん』と呼ばれて親しまれていたとのこと。

  • 霊社の裏手からは、新府桃源郷と八ヶ岳の絶景が望めた。<br />眼下に広がる美しい桃源郷の景色に、しばし時を忘れる。

    霊社の裏手からは、新府桃源郷と八ヶ岳の絶景が望めた。
    眼下に広がる美しい桃源郷の景色に、しばし時を忘れる。

    新府桃源郷 花見

    まさに桃源郷 by 旅猫さん
  • 帰りは城跡を散策しながら降りることにする。<br />本丸跡からは、平坦地となっている二の丸跡が望めた。<br />その奥は、七里岩と呼ばれる断崖になっている。

    帰りは城跡を散策しながら降りることにする。
    本丸跡からは、平坦地となっている二の丸跡が望めた。
    その奥は、七里岩と呼ばれる断崖になっている。

  • 二の丸跡から、釜無川のほうを望む。<br />釜無川と七里岩の断崖により、こちら側から城を攻撃するのは無理。<br />天然の要害であったことを垣間見ることができる場所だ。<br />結局、武田勝頼はこの城を放棄した後に滅亡したのだが、後に甲斐をめぐる徳川と後北条氏の戦いでは、五倍の後北条軍を翻弄し、難攻不落の名城であることを証明したことは皮肉なことである。

    二の丸跡から、釜無川のほうを望む。
    釜無川と七里岩の断崖により、こちら側から城を攻撃するのは無理。
    天然の要害であったことを垣間見ることができる場所だ。
    結局、武田勝頼はこの城を放棄した後に滅亡したのだが、後に甲斐をめぐる徳川と後北条氏の戦いでは、五倍の後北条軍を翻弄し、難攻不落の名城であることを証明したことは皮肉なことである。

  • 二の丸跡から続く馬出しの跡を観る。<br />城から打って出るとき、ここで隊列を整えてから一気に繰り出すための構えである。

    二の丸跡から続く馬出しの跡を観る。
    城から打って出るとき、ここで隊列を整えてから一気に繰り出すための構えである。

  • 馬出しの下の方、西三の丸と腰曲輪の間は土塁跡がある。<br />新府城は、石垣を用いず、土塁で築かれた城郭。<br />各曲輪を隔てる土塁が、良好に残っていた。

    馬出しの下の方、西三の丸と腰曲輪の間は土塁跡がある。
    新府城は、石垣を用いず、土塁で築かれた城郭。
    各曲輪を隔てる土塁が、良好に残っていた。

  • 西三の丸と東三の丸を隔てる土塁跡に出た。<br />新府城跡は、土塁だけでも観る価値がある。

    西三の丸と東三の丸を隔てる土塁跡に出た。
    新府城跡は、土塁だけでも観る価値がある。

  • 大手門まで降りてきた。<br />そこには、大手門の枡形土塁の跡もしっかり残っていた。<br />前に一度訪れたことがあったが、その時は見なかった場所だ。

    大手門まで降りてきた。
    そこには、大手門の枡形土塁の跡もしっかり残っていた。
    前に一度訪れたことがあったが、その時は見なかった場所だ。

  • 大手門近くには、三日月掘らしき跡もあった。<br />落ち葉が敷き詰められ、そのまま歩いていきたくなる。<br />新府城跡は、ほとんど自然のままに保存されているので、春先に巡ると気持ちが良い。

    大手門近くには、三日月掘らしき跡もあった。
    落ち葉が敷き詰められ、そのまま歩いていきたくなる。
    新府城跡は、ほとんど自然のままに保存されているので、春先に巡ると気持ちが良い。

    新府城跡 名所・史跡

    甲斐武田氏最後の城 by 旅猫さん
  • 入口に戻り、首洗池を横切ると駅から続く道に出る。<br />これが旧甲州街道らしい。<br />人が歩く道幅で、道路ではなく、まさに道である。<br />こんな道なら、ずっと歩いていけそうだな。

    入口に戻り、首洗池を横切ると駅から続く道に出る。
    これが旧甲州街道らしい。
    人が歩く道幅で、道路ではなく、まさに道である。
    こんな道なら、ずっと歩いていけそうだな。

  • 駅へと戻る道すがらにも、春らしい景色が観られた。<br />それにしても、長閑である。

    駅へと戻る道すがらにも、春らしい景色が観られた。
    それにしても、長閑である。

  • 新府駅近くでは、ムスカリとタンポポが仲良く咲いていた。

    新府駅近くでは、ムスカリとタンポポが仲良く咲いていた。

  • 真っ白な花桃も咲いている。<br />どこを歩いても、景色は春である。<br />春は、やはり大好きだ。

    真っ白な花桃も咲いている。
    どこを歩いても、景色は春である。
    春は、やはり大好きだ。

  • 新府駅のホームで列車を待つ。<br />茅ヶ岳が、朝よりもくっきり見えている。<br />まだ午前中だったので、先にやってきた下り列車に乗って車窓の旅を楽しむことにした。

    新府駅のホームで列車を待つ。
    茅ヶ岳が、朝よりもくっきり見えている。
    まだ午前中だったので、先にやってきた下り列車に乗って車窓の旅を楽しむことにした。

    新府駅

  • 小淵沢駅で降りてお昼とした。<br />駅構内の立ち食いそば屋のメニューに、『野沢菜天ぷらそば』というのを見つけたので、食べてみることにする。<br />少し苦味が効いていて、とても美味しかった。

    小淵沢駅で降りてお昼とした。
    駅構内の立ち食いそば屋のメニューに、『野沢菜天ぷらそば』というのを見つけたので、食べてみることにする。
    少し苦味が効いていて、とても美味しかった。

    丸政 中央本線小淵沢駅構内そば店 グルメ・レストラン

  • 小淵沢駅を14時05分に出る高尾行で帰ることにした。<br />高尾駅までは、約2時間半の列車の旅だ。

    小淵沢駅を14時05分に出る高尾行で帰ることにした。
    高尾駅までは、約2時間半の列車の旅だ。

    小淵沢駅

  • 桃の花の後、中央本線の車窓は、藤や桐の花、そして新緑に彩られる。<br />八ヶ岳に別れを告げて、今回の旅もこれで終わりだ。

    桃の花の後、中央本線の車窓は、藤や桐の花、そして新緑に彩られる。
    八ヶ岳に別れを告げて、今回の旅もこれで終わりだ。

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この旅行記へのコメント (16)

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  • rupannさん 2014/04/17 20:36:05
    残雪の山並みと桃源郷♪
    旅猫さん、こんばんわ〜(*^_^*)

    ゴージャスな春景色ですねぇ

    こんな景色を一度見たくて
    春旅の終わりは上越の桜でした〜

    野沢菜天ぷら〜気になりますねぇ〜(^^ゞ

    by rupan♪

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2014/04/18 18:21:21
    RE: 残雪の山並みと桃源郷♪
    rupanさん、こんにちは〜
    いつもありがとうございます。

    新府桃源郷はいいところですよ〜
    桃がいっぱいです。

    上越と言うと、高田城跡ですかね。
    まだ見たことないんですよ。

    そういえば、弘前城の桜は石垣修復のため、
    今後10年間観ることができないそうですよ。

    旅猫
  • ガブリエラさん 2014/04/13 11:19:06
    八ヶ岳と桃のコラボ♪
    旅猫さん☆

    おはようございます♪

    八ケ岳と桃のお花のコラボ、このお写真本当に大好きですヽ(^o^)丿
    そういえば、今年はあまり桃の花を見られなかったので、御写真で楽しませていただきました♪

    白っぽい桜の花も、とても綺麗ですが、この濃いピンクの桃の色も素敵ですよね(*^_^*)

    いつも、プチ鉄子の私は、電車の御写真も、とっても楽しみです!!!

    ガブ(^_^)v

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2014/04/15 21:27:27
    RE: 八ヶ岳と桃のコラボ♪
    ガブさん、こんばんは〜
    コメントありがとうございます!

    > 八ケ岳と桃のお花のコラボ、このお写真本当に大好きですヽ(^o^)丿
    気に入っていただいて嬉しいです♪

    私も、今年はあまり見られませんでした。

    花桃も桃の花も、どちらも綺麗ですよね。
    新府桃源郷は、山と桃畑の眺めが素晴らしいです。
    機会があればぜひ!

    鉄道はエコな旅が出来るのでいつも利用しています。
    旅情もありますしね。

    旅猫
  • 讃岐おばさんさん 2014/04/12 08:41:39
    甲府といえば桃!
    おはようございます。
    甲府の桃畑、素晴らしいですね!
    桜ももちろん良いですが、桃の花と菜の花のコラボも素晴らしいです。
    そして、桃は美味しいし(笑)

    甲斐路、ゆっくりと訪れてみたいです。
    野沢菜の天ぷらそばもおいしそう〜

              讃岐おばさん

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2014/04/15 21:03:08
    RE: 甲府といえば桃!
    讃岐おばさん、こんばんは。
    コメントありがとうございます。

    甲斐路の春は、花がたくさん咲いて綺麗です。
    新府桃源郷の桃畑は観光地ではありませんが、とてもきれいで素晴らしいですよ。
    ただ、畑なので、中へ入るのはご法度ですが。

    菜の花と桃は、春らしくていいですよね。
    ぜひ、ゆっくりと訪れてみてください。

    旅猫
  • チヘさん 2007/05/04 12:49:20
    幸せそうな祠の神様に一票
    こんにちは。

    写真もコメントも優しい雰囲気をまとっていますね。
    のーんびりいいなー。

    チヘ

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2007/05/04 13:30:14
    RE: 幸せそうな祠の神様に一票
    チヘさん、いつもご訪問ありがとうございます!
    そして投票まで。

    この祠の神様は、ほんと幸せそうですよね。
    花が終わり、秋風が吹く頃、桃畑で獲れた甘〜い桃がお供えされるのでしょうかね。

    旅猫
  • ユキゴローさん 2007/04/19 15:11:29
    癒しの風景
    旅猫さん こんにちは

    旅猫さんの旅行記を拝見すると、いつもホッとする風景が出てきます。

    >アスファルトの広い道よりも、こんな感じの道がホッとします。

    まさに、おっしゃるとおりで、田舎の畑の隅々まで舗装されてしまう昨今、このような風景にはホッとさせられますよね。
    作業する農家の方々から見れば、一日も早く舗装したいところなんでしょうが、可能な限り残しておきたい風景ですよね。

                     ユキゴロー

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2007/04/19 15:30:26
    RE: 癒しの風景
    ユキゴローさん、こんにちは!

    >旅猫さんの旅行記を拝見すると、いつもホッとする風景が出てきます。
    ありがとうございます!
    癒し系旅行記でしょうか?(笑)
    ホッとするような風景に出会うと、自然にシャッターを切りますね。

    車社会ですから仕方が無いことですが、出来れば残して欲しいですね。
    人がのんびり歩ける"道"が、もっとあって欲しい思います。

    旅猫
  • 義臣さん 2007/04/17 15:27:34
    のんびり
    のーんびり春の桃源郷を歩いている気持ちになりました。
    気持ちが良い。

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2007/04/17 20:14:52
    RE: のんびり
    ありがとうございます。

    春の桃源郷散策。
    とてものんびりとした時間が過ごせました。
  • 前日光さん 2007/04/15 00:25:06
    桃畑の中の通・・・
    旅猫さん、こんばんは

    青空に向かって歩いていくよう・・・っていうコメントがいいです。
    本当に「いつまでも歩いていきたくなる」ような風景ですねぇ。

    日本の農村風景の良さを改めて教えていただきました。

    とってもステキな写真、ありがとうございます。

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2007/04/15 01:38:27
    RE: 桃畑の中の通・・・
    前日光さん、こんばんは。

    お褒め頂き、ありがとうございます!
    もっと歩いていたかったのですが、段々と人が増えてきたので切り上げてしまいました。
    それにしても、素敵なところですよね。
    毎年訪れたいと思う風景でした。
  • Noririnさん 2007/04/15 00:19:13
    ステキな桃色♪
    旅猫さん こんばんは。

    たくさんの花を拝見出来て、私も幸せ気分に浸る事が出来ました。
    桃色の花って優しい感じがして良いですよね。
    春を満喫している旅猫さんのプランを、来年真似させていただこうかしら。

    新府城跡の旅行記も楽しみにしています!
    Noririn

    旅猫

    旅猫さん からの返信 2007/04/15 01:30:19
    RE: ステキな桃色♪
    Noririnさん、こんばんは!
    ありがとうございます。
    昨夜は、長丁場になったようですね(笑)

    桜の淡い色よりも、桃の花のほうが優しい感じがします。
    温かみがある感じですよね。
    ボーっと見ているだけで、何だか嬉しくなってしまいました!

    >春を満喫している旅猫さんのプランを、来年真似させていただこうかしら。
    行き当たりばったりばかりですが、結構満足してますので、お勧めしますよ!

    >新府城跡の旅行記も楽しみにしています!
    日曜日中にはお披露目できると思いますよ。

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