Cruising Resort 新日本海フェリー
- 5.0
- 旅行時期:2011/08(約14年前)
-
-
by はーちゃん 休止中さん(非公開)
小樽 クチコミ:1件
【一部修正。最新情報は新日本海フェリーのHPで確認願います】
北海道は大好きで毎年のように行っていますが、特に夏シーズンは長期休暇を取得することが多いため、ここ数年は好んで新日本海フェリー(以下SNF)で渡道しています。
今シーズンから料金改定されてしまい、飛行機等と比較して所要時間やコスパで劣る面もあり、効率を考えると迷うこともありますが、自分のクルマで北海道を旅することの喜びと、長距離の船旅の楽しさを考えるとほかに選択肢はありません。休暇が1週間以上あって夏季シーズンなら私はこれからも新日本海フェリーで行きます。
2011年までの舞鶴〜小樽航路(はまなす&あかしあ)乗船の経験でクチコミを書かせていただきます。
参照する旅行記は下記2011年版だけではなく2009年から毎年同様の乗船記をアップしています。
1.料金
2012年シーズン、客室の改定とともに料金も値上がりしていましたが、2013年はお盆のB期間以外はすべてA期間となり、A期間で行く限り去年ほどの割高感を感じなくなりました。お盆にクルマ+個室で行こうとすると若干高く感じますが、ちなみに2013年分をA期間でいつものクルマ+個室で予約したところ、札幌までの飛行機片道正規料金よりも安いことを付しておきます。
単に北海道へ行くことだけが目的なら飛行機でツアー等を利用したほうが便利でおトクでしょうが、それでも敢えてSNFを選択する理由は、上にも書いていますが自分のクルマで行くこと(荷物の量を考慮しなくていい&北海道の大地を自由に駆け抜ける喜び)、船旅の「ゆとり」にあると思います。特筆したいのは北海道に到着し、車両甲板に降りてからクルマやバイクに乗り下船する瞬間の高揚感。飛行機では絶対に味わえない感覚です。
乗用車の運賃にはドライバー1名分の一番グレードの低い船室の乗船料が含まれています。自家用車で家族で出かける場合、乗船期間・車両全長別の運賃−前記最廉価運賃+(希望する部屋の運賃×人数)で計算します。個室を一人で貸切も可能ですが、ハイシーズンは貸切料金(片道運賃の半額=往復で1名分)が必要。2013年はお盆もB期間は貸切料金が必要ですが、A期間であれば貸切料金は不要です。
安くいくにはツーリストAやSを選ぶことになりますが、完全な個室ではないので身の回り品貴重品の管理等に注意が必要です。
(私は高くても個室を利用します。畳の和室が好み。ステートB=1等和室なら全室窓が海に面しています)
2.時間
この航路最大の不満点が舞鶴港0:30発→小樽港20:45着、敦賀港1:00発→苫小牧東港20:30着のスケジュールです。居住地が関西地方なら仕事を終えて金曜日夜出発でも出港になんとか間に合うダイヤですが、地方在住だと間に合うのは難しく週末の場合土曜日夜(日曜日)発となってしまい、例えば月〜金で連続9日間の休暇を取得できても北海道には最大6日、現実には北海道を金曜夜発〜土曜日夜帰着(さらにそこから数時間かけて自宅へ)の5日間が目一杯となってしまいます。もし帰りの便が欠航しても休暇中になんとか帰れるよう1日早く帰るようにしたいので。
観光用ではなく物流用としての需要がメインな航路のため致し方ないのですが、たとえば早朝出発〜小樽に翌朝未明着とダイヤが改定されれば使い勝手が大幅に良くなるのですが。
新潟ー小樽便がこれに近く、新潟10:30発→小樽4:30着なのですが、西日本各地から新潟港まで向かうのは金曜夜に徹夜で走らなければならず、やはり難しいところです。
なお、2013年シーズンは関西地方からの出発ですが中国道宝塚ICを22時に通過していれば(途中渋滞や事故が無ければ)出航には間に合うと思います。
3.船室
旧区分では2等、S寝台、1等(和室、洋室)、特等、特等Aでしたが、今シーズンからツーリストS、ステートルーム、デラックスルーム等と呼称が変更されました。旧区分のほうがわかりやすかったのですが。ステートルーム(旧1等)の洋室の一部は窓がインサイドなので予約時注意。デラックスルームには個別のテラス付きですが、できれば右舷側を予約したいところです(姉妹船との行き交わしは右舷側)。北行き航路の左舷側だと夕焼けが見られますが。
2013年から予約時に船室を事前に指定できるようになりました。
4.食事
自分でお弁当やインスタント食品を持ち込む人がかなりいます。船内には給湯器や氷も用意されているので、船内レストランでお金を払ってというよりは自前という人が多いです。私の場合、食料持込みしても満足するだけ買って持ち込むのと、船内レストランで満腹食べるのとでは大して金額は変わらないだろう、また船内の楽しみの一つということで、船内レストランやカフェ、売店を利用しています。
レストランやカフェの営業時間は乗船時によく確認してください。北行きと南行きで少し異なります。1航海で3回程度営業しますが営業時間はそれぞれ1時間半程度で比較的すぐ閉まります。
朝食は大人1名1千円のバイキング。昼食と夕食は好きな献立をチョイスしてトレーに乗せてレジで一括で精算するカフェテリア方式です(予算1食あたり1000〜1500円)。味はホテルや街中のレストランのようにはいきませんが、特に朝食バイキングはとりあえず満腹になるまでいつも食べています。軽食はオープンデッキ横のカフェもお勧め。しかしレストラン営業中はカフェは閉まっています。売店の小売価格はコンビニ並みで通常と変わらず。自販機もふつうの値段です(夜間アルコール類の販売は停止します)。
5.お風呂
出港直後の30分後くらいまで(乗船後1時間程度)の時間は大変混雑します。洗い場の数がそれほど多くない(15名分くらい)ので、出船直後の浴場は狭い思いをします。日中は比較的空いているので、空いている(暇でもある)昼間に大海原を眺めながらお湯につかるのがお勧め。サウナもあります(温度は低め)。
デラックスルームには部屋にお風呂も備わっているようです。
小樽港の展望露天風呂は廃止されています(2012/8/26加筆修正)
6.船内の過ごし方
舞鶴‐小樽で約20時間。寝ている以外は何をして過ごしているかというと…。初めて乗船したときはとにかく船内あちこち探検していましたね。外に出ても空と海しか見えないのですが、後部デッキには頻繁に行きました。プロムナードと呼ばれる通路や船首のフォワードサロン、コンファレンスルームでの映画鑑賞、もちろん予約した自室でTV(BS放送が見られます)を見ながらまったり過ごす、等。乗客のみなさんは皆思い思いの過ごし方をされています。中でもお子様たちは元気いっぱい。カフェでビンゴ大会やミニコンサートなどの催しが実施されることもあります。特に初めて乗船したら退屈するってことは無いと思われます。
また、新造船のすずらん&すいせんには、小規模ながらスポーツルームがあってウォーキング・ランニングマシンやエアロバイク等が数台備わっています。元気な方はどうぞ。
一番のイベントともいえる僚船との行き交わしは舞鶴−小樽航路だと10:15頃。見物の特等席は後部オープンデッキ右舷の角。アナウンスがあってからでは場所は無いです。互いに汽笛で挨拶を交わすのですが、きっと感動します。相対速度は時速110km/hにもなるのであっという間のことですが。
あと見逃せないのが、舞鶴→小樽便では積丹半島沖付近で見られる日本海に沈む夕日と漁り火の光景。
その他:右舷側の「プロムナード」には椅子があって主にライダーの人が好んで座っています。このプロムナードの椅子付近の壁にところどころAC電源(コンセント)があります。ほかにもフォワードサロン、喫煙ルームにもコンセントがあったように記憶しています。このコンセントがある付近の椅子は場所取り合戦が激しいですw
7.その他 注意点など
(1)出港後車両甲板へは立入厳禁です。そのため乗船したら必要な荷物は忘れずに持ってあがること。
(2)船室に持って行ったほうがいいモノ:お風呂セットや着替え、退屈しのぎの本や雑誌、旅行ガイドブック、携帯ゲーム機、学生サンなら夏休みの宿題、カメラ(個人的には必携)、足元はサンダル履きが楽。必要に応じて飲食料。コインランドリーの設置があるため洗剤があるといいかも。私はノートPCも持参(写真関係の作業&DVD視聴)、外洋航海中は携帯は電波圏外です。wi-fiもダメ(たぶん)。船舶電話はクレジットカードかテレカ専用。
(3)予約の曜日に注意! 舞鶴や敦賀の出港時間は日付が変わった0:30や1:00です。土曜日の夜に出発するなら予約日はその翌日である日曜日の日付で予約すること。
(4)クルマで乗船の場合、クルマに乗って乗船できるのは原則ドライバー1名のみ。空いている時期には同乗者もクルマで乗り降り可能です。しかし、徒歩で乗船したほうが早く乗れるので、2等雑魚寝部屋の場所取りやお風呂の順番を考えると徒歩乗船が有利かも。クルマで乗り降りするほうが楽しいですよ。
(5)貴重品の取り扱いに注意。ステートルーム(旧1等)以上の部屋は部屋のドアは当然ロック可能ですが、ツーリストの個室は外からロックできません。なので貴重品は肌身離さず、必要に応じて案内所(フロント)に預けることをお勧めします。私はカメラ機材を大量に持ち込むので、防犯面の理由で必ず個室を利用するのですが。ツーリストの部屋にも鍵を設けて欲しいです。
(6)あかしあ&はまなすの行き交わしの時間は10:15。外で見る一等地は後部デッキの右舷角(定員1人!?)。南行きなら僚船が順光できれいに見られます。
(7)高速船(時速30ノット)で常に強い風に晒されるため、安全上の理由でデラックスルームの専用テラスを除いて外に出るのは後部デッキのみです。ここ、船の艤装品が多くて(はまなす&あかしあの場合)視界の邪魔になるものが多いのでなんとかならないかな(新造船では改善しています)。
(8)予約方法ですが電話、インターネット、旅行会社窓口等あります。インターネットの予約方法が2013年から改定され、予約時に船室とベッド番号も事前選択可能になりました。予約後3日以内に決済しないと予約取り消しになるのは変わらずです。また飛行機同様のeチケット式になっており、昔の乗船券が懐かしく思えます。
(9)初めての方は港に着いてから乗船までのプロセスが不安かと思います。簡単にイメージすると(舞鶴港の場合)
・港に到着したら乗船待ち一時駐車場(ターミナルビルの前)に停車
・車検証、クレジットカード(クレジット決済をしている場合)を持参し受付窓口へ。必要事項を記載し車検証と必要に応じて決済に使用したクレジットカードを提示し、乗船券(往復分)と引き換え。ネット予約やチケットセンターで手続き済の人はそのまま乗船の列に並べます。
・19時頃から乗船待ち駐車場への誘導が開始するので、係員の指示に従って並ぶ。舞鶴港の場合一番右側が2輪車用のレーンで、一般車両は2列目以降から。車いす利用車等は優先乗車の配慮があります。
・クルマを乗船待ちの列まで移動させれば乗船開始までひたすら待機。過ごし方は自由。舞鶴港の場合2階に待合室、1階に売店と軽食がありますが質素な設備で退屈します。早く到着しすぎるとはっきり言って暇です。
・早めに到着した場合、21時の入港の様子を見にいこう(立入禁止区画まで進入しないように)。初見だと見応えあると思いますよ。
・乗船開始時間までにドライバーは必ずクルマへ戻っているように(時間を受付や誘導員に聞いてよく確認のこと)
・時間になると舞鶴港の場合2輪車から乗船開始します。クルマで乗船する場合、混雑時はドライバー以外の乗船者は徒歩で乗船(混雑していない場合一緒にクルマで乗り降り可)。
・クルマの最低地上高が低いと腹をする恐れがあります。私の場合150mm(ノーマルです)が、ゆっくり走行しないと腹をすりそうになります。スロープは凸凹しておりかなりの振動です(ビデオカメラ等設置していると激しくブレます)。
・船内の係員の誘導に従ってクルマを進めて駐車したらミラーを畳んで必ずサイドブレーキとドアロックを確実に。必要な荷物は必ず持っていくこと。
・船室まではエレベーターか階段で。何往復かする場合人の流れに逆らうことになるので注意。
・4階(あかしあ&はまなすの場合)の案内所(フロント)で乗船券を提示し予約した部屋の鍵を受け取り部屋へ。このあたりはホテルの手続きと同様です。
・売店とお風呂は出港後30分程度(はまなす&あかしあは午前1時迄)で閉まってしまいます。どちらもこの時が一番混雑します。
航行中は頻繁に船内アナウンスで食事の時間や今どこを航行しているとかが放送されます。
・下船前、1等以上の部屋では係員が到着40〜50分前に部屋の鍵を回収に来ます(新造船すずらん&すいせんは、カード式の鍵になっており回収不要)。
・案内所横の下船口に皆さん集まってくるので、時間になったら車両甲板へ。クルマ同乗者もクルマで下船できるかどうかは混雑状況によりますが大概OKのようです。
- 施設の満足度
-
5.0
- コストパフォーマンス:
- 3.0
- 2013年シーズン、またまた料金改定あり。B期間は割高だけどA期間なら妥当。
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- お盆のピークは予約も大変ですが、それ以外はそうでもない。
- バリアフリー:
- 5.0
- ちゃんとしていると思います。エレベーターもあります。車いす利用の方は優先乗船の配慮も。
- 乗り場へのアクセス:
- 3.0
- 小樽港はともかく、舞鶴港や敦賀港、新潟港は出発地点によっては遠いと感じるかも。
- 車窓:
- 4.0
- 一部の船室は窓がインサイドなので予約時注意。外に出られるのは後部オープンデッキのみ。日本海の夕日、北海道が見えてきた時など感動する。
クチコミ投稿日:2012/06/30
いいね!:2票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する