与板城と本与板(もとよいた)城があります。本与板城の方が古く、双方直線で2km弱ほど離れていて、直江氏が上杉謙信の跡目争い...
続きを読むの御館の乱を契機に本与板城から与板城へ移ったそうですが、与板城も上杉景勝の会津転封を機に廃城となってしまったそうです。そのため、現在ではどちらも深い木立に覆われ、土塁などの地形が残るのみ。直江兼続の居城だったと言われても、あまりピンと来ない感じでした。
直江兼続については、近くの兼続お船ミュージアムこと、与板歴史民俗資料館も併せて訪れるのがおススメです。ただし、展示されている鎧兜もレプリカで、ざっと兼続の生涯が年表形式で解説されているくらいでしたが、2階に与板城と本与板城の小さなジオラマが展示されているので、実際のお城を訪れた後で見ると(先に訪れても良いですが…)、予めお城の様子が分かっている上に、お城の様子を俯瞰して全体的に捉えられることができます。ジオラマの地形を見て、「ここはあの場所だ」などと振り返ることができて良かったです。
2022年9月現在、頂上からの見通しは双方とも悪いです。与板城の方は、季節的に葉が落ちている時期だと越後平野や長岡の街、それに遠く守門岳などの山並みの展望が利きそうなものですが、夏場に訪れると、部分的にわずかに景色が垣間見られる程度でした。何より、ヤブ蚊の来襲が酷く、虫よけスプレーは必須。本丸頂上に至る前に、あわや討ち死に!という気分でした。
与板城の標高は104mとのこと。頂上を目指すなら、城の北側の県道69号線(寺泊与板線)沿いに2カ所、登り口があります。市街地に近い方に、八坂神社・法立寺の横から登っていく堤下の登り口、それから200mほどのところに大手口の登り口がそれぞれあって、道路沿いに登り口の矢印看板が立っています。車ではやや駐車スペースが限られていて、堤下の登り口の方には、千体川を越えたところにある駐車場を案内する絵図もありました。
折角なら大手口の方から登りたかったですが、市街地に近い方に取りついてしまったため、堤下の登り口から登ったところ、380段前後の階段と傾斜の坂を交えて登ることとなりました。堤下のルートでは、途中、”お船清水”がありますが、清水がある沢は険しくて、分岐から途中までしか行くことができず、沢の上から覗き込むような感じで、実際に清水を手にすくうことはできませんでした。
二の丸と分岐して、本丸の頂上に到着すると、祠があり、加えてボタンを押すと解説や曲が流れる音声案内の機械と案内板があるくらいでした。本丸からのエスカレーションは、やや昇り降りしますが、二の丸、三の丸と続き、千人溜り、のろし台まで行くと、意外と広大な城跡であることが感じられます。ハイキングコースにもなっているようで、林道を越えて”七曲り”まで行くには相当な時間をとる必要があります。
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投稿日:2022/09/22