木曜日の10時半、大塚国際美術館駐車場P1に到着。ここから無料シャトルバスで美術館に移動する。入り口で入場券3300円を購...
続きを読む入して、モスクワの地下鉄と同じくらいの長いエスカレータで上がるとそこが地下3階で、中に入るといきなりシスティーナ礼拝堂だった。前方と天井は殆ど完璧に再現されているのに、左右の壁と下の床や椅子が本物と違っていたのが違和感があり残念だった。ここまでやるなら全体を完璧にコピーして欲しかった。続いてエル・グレコの展示や、いくつかの古い聖堂や墓の再現があった。この後しばらくビザンチン王朝っぽいロシア正教風の絵や、中世の絵が続くので、中々知っている絵が出てこない。その後のスクロヴェーニ礼拝堂はジョットの作らしいが、とても綺麗だった。ヴェネツィアから遠くないらしいので、ぜひ現地に行ってみたいと思った。さらに古い時代の絵が続くが、ジョットの小鳥への説教くらいからようやく見たことのある絵が増えてくる。
何と言ってもここの展示として特徴的なのが、ダヴィンチの最後の晩餐だろう。修復前と修復後の絵が対面の壁に飾られており、修復の内容がよくわかる。
レオナルドダビンチのモナリザも本家ルーブル美術館では中国人がフラッシュをたいて写真を撮るために、ガラスケースに入れられてしまったので、こちらの方がよく見えて良い。
ポンパドゥール夫人の絵も興味深い、ブーシェが描いてロンドンにある絵と、ラトゥールが描いてルーブルにある絵が並べられていて、同じ人をモデルにしていることが良くわかって面白い。
ゴッホのひまわりも象徴的だ。世界中のヒマワリが一堂に会している。特に芦屋で戦火にあって焼失したひまわりが再現されているのがすごい。
モネの大睡蓮も露天に置かれれている所が陶板アートならではだ。本家オランジュリー美術館でも大睡蓮は自然光で見られるよう天窓のある大きな楕円形の室内に置かれていて、真ん中のベンチに座ってゆっくりと鑑賞したものだが、ここでは露天で自然の光と風を感じながら睡蓮を愛でることができる。
最後の方でピカソの青の時代が出てきて、あと少しと思ったが足がもうぱんぱんだった。全コースを見ると4㎞歩くらしい。なんとかゲルニカは見て行こうと最後まで頑張った。それにしてもよくぞここまで人類の至宝を集めたものだ。しかもたとえ原画が朽ちて行っても、これらの陶板アートは戦火や震災でもない限り未来まで残る大きな遺産だといえる。13時過ぎに美術館を後にした。ざっと全体を見て、滞在時間は2時間20分だった。
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投稿日:2022/11/30