旅行のクチコミと比較サイト フォートラベル

岐阜県高山市奥飛騨温泉郷福地786 地図 / アクセス・施設情報

喫煙者に寛大な少しだけ高級感がある古民家風の老舗温泉宿

4.5 旅行時期:2019/01(約7年前)

G☆traveler

G☆travelerさん(非公開)

飛騨高山・古川のクチコミ:2件

いいね:60

いいね!

湯元長座の公式HPは内容が貧弱だ。とくに部屋紹介については写真が数枚あるのみで、部屋の全貌はつかめない。ちなみに今回泊まった「桐の家」は「主室+囲炉裏」と書かれているのに、実際には絨毯敷きにソファが置かれた部屋もあった。増える分には歓迎だが減っていては困る。このようにサイトだけではイマイチ詳細がつかめないので、予約前にドキドキさせられるのが長座の特徴だ(^_^)。今回は宿泊した「桐の家(離れ)」を中心に、昨年の旅行では気付かなかった点などを加筆する。

桐の家は回廊を通じて母屋とつながる離れタイプだが、各部屋それぞれが独立したヴィラのような離れではない。1階3室・2階2室からなる1つの建物が母屋から独立し、これを「桐の家」と称する。母屋からはかなりの距離があり回廊には傾斜もあるので、足の悪い人には勧められない。各施設への距離感は貸切風呂や大浴場には近く、ロビーラウンジ・かわらの湯・食事処は遠い。なお貸切風呂へは桐の家専用の連絡通路がある。

建物は木造でいわゆる奥飛騨に多いとされる古民家風。太い梁がむき出しになっていたりと情緒たっぷりだ。母屋から伸びる回廊がこれまた美しく、とくにライトアップされる夕暮れ以降は必見だろう。回廊から建物に入ると右に暖炉があり、この熱が建物全体(パブリックスペース)を温めている。暖炉の先に別の出入り口があり、これが貸切風呂へ行く通路と接続している。我が家が泊まったのは2階・花筏(はないかだ)。重厚なドアを開けると広い玄関、その先に囲炉裏の間があり、さらに主室・ソファがある洋間と続く。洋間の奥には水場・洗面(ダブルシンク)・トイレ(ウォシュレット付き)などとなる。主室には大型のコタツとテレビ、それにベランダと行き来できるガラス窓がある。ベランダからの眺望は森と長座の会長宅で眺めがいいとは言えない。むしろ雪に閉ざされる時期は1階のほうが趣がある眺めが楽しめるかもしれないが、見てはいないので何とも言えない。アメニティーに特筆すべき点はない。大方のものはそろっているが、バスタオルが人数分しかないのはさみしい。たとえば「汗をかいたので浴衣を着替えたい」「タオルが乾かないので補充して欲しい」などに対応可能かどうかは不明。

部屋に入ってもウエルカムドリンク的なイベントはない。設備説明と食事の時間を決めて「ではごゆっくり」と言い残して仲居は立ち去ってしまう。お着き菓子は長座オリジナルのクッキーでこれが意外にも美味しい。お茶はあるが珈琲はなし。そのためコーヒー好きな我が家は自前でカップを含めて持ち込んでいる。冷蔵庫は開けてないので詳細は不明。着物は浴衣で、これに丹前と防寒用の半纏がセットになる。仲居が私の体格を見て「大きいサイズをお持ちしましょう」と言ってくれたので多少の気は利くのかな(笑)。部屋の暖房(エアコン)はよく効く。大型のコタツもあるので厳寒期でも寒さは感じないだろう。またこの部屋には加湿器があったが、どの部屋にもあるかは不明。

朝夕の食事開始時間は選択制。最も早いスタートは夕食が午後6時、朝食は午前8時ですべて食事処。人数や混雑度などで個室か広間かとなるようだが、こちらから選ぶことはできない(宿泊プランによって異なるのかも)。ただしすべての座席に囲炉裏はある。五平餅・川魚・地鶏・牛串などが炭火で焼かれる様子は、見ていても楽しいし何より美味しい。メーンの料理は飛騨牛。鉄板焼き・すき焼きなどを供されるが、そこまででかなりお腹一杯になるのでペース配分が難しいところだ。また我が家は下戸なので関係ないが、アルコール類(とく日本酒類)のメニューは豊富。長座のウリはこれら料理にあると言っても過言ではない。朝食を含めて何を食べても美味しい。あくまで想像だが相当の腕利き板長が在籍しているではなかろうか。

風呂は複数ある。。男女別の大浴場には温度が異なる2つの内湯(洗い場あり)と広大な露天風呂、無料の貸切風呂が3つ(それぞれ内湯・露天・洗い場)、母屋から道路を隔てた川寄りに男女別の半露天風呂・かわらの湯(洗い場なし)となりすべて源泉掛け流し。そもそも湯量豊富な奥飛騨界隈で源泉掛け流しではない宿など聞いたことはなく、どこもプラスアルファの部分を前面に押し出している。長座の場合はかわらの湯がそれに該当。泉質(湯温)・眺望・雰囲気とも他の風呂とは一線を画す素晴らしい湯小屋だ。母屋から徒歩数分の距離だが、雪が積もる日でもわざわざ足を運びたくなる。長座に行くならぜひこのお湯を経験してほしい。なお防寒着・長靴・傘などは母屋で借りられる。湯小屋への往復はぜひ長座のちょうちんがぶら下がる回廊が楽しい。夕暮れにはライトが灯され雰囲気抜群だ。回廊の終端つまり母屋の玄関前に小さな小屋があり、通常なら囲炉裏の火で温められた甘酒が用意されている。これが長座のウエルカムドリンクなのだが、べつにチェックイン時だけではなく、準備が整っていればいつでも自由に飲むことができる。この甘酒がまた実にうまい♪

昨年の連泊を含め、これで長座には3泊したことになる。内訳は松の家(主室・囲炉裏・ツインベッド)、特別室山桜(主室・囲炉裏)、桐の家(主室・囲炉裏・洋間)。それぞれ趣が異なり長所短所もあるが、冬なので雪しかなく眺望はどこも特筆すべきものはない。となると残りは部屋の広さだが、我が家のように夫婦2人利用なら最もスタンダードな部屋でも十分かなと感じる。囲炉裏部屋は確かに魅力だが、火を入れたのは昨年の宿泊初日だけだし、その後は荷物置き場と化してしまった。さらに火を炊いたところで部屋が暖まるわけでもない。であれば部屋代はなるべく抑えて観光費用に回したほうが利口なのかもしれない。ただし部屋のランクなどによって食事処が個室になったり大部屋になったりするのかは不明。たんに人数で振り分けているのだろうと想像できるが、定かではないので個室確約が欲しいなら宿と要相談ということだろう。

長座の魅力はどこにあるのか。あらためて考えてみると、我が家にとっては喫煙に対して寛大な点が挙げられる。各部屋とも喫煙可だし今どきは珍しいロビーでさえもタバコが吸える。公式サイトのQ&Aコーナーには以下のように書かれている。「Qたばこは吸えますか?」「A客室はもちろんロビーでもご喫煙頂けますが食事処は禁煙です」と。この「もちろん」という言葉の中に「あーこの宿は喫煙者にやさしい宿だなぁ」と感じてしまうのは私だけではないはず。部屋には特大の灰皿(昔からよく見るタイプ)が置いてあるし、ロビーの囲炉裏脇にある灰皿などは重箱のような大きさだ(笑)。もはや喫煙者の宿選びは「タバコが吸えるか否か」から検索をかける時代だ。「本当はあの部屋がいいけど、あそこは禁煙なんだよな」とか「あのホテルは全館禁煙だから違う宿にしよう」などと隅っこに追いやられる。しかしこと長座に限ってはそんな気苦労は無用。たとえ特別室であっても喫煙者が大手を振って予約ができるのだ。喫煙者が肩身の狭い思いをせずに、非喫煙者と同様の施設利用とサービスを受けられる。そしてそのレベルが意外にも高く、メシが美味くて温泉もいいとくればもはや他の宿を探すこともない。非喫煙者に比べて宿の選択肢が狭いので、ある程度の線で妥協できるのが喫煙者の現状ならば、妥協点が高くともそれを受け止めてくれるだけのキャパを有しているのが湯元長座に他ならないと私は思うのだがいかがなものだろうか。

クチコミ投稿日:2019/02/06

  • クシものだけでもかなりお腹が一杯になる

    クシものだけでもかなりお腹が一杯になる

  • 個室の食事処

    個室の食事処

  • 我が家のお気に入り かわらの湯

    我が家のお気に入り かわらの湯

  • 桐の家2階花筏

    桐の家2階花筏

  • 母屋から桐の家へ伸びる廊下

    母屋から桐の家へ伸びる廊下

  • 施設の概要図

    施設の概要図

  • ライトアップされるとなお美しい

    ライトアップされるとなお美しい

  • 自分で火がおこせる部屋の囲炉裏

    自分で火がおこせる部屋の囲炉裏

  • 熱湯ぬる湯が楽しめる内湯

    熱湯ぬる湯が楽しめる内湯

  • かわらの湯泉質表

    かわらの湯泉質表

  • 利用目的:観光
  • 同行者:カップル・夫婦
  • 1名1泊予算:30,000円未満
  • 部屋タイプ:桐の家(離れ)2階の花筏 主室+囲炉裏+洋室
アクセス
5.0
コストパフォーマンス
5.0
客室
4.5
接客対応
3.5
風呂
5.0
食事・ドリンク
5.0

いいね:60

いいね!

※利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

湯元 長座 (ちょうざ)のクチコミ一覧(30)

G☆traveler G☆travelerさんが投稿したクチコミ

G☆travelerさんが泊まったホテル

G☆travelerさんが行った観光スポット

G☆travelerさんが行ったレストラン

G☆travelerさんが利用した交通機関・関連施設

岐阜のホテル 最新情報

3.31

お得情報

◇高山の食材を使用した朝食と露天風呂付き大浴場◇ 朝食付き

◆飛騨高山の郷土料理が味わえる朝食ブッフェ旬の食材を生かした飛騨高山の家庭の味が30種類以上!地元ならではの人気おかずにこだわったご飯がすすむ朝食をご堪能くださ... もっと見る