2017/05/17 - 2017/05/17
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motogenさん
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山頂にたどり着いた。
山の名は忘れてしまったが、名前の知れた山らしい。
頂上付近は樹木の一部が伐採され、木々の間から周囲が展望できた。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
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-
右の山肌に張り付いている集落が、ジプニーから降りた場所だ。
左の丘にも集落があり、その手前に波紋を広げるようにして、棚田がある。
丘の上の集落は新しい集落で、学校もある。 -
どこでジプニーを降りたんだろうか?
ボントックに続く道は、どこを通っているんだろうか?
見つめ続けたが、分らなかった。
ボントックからは、この山の向こう側から、山を回り込んで来たようだ。 -
新しい集落には学校の校舎が見えた。
新しい村といっても、最近になってできたわけではない。
移住してきた人たちによって、新たな棚田もできたのだが、それは百年単位の苦労の末だという。 -
遥か彼方に、山を越えて行く道路が霞んで見える。
ボントックからトゥゲガラオに向かって伸びる幹線道路だ。
険しい山道で、最近ジプニーが崖から転落し、たくさんの人が亡くなったらしい。 -
西方向にサガダが見えるという。
滑り落ちそうな山肌を伝い、草木をつかまって、見に行った。
肉眼では定かではないが、サガダに続く道路らしきものや、山肌に張り付く集落が見えた。
マイアミの欧米人たちは、明日はサガダに移動すると言う。 -
腹ペコで腹ペコでたまらない。
ナップからパンを取り出して、みんなで分け合って食べた。
苦労を共にすると、仲間意識が芽生えている。
ほがらかな人たちで、拙い私の英語にも、丁寧に付き合ってくれている。 -
2人はフィリピンのサマーという町で、現地採用で英語教員をしていると言う。
もう2年も勤めているが、給料は低いらしい。
「もう退職したが、以前は中学校の教員だったんだ・・」
と話すと、意気投合し、日本に英語教員の仕事はないかとたずねる。 -
アメリカ人にしては綺麗な英語で、私が理解に苦しむと、簡単な言葉に言い直してくれる。
毎日子ども相手に英語を教えていて、対応に慣れているのだ。
「日本にも、ライステラスがあるの?」
「日本らしい、景色の素晴らしい田舎はどこ?」
なとと聞かれるが、どこにどんなものがあるのか、答えられない自分を恥じた。 -
女性は落ちている木の棒を杖にして、坂を下りる。
私の杖も作ってくれた。
その杖を頼りに野原に降りてくると、、 -
いつの間にか、牛が草を食んでいた。
どこから牛はやって来たんだろう?
誰かが連れて来たんだろうか?
不思議なことばかりの山の中だ。 -
山道には牛が通れないバリケードもある。
牛はいるけど、人はいそうにない。 -
ガイドは時々木の実を採って、味見をさせてくれる。
野外の知識のあるガイドがいるからできることで、毒のある植物も多いらしい。 -
野生の木の実は、そんなに美味くはない。
-
そんなこんなで、楽しんだり、感心したりして、ジプニーの停車場まで戻ってきた。
もうへとへとだ。
しかしジプニーは停まっているが、動きそうにない。
しばらく待ったが、こればだめだと、歩いて帰ることにした。
ここから町までは7~8kmだという。 -
右足に爆弾を抱えていて不安はあるが、仲間もいる。
何とかなるだろう。
歩けばジプニーでは気がつかなかった面白いものが、たくさん見つかりもする。 -
駄菓子屋に女の子がやって来た。
3つ2ペソで買った飴玉をほおばりながら、鼻歌を口ずさんで家に帰る。
そんな女の子たちと一緒に歩き、、、 -
野に咲く花があれば立ち止まり、、
-
こんなところに、ボロボロに朽ち果てたビートルかと、驚き・・・
-
可愛い子どもたちに声をかけながら歩いていると、、、
-
あれっ!
町からジプニーがやって来た。
期待したが、このジプニーは学校のある集落の方に行ってしまった。
すぐには戻って来ないだろう。 -
ガイドの話もためになる。
「この山岳地帯に最初に住んだのは、アボリジニの狩猟民族で・・・」
「バナウェイがユネスコ文化遺産に登録されて、潤ったのは一部の政治家や役人だけでで・・・」
歴史解説やこの国の解説は、実に興味をそそられる。
ああ・・・もっと勉強してくれば良かった。 -
「ミスター・モト・・・・」
マイアミ夫婦はしきりに話しかけてくれる。
「フィリピンの学校には、本もノートも黒板も、何もないのよ・・・
でも、子どもはとっても良くて・・・・
それに比べれば、アメリカの子どもは、みんなクレイジー・・・」
「日本の学校は、どうなの?」
等々、話題はつきない。 -
こんなに長い時間、英語を話すのは初めてだ。
素晴らしい英会話教室だ。
と・・・ 眼下にボントックの町が見えてきた。 -
そうだ、もここを歩いて帰ったんだ。
Halonさんと同じ景色を見てるんだ・・・と思った。
メイン通りも見える。
役所の広場も見える。
ジプニーの中ではチラリとしか見えなかったが、歩けば実に良く見える。 -
ボントックまで5kmの標識が立っていた。
町はすぐ近くに見えるが、まだまだ遠い。 -
イフガイ様式の家がある。
緑色の屋根が綺麗物だ。 -
「これは観光用・・・・」
とガイドは言う。
昔ながらの本物の伝統家屋に住んでいる人は、今はほとんどいないらしい。 -
こんなに歩いても、右足は大丈夫だった。
違和感も痛みも皆無だ。
元気に歩けるってのは、素晴らしいこと・・・
人の一番の幸せは健康かも知れない。 -
せっせと田植えをしているおばさんがいた。
この人の幸せは、何だろう? -
町の入口に着いた。
-
大きな病院の前を通って・・・
-
メイン通りに出た。
マイアミ夫婦とはここでお別れとなる。
男性から大きな手でがっしり握手され、奥さんには優しくハグされた。
少しつらくなった。
ガイドには何度もお礼を言った。 -
レストランで、ボンレス△△ライスというものを食べた。(95ペソ/230円)
隣の人が食べているこの魚が、美味そうに見えたからだ。
しかしそんなに美味くはなかった。
フィリピンの味付けは、どうも自分には合っていない。 -
市場を眺めていると、雨粒が落ちてきた。
午後になるといつも雨が降る。
それでもこの雨は、細かな雨で、ずぶ濡れになることはない。
明日はいよいよバナウェイだ。
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この旅行記へのコメント (1)
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- trat baldさん 2017/06/22 06:51:03
- むしろ山岳地帯が安全?
- 今回も旅の神様がmotogenさんの勇気に免じて危険を遠ざけてくれたかもしれない、時折に木材泥棒に遭遇して射殺される人も有るし毒を持つ動植物からの被害や遭難滑落などなどルソンの山には外国人が立ち入れない場所だもんね。
偶然とは言いながらも直感的に着いて行った人達にも恵まれたね、タフでハードな道行だけど誰にでも経験できる事じゃあない!
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