2017/05/03 - 2017/05/07
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satoshiさん
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2017年のGWに吉野から前鬼まで大峰山脈、奥駈道を歩いた山行記録になります。厳密には旅行記ではないでしょうがご容赦ください。こちらは第一日目になります。
まとめるのに時間がかかりましたが、何とかまとまりましたのでアップします。
数年前に熊野古道小辺路を歩いてから、修験道の道で世界遺産に登録されている奥駈道を歩いてみたいと思い立ち、2年前までに何回かに分けて奥駈道を完歩しました。
それからしばらく経ちましたが、又山歩きをしたいと思い立ち再度奥駈道に挑戦することにしました。
今回自分に課した課題としては出来るだけ縦走のスタイルで、靡きと呼ばれる奥駈道の行場をできるだけ巡る。(廻れなかったところは後日補完する考え)
昔の一般的な方向として熊野本宮から吉野までの順峰と呼ばれる順路がありますが、13世紀以降一般的な方向となった吉野から熊野本宮までの逆峰をとることにします。
あと、本来は一回で吉野から熊野本宮まで行くのでしょうが、その場合後半に当たる南奥駈道に食事がとれない区間(営業山小屋がないため)食料を持っての6日以上の縦走は自信がなく北と南の2回に分けて南奥駈道は後日としました。
旅程
■5月3日 始発の新幹線で名古屋から京都まで移動。京都から樫原神宮乗り換えで大和上市駅下車(本当は六田下車予定でしたが乗り過ごしました。詳細後述)この日は75靡の柳の宿から71靡の金峯神社まで歩き、上千本まで戻り民宿太鼓判に宿泊。
□5月4日 この日から本格的な山歩き。朝4:00に出発。15:30頃山上ケ岳の宿坊の一つ龍泉寺の宿坊に投宿。
□5月5日 5:15発 16:30頃弥山、弥山小屋投宿
□5月6日 6:15発 17:00前鬼、宿坊の御仲坊投宿
□5月7日 6:30頃、午前中前鬼三重滝、前鬼にてお弁当を頂き林道を下山。15:22分前鬼口発のバスにて大和上市駅まで。そこから近鉄電車で樫原神宮乗換で京都まで。京都から名古屋まで新幹線で移動。帰宅が21:00頃になりました
奥駈道は世界遺産としては熊野古道と同じような扱いをされてますが、こちらは昔の一般道と違い修行の道で、現在でも熊野古道はハイキング程度の装備で歩けますがこちらは本格的なトレッキングの装備が必要となります。
靡の場所は各時代、各宗派によっていろいろあるようですが、今回は参考にさせていただいた「大峯奥駈道75靡」森沢義信氏著という本を参考にさせていただきました(以下本と記載)。なおコースタイムは昭文社の山と高原地図51大峰山脈2017年度を参考にしています。
初日は格好は登山のスタイルですが実際は普通の吉野観光。ただトレッキングシューズの為足が疲れました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 新幹線 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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GW後半戦初日、8:51近鉄大和上市駅着。本来は一つ手前に六田駅下車の予定でしたが、下車寸前用意した登山地図を紛失していることに気が付き席に探しに戻り乗り過ごしてしまう。結局地図も見つからず、次の大和上市駅で下車。奥駈道のスタートとなる75靡柳の宿は大和上市駅と六田駅の中間。ここからスタートすることに。観光案内所が駅前にあったので奥駈の地図がないか相談。パンフレットを探してもらい頂く事が出来た。有難いです。本来登山地図を無くした時点で縦走の計画を中止しなくてはいけないでしょうが、幸い歩いたことのある場所。予定通りに進むことに。写真は大和上市駅。バス停に並んでいる列は恐らく大台ケ原に向かう登山客の列。南大峰に向かうのもこのバス停のはずですが南大峰だけでこんなに混まないと思う。
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大和上市駅から吉野川沿いに西に進み吉野大橋、美吉野大橋を越えると柳の渡し跡があります。75靡のスタートはここが一般的に認識されているようなので私もここをスタート地点とします。本来の柳の渡しは50mほど東にあったそうです。ここでグローブを紛失していることに気が付く。落とした場所は観光案内所のような気もするが、確信もないし、トレッキングシューズに45Lバックの装備で戻るのも億劫。そのまま進むことに。
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美吉野橋に戻ります。大正時代にこの橋が架かるまで渡し舟が運航されていたそうです。かつては修験者はここで水垢離をしてから奥駈にはいったそうです。
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美吉野橋を渡った先に役行者の像があります。
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美吉野橋を渡ったあと東に進む。左曽川という小さな川を渡り右手に見えてくる白い手すりのついた坂を上ります。一の坂というそうです。
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細い坂道を上るとすぐに右手に祠が見えてきます。一の坂行者堂というそうで昔の第75靡の柳の宿跡らしいです。
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そのまま細い坂道を上ると道路と交差している場所に出ます。本来の奥駈はこのまま真直ぐ進むようで、そちらに進みますが、その前に現在の柳の宿に寄り道します。
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交差路を左(西)に100m程度進むと道路沿いにお堂が見えてきます。平成19年に再建された新しいお堂です。
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再び交差路に戻り今度は坂道の続き(南)に進みます。左手に墓地を見ながら奥まで進むと墓地裏から山の中に続いている荒れた道があります。そこを進みます。
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荒れた道。数年前秋ごろこの道を通ったときはドロドロの水たまりや蜘蛛の巣が多くうんざりした覚えがありましたが、この季節はまだ歩きやすい。第75靡、柳の宿から第74靡、丈六山まのでのルートはどのルートが正しいか分かりませんが、このルートが正しいという意見も見られますのでこちらを取りました。一般的ではないと思いますが。
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しばらく進むと左手にフェンスが見えてきてフェンス沿いに進むと吉野神宮の参道に横から入ります。明治まで勝福寺というお寺の蔵王堂があったそうですが、神仏分離の結果、後醍醐天皇を祀る吉野神宮が建立されたとの事。
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拝殿です。お参りをした時丁度お坊さんもお参りしていました。お坊さんが神社にお参りするところなかなか見た事なかったので珍しいなあと失礼ながらおもいました。(お寺の中にも小さな神社があるのが一般的なので全く問題はないのですが)
吉野神宮 寺・神社・教会
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駐車場にある丈六平の碑。第74靡、丈六山(平)ということで。ここは昔、鎌倉幕府と護良親王(後醍醐天皇の息子、大塔宮とも)が戦った時にここが鎌倉幕府軍の本陣になったところだそうです。参考までに護良親王の本陣は金峰山寺蔵王堂前になります。
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しばらく車道を歩き峰の薬師堂跡を通り過ぎて進むと右手に階段があります。登ると村上四郎義光の墓があります。護良親王の身代わりに蔵王堂二天門の上で切腹した人だそうです。
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吉野の駐車場が見えてきました。この先から観光地感が出てきます。
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大橋が見えてきました。
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大橋を過ぎたところで鮎の塩焼きが売っていました。美味しそうだったので一匹購入。骨を残して食べようとしてたら、お店の人が「頭から食べれますよ。残すのはくしだけです」と言われる。へー頭から食べれるんだ。それならとがぶりと頂きます。
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再び歩き出して黒門通過。
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銅の鳥居に出てきました。金峯山寺の第一門だそうです。重要文化財。世界遺産の構成資産です。
金峯山寺蔵王堂(国宝) 寺・神社・教会
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更に進むと金峯山寺の仁王門が見えてきます。修復中ですね。国宝で世界遺産の構成資産です。
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金峯山寺蔵王堂です。こちらも国宝、世界遺産の構成資産です。桃山時代に建てられたそうです。丁度本尊の特別開帳がおこなわれていて本尊の蔵王権現像を拝観できました。第73靡は吉野山となっていて、吉野山は現在の吉野の範囲を示すため、私的にこの金峯山寺で73靡を訪れたことにします。
金峯山寺蔵王堂(国宝) 寺・神社・教会
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蔵王堂の前です。大塔宮御陣地跡とあります。大塔宮とは護良親王の事になります。
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金峯山寺を南に進みお土産物屋さんや食堂が並ぶ通りを進むと左手に鳥居が見えてきます。吉水神社の鳥居になります。奥駈道の行場ではないが世界遺産の構成資産なので訪れます。
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吉水神社の門を潜った右手に吉野山の上千本方向の山が見えます。一目千本と呼ばれる景色です。2週間前の桜の季節に訪れていれば一面に山桜が満開に見えたでしょう。
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吉水神社の書院です。重要文化財です。入場料を払って中に入ります。
吉水神社 寺・神社・教会
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源義経・静御前潜居の間。頼朝に追われた義経が隠れ住んだ部屋だそうです。
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奥に進むと後醍醐天皇玉座です。南朝の皇居になるそうです。壁画は後世豊臣秀吉の寄進で修復されたそうです。
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豊臣秀吉がここで花見をしたそうで、秀吉愛用の金屏風が飾られてます。この建物は鎌倉初期、室町初期、桃山時代と激動の時代の歴史的有名人と関連があるとの事でなかなかこんな建物ないですね。
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一旦上千本まで上がったのですが、お昼時になり、お腹が空く。一旦勝手神社の辺りの食堂で昼食を食べようと下がり、にしやさんというお店で吉野名物の柿の葉寿司の定食を頂きました。
にしや グルメ・レストラン
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昼食後、なんかもう少し食べたいなと思う。そういえば葛切も吉野名物。私、葛切大好物なんで少し下りつつお店を探す。桜工芸という土産物屋さんの併設の喫茶店で葛切セットを頂きました。
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再び勝手神社前まで戻り上千本、奥千本に進みます。
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上千本前から奥千本への坂道。
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途中の広場にある大塔宮仰徳碑
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曲がりくねった車道を進むのですが、途中遊歩道があります。どっちが奥駈として正しいかは分かりませんが折角なので遊歩道を進みます。
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遊歩道を上ると再び車道と合流。合流地にある横川の覚範の首塚。義経が吉野から逃げたときに覚範という豪僧が追ってきたが、義経の家来の佐藤忠信に矢で仕留められたそうです。
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更に遊歩道を進み、又車道と合流したところが花矢倉。ここから佐藤忠信は矢を放ったそうです。
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車道を進むと右手に世尊寺跡の標があります。展望台になっていてそこからの吉野の町の眺め。尾根沿いに建物が並んでいるのが分かります。
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世尊寺跡から車道に戻り、上に進むと水分神社が見えてきます。
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第72靡、水分神社本殿。本殿と拝殿が中庭式に繋がっており、本殿が三連結した珍しい形。重要文化財、世界遺産の構成資産。豊臣秀頼が立て直したとの事。元々は金峯神社の近くにあったそうです。
吉野水分神社 寺・神社・教会
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水分神社から上に進むと車道は続きますが民家もなくなります。写真は吉野三の橋、丈之橋跡の碑付近。
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右手に牛頭天王社跡が見えます。この後高城山展望台の入口などもありますが今回は寄らすに進みます。
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14;00頃修行門に到着。この坂道を登ると金峯神社です。
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第71靡、金峯神社です。明日からの山行の無事をお祈りしました。
金峯神社 寺・神社・教会
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神社の左手の道を下ると蹶抜塔があります。義経が隠れていて周りを取り囲まれた時屋根を蹴破って逃げたとの伝説があるそうです。現在の建物は大正時代のものだそうです。
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金峯神社に戻り、右手に続く道、奥掛道の本道に戻ります。石畳の道が伸びてます。が、こんなに整備されている道はここくらいですが。
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坂を上ると道が二股に分かれています。左に進むと奥駈道。右に進むと洞川に進む道です。この先西行庵まで行きます。桜のシーズンは右側から進み一周してきて左の道から帰ってくる一方通行のようですが、今の時期はどちらのでもいいようです。右の道から進むことにします。
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奥千本の西行庵です。一見木製に見えますがコンクリート製です。
西行庵 名所・史跡
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西行庵から安禅寺宝塔院跡に進む途中の奥千本苔清水という清水が出ています。
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安禅寺蔵王堂跡地
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安禅寺宝塔院跡の碑。第70靡、愛染の宿はこの辺らしいです。
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数年前に訪れたときは周りを杉林で覆われて鬱蒼とした感じがあったのですが、片側が切り開かれてしまってます。どうも桜を植えるようです。今日の予定はとりあえずここまで。上千本まで戻ります。
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金峯神社の前の坂を下りながら、トレッキングシューズを履き45Lのバックを背負った状態で舗装道路を一時間トボトボ歩いて戻るのヤダなあ、しんどいなあなどとこれから奥駈道を進む人とは思えないようなことを考えていたら、丁度15:00発のシャトルバスが修行門の前で止まっていました。ラッキー。乗らせてもらうと同時に出発。上千本下車時に料金をお支払いしました。写真は下車時。
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バスを降りると吉野三の橋、天王橋の碑がありました。反対側に欄干があったようです。
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時間があったのでブラブラと。荷物を本日の宿太鼓判さんに預けても良かったのですがチェックインしている時間がもったいないと思いバックは背負ったまま廻りました。まず、バス停から直ぐ近くの竹林院に行きました。
竹林院 寺・神社・教会
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竹林院の庭園です。
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ここまでは以前訪れた事のある場所ばかりでした。如意輪寺には訪れたことがなかったので行くことにします。車道を選択したら長い道をダラダラ歩くことに。
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如意輪寺の本道です。
如意輪寺 寺・神社・教会
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宝物館の入場料を払い有料エリアに入ります。写真は外観のみなら良いそうです。写真は後醍醐天皇御霊殿。
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宝物館、多宝塔を見学した後、宝物殿エリアの外に出て後醍醐天皇陵を見学。
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如意輪寺の方に上千本への行き方を伺うと本堂正面の門から出て谷を下る道が早いとの事。その道を進むと道に白い花が一面に咲いていました。帰ってから調べたらシャガという花の様です。
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16:30、上千本に戻って本日のお宿、太鼓判さんに到着。
太鼓判 宿・ホテル
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部屋の様子。トイレ、風呂別。風呂も小さい。GW設定のお値段とはいえ1万円越えを考えると・・吉野で一人宿泊だと予約がなかなか取れないしGWなので贅沢もいえないが・・・事前に奥駈道を歩くので翌朝、早朝出発したいとの相談をしていたのですが、朝4時頃からでも出発する人もいる、その場合朝食をお弁当に代えることもできると伺っていたので、その旨伝えると夕食後に又言ってくれとの事。
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夕食です。食堂で戴きました。夕食は納得の内容。
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鍋と思ったらお肉でした。
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後から天ぷらが出てきました。美味しかったです。写真はないですが最後にカットフルーツが出てきました。夕食後、翌朝の事を相談したら入口にお弁当を置いてくれるとの事。あと、お願いしてハイドレーション(バックに仕込む給水口付のビニール製の水筒)に3Lの水を頂きました。この日はこれで就寝。
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2017年5月大峯北奥駈道縦走
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