甲斐駒ケ岳　黒戸尾根　駐車場から日帰り

2016/05/31 - 2016/05/31

体力測定の意味で、甲斐駒ケ岳に行って来ました。

若い時からヒマラヤトレッキングなどには時々出掛けているのだが、それはあくまでも旅行の延長であって、本格的な山歩きと呼べるレベルのものではない。

ただ、そのための体力維持のために、毎日階段1000段の裏山に登り、年に1度以上は富士山に登っていた。定年後、同級生たちと山歩きを始めて、自分の山歩きの体力を知りたくなった。

昨年の夏は北岳と間ノ岳に登って「アルプスデビュー」
そんなことを山の達人同級生に話したら、黒戸尾根を登ったら「私山やってます」って他人に話してもいいかも・・・って言われてしまった。

あ、そう・・・。

エリア 長坂・白州(山梨)

私は燃費が悪いので、食料はたくさん持っていく。
遭難？した際に「迷惑な中高年登山者」　のレッテルを貼られない様に、非常食と称している。

同じ理由で、雨具やラジオはもちろん、ヘッドライト携帯電話とその予備バッテリー、レスキューセットなどを持つ。薄いダウンジャケット、予備の靴下も。

水は2リットルを持った。

ちなみに参考タイムは、登りが9時間、下りが6時間。休み時間を1時間入れたら、往復16時間・・・なにそれ？？

山道を16時間は歩き続けられないだろうから、とりあえず13時まで登って、そこから引き返して来ようという軟弱プラン。

登山口の駐車場で車内泊。
朝4時に出発。

参考タイム2時間半の「笹の平分岐点」を1時間半で通過・・・おや〜調子いいじゃん。とか思いながら先のことを考えて、ちょっとペースを落とす。

気持ちのいい登りが続く。

ヘビに見えて、本気でパニック。

今度は笹の登りが続く

刃渡り…ってところ。

刀利天狗と呼ばれてる辺り。

平日だったこともあって誰とも会わない。
登山道はよく整備されているので、迷う心配はなさそうだが、どの山を目指して登っているのかが分からない。

と、「お、あれ！」って雰囲気の山が・・・っていうか、あそこまで登るの？？
知らなくて、かえって良かったのだが、甲斐駒ケ岳は更にあの裏の方らしい。
知ってたら、帰っちゃったかもしれない。

約4時間歩いた。
梯子やら鎖やらが登場して、アスレチックの様だ。
アスレチックはかなり得意だぞ！

こんなところに可憐な花が・・・。
まだ写真を撮る余裕が。

ぐんぐん高度を稼ぐ。

帰りが恐そう。

年齢と共に自分の体が重く感じられる。

7合目の山小屋到着。

ここで水を補給できるかも・・・と期待していたがＮＧ。
迷惑を掛けない中高年は、水も十分に持って来たぞ。

黒戸山2254ｍがほぼ水平に見える。
駒ケ岳は2966ｍだ・・・ってことは、まだ700ｍも登らなきゃならないってこと？

そんなこと計算してたら山は登れないぞ！　って大切なことなんだけどね。
この山行では標高差2200ｍを登らなきゃならないので、既に3分の2は登ったぜ！　と考えれば気が楽・・・少しだけ。

ずっと一人で登って来たのだが、この辺りで後から来た青年二人に追いつかれ、何となく一緒に登り始めた。

追い抜かれたのに、この後、頂上まで同じペースで上れちゃう不思議。
誰かが先行してくれると、道を探したリ、余計なことを考えないで済むので、脳みそに行くべきエネルギーが足に行くのかも。

だから置いて行かれないようにがんばる。

右手、鳳凰三山の向こうに富士山が見え始めた。

写真で見たことがある、岩に刺さった剣が見えた。
山頂だ〜・・と、喜んだのは私だけ。

駒ケ岳に何回か登ったことがあるという青年ふたりは、「あそこからが本格的な登りになりますよ」だって・・・中高年をからかってるな！

おお、去年アルプスデビューした北岳と間ノ岳が見えてるぜ！
更に左には富士山も見えていたので、日本で高い山、１．２．３位の揃い踏みだ！
金銀銅の表彰台？

イルカに見える岩・・・だって。

山頂だ！　　って思うと、「あの向こう」と言われる。

私は運が良い。
ひとりでも来られたけど、ひとりだったら、ここまで来てどれが駒ケ岳山頂なのか分からなかったかも。

まぁ、手前の頂に登って、「登って来たよ」って報告する手もあるが。

中央の頂が駒ケ岳山頂なんだって。
なるほど、祠風なものが見える。

意外なことに、11時前に登頂。
7時間しか掛からなかった。

私は運がいい。
この二人の青年に会わなかったら、もっと時間が掛かったし、もしかしたら諦めてたかも。

天気が良かったので、山頂では1時間ほど、のんびりと過ごした。

下りは楽だが緊張する。

赤Ｔの青年は走る様に降りて行ってしまい、たちまち見えなくなった。

黄Ｔ青年もかなり早かったが、話が面白いので、何とかついて行く。

ところがこの方、スピードは私と変わらないのだが、まったく休まない。
とうとう、下りはまったく休憩せずに降りてしまった。
なんとなく、それに付き合っってしまう結果になった。

登りと同じルートを下るのだが、帰りは心に余裕があるので、登りでは気が付かなかった景色を感じる。

16時、登り口まで戻って来た。
下りは約4時間。

往復12時間は、リタイア迷惑中高年としては、まぁまぁのタイムじゃないかな。
と、山先生にメールしたら、「食料多過ぎ、食べ過ぎ」と返事があった。

まぁこれで、「一応、山やってます」って言える。

https://youtu.be/FyBHUPXXbYc
所々で動画も撮りました。

19時までに戻れればいいかな・・・と思っての挑戦だったが、下山後温泉に入って、ビールを買って、車内で焼き肉をやったら19時だった。

そのまま車内泊。
目が覚めたら、朝の4時だった。
青年二人はそのままクルマで帰ると言っていたので、この辺りに歳の差(体力）を大いに感じる。まぁ、急いで帰っても仕事が無いのが、私の最大の強みなのだが。

この旅行記へのコメント （12）

• 甲斐駒岳さん 2016/06/07 12:31:41

  綺麗な写真拝見しました。

  私の、別荘が白州にあり、冬は地獄（寒い）夏極楽（とても涼しい）
  よく、友人達を案内したり、（６人は宿泊ＯＫ）海外の友人も案内
  して、喜ばれて居ます。本当の自然の中で、空気、水が綺麗で、満足
  してます。私のネームが　相模　に変更になっています。日記の中に
  駒ヶ岳山荘の、ＤＢあります。宜しくです。

  ほいみさん からの返信 2016/06/07 17:24:21

  RE: 綺麗な写真拝見しました。

  
  信州に行くときに通りますが、白州は名前からして良いところですね。そんなところに別荘があって羨ましい限りです。
  
  ところで甲斐駒岳さんのページに行ってみましたが、何も見られないんですが？
  
  

  甲斐駒岳さん からの返信 2016/06/07 17:49:07

  ほいみさんへ

  コメント有難う御座いました。
  世界５大陸を歩いて来ましたが、何時も一人旅を楽しんで居ます。
  宜しくお願いいたします、
  私の、何時て来た国の、ＤＢあります、是非ご覧下さい。
  ネームは、デジブックの中の、s-maで入って居ます。宜しくです。
  http://www.digibook.net/d/af54893b901a8addf3d1a867a789edaf/?viewerMode=fullWindow&isAlreadyLimitAlert=true

  ほいみさん からの返信 2016/06/07 21:21:09

  RE: ほいみさんへ

  デジブックは馴染みが無いのですが、バリ島やモンゴルなど拝見しました。
  世界は広いので、まだまだ行くところがたくさんありますね。
  これからも優雅に旅をお楽しみください。

• jamokaさん 2016/06/04 02:49:11

  体力年齢３０歳くらい？

  空が青いと無性に山へ登りたくなるこの頃ですがこちらには道が整備されて景色のいい山はあまりないのでほいみさんが羨ましいです。。。
  
  どんなに危険でもしっかりメンテナンスされているって、山にも田舎と都会があるんだな〜って思いました。
  
  コースタイムは休憩込みで記載されているにしても早っ！！
  そんで、そんなに食べれるって体力に余裕がないと無理？
  
  いいな、いいな、近かったら絶対後ろ付いて登って置いていかれてるのにな
  って（笑）

  ほいみさん からの返信 2016/06/04 23:29:35

  RE: 体力年齢３０歳くらい？

  
  あれ、jamokaさんはは何県にお住まいでしたっけ？
  日本中、山だらけっていうイメージですが。
  確かに首都圏から日帰り出来る山は、良く整備されて様な気がします。
  
  コースタイムの基準がよく分かりませんが、マイナス30％を目指してます。
  今更、山屋の友人に山歩きをイチから教わっています。普段はたくさん食べて体を作り、いざ山行の時は少ない食料で長時間歩けるようにするんだ・・・と言われて、既にイヤになってます。山頂でたくさん食べたいじゃんね、ビールも。
  
  こちらには楽しい山がたくさんあるので、遠征に来てください。ご案内しますよ・・・食べ物いっぱい持って。

• くろねこだりゅんさん 2016/06/03 16:23:43

  イルカに見える！

  この山登らないと「山やってるぜ！」にならない…途中のアスレチック調の場所は帰りが大変そうです。ほいみ様ヒザは大丈夫でしたか？
  自分では登れないので見晴らしの良い山の写真見ごたえあります。
  山頂近くの岩の剣、知らなければ「ここが頂上！」ってあとで「違うよ〜」にならなくて何よりです(笑)
  
  山登りは連れだって登る方が楽しそうですが、個人のペースがあるから難しそうですね〜帰りの赤Ｔの彼は1時間位で下山しちゃうのでしょうか？
  
  富士山が見えると嬉しくなる不思議、日本人ならではです！
  
  
  

  ほいみさん からの返信 2016/06/03 22:42:19

  RE: イルカに見える！

  
  現役中は重労働だったので、膝と腰は何時も悩まされてましたが、リタイアしたら調子いいこと！　結果的に仕事で鍛えられたのか、体力と食欲はひといち倍あるみたいです・・・根性は今イチ。
  
  そうなんです。
  マイペースが一番重要なはずなんですが、山歩きの場合、なかなかそうはいきませんね。同行者がいたり渋滞してたりで。で、平日単独を目指してますが、迷惑中高年と言われないように努力してます。山に着く前に逆走したりして。
  
  甲斐駒は距離が長いので、トレランの方でも2時間近く掛かるんじゃいないかな。私が休まずに「イケイケペース」で下りて4時間でした。

• ワミさん 2016/06/02 14:58:23

  あの剣はどうやって運んだのかしら？

  ご無沙汰してました、色々あってやる気スイッチがみつからなくて・・
  凄い登山と言うよりアドベンチャーですねぇ
  山で出会ったのが若者で良かった、最近熊に襲われる記事をみるから一人登山は気を付けてくださいねぇシホンちゃんはこの山道に同行は無理よね！
  予定より凄いハイピッチで若者にまだ負けませんね〜
  登った人しか味わえない感動動画でありがとうございます、素敵な景色で充電できました♪
  ボチボチ逆送してコメントさせてもらいます(*^_^*)

  ほいみさん からの返信 2016/06/02 23:22:49

  RE: あの剣はどうやって運んだのかしら？

  
  いろいろあったワミさん、お久しぶり。
  やる気スイッチは、美味しい食べ物の中にあったりしますよ。
  
  季節的にもシフォンは夏休みに入ってます。
  そうなんですよ、我ながら意外なハイペースで驚きました。これで調子に乗って事故など起こさないように自制します。
  
  お互いに逆走には気を付けましょう。

• gontaraさん 2016/06/02 08:50:12

  モーゼが来た？

  山頂に刺さった剣はモーゼを思い浮かべましたが、どのような意味が有るのでしょうか？
  
  甲斐駒ケ岳がどれ程の山なのか僕には分かりませんが、凄いなぁ〜ってことは十分に感じる記事ですね。
  ほいみさんは山のエキスパートって認識ですが、更に先生が居るとは・・・！
  

  ほいみさん からの返信 2016/06/02 09:45:28

  RE: モーゼが来た？

  そうなんですよ、
  私もあの岩に突き刺さった剣ヶ不思議で、ちょっと検索してみましたがよく分かりませんでした。俺が神通力で岩を割ってやろう！　と剣を刺したけど、割れないどころか抜けなくなってしまった？
  
  駒ケ岳は信仰の山で、登山道(参道？）には祠や石碑が目立ちました。
  昔は命がけだったと思います。
  
  旅の延長でいろんな山を歩いてますが、謙遜ではなく山歩きの知識はあまり無いのですよ。で、最近になって、同級生の山先生にいろいろ教えて貰ってます。ちなみに、この山先生、先週、同じルートを9時間半で歩いてます。7000ⅿ峰にも登ったことがあるベテランです。