ヘラヤガラさんのクチコミ(2ページ)全24件

　ホテル（ウエスト５７ｔｈストリート・バイ・ヒルトンクラブ）の部屋の案内書に掲載されていたので行ってみることにした。中の雰囲気は悪くない。テーブル係は料理の量、特に肉の重さと二人で分けると足りるか足りないかについて、十分なアドバイスをしてくれた。
　前菜にクラブケーキ、ハウスサラダ、１６オンスのフィレステーキを一つずつ注文し、夫婦二人で分けることにした。クラブケーキ、ステーキはニューヨークのレストランでは定番メニューのようだ。アメリカ系のレストランではどこにでもメニューに載っている。料理が出されると通常は別の皿が出されわれわれで分けるのが普通だが、ここでは調理場で二人に分けて出された。味は塩味だけの網焼きで、焼き加減だけは希望通りのミディアム・レアだったが、日本の肉のように肉自体に味がなく、ステーキソースもなしのためステーキとして楽しめなかった。ただし、肉の量については的確なアドバイスだった。
　会計は総額１２５ドル(チップ込み)。何とシェア料金が+１０ドルとなっていることにビックリ。後日地元の人に聞いたら「シェア料金を取るレストランなんて初めて聞いた」とこちらもビックリ。われわれにとっても初めての体験だった。

　初めてのニューヨーク行きで選んだホテル。選択時の条件は、?ＭＥＴオペラに近いこと?ミッドタウンにあること?7泊で10万円の三つ。この三つにぴったり当てはまって、ガイドブックで三ツ星評価だったので決定。結果として、ＭＥＴオペラは地下鉄+徒歩で１５分圏内、ミュージカル劇場のほとんど、ロクフェラーセンター、セント・パトリック大聖堂、ＭＯＭＡ、ヒルトン・ニューヨーク（ＨＩＳのツアーバスがここを集合場所にしている）が徒歩１５分圏という好立地だった。地下鉄もＡ・Ｃ・Ｅ線、???線、Ｎ・Ｒ・Ｑ線の３駅に近くマンハッタンを観光するには申し分がなかった。
　うれしかったのは冷蔵庫と電子レンジ。冷蔵庫のお蔭で、われわれの海外旅行みやげの重要な部分を占めるチーズの買い置きができ、電子レンジのお蔭で温かい飲み物に不自由することがなかった。ＮＹＣのホテルでは、あとで分かったことだがほとんどが両方ともリクエストで別料金（ヒルトン・ニューヨークでさえ）となっているので、これは大きなメリットだった。
　因みに、その後のＭＥＴオペラの鑑賞旅行で、冷蔵庫があったホテルは今年（２０１３）宿泊した「ウエスト５７ｔｈストリート・バイ・ヒルトンクラブ」だけ。現在は、ＭＥＴオペラまでの徒歩圏のホテルを優先に探しているが、このホテルを見つからなかったときの最終候補としている。

　富豪の私設図書館らしく建物外観はギリシャの宮殿風。外観も一見の価値がある。ただし入るのは横手の近代建築様式の別棟？玄関から。この建物も有名建築家の設計によるらしい。
　書斎と図書室が見学できる。書斎にはレンブラント、ラッファエロなどの絵画が展示されており、写真撮影も可だが室内はかなり暗い。蔵書は貴重本ゆえにコレクションしたが、本人はおそらく全部を読んではいないと予想する。とはいえ、天井までぎっしり並べられたその多さは圧巻である。図書室の天井画も素晴らしい。
　そのほかの展示品には、メソポタミアの印章、ベートーベンの自筆の楽譜、プッチーニのサイン入りの楽譜、グーテンベルクが発明した活版印刷機で印刷した聖書等々がある。中でも、プッチーニのサイン入り楽譜はオペラファンでもあり、興味がわいたが残念ながら和名タイトルが思い浮かばなかった（『Le Villi』そのままかも）。聖書も歴史の教科書で写真を見た記憶があり興味深かった。
　ニューヨークに数ある美術館から見れば、規模は小さく、やはりマイナーな感じが否めない。　

　ゴヤと無料につられて訪問。地下鉄駅出口の大通り沿いをダウンタウンに向かった155丁目通りの左角にあったが大きな看板はなく、しかも学校の建物の一角で入口もわかりづらく、歩いている人に聞いて確認した。
　こじんまりとした二階建ての美術館だが、入口で迎えてくれたのはゴヤの『黒衣のアルバ公爵夫人』。一階は絵画中心だが一部に移籍関連の展示物があった。一階の別室はスペインの主要都市の町や祭りのようすを描いた、３６０度の壁画でスペインらしい明るさにあふれている。
　二階は吹き抜けの回廊で、スペインを代表する画家たちの絵画が展示されていた。別室がいくつかあり、ガラスや陶器の工芸品の展示室となっている。　
　われわれが最初の入館者で、後から二人入ってきただけ。他人に邪魔されることなくゆっくりと鑑賞したい方にはお勧めの美術館。フラッシュ、三脚を使わなければ写真可。
　黒人、ヒスパニック系住民の地域なので、ミッドタウンに比べて物価も安く、住民向けのスーパーでのおみやげ探しも可能。