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大連には転職前まで月に1回から2回出張で訪れていたので、自分にとって中国では最も馴染みのある町でもある。他の都市では反日運動が起きているなかでも大連だけは反日運動は市長のつよい権限のもと抑えられていたため、とても平穏であり、いかに大連が日本と親密な関係にあるのかよくわかる。また日本に最も近い街あり、こうした地政的なこともあり大連には日系の工場が多い。<br /><br /> 歴史的にはロシアが礎を作り、日露戦争後は日本が大連の都市形成を担った。日本政府の大連経営はかなり力を入れており、セントラルヒーティングやリゾート地を作ったりなど、当時の日本よりも先進的でもあった。<br /><br /> こうしたこともあり、日本に親近感を持つ市民も多く、日本人にはとても居心地が良い町でもある。人口700万人の中核都市だが、今回の旅ではコンラッドホテルでゆっくりと滞在しつつ、北朝鮮との国境の町、丹東へ訪れた。<br /><br />今回は上海浦東国際空港から大連までのフライトを紹介したい。<br />15年ぶりに訪れたがあまりの閑散ぶりに正直驚かされた。以前は人であふれかえっていたのに、人が空港を歩いていないのだ。それも12月26日に。確かに中国の年末は移動が決して多い訳では無いが、それでも人が少ない。景気が減退した中国を肌で感じられる場所でもあった。<br /><br />ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー<br /><br />かつて高速鉄道が走り始める前、私は大連から4時間近くもバスに揺られ、はるばるこの丹東の地を踏んだ。目的は、未知なる国・北朝鮮の息遣いをその目で確かめるためだった。しかし今では、あの過酷だった道のりが嘘のように、大連からの日帰りが容易に叶う時代になった。<br /><br />丹東駅に降り立ち、どこか張り詰めた空気を肌に感じながら、大河「鴨緑江(おうりょくこう)」の方向へ向かって15分ほど歩を進める。そこに、対岸へと近づく遊覧船の乗り場がある。<br /><br />船に乗り込み、水面を滑り出してわずか30分。気がつけば船は、北朝鮮のすぐ目の前、文字通り手の届きそうな距離にまで迫っていた。<br /><br />遮るもののない至近距離の向こうに、北朝鮮の人々が生き、働いている日常の姿がくっきりと浮かび上がる。川のこちら側(中国)には、高鉄が走り、近代的なビルが立ち並び、きらびやかな観光船が行き交っている。それに対して、目と鼻の先にあるあちら側には、切り離された時間がただ静かに流れていた。<br /><br />川を一本挟んだだけで、どうしてこれほどまでに世界が変わってしまうのだろう。<br /><br />人間の営みそのものは何も変わらないはずなのに。あちら側に生きる人々も、こちら側に生きる私たちも、同じように生まれ、同じように日々を生きているだけなのに。ただ「生まれる場所がこの川のどちら側であったか」という、自分では選ぶことすらできない運命の違いだけで、人生のすべてが全く異なるものになってしまう。<br /><br />その圧倒的な不条理を目の当たりにし、私は言葉を失い、ただただ胸を締め付けられるような切なさに包まれていた。<br /><br />かつて祖先が満洲で暮らし、私自身も出張で何度も往来した、不思議な縁を持つ中国東北地方の地。その最果ての国境線で目撃した光景は、単なる「観光」の一コマを超えて、命の不条理と平和の重さを私に深く問いかけてくる、忘れることのできない旅の記憶となった。<br /><br /><br />12/26 KIX MU730 9:20 - PVG11:00  <br />         PVG MU5625 14:05 - DLC15:50<br />12/27 大連東方水城…大連市内観光<br />12/28 大連北駅 D7737便 8:27 - 丹東駅10:46<br />          鴨緑江遊覧船~丹東で食事<br />    丹東駅 D7754便 15:02 - 大連駅17:46<br />12/29 DLC MU5624 11:20 - PVG13:25<br />          PVG MU729 17:55 - KIX21:00

18年ぶりの大連:07 丹東から眺めた北朝鮮の町、新義州  

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2025/12/27 - 2025/12/27

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worldspan

worldspanさん

この旅行記のスケジュール

2025/12/27

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大連には転職前まで月に1回から2回出張で訪れていたので、自分にとって中国では最も馴染みのある町でもある。他の都市では反日運動が起きているなかでも大連だけは反日運動は市長のつよい権限のもと抑えられていたため、とても平穏であり、いかに大連が日本と親密な関係にあるのかよくわかる。また日本に最も近い街あり、こうした地政的なこともあり大連には日系の工場が多い。

 歴史的にはロシアが礎を作り、日露戦争後は日本が大連の都市形成を担った。日本政府の大連経営はかなり力を入れており、セントラルヒーティングやリゾート地を作ったりなど、当時の日本よりも先進的でもあった。

 こうしたこともあり、日本に親近感を持つ市民も多く、日本人にはとても居心地が良い町でもある。人口700万人の中核都市だが、今回の旅ではコンラッドホテルでゆっくりと滞在しつつ、北朝鮮との国境の町、丹東へ訪れた。

今回は上海浦東国際空港から大連までのフライトを紹介したい。
15年ぶりに訪れたがあまりの閑散ぶりに正直驚かされた。以前は人であふれかえっていたのに、人が空港を歩いていないのだ。それも12月26日に。確かに中国の年末は移動が決して多い訳では無いが、それでも人が少ない。景気が減退した中国を肌で感じられる場所でもあった。

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かつて高速鉄道が走り始める前、私は大連から4時間近くもバスに揺られ、はるばるこの丹東の地を踏んだ。目的は、未知なる国・北朝鮮の息遣いをその目で確かめるためだった。しかし今では、あの過酷だった道のりが嘘のように、大連からの日帰りが容易に叶う時代になった。

丹東駅に降り立ち、どこか張り詰めた空気を肌に感じながら、大河「鴨緑江(おうりょくこう)」の方向へ向かって15分ほど歩を進める。そこに、対岸へと近づく遊覧船の乗り場がある。

船に乗り込み、水面を滑り出してわずか30分。気がつけば船は、北朝鮮のすぐ目の前、文字通り手の届きそうな距離にまで迫っていた。

遮るもののない至近距離の向こうに、北朝鮮の人々が生き、働いている日常の姿がくっきりと浮かび上がる。川のこちら側(中国)には、高鉄が走り、近代的なビルが立ち並び、きらびやかな観光船が行き交っている。それに対して、目と鼻の先にあるあちら側には、切り離された時間がただ静かに流れていた。

川を一本挟んだだけで、どうしてこれほどまでに世界が変わってしまうのだろう。

人間の営みそのものは何も変わらないはずなのに。あちら側に生きる人々も、こちら側に生きる私たちも、同じように生まれ、同じように日々を生きているだけなのに。ただ「生まれる場所がこの川のどちら側であったか」という、自分では選ぶことすらできない運命の違いだけで、人生のすべてが全く異なるものになってしまう。

その圧倒的な不条理を目の当たりにし、私は言葉を失い、ただただ胸を締め付けられるような切なさに包まれていた。

かつて祖先が満洲で暮らし、私自身も出張で何度も往来した、不思議な縁を持つ中国東北地方の地。その最果ての国境線で目撃した光景は、単なる「観光」の一コマを超えて、命の不条理と平和の重さを私に深く問いかけてくる、忘れることのできない旅の記憶となった。


12/26 KIX MU730 9:20 - PVG11:00
PVG MU5625 14:05 - DLC15:50
12/27 大連東方水城…大連市内観光
12/28 大連北駅 D7737便 8:27 - 丹東駅10:46
鴨緑江遊覧船~丹東で食事
    丹東駅 D7754便 15:02 - 大連駅17:46
12/29 DLC MU5624 11:20 - PVG13:25
PVG MU729 17:55 - KIX21:00

  • 大連から2時間強、日帰りで丹東へとやってきた。

    大連から2時間強、日帰りで丹東へとやってきた。

    コンラッド ダリアン ホテル

  • 大連から2時間少しで丹東駅に降り立った

    大連から2時間少しで丹東駅に降り立った

    大連北駅

  • 丹東駅も大きな権威的建造物だ

    丹東駅も大きな権威的建造物だ

    丹東空港 (DDG) 空港

  • 駅前には毛沢東の像が建つ

    駅前には毛沢東の像が建つ

  • 鴨緑江方面へと歩いていくが、歩道には残雪が残る

    鴨緑江方面へと歩いていくが、歩道には残雪が残る

  • 朝鮮の食材が売られている

    朝鮮の食材が売られている

  • 大連では18年前にはまだ三輪車が走っていたが、今では全く見なくなった。一方丹東ではまだ三輪車が健在だ

    大連では18年前にはまだ三輪車が走っていたが、今では全く見なくなった。一方丹東ではまだ三輪車が健在だ

  • 丹東駅前が一番の繁華街で百貨店がある

    丹東駅前が一番の繁華街で百貨店がある

  • 朝鮮料理などが美味しく食べれる高麗街。かつて朝鮮半島を支配した高麗朝の名を冠した通り

    朝鮮料理などが美味しく食べれる高麗街。かつて朝鮮半島を支配した高麗朝の名を冠した通り

  • 鴨緑江までやってきた

    鴨緑江までやってきた

  • 鴨緑江に並行して道路が走る

    鴨緑江に並行して道路が走る

  • 平和のために(?了和平)」

    平和のために(?了和平)」

  • 朝鮮戦争(抗米援朝戦争)の際、中国人民志願軍が鴨緑江を渡って参戦した様子を記念して建てられたもので、力強く舟を漕ぐ兵士たちが表現されている

    朝鮮戦争(抗米援朝戦争)の際、中国人民志願軍が鴨緑江を渡って参戦した様子を記念して建てられたもので、力強く舟を漕ぐ兵士たちが表現されている

  • 凱旋賓館だが、廃れ方が廃屋みたいだ。1階部分の店舗にはハングルの看板(大地タイヤ、新勝制冷など)も並んでおり、中朝国境の街である丹東らしい街並みが見て取れる

    凱旋賓館だが、廃れ方が廃屋みたいだ。1階部分の店舗にはハングルの看板(大地タイヤ、新勝制冷など)も並んでおり、中朝国境の街である丹東らしい街並みが見て取れる

  • 対岸に見えるのが北朝鮮だ

    対岸に見えるのが北朝鮮だ

  • すぐ目の前に広がっている町が新義州という北朝鮮の町

    すぐ目の前に広がっている町が新義州という北朝鮮の町

  • 戦前の日本統治時代にもこの町は存在していた

    戦前の日本統治時代にもこの町は存在していた

  • 寒々している

    寒々している

  • 丹東には2本の橋がかかり、1本は途中で寸断されている。また改めて紹介したい

    丹東には2本の橋がかかり、1本は途中で寸断されている。また改めて紹介したい

    鴨緑江断橋 史跡・遺跡

  • 出入国を管理する場所。ここから不定期に北朝鮮まで船が出ているのだろうか

    出入国を管理する場所。ここから不定期に北朝鮮まで船が出ているのだろうか

  • 北朝鮮まで続く橋。

    北朝鮮まで続く橋。

  • 金正恩もこの橋を通って北京に謁見に向かっている

    金正恩もこの橋を通って北京に謁見に向かっている

  • 下から眺める

    下から眺める

  • 左側の橋は戦前に日本が作った橋。日本から満州に向かう際、関釜フェリーで朝鮮半島に渡った際、平壤へ向け北上する

    左側の橋は戦前に日本が作った橋。日本から満州に向かう際、関釜フェリーで朝鮮半島に渡った際、平壤へ向け北上する

  • そして鴨緑江を渡る際この橋を渡り満州を目指した

    そして鴨緑江を渡る際この橋を渡り満州を目指した

  • 当時はこの場所には国境はなく自由に往来できた

    当時はこの場所には国境はなく自由に往来できた

  • そして多くの日本人が居住し、丹東付近は花見の日本人が楽しんでる姿の映像も残されている

    そして多くの日本人が居住し、丹東付近は花見の日本人が楽しんでる姿の映像も残されている

  • 因みに彼方に見える新義州の建物は、ブラインドのために作られたのだとか。

    因みに彼方に見える新義州の建物は、ブラインドのために作られたのだとか。

  • 河畔から鴨緑江の遊覧船が出航しており、北朝鮮の眼の前まで行く

    河畔から鴨緑江の遊覧船が出航しており、北朝鮮の眼の前まで行く

  • こちらがその遊覧船だ。今回遊覧船に乗船する日本人は自分だけのようだ

    こちらがその遊覧船だ。今回遊覧船に乗船する日本人は自分だけのようだ

  • 丹東を出港し、45分くらいの遊覧

    丹東を出港し、45分くらいの遊覧

  • 停泊中の遊覧船、トイレはなさそうだ

    停泊中の遊覧船、トイレはなさそうだ

  • 後部から乗船する

    後部から乗船する

  • 船内の様子

    船内の様子

  • これは丹東観光で外せない遊覧船だ

    これは丹東観光で外せない遊覧船だ

  • 乗船は率は4割程度だ。冬なので少ないのだろう。情報では冬はやっていないとなっていた。

    乗船は率は4割程度だ。冬なので少ないのだろう。情報では冬はやっていないとなっていた。

  • 中国側から新義州の街を見えにくくするために立派な建物を河畔に建てたと言われている

    中国側から新義州の街を見えにくくするために立派な建物を河畔に建てたと言われている

  • ハリボテらしい

    ハリボテらしい

  • 住んでいる人が全くいない建物

    住んでいる人が全くいない建物

  • 対岸の中国・丹東から鴨緑江越しに眺めるその景色は、独特の静寂と力強さが混ざり合った不不思議な光景

    対岸の中国・丹東から鴨緑江越しに眺めるその景色は、独特の静寂と力強さが混ざり合った不不思議な光景

  • 川沿いに整然と並ぶ白い集合住宅だ

    川沿いに整然と並ぶ白い集合住宅だ

  • 人がほとんど入っていないと言われる建物

    人がほとんど入っていないと言われる建物

  • 寒寒とした景色が広がっている

    寒寒とした景色が広がっている

  • 年季が入った船舶

    年季が入った船舶

  • 河岸で集団で何やら労働している人たちがいる

    河岸で集団で何やら労働している人たちがいる

  • 荷揚げをしているのだろうか

    荷揚げをしているのだろうか

  • 遊覧船の人たちもまるで動物園の動物を遠くから見るかのように指を差しながら離している

    遊覧船の人たちもまるで動物園の動物を遠くから見るかのように指を差しながら離している

  • 戦前は国境もなく生活していたのが、戦後の朝鮮半島で格も貧富の差ができるとは

    戦前は国境もなく生活していたのが、戦後の朝鮮半島で格も貧富の差ができるとは

  • 生まれる場所が違うだけで。。。

    生まれる場所が違うだけで。。。

  • 目隠しのための建物

    目隠しのための建物

  • 遊覧船はとても興味深かった

    遊覧船はとても興味深かった

  • あっという間の遊覧だった

    あっという間の遊覧だった

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