長野の居酒屋列車　★　北信濃ワインバレー列車で地産ワインざんまい／長野電鉄

2025/11/01 - 2025/11/01

関東・甲信越でまだ乗ってないレストラン列車がありました。
長野電鉄の「北信濃ワインバレー号！！」

ビール列車や日本酒列車はあちこちにありますが、ワイン列車というのは珍しい。
地元の長野産ワインが70分飲み放題なんだそうです。（下りは80分）
土日祝に限り、長野ー湯田中を一往復していてなかなか人気で取りにくい様子。
1人7500円で、今年の場合2/12からR7年度の1年分が一斉予約開始。（ネットまたは電話もあり）
ネットだと好きな座席が指定できるので、6月にこの11/1を予約しました。

料金にはフリードリンク、おつまみ弁当、運賃・特急料金が含まれます。
また、上りと下りとでは料理を提供するお店が異なります。

エリア 湯田中渋温泉郷・志賀高原(長野)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 新幹線 JR特急 JRローカル

ゆけむりーのんびり号時刻
＜上り列車＞
湯田中　　11:20発
信州中野　11:34発
小布施　11:45着／11:56発
須坂　　　12:04発
（村山橋　2分停車）
権堂　　　12:26発
長野　　　12:30着

＜下り列車＞
長野　　　13:08発
権堂　　　13:10発
（村山橋　2分停車）
須坂　　　13:34発
小布施　13:42着/14:00発
信州中野　14:15発
湯田中　　14:32着
写真：長野駅で展示されているゆけむり号の絵画

休日はあまり旅行したくはないのですが、ワインバレー列車が休日しかないので今回は、金土にしました。
前夜は山田温泉の老舗、風景館で温泉三昧したあと土曜日の朝、出発地の湯田中に向かいます。
＊風景館は歴史ある宿ですが、4トラには施設登録が無いようです。

山田温泉 温泉

松川渓谷にかかる高井橋です。紅葉の見ごろにはあと少しですがかなり色付いていました。

松川渓谷 紅葉

長野電鉄では、小布施、権堂、善光寺下の3駅のみ硬券の乗車券を売っています。
券売機もあるのですが窓口で言うと出していただけました。
着駅は両遠端を表示してある矢印式ですが二段書きが変わっています。
特急券は全席自由席で大人100円という安さ。
全線で数分程度しか普通と所要時間は変わりませんが、元小田急ロマンスカーや成田エクスプレスなど豪華な車両に乗れます。中央線のグリーン車などよりもコスパは抜群。

小布施駅 駅

お願いして券箱を撮らせていただきました。
昔なつかしい木製の乗車券箱が現役です。
右の荷札のようなものは有料手回品切符。
下段のは定期券用のゴム印です。

特急スノーモンキー号がやってきました。
元・成田エクスプレスの車両（JR東日本253系）です。
スモークの窓ガラスなので、外から車内は殆ど見えません。

終点の湯田中に着きました。温泉地で有名なところですが、30分後にワインバレー列車が発車します。

湯田中駅 駅

11:05、須坂の車庫から回送でワインバレー列車が入ってきました。
中ではアテンダントさんが配膳準備作業を進めています。
この「ゆけむり編成」は長野電鉄には2編成あります。
元・小田急電鉄のHiSE車(10000型)で、4両編成です。
中間の２，3号車がレストラン席、前後の１，４号車が普通座席車で特急券と乗車券だけで乗れます。

窓際にはワイングラスが並べられていました。
S特急ゆけむりーのんびり号として11:20に発車です。

S特急のSはスローのSで、途中観光停車したり速度を落として走るので、普通列車よりも時間がかかります。
湯田中ー長野間、Ａ特急41分、S特急70分（下りは80分）、普通列車50分

列車の前には記念撮影用のボードも設置してありました。
係員の方が待ち構えていて、シャッターを押してくださいます。

では、スマホの予約画面を提示して乗り込みましょう。
2号車入口の看板です。
1号車の自由席の方は2号車には入れません。

車内にはワイン色の飾り付けがされています。
転換クロスシートをボックスにしてあり、他人と相席にはなりません。
1人2人で予約しても4人席が使えます。

車輛の中央部にはカウンターがあり、ワインなどが用意されていました。

北信濃ワインバレー列車 グルメ・レストラン

２，３号車の座席のカバーにはワインバレー号のロゴがありました。
１，４号車の自由席座席は通常の白いシートでした。
ゆったりとして、なかなか居心地の良い座席です。

カウンター前のディスプレイ。
フリースペースになっています。

ウェルカムドリンクとして、まずシャルドネの白が注がれていました。

アテンダントさんが回ってきて記念撮影したり、車内販売したりサービスに努めます。明るく気配りのある方で、明るく楽しそうに仕事されてます。
良い人材は宝物ですね。
＊撮影許可済み

本日のワインリストが配られました。
県内３ワイナリーの製品7種類と100%りんごジュースが好きなだけ飲めます。
シードルもあるのが嬉しい、

おつまみ弁当がつきます。
月替わり、上り下り別のようですが、今回のはハッキリ言ってハズレでした。味が薄く無味乾燥。
イタリアンの店作成なので期待していたのに。
持ち帰ってアレンジして頂きました。
他の方の別の日のブログ写真のほうが美味しそうに見えました。
おしながき
提供店舗：LDoppio（エルドッピオ）
　メニュー：かぼちゃとリコッタチーズのサラダ
　　　　　　小エビのフリット～サルサヴェルデソース～
　　　　　　みゆき卵イタリア風オムレツ"フリッタータ"
　　　　　　自家製濃厚チーズケーキ
　　　　　　信州きのこのトマトパスタ
　　　　　　季節野菜のマリネ
　　　　　　モッツァレラのカップレーゼ
　　　　　　ピッツアロールマルゲリータ
　　　　　　信州豚のバルサミコ酢煮込み

代わりに車内販売で買った、生ハム、チーズ、ナッツの3点セット1200円。
これは美味しかった。

窓際にはコルクと針金細工のオブジェが。
よく見ると、「welcome のんびり」と書いてあります。

2杯目以降は各自グラスを持って、カウンターへ行き好きなワインを注いでもらいます。

出発から25分、小布施駅で10分間のトイレ休憩。
実はこの列車にはトイレがついていないので、みんな改札外のトイレに行きます。
小田急時代にはトイレ付の車両が1両あったのですが、買わなかったのでしょう。
ここではりんごやぶどうなど、地元のフルーツなどを格安で売っているので、ショッピングタイムも。

絶景ポイントでは徐行運転。
車掌さんが途中の随所で沿線案内放送をして下さいます。
なかなかの美声で聞きやすい声、ゆっくりとわかりやすい内容、ラジオの音楽番組のＤＪではないかと思うほど素晴らしいアナウンスでした。
これが観光列車の醍醐味。

千曲川にかかる村山橋の上で2分間停車します。
特急が橋の上で停車するのは珍しいのか、クルマの運転手がうさんくさそうな目で見ながら取り過ぎてゆきます。トラブルで止まったと思ったのでしょうか。

この村山橋は全国的にも珍しい、鉄道道路併用橋で道路の脇に線路が敷かれています。今ではここと江ノ島電鉄の2か所だけだったかな。
左の道路は国道406号線です。

上流方向です。

千曲川といえば、6年前台風で氾濫し、北陸新幹線車両10編成120両が水没し廃車になったことを思い出しました。
平常時はこんなに風光明媚な川でも、増水では大被害をもたらすというのを思い知りました。

あっという間に70分の楽しい旅も終わりです。12:30、終着長野に到着しました。

4号車の普通席
最後部は展望席になっています。運転士は2階に。

降りるとみんな記念撮影で大混雑でしたが、10分後には空きました。
やはり小田急顔してる。
長野駅の地下ホームは、小田急新宿駅の地下ホームを彷彿とさせますね。

この列車は折り返し、13:08発の下りワインバレーのんびり号になります。
車内ではセッティングが忙しい。
お客さんは改札前に並んで案内があるまで待機。

向い側2番線にはスノーモンキー号も到着していました。
豪華2大特急揃い踏み(⌒∇⌒)

長野駅 (長野電鉄) 駅

レストラン列車にはJRをはじめ、西武、いすみ鉄道、しなの鉄道などいろいろ乗りましたが、やはり長野電鉄をはじめ中小私鉄では業務を外注せず、身内で運営しているためか、きめ細かな心配りが素晴らしいと思います。アテンダント、乗務員、後方スタフなど1人1人が「おもてなし」の心があふれていて気分の良いものです。
ただ料理の内容はJRや西武などのほうが一枚上手だと思いましたね。
地場レストランの活用という点では好感はありますが、やはり最後は美味しくてナンボですから。みんなで切磋琢磨してより満足度の高いプランに仕上げていただきたいものです。