四国一周鉄道一人旅３泊４日 ４日目（高知城）

2025/10/07 - 2025/10/10

４日目は旅の最終日。高知城見物のあと、土讃線・徳島線を乗り継いで徳島に戻り、徳島空港から帰宅します。

［旅程］
10月7日　横浜→羽田→徳島→高松→丸亀→今治（泊）
10月8日　今治→松山→宇和島（泊）
10月9日　宇和島→窪川→高知（泊）
10月10日　高知→阿波池田→徳島→羽田→横浜

エリア 高知市(高知)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 3.5
• ショッピング: 3.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 高速・路線バス ANAグループ JR特急 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

１０月１０日（金）晴れ
ホテルの朝食。ドーミーインはちょっと割高ですが郷土料理のメニューが多く、旅の楽しさを味わえるお気に入りのホテルです。

天然温泉 紺碧の湯 ドーミーイン高知 宿・ホテル

チェックアウトが11時なので、荷物をホテルに残したまま朝の散歩、高知城にも立ち寄ります。身軽で助かる。

高知といえば外せないのがはりまや橋。ペギー葉山の「南国土佐を後にして」に挿入された「よさこい節」の１フレーズで有名な橋です。

以前来たときは車の中からチラ見しただけなので、今回はちゃんと見物。なるほど‥（日本３大がっかり、なんて言いません）。

はりまや橋 名所・史跡

立志社跡の碑
立志社は、1874年に板垣退助・片岡健吉などにより設立された自由民権運動の中心となった政治団体。

立志社跡の碑 名所・史跡

東洋電化中央公園
高知市中心部にある公共施設。名前はネーミングライツによるもの。

高知市中央公園 公園・植物園

朝７時なのでアーケード街はひっそり。

帯屋町一丁目商店街 市場・商店街

高知市道高知街1号
フェニックスが並ぶ追手筋は日本の道１００選に名を連ねます。

江の口川
高知市の中心部を東西に流れる川。長さは約８km。高知城の濠としての役割もあります。

豊栄橋
1928年（昭和３年）竣工。連続アーチのデザインの欄干は、戦前の橋に多く見られるもの。

旧 北門筋
江戸時代には家老桐間家（加賀野井氏）の屋敷があり、周辺には御小姓組、御留守居組などの武士の屋敷が並んでいたそう。

大町桂月生誕地の碑
大町桂月は明治大正期の詩人、歌人、随筆家、評論家。与謝野晶子の「君死にたまふことなかれ」を批判したことから国粋主義者と蔑まれましたが、晶子の才能を認めており、親交も深かったらしい。

晩年は蔦温泉旅館に居住し、そこで亡くなったので同旅館には大町桂月資料館が設けられています。

昨年９月、蔦温泉旅館を訪れた際、資料館にはさして興味を持たなかったのですが、最近、友人の著書で桂月の次男は著名な昆虫学者だったと知り、急に関心が湧いたので訪れてみました。

大町桂月誕生地 名所・史跡

山内一豊公之像
土佐藩初代藩主です。

8:15 高知城にやって来ました。

現存１２天守の一つであるほか、本丸御殿や追手門等が現存。城跡は国の史跡に指定され、日本100名城にも選定されています。

高知城 (高知公園) 名所・史跡

堀

追手門

高知城追手門 名所・史跡

板垣退助先生像

板垣退助銅像 名所・史跡

石樋
高知県は有数の多雨地帯のため、高知城も排水に注意が払われています。

山内一豊の妻の銅像
貧しい暮らしの中で家を守り、一豊の出世を助けた賢夫人として知られています。結婚のとき持参した１０両の金を出して一豊に名馬を買わせ、それが織田信長の目に止まって出世の糸口になった逸話が有名。なのに本名が分からない。

三ノ丸石垣

楠正興尚徳の碑
１５代藩主 山内容堂の侍医。容堂が大病にかかった時、一身を賭けて治療にあたり、治癒させた人物だそう。

杉ノ段

詰門

水路遺構

長宗我部期石垣

三ノ丸から見上げる天守

高知城の天守は望楼型天守の典型。外観は４重、内部は３層６階建ての建物で、入母屋造りの屋根の上に望楼を載せています。最上階には廻縁高欄が付けられています。
小天守や付櫓のない独立式天守。

二ノ丸

二ノ丸の築山と池

詰門の櫓部分（２階部分）を廊下橋（渡り廊下）としている特殊な建物が入城口になっています。

家老・中老などの詰所

西多聞

黒金門
２階部分は武者が隠れることができるようになっており、外側に石落としが設けられるなど防御性の高い門。

懐徳館 大人500円

本丸御殿は懐徳館と呼ばれ納戸蔵とともに国の重要文化財に指定されています。現存４御殿の中で御殿の建物が完全な形で残っているのは高知城本丸御殿のみです。

高知城懐徳館 美術館・博物館

納戸蔵

土佐藩主 山内家の家紋「土佐柏」。三菱マークの起源の一つでもあります。

三ノ丸欄間
江戸時代中期の土佐の名工 武市甚七の作

本丸御殿「打ち分け波の欄間」
これも武市甚七の作。

本丸御殿の縁側

物見窓

竹の節欄間

帳台構の内部は武者隠

上段ノ間

格天井です。

天守入口

土佐漆喰の展示
天守内部は資料館になっています。

柱も梁も立派。

最上階の高欄の外に出ることができます。

高欄からの眺め

鯱鉾もあります。

鐘撞堂

太鼓櫓跡

高知城をあとにします。

ホテルに戻ってチェックアウト。

天然温泉 紺碧の湯 ドーミーイン高知 宿・ホテル

レストラン コックドール
ランチはこのお店で。

コックドール グルメ・レストラン

ハヤシライス1,800円
当店名物。ビーフよりタマネギが多いので、ハッシュドビーフじゃなくハヤシライス。

すっきりした味であっという間に完食。

路面電車で高知駅に向かいます。

はりまや橋交差点にもダイヤモンド・クロッシングがあります。とさでん交通のダイヤモンド・クロッシングは特殊で、右左折する３両の電車がダイヤモンド・クロッシング上で重なる瞬間がまれに見られ「トリプル・クロス」と呼ばれているそう。

高知駅前駅

高知駅前停留場 駅

土佐勤王党三志士の像
幕末の志士、武市半平太、坂本龍馬、中岡慎太郎の銅像が並んでいます。思っていたより巨大です。

発泡スチロール製のため台風の強風で破損する恐れがあるときは、撤去されて避難することもあるらしい。

高知駅
2008年（平成20年）に高架化された三代目駅舎。

高知駅 駅

13:13発 特急南風16号
昨日に引き続き土讃線をたどります。

特急 南風 乗り物

３両編成の１号車・２号車が指定席（一部グリーン席）、３号車のみ自由席というJR四国の中では珍しく指定席優先列車なので、このときだけは自由席がほぼ満席になりました。

久万川（国分川水系）と四国山地の山並み

後免駅
朝ドラ『あんぱん』でやなせたかし夫妻の出身地として紹介されていました。

後免駅 駅

穴内川（吉野川水系）
列車は山間部に分け入ります。

大杉駅の先で再び穴内川を渡ります。

ところどころに集落があります。

稲刈りが終わり、稲架掛けが見えます。

この辺りはもう吉野川本流。

吉野川に残る長瀞橋跡

豊永大橋

大岩橋

大歩危駅
ちょうど観光列車「四国まんなか千年ものがたり」が停車していました。

大歩危駅 駅

大歩危峡付近は植物が邪魔をしてなかなか峡谷を写真に収められません。２年前にドライブで来たとき、つぶさに見ているので執着しません。

大歩危 小歩危 自然・景勝地

阿波池田駅で徳島線に乗り換え。

阿波池田駅 駅

14:30発 特急剣山
こちらは打って変わってほぼ貸切状態。

特急 剣山 乗り物

讃岐山脈と四国山地の間に広がる徳島平野を走ります。

こちらが四国山地。

こちらは讃岐山脈。

その間を滔々と流れる吉野川。中央構造線に沿って流れます。

300万年前、中央構造線はありましたが、現在みたいなずれ動き方（右横ずれ＋北の大地が盛り上がる）をしていませんでした。当時の吉野川は北の香川方面へ向かって流れていました。それが100～200万年前、中央構造線のずれ動きによって北側の大地が盛り上がり続け、ついに吉野川は現在の阿波池田付近で流れる向きを東に変えてしまったということです。

秋の空

15:51 徳島駅に到着。

今回の旅では４日間で鉄道676.8kmを走破しました。うち若井ー窪川間4.4kmだけが土佐くろしお鉄道で残りは全てJR四国です。

出発前のJR四国乗車率（＝乗車距離／総路線距離）は28.9％でしたが、本件後は82.9％と飛躍的に向上、残すは、鳴門線、牟岐線、予讃線の伊予上灘ー伊予大洲間、土讃線の佃ー多度津間のみとなり、JR四国走破の目的は十分達成できました。

そろそろ一人旅に終止符を打っても良いかなという感じです。

徳島駅 駅

搭乗便対応の空港バスは17:35発。それまでの２時間弱を市内で過ごしても中途半端なので、空港で夕食をとることにして16:05発のバスですぐさま空港に向かいます。

３日前に訪れた徳島城の堀と石垣が見えます。

吉野川
河口付近は大河です。

16:40 徳島阿波おどり空港に到着。

徳島阿波おどり空港 空港

旬席 璃椿
待ち時間を利用して空港レストランで夕食にします。出張帰りのサラリーマン仲間たちが楽しげに晩酌しています。

阿波御膳 2,280円 と瓶ビール
阿波にぎり３貫、フィッシュカツ（徳島名物）、鳴門わかめうどん、酢の物、小鉢
どれも美味しく、十分満足な夕食になりました。

璃椿 グルメ・レストラン

スカイショップしらさぎでお土産購入。

小男鹿（さおしか）
上品で奥ゆかしい甘み。あと口の良いお菓子でした。

19:20発 NH286 東京（羽田）行

機材は来たときと同じA321。

羽田空港から空港バスで帰宅しました。

本日の歩数は15,301歩、歩行距離 9.1km。久々によく歩き、体力に自信回復できた旅になりました。