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2025年4月22日(火)4時前、オーストラリア館の見学を終え、その北側、大屋根リングの外側の西ゲートゾーンを歩く。<br /><br />オーストラリア館の外側にあるのが飯田グループ×大阪公立大学共同出展館。<br /><br />飯田グループは不動産会社を統括する日本の持株会社。2013年に一建設、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、アーネストワン、アイディホームの6社の経営統合により発足した。戸建て分譲住宅の国内シェアの3割を占める業界最大手のグループ会社。2025年3月期の売上高は約1兆5千億円で、従業員数はグループ全体で約1万4千人。<br /><br />中心となっているのは一建設で、他の5社はいずれも一建設が設立ないし買収して子会社となった会社。一(はじめ)建設は東京都豊島区に本社を置くハウスメーカーで、1967年に飯田建設工業有限会社として設立。その後、1973年に株式会社となり、2004年に現社名となった。<br /><br />大阪公立大学は2022年に大阪府立大学と大阪市立大学の2大学を統合することで新しく設置された公立大学。元府大の中百舌鳥キャンパスや元市大の杉本キャンパスなど6キャンパスに1学域11学部と大学院15研究科を設置している。学生数は学部生と大学院生を合わせて約1万6千人。<br /><br />大阪府立大学は戦後の1949年の学制改革に伴い浪速大学として発足、1955年に大阪府立大学に改称。大学の起源を1883年設置の獣医学講習所としている。<br /><br />大阪市立大学は1928年に大阪商科大学として設立、1949年に大阪市立大学となった。1880年に五代友厚ら当時の大阪財界有力者によって創設された大阪商業講習所をルーツとしている。<br /><br />飯田グループと大阪公立大学は2015年より、大阪公立大学人工光合成研究センターに共同研究部門を設け、人工光合成の共同研究を開始した。そして今回の万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」がその研究テーマと一致していることからパビリオンを出展することとなった。産学連携の企業・団体による万博出展は国内初。<br /><br />パビリオンのテーマは「伝統と進化の融合」。外観のコンセプトは「サステナブル・メビウス」で、人々の幸せに暮らしたいという変わらない想いと輝く「いのち」への希望を表現。特殊加工された西陣織の生地を全面にまとうことで、未来と伝統の融合を具体的なものにしている。パビリオン内では、新技術や脱炭素社会に向けた新エネルギーによる健康的で快適に暮らせる「未来型住宅」や「まちづくり」を紹介している。<br /><br />大屋根リングを反時計回りに進むと頭上に750個の石が吊るされたパーゴラの休憩所がある。パーゴラとは、住宅の軒先や庭に設け、つる性の植物を絡ませる木材やアルミなどで組んだ屋根のない棚のことで、元々はイタリア語でぶどう棚を意味していた。<br /><br />多数の石を頭上に配置しているが、パーゴラの構造、石の強度や穴開けの方法、強風や地震に対する安全性の検証などが十分されているそうだ。このパーゴラの石は瀬戸内産の石を使っており、万博の閉幕後は大阪湾の窪地を改善したり、海の生物の居場所を作ったりするのに活用し、海の資産として未来へと引き継いでいく予定とのこと。<br /><br />さらに進むとブルーオーシャンドーム。特定非営利活動法人ゼリ・ジャパンが手掛けるパビリオンで、「海の蘇生」がテーマになっている。漁礁の減少、海水温の上昇、気候変動による大災害、プラスチック汚染など海が直面している問題と、環境保護の考え方について来場者が楽しみながら学べる。<br /><br />ゼリ ・ジャパンは資源とエネルギーを循環再利用し、廃棄物を0に近づける「ゼロ・エミッション構想(ZERI:Zero Emissions Research and Initiative)」を出発点として、日本における環境教育の啓発と実践、産業クラスターの構築、会員企業への情報提供や技術指導などを行い、循環型社会を実現するために2001年に設立されたNPO法人。<br /><br />ブルーオーシャンドームは、竹のドーム、CFRP・カーボンファイバーのドーム、紙管のドームの3つのドームで構成され、それぞれのドームで展示が異なる。パビリオンの設計は、建築家の坂茂氏。それぞれのドーム内で展開されている、「循環」「海洋」「叡智」をテーマに掲げた展示の展示構想およびディレクションを、日本デザインセンターを率いるグラフィックデザイナーの原研哉氏と氏が主宰する原デザイン研究所が手がけている。<br /><br />その外側にGUNDAM NEXT FUTURE PAVILION。バンダイナムコホールディングスが出展するパビリオンで、ガンダムシリーズが描いてきた「宇宙での暮らし」や「まだ実現していない科学技術」を、新たな未来の可能性として捉え、臨場感のある完全新規映像と、フェーズ0から7までのパビリオン空間を通して描き出している。<br /><br />バンダイナムコは2005年にバンダイと旧ナムコが経営統合して発足したトイホビーやゲーム、映像・音楽事業を展開するエンターテインメント企業グループ。バンダイは1950年に萬代屋として創業。1961年にバンダイとなった。旧ナムコは1955年に中村製作所として設立され、1977年にナムコに社名変更した。<br /><br />ガンダムシリーズは1979年4月から翌年に掛けて放送されたロボットアニメ「機動戦士ガンダム」を題材にした一連のメディアミックス作品群。巨大人型ロボットを「モビルスーツ」という名の兵器と位置付け、戦争を舞台とした多様な人物たちによる群像劇で、初回放送時の視聴率は振るわなかったが、再放送では高視聴率を獲得。また、プラモデルがガンプラと呼ばれ人気を博した。<br /><br />パビリオン前には高さ約17mの実物大ガンダム像が置かれ、片膝を立てて腕を大きく上げ、宇宙、そして未来へと手を差し伸べている。<br /><br />みゃくみゃくのフォットスポットとなっているポップアップステージ西の南側にはパソナとよしもとのパビリオンがある。<br /><br />よしもとパビリオンは後に行くので、ここではパソナパビリオンについてのみ触れる。人材派遣会社のパソナなどを傘下に持つパソナグループが出展するパビリオン。<br /><br />パソナグループは2007年設立で、中心となっているのは人材派遣事業などを展開しているパソナ。1976年にマンパワーセンターとして設立、テンポラリーセンターへの改称を経て1993年にパソナとなる。社名はラテン語で「人」を意味する「ペルソナ」を基にしている。<br /><br />パソナのパビリオンはアンモナイトの形を採用したデザインが特徴の「PASONA NATUREVERSE」。NATUREVERSE(ネイチャーバース)は、NatureとUniverseを組み合わせた造語で、「自然を尊重し大切にする世界」を創るという想いを込めて造られた。<br /><br />パビリオンのコンセプトは「いのち、ありがとう」で、“いのちの象徴”である心臓を作り上げるiPS心筋シート等の最新テクノロジーをはじめ、「からだ・こころ・きずな」をテーマに様々な展示を行っている。<br /><br />鉄腕アトムがパビリオンのナビゲーターを務めるほか、ブラック・ジャックが未来の医療のあり方や、人にも環境にもやさしい食べ物等を紹介している。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.30768845486092082&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br /><br />セネガル館へ続く

大阪 夢洲 大阪・関西万博 西ゲートゾーン(West Gate Zone,Expo 2025,Yumeshima,Osaka)

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2025/04/22 - 2025/04/22

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旅行記グループ 大阪・関西万博(後半)

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ちふゆ

ちふゆさん

2025年4月22日(火)4時前、オーストラリア館の見学を終え、その北側、大屋根リングの外側の西ゲートゾーンを歩く。

オーストラリア館の外側にあるのが飯田グループ×大阪公立大学共同出展館。

飯田グループは不動産会社を統括する日本の持株会社。2013年に一建設、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、アーネストワン、アイディホームの6社の経営統合により発足した。戸建て分譲住宅の国内シェアの3割を占める業界最大手のグループ会社。2025年3月期の売上高は約1兆5千億円で、従業員数はグループ全体で約1万4千人。

中心となっているのは一建設で、他の5社はいずれも一建設が設立ないし買収して子会社となった会社。一(はじめ)建設は東京都豊島区に本社を置くハウスメーカーで、1967年に飯田建設工業有限会社として設立。その後、1973年に株式会社となり、2004年に現社名となった。

大阪公立大学は2022年に大阪府立大学と大阪市立大学の2大学を統合することで新しく設置された公立大学。元府大の中百舌鳥キャンパスや元市大の杉本キャンパスなど6キャンパスに1学域11学部と大学院15研究科を設置している。学生数は学部生と大学院生を合わせて約1万6千人。

大阪府立大学は戦後の1949年の学制改革に伴い浪速大学として発足、1955年に大阪府立大学に改称。大学の起源を1883年設置の獣医学講習所としている。

大阪市立大学は1928年に大阪商科大学として設立、1949年に大阪市立大学となった。1880年に五代友厚ら当時の大阪財界有力者によって創設された大阪商業講習所をルーツとしている。

飯田グループと大阪公立大学は2015年より、大阪公立大学人工光合成研究センターに共同研究部門を設け、人工光合成の共同研究を開始した。そして今回の万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」がその研究テーマと一致していることからパビリオンを出展することとなった。産学連携の企業・団体による万博出展は国内初。

パビリオンのテーマは「伝統と進化の融合」。外観のコンセプトは「サステナブル・メビウス」で、人々の幸せに暮らしたいという変わらない想いと輝く「いのち」への希望を表現。特殊加工された西陣織の生地を全面にまとうことで、未来と伝統の融合を具体的なものにしている。パビリオン内では、新技術や脱炭素社会に向けた新エネルギーによる健康的で快適に暮らせる「未来型住宅」や「まちづくり」を紹介している。

大屋根リングを反時計回りに進むと頭上に750個の石が吊るされたパーゴラの休憩所がある。パーゴラとは、住宅の軒先や庭に設け、つる性の植物を絡ませる木材やアルミなどで組んだ屋根のない棚のことで、元々はイタリア語でぶどう棚を意味していた。

多数の石を頭上に配置しているが、パーゴラの構造、石の強度や穴開けの方法、強風や地震に対する安全性の検証などが十分されているそうだ。このパーゴラの石は瀬戸内産の石を使っており、万博の閉幕後は大阪湾の窪地を改善したり、海の生物の居場所を作ったりするのに活用し、海の資産として未来へと引き継いでいく予定とのこと。

さらに進むとブルーオーシャンドーム。特定非営利活動法人ゼリ・ジャパンが手掛けるパビリオンで、「海の蘇生」がテーマになっている。漁礁の減少、海水温の上昇、気候変動による大災害、プラスチック汚染など海が直面している問題と、環境保護の考え方について来場者が楽しみながら学べる。

ゼリ ・ジャパンは資源とエネルギーを循環再利用し、廃棄物を0に近づける「ゼロ・エミッション構想(ZERI:Zero Emissions Research and Initiative)」を出発点として、日本における環境教育の啓発と実践、産業クラスターの構築、会員企業への情報提供や技術指導などを行い、循環型社会を実現するために2001年に設立されたNPO法人。

ブルーオーシャンドームは、竹のドーム、CFRP・カーボンファイバーのドーム、紙管のドームの3つのドームで構成され、それぞれのドームで展示が異なる。パビリオンの設計は、建築家の坂茂氏。それぞれのドーム内で展開されている、「循環」「海洋」「叡智」をテーマに掲げた展示の展示構想およびディレクションを、日本デザインセンターを率いるグラフィックデザイナーの原研哉氏と氏が主宰する原デザイン研究所が手がけている。

その外側にGUNDAM NEXT FUTURE PAVILION。バンダイナムコホールディングスが出展するパビリオンで、ガンダムシリーズが描いてきた「宇宙での暮らし」や「まだ実現していない科学技術」を、新たな未来の可能性として捉え、臨場感のある完全新規映像と、フェーズ0から7までのパビリオン空間を通して描き出している。

バンダイナムコは2005年にバンダイと旧ナムコが経営統合して発足したトイホビーやゲーム、映像・音楽事業を展開するエンターテインメント企業グループ。バンダイは1950年に萬代屋として創業。1961年にバンダイとなった。旧ナムコは1955年に中村製作所として設立され、1977年にナムコに社名変更した。

ガンダムシリーズは1979年4月から翌年に掛けて放送されたロボットアニメ「機動戦士ガンダム」を題材にした一連のメディアミックス作品群。巨大人型ロボットを「モビルスーツ」という名の兵器と位置付け、戦争を舞台とした多様な人物たちによる群像劇で、初回放送時の視聴率は振るわなかったが、再放送では高視聴率を獲得。また、プラモデルがガンプラと呼ばれ人気を博した。

パビリオン前には高さ約17mの実物大ガンダム像が置かれ、片膝を立てて腕を大きく上げ、宇宙、そして未来へと手を差し伸べている。

みゃくみゃくのフォットスポットとなっているポップアップステージ西の南側にはパソナとよしもとのパビリオンがある。

よしもとパビリオンは後に行くので、ここではパソナパビリオンについてのみ触れる。人材派遣会社のパソナなどを傘下に持つパソナグループが出展するパビリオン。

パソナグループは2007年設立で、中心となっているのは人材派遣事業などを展開しているパソナ。1976年にマンパワーセンターとして設立、テンポラリーセンターへの改称を経て1993年にパソナとなる。社名はラテン語で「人」を意味する「ペルソナ」を基にしている。

パソナのパビリオンはアンモナイトの形を採用したデザインが特徴の「PASONA NATUREVERSE」。NATUREVERSE(ネイチャーバース)は、NatureとUniverseを組み合わせた造語で、「自然を尊重し大切にする世界」を創るという想いを込めて造られた。

パビリオンのコンセプトは「いのち、ありがとう」で、“いのちの象徴”である心臓を作り上げるiPS心筋シート等の最新テクノロジーをはじめ、「からだ・こころ・きずな」をテーマに様々な展示を行っている。

鉄腕アトムがパビリオンのナビゲーターを務めるほか、ブラック・ジャックが未来の医療のあり方や、人にも環境にもやさしい食べ物等を紹介している。
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セネガル館へ続く

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