2025/05/21 - 2025/05/23
3位(同エリア19件中)
mom Kさん
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一年ほど前、掃除機が動かなくなった。今必要。とりあえずと思って、実家から引き揚げてきた座敷帚を使ってみたら、これがすこぶる働き手。テーブルの下も隅っこも何のその。床の間に掃除機をかけるのが抵抗だったから、これもよし。窓の桟を掃き出すときの気持ちよさ。畳を掃くときの音。見苦しい機器を目にしなくていい。電源不要。もうパーフェクト。なぜこれまで気づかなかったんだろう。
旅から帰った直後、エアコンの冷房が止まった。まだ稼働10年。この酷暑、生きていけるのか。これも実家から救った扇風機の出番。小さな庭に朝夕たっぷり水を撒く。かき氷を一日2こ食べる。日に三回シャワーを浴びる。
もう一か月すぎたのに、まだ電気屋さんに行っていない。図書館に行くとあまりの快適さに感動して、長居してしまう。友人は、「痩せた?」と言ってくれる。1㎏半だけど。
新しい自分に出会ってる。
道を間違ったおかげで忘れらないbarに出合えた。探したって、調べたって到底見つからないバル。私が最も会いたいタイプのBAR。
困ったことには、きっと意味がある。何かが待っている。
- 旅行の満足度
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
「ガラオンをお願いします。」小銭を全部並べて待つ。店主は、無表情無言で熱々グラスを目の前に置き、これだけもらうねと言うように、コインを私に見せる。最高!
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ここは町はずれ。家だって、並んでいるのはここを含めて数軒。人通りも稀なような所。いつの時間帯がにぎわうのだろう。今私一人。
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彼はおそらく80歳前後。店主とこのバルにどんな物語があるのだろうか。
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嬉しくてならない。時計を見たら、11時50分になっていた。
歩き始めてから1時間40分も。
ブドウ園が続く。 -
大きな公園に入り、人の姿をようやく見とめるところにたどり着いた。木々の間から川が見えると思ったら、あの橋が現れた。やっと着いたあ~
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小さな教会を見やって、橋を渡り、対岸の街並みの方へ。
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ヴァレンサのあの朝食から7時間以上の空腹。心してかかろう。
路地から露地へ。静かすぎる。きっと中は大賑わいだろうが、見つからない。どこにローカル食堂が隠れているんだろうというぐらい、ない。1時だというのに。静か過ぎる。
他のお店も閉まっていたり、人の出入りがなかったり。 -
インフォメーションで尋ねたら、さっき見かけた観光客でいっぱいのテラスレストランが軒を連ねる一角を素っ気なく教えてくれるだけ。
見過ごしていないか、もうひと回り歩き周って、諦めた。 -
ビールグラスが載るテーブルを目に一瞬迷ったが、ぶどう畑を見ている。
「ビノベルデを」
美味しいスープ。大賑わいのテラス席に一人。 -
小路で軒先魚屋さんを見かけた。レストランを併設していないか尋ねたけれど、首を振られた。
ここは山間地だけど鰯を選ぶ。やっぱり好き。 -
お腹も満たされ、落ち着いた。大きな教会に入り、一年前に亡くなった恩人に灯す。
おじいちゃん(お連れ合い)に会えましたか、おばあちゃん。
周りの全ての人のお世話に生き、それを喜びとした彼女。私のあこがれ。 -
方向は、分かった。”まっすぐ”を心がけて帰ろう。
この→に行けば、あのバルに戻れる。
が、今は真っ直ぐ。 -
時刻は2時過ぎ。最も暑い時間帯に入り、透明な空気は日差し直撃。
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「ただいま!」
朝自己紹介しあったトレス君は、私を覚えていたみたい。飛んできて、また、「抱っこして」と言うふうにすりすり縋り付いてくる。全然吠えないが、とても太っちょクン。
若い頃、逃げ出した猟犬に太ももをガブリとかみつかれ、ホントは犬が苦手。
タレ目のつぶらな瞳に負けた。彼が笑って、見守っている。 -
館の中はひんやり。
クイーンサイズのベッドが2つ。初めて見るベッドメイキング。広いバスルームに大きなバスタブ。タイルもポルトガルしている。 -
バルコニーからぶどう畑が見渡せる。
あの山の形から、とんでもない方へとんでもなく遠くまで歩いたと分かった。 -
お部屋ができていますよと言われて、すでに運び込まれていたトランクに案内されただけ。それっきり。
館内は、自分で探索。
向こうの扉が開いている。 -
食堂だった。
お宿名にSraを冠しているから、以前はこの女性のお屋敷だったのだろうか。 -
食器棚も磨かれ、中の器も使わせてもらえそうだけど、立派過ぎる。
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夕陽が当たらないバルコニーで朝の出来事を振り返る。ifでもらった地図を見る。
日記を書く。 -
緩やかな坂をずっと上がってくる場所だから、素晴らしい眺め。
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他に泊り客がいないのだろうか。と思うほど、物音ひとつしない。
皆さん、静かに過ごす心得のあるゲストなのかもしれない。
珈琲メーカーもあり、紅茶は木箱にティーバッグが数種。
スナックや果物も用意されている。 -
カモミールティを選び、ビスケットを持って、ベッドサイドへ。
お昼寝したから、まだまだ眠らない。
ヨーロッパの夏の夜は、長い。 -
大人になってうれしいことの一つ。夜更かしを覚えた。
父は、厳格な人だった。受験の時も「朝はどんなに早くてもいいから、夜は遅くまで起きていてはいけない。」だった。 -
新しい朝が始まる。
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父のおかげか、早起きの習慣が身に付いた。歳をとったせいもあり、コンスタントに5時に目が覚める。
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ひとしきりバルコニーで一日の始まりを味わい、ゆっくり身支度をして、7時になる前に外へ。
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今日も夏空。
新しい世界で新しい日が始まる。 -
下る途中の横切る自動車道路沿いに、朝早くから開いているパン屋さんがあると昨夜分かった。
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すでにローカルのお客さんが出入りしている。棚を指さし、持ち帰るパンを買っていく人。広い店内のテーブルで朝食をとっている人たち。カウンターでcaféの仕事人姿。
ペストリーやマフィン、スコーンの種類だって多い。 -
カウンターの端にオレンジを絞る機械が見えたので、スモ デ ナランハを注文した。もちろん氷も入れない正統派オレンジジュース。
りんごと桃の形が残るジャムの美味しいこと。パイは、出来立てふんわりしっとり。 -
サンルームのようになっているエリアでは、仕事前の朝食をとっているような人達。
近くにこんなパン屋さんがあって、幸運。 -
そのまま町までお散歩。
巡礼者は、出発の時間。 -
お掃除の人
まっさらな道をありがとうございます -
歩いてきた方。
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ゆっくりと朝が始まる
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なんて気持ちがいいんだろう。立ち止まっていた。
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昨日は暑い上、空腹。眺める余裕なく通り過ぎた。
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これを見ていた女性がふりむいた。
「おはようございます!」
NZからのスーさんに会った。がっしりと大地を掴むような脚と軽装がカッコイイ。 -
ネルソンでの素晴らしかった日々を聞いてもらい、写真をお願いした。
別れ際、♀「あなたの家族に私のハグをしてね。」と言ってくれた。
「 Bom camino ! 」 -
リマ橋の下手
渡り終える向こうに橋を遮って、自転車を手に横一列で記念撮影に興じているグループが見えた。
なかなか立ち去らない。 -
追い越して、私もカメラを向けたら、声をあげて応じてくれた。
「Bom camino! 」 ♂♂♂・・・「 Bom camino!!!!!」
全員大人のいい年齢のメンズ。 -
観光エリアを通り抜け、坂を上がっていく。
軒下で老女が豆の鞘を取っている。 -
ここは女性が清掃中。
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車も人もたまーに通るだけ。
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明るい街だ。
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もう興味深い建物も見えそうにないので、引き返そう。
バル的食堂も全然見かけなかったら、この街はお昼を外でとる習慣がないのかもしれないなあ。スペインの古い街だって、わざわざバスに乗って昼食に帰宅する勤め人が多かったもの。おうちの食事が大切な国って、いいなあ。 -
熱心に新聞をと思っていたら、広告だった。
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川に近づくほど広場や空間が多い街
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行かなくっちゃ。
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あのbarへ。
これはどうやらメニューだな。
ランチに戻って来よう。キマリ。 -
もちろん、ビノ ベルデ
並べた中から、50セントコインを一つ受け取ってくれた。 -
今日は、店主お二人と全然雰囲気の異なる女性がカウンター内にいる。
スーツにピアス、整えられた髪。面長のお顔は店主の妹さんだろうか。
バル内は、朝の賑わい。 -
この街はこういうところだったんだあ。収穫時に行われるのだろうか。中世の衣装。
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ツーリズモだってある。
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お昼は、あのテーブルに決めた。
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早起きは、三文の得。
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陽が高くなる前に帰館
玄関は、広いポーチがある向こう側 -
キッチンサロンから二度目の朝食を運ぶ。
薄い小さなトーストにbutterが好み。 -
テレビをつけたら、"24H kitchen" とやら。うわっ、うわっ!
ポルトガルのサッカー選手ばりの肉体にハンサム顔のシェフが登場 -
丁寧で鮮やかなクッキング
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最後の段階は、そっと
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ミキサーにかけたアスパラガスがたっぷり。
アレンテージョ地方のスープと解釈した。夏の一品。ごっくん。 -
お昼がやってきた。もう間違えない。
左手の緑のずっと向こうにはリマ川が流れているはず。
上流に向かって平行に歩いている。 -
ワイナリーだろうか。
-
壁のメニュー表に、鰯名が見えたのでオーダーすると、女将さんは、何やら説明してくれるが全然理解できない。「鰯ですよね。」♀「si。でも〇×▲・・・」
首をかしげる私に厨房に戻った彼女は、鰯の缶詰をを持ってきて見せてくれた。
合点。「オブリガーダ。」
Sopa は、それだけで無事通過。
う~ん、あとメニューで判読できるのは、carne○○だけ。一度で彼女のOKがでた。 -
またもや、これでしたかあ。豆の種類はガリシアと違っているが味付けはそっくり。缶詰鰯のお料理はどんなのだったのだろう。
それにしてもたっぷりすぎる。
熱々で滋味優しいお味に気持ちは落ち着いた。 -
パンも最初に登場していたが、女将さんが、にこにこ「あなたはこれでしょ。」と言わんばかりのお顔で置いてくれたご飯。
私も彼女ににっこり応じて「オブリガーダ」
これも出来立てふっくら。 -
お昼時というのに、他にカウンターのお客さんが一人。朝の彼女はいない。
夕食用にポークサンドを持ち帰りたい。頑張って注文した。女将さんは、一度で頷いてくれた。 -
一人前なのになんだか大層な包みが登場。
帰り道、我慢できずに石垣の上で開いてみた。
小さくないポークソテーがふたきれ。入念なパックに入れられていた。パンは。紙袋。両方温かい。 -
シャワーを浴びて、午睡の時間
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陽は西へ。バルコニーは影になり、ぶどう畑の上を渡ってきた風が私の身体に届く。
日記を書こうと、お昼のレシートを取り出したら、11.5ユーロ!!!!!!
私、店主がこれをくれた時、10.5の方を見て、11ユーロピタリを手渡した。
その下のTaxをくわえた金額は違っていた! そうか、あの時寡黙な店主は、手の中を0.1秒見つめていたような。行かなくっちゃ。 -
時刻は、5時を過ぎたばかり。閉店時刻は分からないが、まだ間に合うはず。ショートカットしようと、歩いていない自動車道を急ぐ。この道は、あのサークルにつながっているはず。
なのに、行けども行けども見えない。時間はどんどん過ぎていく。
だめだ。お昼の道に戻ろう。 -
6時になる直前にたどり着いた。開いていた。お二人は、モップで床を磨いていた。
飛び込んだ私。「ごめんなさい。50セント足りませんでした。このバルに出会えたことは幸運でした。明日この街を離れます。」持ち合わせスペイン語のありったけを使って、お二人に伝えた。二人は、静かに耳を傾けてくれていた。
最後に写真をお願いした。彼らはカウンター内に移動して、応じてくれた。
彼女は微笑んでいた。彼は穏やかな無表情。結局、声を聴いたことがなかった。
お二人のお顔は、独裁政権時代を見てきたように感じた。 -
橋を渡り、夕暮れ時の対岸を歩く。
もう観光客も巡礼者の姿もない。 -
間に合いましたよ。
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一組の家族が、河川敷のオブジェ遊具で遊んでいた。
あれは、もしかして水の分子記号?原子記号っていうんだったっけ。そんなのどうでもいいか。しばらく眺めていた。豊かな暮らしだ。
代金を間違ったから、あのバルにもう一度行くことができた。お二人の写真を手に入れることができた。間に合ってよかった。
おばあちゃん、神様ありがとう。 -
夜10時。ポークソテーをレンジで温めた。サンドにしないで、フォークとナイフを取り出した。まだヴァレンサのサクランボも残っていた。
一人の男性が大きな包みを持って登場。 -
目の前でサンドイッチを手際よく作り出す。食べながらそれをじっと見る私と、目が合った。
♂「僕は、9か月の男の子をおぶって歩いています。これは、明日のランチなんです。」持参の大きなタッパーに詰めていく。
プリンスエドワード島から来たという。私は、サクランボを差し出し、「グリーンゲイブルスのアンbookに夢中でした。」♂「僕もだよ。」彼は、鮮やかに片付け、クロスにこぼれたパンくずも丁寧に取り除き、静かに出て行った。彼女でなく、彼が準備するところがcoolだ。 -
最後の朝が来た
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バスタオルをテーブルクロスに、朝食。(今、この写真を見ながら、ヴァレンサで手に入れたのが三枚も持っていたのにと悔しがる)
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TV " 24H Kitchen " を点けた。
朝は、パンケーキだった。 -
女性だった。昨日のシェフと同じ年代。
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出ます。
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さようなら。ありがとう。
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昨日 管理人男性にバスターミナルまでのタクシーを頼んでおいた。お二人とトレス君は、まだ出勤前。会えずにさようなら。
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門の外には、巡礼の印。この館も昨夜の彼のような、家族の巡礼宿のようです。
-
私の部屋は、2階部分のあの角の向こう側。
昨日の昼間、解き放している三つのドアからそれぞれの部屋の中を覗いてみた。
私の部屋が一番広くて窓も大きかった。
一度玄関より下の階のバルコニーで若い女性が座っているのを見かけた。内側で広がる景色のない方。私は最高のお部屋に泊れたことの幸運を思った。 -
目の前にこの小屋。窓は全部閉じられ、裏の庭は、長く住民がいない様子。住んでみたいな。
タクシーが坂を上がってくる。私の部屋をもう一度見上げる。
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