2025/05/03 - 2025/05/04
1位(同エリア454件中)
トゥーバーズさん
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この旅行記のスケジュール
2025/05/03
-
SPTN Wilayah Sarongan Sukamade
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Pantai Sukamade
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Pantai Sukamade Night tour
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この旅行記スケジュールを元に
うみがめが毎晩産卵に来て、赤ちゃんかめを放流できる美しいビーチがあるらしい?!
そんな噂を聞きつけて、GWはインド洋を望む青い海と隠れた宝石ビーチを楽しみにバニュワンギから南に70kmメル・ベティリ国立公園を訪ねます。
いよいようみがめの産卵を見に、公園の玄関口のラジャウェシ漁村から4WDでジャングルを走り抜けてスカマデビーチに向かいます。
【旅程】
<1>2025/5/1 (THU)
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*ANA NH871 23:55 HND T2 ------ 05:05 CGK T3
<2>2025/5/2 (FRI) day1 Jakarta
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*The Church of Our Lady of the Assumption ヤネガキレイ
*Masjid Istiqlal ヤタイノサテ-オイシイ!
*Ragusa Es Italia アイスクリームレジェンドトウジョウ!
*Warteg21 Bahari キガルナマチノキョショウダヨ
*Batik Air 14:05 CGK T2------ 15:50 BWX カワイイ
*Banyuwangi Airport ユウメイナケンチクミタイダヨ
*Kapulaga Masakan Sunda ジュリサンダイジニスルネ!
*Java Turtle Lodge Meru Betiri ステキナロッジ
<3>2025/5/3 (SAT) day2
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*Pantai Benteng カニサンタクサン
*Pantai Rajegwesi コウエンノイリグチノギョソン
*Green Bay/Teluk Hijau エメラルドグリーン!
*Taman Nasional Meru Betiri ヒタスラジャングル ←イマココ
*SPTN Wilayah Sarongan Sukamade
*Pantai Sukamade
<4>2025/5/4 (SUN) day3
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*Pantai Sukamade
*Batik Air 13:50 BWX ------ 15:40 CGK T2
<5>2025/5/5 (MON) day4 Jakarta
----------------------------
*ANA MH872 07:00 CGK T3 ------ 16:30 HND
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 航空会社
- バティック・エア・インドネシア
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
メル・ベティリ国立公園の中にあるSukamadeまでは4WDでの移動で、およそ2時間の道のりです。ドライバーさんと、ガイドのフィアさんが迎えに来てくれました。
「こんにちは、よろしくね~」
「こちらこそ~」Java Turtle Lodge Meru Betiri ホテル
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午前中に行ったラジェグウェシ漁村を過ぎて、そのままジャングルに入ります。ジャングルに入ったところから携帯は完全に圏外になりました。
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しばらく走ると公園の入場ゲートがあります。ここから道はダートに変わります。
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道路は水が流れて大きな岩が剥き出しになっていて、大きくガタガタと揺れます。
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バイクや車が何台か停まっているスペースに着きました。午前中行ったGreen Bay/Teluk Hijauへ続くトレッキングルートの入り口です。一緒のお宿に泊まっている方が歩いて来られていて、教えてもらいましたが、ここから下に降りていくとビーチに着くのだそうです。
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酷いガタガタの悪路は、グリーンベイを過ぎたここからが本番です。MAPSMEで位置確認します。
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時々両側が落ちている尾根道は細くて対向車とすれ違う時は譲り合いながらそろっとすれ違います。
「あ、ああ。あー!いてて」
「頭打つわよ、気をつけて」
「でもこの道、太い電線のケーブルがすぐそこをずっと伸びてるの気がついた?」
「電線あるけど、それが?」
「この先に村があるってことだよ」
「この道、生活道路なの?」
「たぶんね」 -
所々に倒木を処理した後が残っています。雨季に倒れたのでしょう。もしも帰りに雨が降ってここが止まったら、ジャングルに閉じ込められる…と思うとちょっとゾッとしました。
-
グネグネの尾根道を進むうちに、実際、何台か対向車やバイクとすれ違いました。
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ガイドのフィアさんに尋ねたところ、スカマデに着くまでに2つの集落があるのだそうです。
一つは20戸程度の小さな村で、それを過ぎると300戸程の大きな村があるのだそう。単純に1戸4人いるかいないかくらいとしたら100人くらいの小集落と1000人程の村といった感じです。 -
峠の尾根道を40分ほどで抜けると、少し道が良くなり、青い橋が見えてきます。この橋が最初の小集落の目印です。数軒の家を抜けると、明らかに人の手が入っている畑が目立つようになります。
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牛さんも放牧されていました。立派な角を持っている子も。赤毛で元気そうな一頭です。赤毛なのでバリ牛?
-
1時間経ったか経たないかというあたりで川に出ます。
「マップ見てるともうスカマデビーチの近くだよ?」
「2時間かかるっていう割には全然早いけど?」
「ガタガタ走るより早く着く分にはいいけど…どういうこと?」
「地図の目標間違えたかな?もう一つ向こうの湾なのかも」 -
まだまだ時間がかかる理由が近くにありました。咄嗟に撮ったのでわかりにくいのですが、電線が伸びている方向が川で、川に向かって伸びている廃墟があります。
これ古い橋脚跡で、途中で橋が落ちているのです。マップ上で道を確認しても対岸には不自然に道が川を挟んで伸びていて、昔はココで渡河できる前提で道路が作られたように見えます。 -
浅瀬から渡河します。ザババババ…とタイヤが水を切る音が頼もしいです。聞いてみると、合計3回渡河するのだとか。あと2回あるのね。
-
集落を過ぎてからは平地に入り、畑が目につくようになります。
「何植えてるんだろ」
「これはピーナッツですよ」
フィアさんが丁寧に教えてくれました。
ちなみに他にもタバコやコーヒー豆、トウモロコシ等も植えてありました。 -
続いて2本目の渡河です。深さはさほどではありませんが、川幅は先ほどより広いです。
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ふぅ~、一本目と違い幅のある河原を渡ったので緊張しました。今は乾季なのでこの程度ですが、雨の多い時期だと良くいえばもっと迫力があってスリリングというか不安度マシマシでしょう。
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川を渡るとまた森の中に入ります。ロードサイドに生えているでっかい葉っぱ、アロカシアがまた一段と大きく茂っています。
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フィアさんがBlack monkeyと言われるEast Javan langurの群れが林の中で休んでいるのを見つけてくれました。いつもこの辺りを寝ぐらにしているようで、思い思いに毛繕いしたりしてノンビリしています。名前の通り黒いオナガザルですが、車を停めて観察していると、子ザルが混じっています。
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ガイドのフィアさんがいうには、東ジャワラングールは、子供の頃はオレンジ色で、育つと黒くなるのだそうです。このお母さんの抱っこしている子はもう毛色は黒くなっていましたが、まだ小さいです。
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お母さんの胸の中です。もうちょっと早ければオレンジだったのかなあ?
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イチオシ
探すともうちょっとお兄さんの子ザルもいました。東ジャワラングールは木の上に住む種で、悪さをする猿ではないそうです。悪さをするのはGrey Monkeyと呼ばれる種で、また別の猿です。
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東ジャワラングールの家族が住む森を抜けて車は先に進みます。
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徐行していたドライバーさんが車を停めて、クジャクがいるよと教えてくれました。大きなクジャクが2羽、道を悠然と歩いていきます。
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クジャクはスリランカで見たとか思いながら、ファインダーを覗いてみると違和感が。スリランカやニューカレドニアで見たのはインドクジャクで、メル・ベティリ国立公園にいるのはマクジャク。それもジャワ島亜種のジャワマクジャクという近縁別種の鳥さんです。野良インドクジャクと比べるとレアで、クロサイで有名な西ジャワの端っこウジュンクロン国立公園と東のメル・ベティリ国立公園くらいしかホイホイと見れるところがない絶滅危惧種です。
-
イチオシ
大型のクジャクで、インドクジャクと背中や首、顔もカラーリングが違っていて、インドクジャクはブルー&ホワイト、マクジャクはエメラルドグリーンのイメージで神秘的な美しさがあります。
メル・ベティリ国立公園 国立公園
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三本目の最後の渡河地点にきました。この川が一番大きく、結構な勢いで水が流れています。一回くらい止めてもらって川遊びしても良かったかなと今なら思います。この先のスケジュールを知らされていなかったことと、鳥さんも期待できない時間帯ということもあって、真っ直ぐにスカマデビーチに向かってしまいました。
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川を渡り切ると、サロンガン村の市街地に到着です。
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村に入ると道も整備されていますし、スカマデのモスクもあります。キリスト教のチャーチに見える建物もあって、ムスリムだけでないのかな?
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村の中には小学校もあります。ぐるっと北に大回りして川の対岸に回り込めたようです。目的のスカマデビーチまでもうすぐです。
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途中クジャクやジャワラングールを撮っていたこともあって、予定より少しかかって16時20分頃の到着になりました。メル・ベティリ国立公園の施設で、SPTN Wilayah Sarongan Sukamade(国立公園管理課サロンガン第一地区・スカマデ施設)で、スカマデビーチ手前のうみがめ孵化場です。こちらの施設はリゾートとしての機能があり、宿泊棟や食堂を持っています。
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敷地にはGrey monkeyが何頭か、遠巻きにこちらの様子をうかがっています。うーん、ひげが立派でコワイです。
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フィアさんがお部屋に案内してくださいます。
「ここのお部屋を使って。18時にお夕飯に呼びに来るわね」
「ありがと。じゃあそれまでフリータイムってこと?」
「そういうこと。ビーチや孵化場も見に行く?」
「え?孵化場見れるの?!」
「見れるわよ、ついてきて」
手招きされてお部屋に入る前に、孵化場を見に行きます。 -
宿泊棟の反対側の緑の建物が、うみがめの孵化場です。
-
近づくと立派な「うみがめ孵化場」の看板と、うみがめ保護計画の成績や、うみがめの生活の紹介など色々なボードが飾られています。
ちょっとデータが古いですが、スカマデビーチには2014~2018年の5年間で2017年でオサガメ、タイマイ、アオウミガメ、ヒメウミガメ等絶滅が危惧される4種のうみがめが最多の3445回産卵に上陸し、一番少ない2015年でも1736回のうみがめが上陸したそうです。 -
窓には鉄の網がかかっていて、カメラを差し込んで中の様子を伺うと、砂場の中に記録の札がついた鉄網がたくさん並んでいます。4つある孵化場のなか2つは満杯。1つが2/3程埋まっていました。
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孵化まで2カ月程かかるので、ここ2カ月程で回収されたうみがめの卵が砂の下に眠っています。網の中は全部からっぽで、生まれたばかりの子がめはいませんでした。
「子がめいないねー…」
「今晩産まれるのかな?」
「さあ。ねえフィアさん。どのくらいの確率でうみがめ放流できるの?」
「100%じゃないけど、ほぼ大丈夫」
「ダメな日もあるんだ?」
「80%以上は放流できてるわ。まれに蛇が入ってくることもあるの」
「へ~、明日放流できるといいね…」
蛇くんな~!なにしろ今晩一晩のワンチャンスです。
大丈夫だとは思いますが、ちょっと不安になりました。 -
メル・ベティリ国立公園の地図や紹介もありました。正直ここの国立公園は情報が無さすぎて全貌が掴みきれません。
アクセスルートは今回のうみがめルート…「ラジェグウェシ~サロンガンからのスカマデ第一地区アクセス」だけでなく、近郊の街ジェンベルから西側の海岸沿いに「Ambulul~Curahnongkoから公園内のBandealitやDanau Sakjanの第二地区アクセス」もできます。
絶滅危惧種のジャワヒョウや2011年に足跡が発見された絶滅種ジャワトラは山岳地帯に棲息するのでスカマデからはアクセスが難しくCurahnongkoルートになると思われますが、第二地区の情報は乏しいです。 -
孵化場近くにクロネコちゃんがいました。人懐こい子でガイドのフィアさんに遊んでもらってご満悦な様子でした。
「ところでうみがめの産卵は今日は見れそうですか?」
「先週までは毎日見れてたって聞いてるけど…」
「けど?」
「今は乾季だけど、多く上陸するのは雨季の3月くらいなの。砂浜が乾いてくるから乾季になると少なくなるのよ」
「そうなんだ。じゃあ来ないかもしれないんだ」
「ちょっと幸運がいるかもしれないわね」
雨季にはうみがめ母さんがたくさん来るけど、川を渡れるのか道が通れるのか不安です。逆に乾季は道の問題はないですが、うみがめ母さん来ないかも…
どんどん不安な気持ちになりながら、フィアさんと別れてお部屋に戻りました。 -
お部屋の扉を開けて中に入るとシンプルなお部屋です。
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テレビがあるわけもなくエアコンもありませんが、思ったより清潔感があるお部屋でした。
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ベッドにタオルケットがおいてあり、棚にはお風呂に使うバスタオルとお水のペットボトルが置いてあります。
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シャワーの水が出るのをチェックして問題なし。せっかくなのでしばらく身体を休めるのに、小さな扇風機をベッドに向けて風力最大でスイッチオン!だいぶ涼しくなったので過ごしやすくなりました。
-
一休みしたら元気も出てきます。お部屋も暑いし、ご飯の前にあわよくば夕陽など見れるかナと考えて、明るいうちにスカマデビーチに行ってみることにしました。
もしかしてうみがめ母さんに会えたりしたらどーしよう!とワキワキしながら歩きます。 -
歩くうちに、ドドーンドドーンという音が薄暗い木々の向こうから聞こえてくるようになりました。
「何?この音?怖くない?」
「波の音だよ」
「まだつかないの?思ったより海岸遠いよ」
「もうすぐ海なはずなんだけど…」
マップ上は切れてますが、実際は道はまっすぐ続いて、だんだんと海岸に近づきます。 -
二股に分かれるポイントで左がうみがめの看板、右はラフレシアの看板が出ています。メル・ベティリ国立公園では、海沿いの低地で開花するラフレシア・ゾリンゲリアナという新種のラフレシアが発見されています。乾季に咲くそうですので、もし朝から右のトレッキングコースに入れば出会えるのかもしれませんが…ラフレシア側の道は、細い通路が薄暗いジャングルの中へと続いています。
こんな夕方から分け入るのは怖いので、少しだけ覗いてすぐに左折の道に戻りました。 -
左に曲がるとすぐにスカマデビーチが見えてきます。
-
イチオシ
ドドーンドドーンという波音と強い風。
森を抜ければそこはただただ広い砂浜でした。
「波がすごい」
「こんな波の強い海岸にかめさんくるのかしら…大変じゃない?」
「むしろ強いところじゃないと来ないらしいよ」
「そうなの?逢えるかな~」
「どうかな。本来一晩で見に来るようなものじゃないだろうし」
「乾季は少なくなるって言ってたしね」
「まあね。でも乾季じゃないとココは来れないよ。雨季は危険だし読めない」 -
微妙な時間帯で、夕暮れまではもうしばらく時間が必要です。
「フィアさんもピークは3月って言ってたし、孵化場の看板も3月のは沢山あったものね」
「ベストは3月後半~4月なんだろね。ただね。勝算はあって来てるんだよ」
「どういうこと?」
「みんな乾季にうみがめが来ないって言ってるけど、ちょうど同じ時期にお隣の西バリのムンジャンガン行った時、みんな”グリーンシーズン”って言ってただろ?西バリがグリーンシーズンならここも同じさ」
「そっか、そうだよね。来る自信があっても幸運がいるって言っておかないとね」
「そうそう。きっと幸運があるよ」 -
陸側もパノラマにしますが、水際から一段高くなった後に砂浜が続き、ジャングルに囲まれています。
-
カメラを覗いていて気が付きましたが、海にたくさんライトらしきものをつけた筏が浮かんでいます。
「なんだろね?あれ?」
「さあ?」
「自然のままに見えて、海はあまり制限無いのかな?」
メル・ベティリ国立公園の認定区域はほぼ全て陸上で、海域はほとんど含んでいません。 -
そうは言っても、美しいビーチです。残念ながらうみがめ母さんはいませんでしたが、風も心地よく、気持ちよく過ごせました。ただ思ったよりここまで時間がかかります。18時のご飯タイムにお部屋に戻っていないといけないので、あまり夕陽を待ってはいられません。
-
時間通りにお部屋に戻ってフィアさんを待ち、合流してレストランに向かいます。
「こんばんは~」レストランの中に入ると、いくつかテーブルがあって、そのうち一つに陣取ります。他のお客さんたちも食べにきていて、それぞれのテーブルに座ります。インドネシアのお客さんや外国からのお客さんがファミリーや友人同士で来ているみたいで両手の指で足りるほどの人数ですが賑やかです。 -
私たちのテーブルにもご飯が運ばれてきました。なんとメニューがお昼のランチと殆ど同じです。
-
炒め物だけはほうれん草からインゲン豆とにんじんになりましたが基本的にはまる被りです。ただ大きな違いがあったのがスチームドライス。Java Turtle Lodgeのお米は噛めば噛むほど甘味を感じる美味しさで、タートルロッジのお味が際立ちます。
-
ご飯を終えて、レストランでフィアさんから、うみがめの産卵ツアーは20時30分に孵化場前に集合と教えてもらいます。
いったんお部屋に戻って、時間までお部屋で休憩です。
扇風機の送風マックスで、ここまで来てうみがめ産卵も子がめも見れなかったらと不安もマックス。
シャワーを浴びたら特にやることもなく。天井のゲコを数えながら集合を待ちます。 -
時間になって、孵化場前で全員集合しました。
ライトを持ったレンジャーさんが皆を集めて挨拶とレクチャーを始めます。
大雑把にまとめると、
まず、うみがめが産卵に上陸するのは雨季の砂浜が湿っている時が多く、3月が上陸のピークで1日何匹も来ていたのだそうですが、今は1日1匹産卵するかどうかくらいだから、皆さん幸運を祈りましょうということが一つ。
うみがめはとても光に敏感で、明るいと産卵をやめてしまうこともあるので十分注意して欲しいことが一つ。
うみがめにストレスを与えないためにガイドの指示に従って欲しいことが一つ。
さあ!じゃあ出発しましょう
みたいな感じです。 -
夕方に予習したビーチまでの道をレンジャーさんの持った懐中電灯の灯りを頼りに歩き、ビーチに出る角で、レンジャーさんから全員に携帯やカメラの灯りを切るように指示が出ます。
レンジャーさんはそのまま上陸しているうみがめがいるかビーチを探しに行き、残された私たちは真っ暗な中、砂浜でうみがめ母さんが来るのを待つだけです。フィアさんが敷布を持ってきてくださったので、3人でお話ししながら時間が過ぎていきます。ちなみにレンジャーさんからSPTN Wilayah Sarongan SukamadeにフリーWi-Fiがあることを聞き出して、パスワードを共有してもらいました。
「見てー、星がすごいね」
「本当だ。すごいね」
見上げれば満天の星空です。 -
イチオシ
星空だけでなく、海には無数の灯りがともっていました。夕方見た筏のライトでしょうか?フィアさんに聞いたところ、イセエビを獲るためのライトなのだそうです。
「あんなにたくさん筏のライトがあるんだね…」
「うみがめ母さん大丈夫かな?」
「心配だね、網も仕掛けてあったら浜に来れないよね」
「…頑張って!」
イセエビ漁の漁り火も悪くはありませんが、今日に限ってはつけないでと頼みたい気分です。 -
30分程経った頃です。レンジャーさんが戻ってきて、真っ暗な中「全員僕に静かについてきて」と指示をくれます。
「なに?見つかったのかな?」
「移動だって」
「うみがめ母さん?」
「どうだろう、とにかく行ってみよう」
砂浜のジャングル側の少し高くなった部分の先に大きな穴が開いていて、上陸しているうみがめ母さんの姿がありました。 -
「えー!!うみがめ母さん!いるー!いるよー!」
「おおお~ッ」
レンジャーさんが照らしてくれる光の中に、大きな甲羅が浮かび上がります。 -
うみがめ母さんは、卵を次々と産んでいきます。
-
イチオシ
産卵管から卵がポコンポコンと間隔を置いて砂の中に産み落とされます。うみがめは上陸しても必ず卵を産むわけでなく、周囲が明るかったり条件が整わなければ警戒してそのまま海に戻ってしまうのだそうです。
-
ですからおそらく、レンジャーの方が私たちを呼んだのは、うみがめを見つけたタイミングでなく、産卵が始まったのを確認してからだったのでしょう。うみがめ母さんが掘った穴には、すでにたくさんの卵が産み落とされていました。
-
上陸していたのはアオウミガメでした。うみがめの中では一般的な種で、海藻を食べる草食です。かなり大きな個体です。
-
うみがめは産卵の時に涙を流すと言われますが、レンジャーさんたちがうみがめ母さんのストレスを考えて顔の方は光を当てません。影でよく見えませんが、目は半分くらい開いている感じです。
-
うみがめ母さんが産んでいくそばからレンジャーさんが卵を回収していきます。なんだかかわいそうな気もしますが、保護して孵化場で孵化させます。卵がそこにあると思っているうみがめ母さんは、産卵管から卵が出なくなると空の穴を埋めにかかります。
-
座って、穴を埋めるうみがめ母さんをみんなで静かに見守ります。フィアさんが回収した卵を一つ持ってきて、私たちにも触らせてくれました。当然いままで触ったことはなく、初めての体験でドキドキです。
-
レンジャーさんたちが回収した卵。今日のうみがめ母さんは97個の卵を産み落としました。
-
産卵が終わると、うみがめ母さんはヒレを上手に使って卵を産んだ穴を埋め戻しにかかります。ばっさばっさと砂が舞います。
-
時折休みを入れて、動きが止まると心配になります。
-
しばらく休んだ後、またばっさばっさと砂をかける時間が続きます。
-
埋め戻した後は、今度は少しづつ掘り進んで、方向転換して海に向かって動き出します。
「なんでこんな奥までくるんだろうね、動けないのに」
「暖まって卵が孵化しないといけないから、きっと簡単に水に濡れると嫌なのよ」
「そうか。それなら納得だね」
ヒレを使って歩くのは地上では難しいのに、砂浜でも低いところでなく高くなった向こうにを選んでいるので、砂も厚く穴も深くて、全然進みません。うみがめ母さんが大変な思いで上陸してきているのが伝わります。
その後日付が変わる手前まで見守りましたが、海に戻るにはまだまだかかりそうなので、明日の早朝の子がめの放流に向けて、お部屋に戻ることにしました。 -
翌朝5時。フィアさんと待ち合わせして、孵化場に向かうと昨日は影もかたちもなかった孵化場の網の中に、たくさんの子がめが産まれてきていました。
-
レンジャーさんが私たちの放流分の子がめをバケツに入れて渡してくれました。子がめたちがバタバタガサガサと動くバケツを持ってスカマデビーチまで歩きます。
-
朝日が昇ってあたりがオレンジ色に染まります。朝のスカマデビーチは昨日と同じくドドーンドドーンと強い波が寄せていました。子がめたちは、こんな波のなか海に出ていくのでしょうか…いきなりハードモードです。
-
イチオシ
うみがめ母さんがいたあたりは、歩いた痕跡はありますが綺麗に埋め戻っていました。無事に海に帰っていったみたいで、海岸から上陸してきた軌跡と、海へ戻っていった軌跡が2本しっかりと残っていました。また元気に卵を産みに戻って来てくれることを祈ります。
うみがめの上陸跡を見るのは初めてです。一度見ておけば、次からは跡を見ればわかるようになるので、これを見れただけでも来た甲斐があります。 -
海のほうから見ると、うみがめ母さんがどれだけ陸に上がって卵を産んだのかわかりやすいです。安心して産める場所まで登っていったんだと思うと、感動ひとしおです。
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フィアさんが子がめを掴んで見せてくれました。真似して掴んで1匹づつ砂浜に離します。地面に置かれた子がめは、パタパタと手足を動かして、海を目指します。あっちへ行ったりこっちへ行ったりするのですが、こうして生まれた土地を身体に覚えるのだそうで、手伝ってはいけないのだとか。応援するのみです。
-
イチオシ
段差も乗り越えて、子がめは海へ海へと進みます。
-
パタパタと懸命に手足のヒレを動かして、少しづつ海へと近づいていきます。
-
パタパタパタパタ…がんばれ!
-
たまに休んだりしながらもパタパタし続けます。
フィアさん曰く、子がめが生き残る確率は10000分の1。でも名前をつけてあげると生き延びるんだそうです。
「頑張って!※※ちゃん!」
「なんで俺の名前なんだよ」
「いいじゃない」 -
波打ち際までたどり着いた子がめは波間に消えていきました。
-
パタパタパタパタ…次から次へと子がめたちが海に向かいます。この子は波に戻されて、あと少しのところで、なかなか海に入れませんでしたが、無事に旅立っていきました。
-
波打ち際に近づくと、砂が水分を含むので子がめも歩きやすくなります。
-
とはいえ、波は強かったり弱かったりするので届きそうで届かない。もどかしい思いで応援します。
-
イチオシ
もうちょっと!
-
イチオシ
がんばれ!がんばれ!
-
波に乗って、この後※※ちゃんはできるだけ沖まで行かなければなりません。
-
イチオシ
さよなら~、戻ってきてね!
-
8匹の子がめが、どれほど生き残れるものかわかりませんが、※※ちゃんは今頃どうしてるかなぁと、今でも頑張っていてくれるように願っています。
-
フィアさんに聞くと、スカマデビーチでうみがめの保護活動が始まって既に30年を過ぎていて、うみがめが戻ってくるのには25年程かかるという話でしたから、今来ているうみがめ母さんも、もしかしたらこうやって放流された1匹かもしれません。
※※ちゃんが戻ってくる頃まで、私たちも元気でいられるかどうか…気の長い話ですが、※※ちゃんに負けないように日々頑張りたいと思います。 -
私たちは万が一の遅れを考えて出発を早くカスタムしていたぶん5時から放流しましたが、他の方は6時の放流を予定されていて、施設に戻るとちょうどレンジャーさんが次の放流の準備をされていました。
「朝ごはんはココで食べていくこともできるし、turtle lodgeでもできるけど、どっちがいい?」
「10時20分には遅くともロッジを出たいから、早めに戻りたいな」
「じゃあ、7時には出発しましょう」
「それでお願い」
ガイドのフィアさんと予定の相談をしたら、ジャングルを抜けてturtle lodgeに向かいます。
幸運が味方してくれて、時期的には必ずしもベストではないなかでもピンポイントでうみがめの産卵と、孵化した子がめの放流の両方ともをたった一晩の滞在で体験することができました。うみがめ母さんも感動的でしたし、子がめの旅立ちも心が動くイベントで、とても印象深く素敵な記憶になりました。
キリも良いので最後、帰国迄もうちょっと続きます。
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この旅行記へのコメント (3)
-
- picotabiさん 2025/05/28 12:35:44
- めちゃかわです
- お母さんの産卵もすごいカンドーものなのですが
その次に日に生まれたてのチビガメが大海原に向かっていくのをみるのは
なんとも感慨深い。涙でそうです。
絶対助けたくなるけどガマンですね。
がんばれー!
- picotabiさん からの返信 2025/05/28 12:36:22
- Re: めちゃかわです
- 熱意がこもったようで2個もコメントついちゃいました笑
1個消しといてください
- トゥーバーズさん からの返信 2025/05/29 09:10:48
- Re: めちゃかわです
- こんにちは!picotabiさま!
いつもコメントありがとうございます!
子がめの旅立ちは、心の底から頑張れ~!って力が入るイイ経験でした。
ものすごく元気にパタパタ動くんですよー。
今回は心が洗われるというか、元気を分けてもらった旅行でした。
今でも、時々元気かなーと思い出しては日本の日常で積み重なったドス黒い心を癒してもらっています笑
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旅行記グループ うみがめに逢いに、星降る夜の砂浜へ。感動のバニュワンギ
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