西国三十三所をちょこっと歩く13　京都府北部2024

2024/10/30 - 2024/10/31

一つ前の旅行記に書いた通り、2022年の5月から10月にかけて、1番札所青岸渡寺から26番札所一乗寺まで西国巡礼を歩きつないできたのだけれど、その先の宿がつながらない箇所があることがわかり、西国詣りをやめてしまいました。

あれから2年、33カ所を回り切っていないことが、ずっと気になっていました。中途半端で終ったことが気持ち悪いのです。この状態を解消すべく、未訪問の寺院を訪ねることにしました。

もっとも宿がつながらない状況はかわらないので、歩いての訪問は断念、電車バスを使います。
27番の円教寺は過去に訪れたことがあるので、28番から33番の6カ所をまわりコンプリートをめざします。

今回は1泊2日で京都府北部にあるふたつの札所をたずねた記録です。

エリア 天橋立・宮津(京都)

10月30日、大阪から高速バスで天橋立に入りました。
12:40、京都丹後鉄道天橋立駅前に到着です。ここから28番札所、成相寺まで歩きます。

駅の近くにある智恩寺に参ります。ここは天橋立観光にきた人が必ずといっていいほど訪れる寺院。

智恩寺 寺・神社・教会

智恩寺は日本三文珠のひとつとされています。
本尊文殊菩薩は智恵の神様。合格祈願の学生の人気が高いと聞きました。
私の場合は、、これ以上記憶力が落ちませんように、ボケませんように、と、後ろむきなお願い事をしました。

こちらのおみくじは扇形をしています。一般的におみくじは木の枝に三角結びでくくりつけますが、扇は硬くて曲がらないので、松の枝にぶら下がっておりました。

智恩寺から天橋立を歩きます。
天橋立は砂州、つまり砂が堆積してできた細長い地形。対岸まで3kmほど続きます。砂が堆積といっても道はしっかり固まっていて、砂浜を歩いた時のように靴が砂に埋もれるというようなことはありません。

天橋立神社なるものがありました。
すぐそばに海の中の砂洲の上にありながら清水がわくという井戸がありました。真水は生きていくのに必須だから、井戸が信仰の対象になったのはごく自然なことだったのでしょう。

天橋立神社 寺・神社・教会

浜辺で外国人がラブラブ。10月末なのに寒くはないのか。

天橋立の東側は砂浜が続きます。今も砂が運ばれ続けていて、砂州が太くなっているのだとか。
一方の西側は海岸のすぐそばまで松が茂っていて砂浜は見えない。内海になって区切られているから砂が流れてこず、海岸線が固定されているらしい。
強風の影響であらぬ方向に枝をのばした松の木があったりして、歩いてみたらいろいろな発見がありました。

13:50、砂州を歩ききった先に籠神社がありました。
丹後国の一宮ということなので、こちらもお詣り。

元伊勢籠神社 寺・神社・教会

成相寺へは籠神社のそばから出ているケーブルカーとバスで行くのが一般的らしいですが、僕は歩きです。
参道はケーブルカー乗り場の左手、お土産屋の前の坂が入口です。

15分も歩いて振り返ればいい景色。

14:40、28番札所、成相寺に着きました。

成相寺 寺・神社・教会

こちらが本堂。

本堂内部は撮影禁止だけれど、この真向の龍だけは撮っていいそうです。

樹齢300年以上というタブの木。龍神のタブという名がついています。
「真向の龍」に「龍神のタブ」、天橋立の見た目が龍にたとえられることもあってか、龍がらみの名前がついたものが多いです。

境内からの景色。

天橋立 自然・景勝地

青空。

成相寺からの帰りも、天橋立(砂州)を歩きました。
夕方になるとめっきり人が減りました。

天橋立駅から丹後鉄道で西舞鶴へ、さらにバスに乗り換えて東舞鶴にある宿まで移動しました。
西舞鶴から東舞鶴はJRでも移動できるけど、乗り換えは30分待ちでした。たったひと駅乗るだけなのに30分待つのは心理的抵抗があるからバスを使いました。
鉄道社間で時間を調整してくれませんかね。

この日は東舞鶴のホテルに宿泊しました。

翌日、東舞鶴駅07:15発の列車で松尾寺駅にむかいます。

松尾寺駅から徒歩で寺院を目ざします。
かなり速足で歩いています。グーグルマップでは徒歩57分と出ました(ちなみに、帰りは下りなので45分)。グーグルマップさんは僕より歩くのが速いので、普通に歩いたら1時間以上かかりそうです。
帰りの列車の時刻を考えると、あまり時間がありません。

上り坂を歩いていると「松尾寺に行くのなら乗っていきませんか」と親切なドライバーさんが声をかけてくれました。感謝です。お言葉に甘えます。

07:50、29番札所、松尾寺につきました。「まつのおでら」と読むそうです。

松尾寺 寺・神社・教会

本堂が修復工事中でした。これは残念。

馬頭観音にお詣り。

時が止まってしまったように静かな場所。誰もいません。苔むした境内。
朝一なのでまだ本堂の工事はまだはじまっておらず、ゆったりした気持ちで過ごすことができました。

野生と思われる雉がいました。

参拝の後、速足で駅に戻り、09:37の列車で東舞鶴に戻ります。これをのがすと13:10までありません。3時間半もあいてしまいます。
別途バスもあるけど、こちらも本数が少ないのです。松尾寺駅周辺には時間をつぶせそうな場所もない。乗り損ねたら万事休すです。

舞鶴で少しだけ観光しました。

こちらは赤れんが博物館。れんがの博物館は世界でここだけだそうです。興味のある方は是非。

舞鶴市立赤れんが博物館 美術館・博物館

赤れんがパーク。昔の倉庫をリノベした、食事処とお土産屋が入った商業施設です。

舞鶴赤れんがパーク 公園・植物園

丹後鉄道で宮津へむかいます。
途中の由良川橋梁が絶景ポイントだそう。昨日もここを(逆向きに)通ったのですが、暗くてよく見えなかったので楽しみです。

そろそろかなあ。

由良川橋梁。橋の片側に低い柵があるだけの橋。ディーゼル車なので電車と違って上部に架線がありません。障害物がないから、車体がきれいに撮れるということで撮り鉄に人気の橋梁です。でもこれは川岸から橋梁を撮ったときの話。
車両の中から見られるのは、まっすぐに延びた線路の光景。
でも、橋の上を通過する時間は短い。

由良川橋梁 名所・史跡

宮津で昼ご飯にします。
飲食店をさがしていたら「宮津B級グルメ、カレー焼き」という旗を見つけた。なんだろう？。

カレー焼きの正体は、ベビーカステラの生地の中にカレーが入っているものでした。他にクリームとあんこの3種類あったので、カレーとクリームを買ってみました。

味は、B級です。
なんだか、カレーがおいしくない。昔の黄色いカレーで、懐かしい人には懐かしいのだろうけれど、僕には…

宮津からバスで大阪へ帰りました。
これで西国三十三所のうち、残り4つとなりました。