2024/12 京都・滋賀一人旅③/比叡山延暦寺・三井寺・近江八幡

2024/12/06 - 2024/12/08

毎年行っている京都方面への秋の一人旅。
3泊4日で行きたいところを気ままにめぐってきました。

1日目：神護寺がある高雄方面へ。
2日目：午前中は新選組関連史跡を巡りに壬生へ。午後は洛西でサイクリング。
3日目：比叡山延暦寺+三井寺。
4日目：ラ・コリーナと近江八幡、ちょっと大垣。

3-4日目、比叡山周辺と近江八幡の旅行記です。

エリア 滋賀

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

3日目、粋世の朝食。
ザ・日本の和定食。とても美味しかった。

大津町家の宿 粋世 宿・ホテル

お庭を見ながら食後のコーヒーを。
今日は観光したい場所がたくさんあるので7：30に宿を出発。

本日のメインの行先は比叡山延暦寺。粋世から徒歩5分くらいの三井寺駅から、京阪電車で比叡山坂本駅へ向かいます。

三井寺駅 駅

比叡山坂本駅で下車。叡山延暦寺へは、ここからケーブルカーに乗ります。
駅前にシェアサイクルがありました。坂本周辺も色々見どころがありそうだったので、自転車使えたら便利そう。

比叡山坂本駅 駅

京阪電車の駅からケーブルカーまでは徒歩10分ほど。まだ8：00なので観光客はまだ殆どおらず、地元の人が散歩されてるくらい。

京阪電車の駅からケーブルの駅まではとても綺麗に整備されています。
ほぼ1本道なので迷う事もないです。

坂本ケーブル駅の手前に日吉大社があったのでちょっと寄り道するくらいで鳥居をくぐったのですが・・

日吉大社 寺・神社・教会

参拝楽しすぎて1時間くらい滞在してしまった　笑

日吉大社は全国の日吉・日枝・山王神社の総本山。
比叡山で最澄が延暦寺を開く前から鎮座されている今から2100年前に創建されたとても由緒正しい神社です。

平安京の鬼門（北東）にある事から都の魔除けとして崇敬を集めていたそうです。

西本宮。御祭神の大乙貴神は天智天皇の時代に奈良の三輪山からお迎えし祀ったとの由緒。

朝が早かったから巫女さん達がミーティング？されてました。

朝なのでほとんど人がいなくて、段々境内に日が差してくる感じがとても神秘的で、ひたすら感動して境内歩き回りました。

西本宮と東本宮の間の道。

とっても綺麗な空気が流れてました！

織田信長の比叡山焼き討ちで一度すべて焼失してしまい、再建したものが今の建物だそうです。

境内には3000本の紅葉があり、紅葉がとても綺麗でした。

朝の参拝、おすすめです。

日吉大社のお使い、神猿。魔が去るという事で。
おさるモチーフの厄除けお守りを購入しました。

良い時期に参拝出来てほんと良かった。

日吉大社を出てすぐ、坂本ケーブル乗り場へ。

9：30のケーブルカーに乗りました。冬季は8：30-17：00まで30分に1本程度、運賃は片道870円。
往復で購入した方が安いけど、帰りは横川からバスで降りようと予定していたので片道だけ購入。

坂本ケーブルは日本最長の2025Mのケーブルカー。
車窓からは琵琶湖。絶景！

片道約10分、ケーブル延暦寺駅へ到着。

ケーブル延暦寺駅 駅

ケーブルの駅から延暦寺東塔まで徒歩10分ほど。
山なのでめっちゃ寒い。冬場は完全防寒必須。手袋は絶対必要。

延暦寺到着。

比叡山は東塔、西塔、横川の3つのエリアから構成されており、各エリア間はシャトルバスが運行しています。
まずはケーブルカーの駅から近い東塔から見学。
総本堂にあたる根本中堂に参拝します。


根本中堂は改修中です。ご本尊は薬師如来。
内部には有名な1200年灯り続けている「不滅の法灯」があります。
堂の中はもちろんエアコンなどないのですが、寒い時も暑い時も、どんな時でも僧侶達がずっと守り続けていたもので、比叡山は度々の戦乱にも巻き込まれてますが（というかたまに自ら戦ってますよね。。）そんな中でも守られ続けた灯、とても厳かな気持ちになりました。

戒壇院。僧侶が僧侶として認められる受戒儀式が行われる場所です。

伝教大師最澄が熱望していた戒壇、最澄没後7日で嵯峨天皇の勅許が下りました。
どれだけ最澄が戒壇設立に思いを込めてたかは永井路子の「雲と風と　伝教大師最澄の生涯」で読みましたが、生前に許可がおりなかったのが悲しいですね。。。政治的なものがあったのだと思いますが。

比叡山出身の高名な僧たちの一緒が絵本みたいに紹介されてました。

東塔の比叡山バスセンターからバスで西塔へ。
西塔バス停から、まず最澄の御廟がある浄土院へ。

バス停から10分くらい歩きますが、たまたま人がいなかったからかなんともいえない清浄な空気が。

浄土院。石庭が美しい。
12年山を降りない修行をされている僧が毎日奉仕されているそうです。
すごい。

最澄は8世紀ころの人なのに、今もこうして御廟が守られている事が尊い。。
参拝出来て良かった。。
歴史ファンにとっては聖地巡りです。まぁ本来の方の意味か　笑

西塔見学を続けます。
こちらは親鸞上人ご修行の地。
鎌倉仏教のスターとも言える僧達は大体比叡山出身ですね。

常行堂・法華堂。弁慶が両堂をつなぐ廊下に肩を入れて担いだという言い伝えがあります。弁慶も延暦寺の僧でしたが、こういう言い伝えが色んなところに残ってて面白い。

ちょうど本堂でご本尊公開していたので参拝してきました。
堂の中でプロジェクションマッピングしてました。
かたや最澄の時代の12年の山籠もり修行が続けられ、かたやプロジェクションマッピングで本尊公開、比叡山のふり幅すごい。

堂内部のプロジェクションマッピング。

西塔からシャトルバスにのり、最後の横川エリアへ。

事前に比叡山周辺の地図を見て、横川エリアまで来て東塔まで戻ってケーブルカーより、横川からバスでおごと温泉駅まで降りた方が景色が面白いかな？とバスで山を降りる計画をたてていたのですが、まさかのバスの本数。日に2本！
横川エリア到着が12時少し前だったので、12：22のバスに乗る為にダッシュで見学します。

横川は元三大師が開いた土地とされているので、とりあえず横川エリア奥の元三大師堂へ。おみくじ発祥の地だそうです。

自宅の近くで折に触れて参拝してる深大寺が元三大師縁なので、どうしてもここまで来たかったのですがここまででバス停から10分かかり、さっと参拝して大急ぎで戻りました。

関係ないけど、この角大師の護符毎年深大寺で購入してるんですが、最近子供と読んでる漫画「ダンダダン」に出てきて1人で盛り上がった　笑

深大寺の灯篭見つけた！

ギリギリでバスに乗車。乗車時間は1時間かからないくらいでおごと温泉駅到着。乗ってみて分かったのですが、乗客はほぼおらず１日２本なのも納得。大体の観光客はきっと自家用車かケーブルカーを使うんだろうな。
１２月上旬だけど、帰りのバスに乗る時はすこし雪がちらついてました。

滞在３時間、駆け足での比叡山観光でした。

おごと温泉駅 駅

JRおごと温泉駅からJR比叡山坂本駅へ。
次の目的地、三井寺へ向かう為、JRから京阪電車へ乗り換えます。

JR比叡山坂本駅から京阪電車坂本駅まで歩いて10分。
どこかでランチしようと周辺を見ていたら、何やら素敵そうな門構えのお店を見つけたので入ってみる。

比叡・三九良 グルメ・レストラン

比叡・三九良。

よもぎ餅が名物の様です。
ランチセット￥1400円（よもぎ餅２個、ご飯、サラダ、お雑煮）を注文。
よもぎ餅を自分で焼いて、お雑煮に入れて食べるスタイル。
甘くないよもぎ餅初めて。

お雑煮の御汁と鰹節。
お餅がすごく柔らかくて、すごく美味しかった。

お腹すいてたので、デザートによもぎワッフル。
店内も素敵な雰囲気。
客層はほぼ女性。

きな粉をまぶしたよもぎ餅のテイクアウトが大人気の様で、購入したかったけど賞味期限が製造日より２日だったので断念。近所の方が羨ましい素敵なお店でした。

京阪電車で三井寺駅まで戻り、三井寺（園城寺）へ。
三井寺駅から徒歩５分ほど。
絵本作家さんとコラボしているタイミングで、境内の色々なところにサンタさんがいました。

三井寺(園城寺) 寺・神社・教会

入ってすぐの三井寺・釈迦堂。
三井寺は天台宗のお寺ですがもともとは大友氏の氏寺で、創建は大友皇子の息子である大友与太王。
大友皇子は壬申の乱で大海人皇子（天武天皇）に敗北し若くして亡くなった皇子。
天武天皇がこのお寺の建立を許可したそうですが、甥への鎮魂の思いもあったのでしょうね・・
こちらの釈迦堂で大友皇子の御朱印を頂く事ができます。

本当は4日目は関ケ原で自転車借りて壬申の乱跡巡りをしようと思っていたのですが、天候が良くなくて断念。またいつか。

段々雨が本降りに・・・

金堂前でどしゃぶり。写真がとりずらい。
ちゃんと撮れてませんが、金堂は桃山時代の再建で、国宝です。

この日はたまたま金堂内特別拝観を開催していたので拝観。
拝観料を支払ったら入口で僧侶の方がお祓いして下さいました。

平安～江戸までの仏像群も素晴らしかったのですが、感動したのが天智天皇の時代から開けられた事が無いという厨子。
係の方に聞いてみたところ、ｘ線検査で内部に数十センチほどの仏様がいらっしゃる事は分かっているけれどそれ以外の事は良くわかってないそう。
天智天皇は大友皇子の父で、亡くなられた後の壬申の乱が672年だからその頃から誰も中を見ていない厨子。
三井寺は何度も焼き討ちにあってるのにそれでもそのまま残っているのもほんとすごい。

有名な三井の晩鐘。

境内の紅葉はまだまだ綺麗でした。

また撮り方悪い写真ですみません。
天智・天武・持統天皇が産湯として使われたという伝承のある井戸。
三井寺の名前の由来だそう。

日本最古の庭園。

弁慶の引きずり鐘。
延暦寺の僧であった弁慶が三井寺から奪って比叡山まで持っていったが鐘が帰りたいとなるので谷底に突き落とされたという、ちょっと面白い伝承があります。
平安時代にこの規模の鐘を作成するのも相当費用かかるものでしょうし、延暦寺との間で奪い合い的な事があったのかな。

唐院・三重塔。

やっと雨が上がって青空。

平安時代、比叡山への恨みで亡くなり、怨念がねずみ8万四千匹となって延暦寺を襲ったと言われる頼豪の宮。
京極夏彦「鉄鼠の檻」でエピソードが描写されてたその現場。

観音堂前の展望台から大津の一望できます。
虹が出た！

観音堂にも参拝。雨で写真あまり撮れなかったけど楽しかった。

そもそも今回の旅行の目的を大津にしたのは、比叡山と園城寺ってずーっと争ってたけどどれくらいの距離感で戦ってたのか一度両寺行って実感してみたかったから。目的達して満足。
何回焼き討ちにあってるんだろ・・ってレベルで焼失しつつ令和の現在になっても多数の文化財と伽藍を残している三井寺すごい。

三井寺から歩いて宿に戻ります。

大津町家の宿 粋世 宿・ホテル

少し休憩してから、宿から徒歩5-10分のびわ湖浜大津駅前の三井寺力餅本舗で名物の力餅を。青大豆と抹茶をブレンドしたきな粉がまぶされたお餅です。
店舗の奥に喫茶スペースがあります。
餅が本当に柔らかくて美味しかった。力餅３本+お茶で￥550。
賞味期限は２日でまたお土産には買えなかったけど、地元の方っぽい人たちがひっきりなしにたくさん購入に来られてました。

三井寺力餅本家 グルメ・レストラン

夕食をとろうと宿の方に教えてもらったお食事処アケミさんへ。
力餅本舗から歩いて5分くらい。

周辺には居酒屋が多くてチェーン店も少なく、お酒を飲まない私はあまり選択肢が無かった。

18：30で夕食時だったので満席。ご年配のシェフがレジから洗い物から調理から１人で切り盛りされていて、めっちゃ忙しそうで30分ほど待ち、それから食事が出てくるまで30分ほど。
でも一生懸命オペレーションされている姿を見ているとまったく文句を言う気になれません。むしろ忙しい時に来ちゃってすみませんって気持ちにｗ
シェフがとっても感じよくて、待たせてすみません、って何度も謝ってくれて恐縮しました。

そして味がすっごーく美味しい。注文したのはコロッケ定食だけどこんな美味しいコロッケ久々。
オムライスや生姜焼きが人気メニューみたいだったけどそちらも美味しそう。近所だったら絶対通う。素敵なお店でした。

最終日。粋世の朝食を頂いてチェックアウト。

8：00にチェックアウトし、びわ湖浜大津駅から膳所、乗り換えて近江八幡駅へ。近江八幡駅からバスでラコリーナへ向かいます。
晴れてたら自転車の方が便利そうですが、雨だったのでバスで。

近江八幡駅からラコリーナまでの乗車時間は10分ほどですが、本数は１時間に１本程度なのでバスで行かれる方は事前に時間をチェックした方が良いかも。

ラコリーナ到着。
バウムクーヘンやカステラで有名なたねや、クラブハリエのフラッグシップ店です。

ラ コリーナ近江八幡 専門店

1歩入ったらラピュタの世界観。

建物内には販売店やカフェがあります。

通路も手を抜かない。

全体図。右回りでぐるっと１周してみました。

まず、焼き立てバームクーヘンが食べられるカフェへ。
土日はすごく込み合うそうですが、月曜の朝一なのでガラガラでした。

焼き立てバームクーヘン。美味しかった。

バームクーヘンの製造工程を見ながらバームクーヘンを食べられます。楽しい。

どんどん出来上がっていくバームクーヘン。見ててとても楽しい。

こんなおとぎ話みたいなドアがあったり。

謎のオブジェがあったり。

他にはない楽しい空間で、美味しいものがたくさん売ってたら人気なのも良くわかりますね。

ラコリーナのとびたくん。
飛んで埼玉のびわ湖版でひどい目にあってましたねｗ

後ろの山の紅葉も美しく。
お土産にたねやのカステラを購入し、１時間半ほど滞在して次の目的地へ。

駅までのバスに乗り、途中下車して近江八幡の街並みを散策。

映画るろうに謙信の撮影が行われたと街の方に聞きました。

とても良い雰囲気。

日牟礼八幡宮に参拝。

創建は991年の由緒ある神社で、とても雰囲気が良かった。
藤原不比等も参拝した記録があり、近江守護の佐々木氏が拝殿や楼門を建造したそうです。

近江八幡をプラプラと。

ふとんの西川の当主本宅が公開されていたので入ってみます。

素敵な庭と倉。

西川の歴史と近江商人の歴史がわかりやすく展示されてました。
併設したショップもあり、お店の方が親切で色々教えてくれたので気を良くしてタオルを数枚購入。

近江兄弟社もちょっと見学。

近江商人が活躍した当時そのままの様なすごく素敵な街並みです。

バスの時間があり駆け足見学だったけど、一日ゆっくり観光しても楽しそう。

近江兄弟社とびたくん。

新町バス停から近江八幡駅へ向かうバスに乗車し、11：52発のＪＲ線に乗車。大垣へ向かいます。

車窓から見えた伊吹山。

車窓から見えた関ケ原。天気が良ければ来たかった～

大垣で友人と合流し、ミドリバシへ。
古民家を改装した中に複数の飲食店が入っているおしゃれ空間。

美味しいスパイスカレーを頂きました。

友人とゆっくり過ごし、15：00にJR線で名古屋へ、名古屋から新幹線で東京へ帰宅。
今回も気ままに好きに回った充実した一人旅となりました。