台湾鉄道の旅、その3 (驚異の山岳鉄道、阿里山林業鉄道)

2024/10/09 - 2024/10/14

台風などの影響で不通になっていた阿里山林業鉄道が15年ぶりに全通復旧再開したと言うので出かけてみた、日本軍が統治時代に山間部から材木を運ぶために標高差を克服するためにスイッチバックや３重ループ線で山を登るナローゲージの森林鉄道です

エリア 台湾

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 航空会社: タイガーエア台湾
• 旅行の手配内容: 個別手配

念願の阿里山林業鉄道に乗車するために嘉義の町に来た、乗車は明日の朝ですが、町の外れに鉄道の車庫があるので夕方に阿里山から戻ってくる列車を見てみようと訪れてみました

阿里山森林鉄路車庫園区 博物館・美術館・ギャラリー

線路幅762ｍｍのナローゲージ、嘉義駅からディーゼル機関車に押された列車が車庫に戻ってきました

ここは鉄道公園になっていて昔の機関車や客車が並んでいます

日本統治時代の木造の北門駅はきれいに復元されていました

北門駅 駅

黒部渓谷鉄道と姉妹締結の石碑があります、ちなみに大井川鐵道とも姉妹提携のようです

北門駅 駅

客車を切り離したり連結したりしています、明日の準備でしょうか

阿里山林業鉄道は嘉義駅から沼平駅まで72.7ｋｍの本線は日本統治時代に材木の運搬のために1914年に開通させた、標高2250ｍ以上の高さを登る山岳鉄道です

過去には死亡を伴う脱線転落事故や台風の影響による土砂崩れで何度も運休を余儀なくされていましたが、この夏にようやく15年ぶりに全線復旧したのです

阿里山森林鉄路車庫園区 博物館・美術館・ギャラリー

公園内には小さな転車台もありました

公園内にかつての蒸気機関車が２両停車しています

こちらの蒸気機関車はオイルがさされている動態保存のようです

珍しい縦型のシリンダーが片側だけ運転台とボイラーの間に3個ならんでいる

シリンダーからの動力が前後の歯車が付いた車輪を駆動させる「シェイ式」と呼ばれる珍しい歯車式蒸気機関車です

三菱製の古い機関車もありました

昔の客車も何台か保存されていました、明日乗車するのが楽しみです

日が暮れる頃に阿里山林業鉄道の機関庫公園から町の中心部へと歩いてきました

七彩噴水円環 広場・公園

はやっているお店がありましたので入ってみました

噴水鶏肉飯 地元の料理

ソーセージと鶏肉飯が名物のお店のようです

お隣のフルーツジュースのお店でフレッシュジュースを飲んでホテルへ戻ります

台湾３日目、今日もいい天気です

ジャーイー クラウン ホテル ホテル

ホテルの界隈を朝散歩です

行列ができるお店がありましたのでのぞいてみると、パンや餃子を焼いています、バイクで来てテイクアウトしていく人も多いです

椅子とテーブルもありましたのでここで朝ご飯をいただきましょう
玉子焼きのクレープと餃子をいただきました、美味しかった

朝散歩を続けます、古い立派な建物は美術館です

嘉義市立美術館 博物館・美術館・ギャラリー

道路を挟んでこちらは酒造工場の建物の跡地一帯はアートの展示スペースとなっていました

嘉義文化創意産業園区 観光名所

ホテルに戻りバックを持って出発します
駅前からは阿里山へ向かうバスに多くの行列が出来ています
３日前に阿里山鉄道の行きのチケットが取れなかったら、このバスで行く羽目になったのです、しかし所要時間はバスの方がはるかに速いので阿里山観光にはバスもいいでしょうね

台鉄嘉義駅 (嘉義火車站) 駅

今回は鉄道目的ですので無事に往復とも阿里山鉄道のチケットが取れて良かったです
さあ阿里山林業鉄道に乗車しましょう

台鉄嘉義駅 (嘉義火車站) 駅

改札口は台鉄嘉義駅改札口と同じです、ホームの端に阿里山鉄道のホームがあります、線路幅が細い762ｍｍナローゲージです

台鉄嘉義駅 (嘉義火車站) 駅

ディーゼル機関車に引かれて列車が入線してきました

日本製の機関車が後ろから押し上げていくプッシュプル運転です

機関車の前を走る少し小ぶりの客車は５両編成、全て座席指定です

私の座席は５号車でした、車内は３列シートです、まだ空席がありましたが次の北門駅から満席となりました

09：00，予定通り阿里山林業鉄道は嘉義駅を出発、台鉄の線路と高架工事が見えます､台鉄嘉義駅も数年後には高架駅になるのでしょうか？

線路は民家が並ぶ町中を抜けて、昨日訪れた車庫と公園が見えてきました、北門駅です

09：10，北門駅を出て周りは椰子の木が生えるジャングルのような南国の景色が広がります

09：40，竹崎駅に停車、嘉義から乗車した車椅子の乗客がここで降りました、地元の人の交通機関としても重要です

竹崎駅 駅

列車は大きなカーブを進みいよいよ山岳地域へと入っていきます

車窓にはバナナやパパイヤなど熱帯の植物が生い茂っています

車輪を軋ませながらカーブとトンネルの連続で高度を上げていきます、ときどき視界が広がります

10：10，樟脳寮駅はスイッチバックの駅ですがディーゼル機関車の性能が良くなったので今はスイッチバックして駅に入らずに途中の路線上で停車して乗客が乗り降りしています

樟脳寮駅を出ると鉄橋を渡りトンネルへ、列車は右へ右へとループ線区間を走行します

長いトンネルを抜けると山の上へ、さらに右へと時計回りにカーブが続く

2周目のループトンネルをぬけると一瞬木々の切れ目に走ってきた山の下の駅と線路が見えました

10：23，独立山駅に停車、独立山は標高840ｍの山です、ここまでトレッキングしてきたのでしょうかバスで来たのでしょうか多くの乗客が待っています

団体バスツアーの乗客が途中駅で阿里山鉄道に体験的に乗車するのでしょうね、車内の通路まで満員です

独立山駅からはさらに八の字を描くようにカーブとトンネルで坂を登りループ区間を走ります

10：36，標高904ｍの梨園寮駅に停車、樟脳寮駅からは8ｋｍですが360ｍ登ってきました、ここでも多くの人が乗車してきます

梨園寮駅 駅

随分標高が高くなってきました、車窓の植物が熱帯から温帯性植物へと変化してきます

列車はさらに右に左にぐるぐる回りながら高度を上げて行きます

10：48，交力坪駅に停車、標高997ｍです、こちらで途中乗車したツアー客達は下車していきました

列車はさらにカーブとトンネルで山を登ります

11：05，水社寮駅に停車、標高1186ｍです、

水社寮駅 駅

視界が広がり山の景色がよく見えます

11：30，奮起湖駅に停車、標高1403ｍ、標高30ｍの嘉義駅から45.8ｋｍを2時間30分かけて登ってきました、この列車はこの先阿里山の途中の十字路駅まで行きますがほとんどの乗客が降ります

奮起湖駅 駅

奮起湖駅は阿里山鉄道の路線中最大の駅です、引き込み線もあります

乗車してきた列車が終点の十字路駅へ向けて出発していきます

機関車に押されて山を登って行く、傍らに蒸気機関車の吸水口と石炭の補給台があります

ホームの端には機関車があります、現在は博物館になっているようです、今もまだ内部が一部工事中です

中にはシェイ式蒸気機関車が動態保存で展示されています

後方にもう１両、パネルや光と音響で阿里山鉄道の案内がされています

奮起湖駅で名物弁当をいただきましょう

奮起湖駅 駅

名物「奮起湖弁当」

駅に戻るとツアー専用列車が入線していました、ホームには阿里山行の列車と阿里山から嘉義行の列車が停車しています、奮起湖駅は大賑わいです、阿里山まで行く列車は上下1日1本だけで日帰りは出来ません

奮起湖駅 駅

奮起湖の町をぶらぶら

奮起湖 旧市街・古い町並み

こちらも老舗の弁当屋さんのようです、他のお店でも同じような奮起湖弁当が売られていました

奮起湖の小さな町は多くの観光客で賑わいます、こちらのお店は行列が出来ています

百年桧木甜甜圏 パン屋

奮起湖と言っても湖はありません、湖はこのあたりの方言で窪地の意味だそうで雲や霧で覆われた様子が湖のように見えることからの由来だそうですね

奮起湖 旧市街・古い町並み

奮起湖の町を散策してみました

帰りの列車が奮起湖駅に入ってきました

観光列車が阿里山方面へ向けて出発して行く

14：31，奮起湖から乗車して出発します

奮起湖駅 駅

下りは機関車が先頭で2時間の乗車時間です

16：51，終点の嘉義駅に到着、15年越し念願の阿里山林業鉄道の乗車ができました

17：18発、嘉義駅から台鉄で高雄へ向かいます

台鉄嘉義駅 (嘉義火車站) 駅

19：10，高雄駅に到着、駅は新しく地下になっていました、まだ半分程が工事中のようです

高雄駅 駅

地上には昔の高雄駅舎がぽつんと残されていました

高雄車站　旧駅舎 史跡・遺跡

今夜は駅からほど近いホテルにチェックイン

シングル イン カオション ステーション ホテル

ホテルから歩いて地下鉄美麗島駅へ、天井のステンドグラスが美しい駅と評判です

美麗島駅 駅

なんともアーティスティクな駅なのでしょう

光之穹頂 博物館・美術館・ギャラリー

地上に上がると夜市があって賑わっています・・・続く・・・

六合夜市 市場