ロンドン旅行記(ブログ) 一覧に戻る
退職したら、貯めたANAマイルを使ってビジネスクラスでウィーンへ飛び、ウィーンとプラハのアール・ヌーボー建築を巡って歩き倒そうと楽しみにしていたのに、コロナ禍襲来で4年もお預け。<br />どうにか海外旅行は解禁されたものの、ANAのウィーン直行便はいまだ飛ばず、乗継便に変更してもビジネスクラスの特典航空券は全く取れず…。<br />でも、どんどん年は重なって行く(←老化が進む)し、マイルの有効期限も迫ってきてるし…ってことで、直行便もビジネスクラスも諦め、プレミアムエコノミーでロンドン経由で行くことにしました。<br /><br />でも、いろいろ諦めはしましたが、4年ぶりの本場のアール・ヌーヴォー、美しい街並みを目の当たりにすれば、老化が進んでいることも忘れ、テンションMAXで町中を歩き倒したことは言うまでもありません。<br /><br />この旅行記はその11日目、ロンドン初上陸の相方と、3回目の私の双方が楽しめるようにと組んだコースの【前編】です。<br /><br />まずは「バッキンガム宮殿」、「ウエストミンスター寺院」を見学し、「ウエストミンスター桟橋」から水上バスで「グリニッジ」に向かい、「グリニッジ天文台」と子午線を見て、再び水上バスで「タワーブリッジ」まで向かい、「タワーブリッジ」を見た後、「レドンホールマーケット」へ。<br />テッパン観光地とリピーター観光地を組み合わせた1日でしたので、写真もてんこ盛り。ということで、「ウエストミンスター寺院」までを【前編】、水上バスで「グリニッジ」に行った以降を【後編】としました。<br /><br />あいにくの曇天でしたが、それもまたロンドンらしいということで。<br />水上バスや地下鉄などを使って、広範囲を見て回ったので、そこそこの歩数になっていました。<br /><br />あ!大好きなミュージカルも一人で見に行きました~ (^^♪<br /><br />【21,755歩】<br /><br />今回の旅のスケジュール<br /><br />10/1(日) 羽田発 9:55 →  ロンドン着 16:20             <br />10/2(月) ロンドン発 10:10 →  プラハ着 13:15<br />       旧市街広場 ユダヤ人地区 <br />10/3(火) AM プラハ城<br />       PM フラチャニ地区・マラーストラナ地区<br />10/4(水) AM キュビズム建築 マサリク堤防、ダンシングハウス、<br />         新市街アール・ヌーボー  <br />       PM プラハ中央駅 ミュシャ美術館 市民会館 旧市街広場<br />10/5(木) プラハ駅 12:45→ ウィーン中央駅 16:49<br />       見落とし救済           <br />10/6(金) シュテファン大寺院 ホーフブルク宮(シシイ博物館・国立図書館・アルベルティーな教会など) 建築巡り(リンク界隈)、ブルク劇場<br />10/7(土)  AM ベルヴェデーレ宮殿<br />      PM 建築巡り(アール・ヌーボー建築など)夜景見物<br />10/8 (日) フンデルト・ヴァッサー建築 美術史博物館<br />10/9(月)シェーンブルン宮殿 見落とし救済    <br />10/10(火)ウィーン発 11:25 → ロンドン着 12:55<br />                   ビックベン                 <br />10/11(水)ウエストミンスター寺院 グリニッジ タワーブリッジ レドンホールマーケット ミュージカルWICKED(アポロシアター)<br />10/12(木)ホースガード 大英博物館  メイフェア地区 <br />10/13(金)リージェントストリート ヴァッキンガム宮殿 セントジェームスパーク ウエストミンスター教会<br />      ロンドン発 19:00 → <br />10/14(土)羽田着 14:50

久々の欧州 素敵な建築巡って歩き倒しの旅(11)【前編】…世界標準時の時計も見ちゃったよの巻

9いいね!

2023/10/01 - 2023/10/14

4771位(同エリア9844件中)

0

51

mirilin

mirilinさん

この旅行記のスケジュール

この旅行記スケジュールを元に

退職したら、貯めたANAマイルを使ってビジネスクラスでウィーンへ飛び、ウィーンとプラハのアール・ヌーボー建築を巡って歩き倒そうと楽しみにしていたのに、コロナ禍襲来で4年もお預け。
どうにか海外旅行は解禁されたものの、ANAのウィーン直行便はいまだ飛ばず、乗継便に変更してもビジネスクラスの特典航空券は全く取れず…。
でも、どんどん年は重なって行く(←老化が進む)し、マイルの有効期限も迫ってきてるし…ってことで、直行便もビジネスクラスも諦め、プレミアムエコノミーでロンドン経由で行くことにしました。

でも、いろいろ諦めはしましたが、4年ぶりの本場のアール・ヌーヴォー、美しい街並みを目の当たりにすれば、老化が進んでいることも忘れ、テンションMAXで町中を歩き倒したことは言うまでもありません。

この旅行記はその11日目、ロンドン初上陸の相方と、3回目の私の双方が楽しめるようにと組んだコースの【前編】です。

まずは「バッキンガム宮殿」、「ウエストミンスター寺院」を見学し、「ウエストミンスター桟橋」から水上バスで「グリニッジ」に向かい、「グリニッジ天文台」と子午線を見て、再び水上バスで「タワーブリッジ」まで向かい、「タワーブリッジ」を見た後、「レドンホールマーケット」へ。
テッパン観光地とリピーター観光地を組み合わせた1日でしたので、写真もてんこ盛り。ということで、「ウエストミンスター寺院」までを【前編】、水上バスで「グリニッジ」に行った以降を【後編】としました。

あいにくの曇天でしたが、それもまたロンドンらしいということで。
水上バスや地下鉄などを使って、広範囲を見て回ったので、そこそこの歩数になっていました。

あ!大好きなミュージカルも一人で見に行きました~ (^^♪

【21,755歩】

今回の旅のスケジュール

10/1(日) 羽田発 9:55 →  ロンドン着 16:20             
10/2(月) ロンドン発 10:10 →  プラハ着 13:15
       旧市街広場 ユダヤ人地区 
10/3(火) AM プラハ城
      PM フラチャニ地区・マラーストラナ地区
10/4(水) AM キュビズム建築 マサリク堤防、ダンシングハウス、
         新市街アール・ヌーボー 
      PM プラハ中央駅 ミュシャ美術館 市民会館 旧市街広場
10/5(木) プラハ駅 12:45→ ウィーン中央駅 16:49
       見落とし救済           
10/6(金) シュテファン大寺院 ホーフブルク宮(シシイ博物館・国立図書館・アルベルティーな教会など) 建築巡り(リンク界隈)、ブルク劇場
10/7(土) AM ベルヴェデーレ宮殿
      PM 建築巡り(アール・ヌーボー建築など)夜景見物
10/8 (日) フンデルト・ヴァッサー建築 美術史博物館
10/9(月)シェーンブルン宮殿 見落とし救済    
10/10(火)ウィーン発 11:25 → ロンドン着 12:55
ビックベン                 
10/11(水)ウエストミンスター寺院 グリニッジ タワーブリッジ レドンホールマーケット ミュージカルWICKED(アポロシアター)
10/12(木)ホースガード 大英博物館  メイフェア地区 
10/13(金)リージェントストリート ヴァッキンガム宮殿 セントジェームスパーク ウエストミンスター教会
      ロンドン発 19:00 → 
10/14(土)羽田着 14:50

旅行の満足度
5.0
同行者
カップル・夫婦(シニア)
交通手段
徒歩
旅行の手配内容
個別手配

PR

  • 今日は、朝一番の9:30に「ウエストミンスター寺院」の入場を予約してあるので、ホテルから昨日とは違う道を通り、「バッキンガム宮殿」経由で「ウエストミンスター寺院」に向かうことにしました。<br /><br />これは「バッキンガム・バレス・ロード」沿いにある「ロイヤルミューズ」です。<br />イギリス王室の厩舎で、馬車や馬具、車などを見学できるそうですが、今回はパスです。<br />

    今日は、朝一番の9:30に「ウエストミンスター寺院」の入場を予約してあるので、ホテルから昨日とは違う道を通り、「バッキンガム宮殿」経由で「ウエストミンスター寺院」に向かうことにしました。

    これは「バッキンガム・バレス・ロード」沿いにある「ロイヤルミューズ」です。
    イギリス王室の厩舎で、馬車や馬具、車などを見学できるそうですが、今回はパスです。

    ロイヤル ミューズ 博物館・美術館・ギャラリー

  • そしてその向かいにある、王室関連のお土産屋さんのウィンドウ。<br />当たり前ですが、エリザベス女王の姿は無く、チャールズ国王とその夫人だらけです。<br />ちょっと寂しいですね…。<br />私が以前行ったときは、エリザベス女王とダイアナ妃でした。←古!

    そしてその向かいにある、王室関連のお土産屋さんのウィンドウ。
    当たり前ですが、エリザベス女王の姿は無く、チャールズ国王とその夫人だらけです。
    ちょっと寂しいですね…。
    私が以前行ったときは、エリザベス女王とダイアナ妃でした。←古!

  • ホテルからのんびり歩いて15分程で南側の門に到着しました。<br />こちら側から入るのは、初めてです。

    ホテルからのんびり歩いて15分程で南側の門に到着しました。
    こちら側から入るのは、初めてです。

  • 街灯の柱には、エリザベス女王の名残が…。

    街灯の柱には、エリザベス女王の名残が…。

  • そして言わずと知れた「バッキンガム宮殿」とご対面です。<br />宮殿の屋上に王室旗が掲げられている時は国王が在宅、イギリス国旗なら不在を示しているそうです。今はイギリス国旗がはためいていますから、国王はいらっしゃらないようですね。

    そして言わずと知れた「バッキンガム宮殿」とご対面です。
    宮殿の屋上に王室旗が掲げられている時は国王が在宅、イギリス国旗なら不在を示しているそうです。今はイギリス国旗がはためいていますから、国王はいらっしゃらないようですね。

    バッキンガム宮殿 城・宮殿

  • そして、ロンドンに来たら絶対行くでしょの場所「ヴィクトリア女王記念碑」です。<br />衛兵の交替の時間になると、黒山の人だかりになるベストビューポイントですが今日は衛兵交替式の無い日ですし、時間も早いので、閑散としています。

    そして、ロンドンに来たら絶対行くでしょの場所「ヴィクトリア女王記念碑」です。
    衛兵の交替の時間になると、黒山の人だかりになるベストビューポイントですが今日は衛兵交替式の無い日ですし、時間も早いので、閑散としています。

  • まじまじと近くで見たのは初めてでしたが、大理石でできたヴィクトリア女王は威厳ありますね。なんと2300トンもの大理石でできているそうです。<br />頭上で輝いている金の像は、正義と真実の天使の像だそうです。<br />ヴィクトリア女王の在位中の1911年に建てられたものです。

    まじまじと近くで見たのは初めてでしたが、大理石でできたヴィクトリア女王は威厳ありますね。なんと2300トンもの大理石でできているそうです。
    頭上で輝いている金の像は、正義と真実の天使の像だそうです。
    ヴィクトリア女王の在位中の1911年に建てられたものです。

  • 北側の美しい「カナダ門」の前をロンドンタクシーが通り過ぎていきます。

    北側の美しい「カナダ門」の前をロンドンタクシーが通り過ぎていきます。

  • いつもは人だかりで全景が撮れない宮殿の正門も、この時間なら撮り放題です。

    いつもは人だかりで全景が撮れない宮殿の正門も、この時間なら撮り放題です。

  • 交替式はないですが、衛兵さんはちゃんと宮殿前で守っています。<br />ロンドンを感じる光景ですね。

    交替式はないですが、衛兵さんはちゃんと宮殿前で守っています。
    ロンドンを感じる光景ですね。

  • 門の鍵穴も素敵じゃないですか!<br />建築オタクになる前に訪問した時には、全く気付きませんでした。<br />ジョージⅠ世のイニシャルがデザインされているのでしょうか?

    門の鍵穴も素敵じゃないですか!
    建築オタクになる前に訪問した時には、全く気付きませんでした。
    ジョージⅠ世のイニシャルがデザインされているのでしょうか?

  • 「バッキンガム宮殿」から「トラファルガー広場」までまっすぐ伸びる長さ930mの道「ザ・マル」。最近ではエリザベス女王の葬送行列が思い出されます。<br />そもそも儀式用の道路として19世紀後半から20世紀前半にかけて建設され、「サー・アストン・ウェッブ」の設計によりバッキンガム宮殿の正門を飾るファサードやヴィクトリア記念碑が設置されたそうです。

    「バッキンガム宮殿」から「トラファルガー広場」までまっすぐ伸びる長さ930mの道「ザ・マル」。最近ではエリザベス女王の葬送行列が思い出されます。
    そもそも儀式用の道路として19世紀後半から20世紀前半にかけて建設され、「サー・アストン・ウェッブ」の設計によりバッキンガム宮殿の正門を飾るファサードやヴィクトリア記念碑が設置されたそうです。

    ザ マル 散歩・街歩き

  • 「ザ・マル」を歩きだし、ふと足元を見ると、小さな丸いプレートを見つけました。

    「ザ・マル」を歩きだし、ふと足元を見ると、小さな丸いプレートを見つけました。

  • プレートには「ジュビリー・ウォークウェイ」と書かれています。<br />ロンドンには各地域が協力して共同で管理するウォーキング・ルートがあるそうで、「ジュビリー・ウォークウェイ」は1977年に設定された遊歩道とのこと。聖ポール大聖堂やトラファルガー広場、バッキンガム宮殿など、ロンドン中心部のランドマークを歩く約24㎞のルートであることを示しています。<br /><br />イギリスの映画やミュージカルなどでは「ちょっと歩こうか?」とのセリフが良く出てきますが、散歩の国らしい取り組みですよね。

    プレートには「ジュビリー・ウォークウェイ」と書かれています。
    ロンドンには各地域が協力して共同で管理するウォーキング・ルートがあるそうで、「ジュビリー・ウォークウェイ」は1977年に設定された遊歩道とのこと。聖ポール大聖堂やトラファルガー広場、バッキンガム宮殿など、ロンドン中心部のランドマークを歩く約24㎞のルートであることを示しています。

    イギリスの映画やミュージカルなどでは「ちょっと歩こうか?」とのセリフが良く出てきますが、散歩の国らしい取り組みですよね。

  • 「ザ・マル」から「「バッキンガム宮殿」の東に広がる「セント・ジェームズ・パーク」に入り、公園を横切って「ウエストミンスター寺院」に向かいます。<br />公園の中では、可愛いリスも見つけました。元気に芝生の上を走り回っています。

    「ザ・マル」から「「バッキンガム宮殿」の東に広がる「セント・ジェームズ・パーク」に入り、公園を横切って「ウエストミンスター寺院」に向かいます。
    公園の中では、可愛いリスも見つけました。元気に芝生の上を走り回っています。

    セント ジェームズ パーク 広場・公園

  • そして、こんな素敵なプレートもあります。<br />これは、亡きダイアナ妃を偲んで、「ケンジントンガーデン」や「ハイドパーク」の中を散策する7マイル(11キロ)にわたる散策路だそうですが、これは「セント・ジェームズパーク」の遊歩道で見つけました。

    そして、こんな素敵なプレートもあります。
    これは、亡きダイアナ妃を偲んで、「ケンジントンガーデン」や「ハイドパーク」の中を散策する7マイル(11キロ)にわたる散策路だそうですが、これは「セント・ジェームズパーク」の遊歩道で見つけました。

  • 「セント・ジェームズ・パーク」を南側に抜けると、歴史のありそうな通りに出ます。<br />ここは、「クイーン・アンズ・ゲート」と呼ばれる通りで、中央には「アン女王」の彫像もある通りです。<br />この写真では、左の端の角に「アン女王像」が写っているのですが、拡大しないとわからないかな…。<br />かつてこの像は、評判の悪い「メアリー女王」の像だと地元の子供たちが勘違いして、壊されたりして雑に扱われていたそうで、それを回避するために台座に「アン女王」と明記したそうです。<br />また、「アン女王」の命日である8月1日に、像が降りて通りを 3 回行ったり来たりしているという伝説もあるとか…。ちょっと怖い。

    「セント・ジェームズ・パーク」を南側に抜けると、歴史のありそうな通りに出ます。
    ここは、「クイーン・アンズ・ゲート」と呼ばれる通りで、中央には「アン女王」の彫像もある通りです。
    この写真では、左の端の角に「アン女王像」が写っているのですが、拡大しないとわからないかな…。
    かつてこの像は、評判の悪い「メアリー女王」の像だと地元の子供たちが勘違いして、壊されたりして雑に扱われていたそうで、それを回避するために台座に「アン女王」と明記したそうです。
    また、「アン女王」の命日である8月1日に、像が降りて通りを 3 回行ったり来たりしているという伝説もあるとか…。ちょっと怖い。

  • そんな由緒ある通りだからか分かりませんが、この通りに並ぶ建物のエントランスは、美しいデザインのものが多く感じました。

    そんな由緒ある通りだからか分かりませんが、この通りに並ぶ建物のエントランスは、美しいデザインのものが多く感じました。

  • 「バッキンガム宮殿」の前から「セント・ジェームズ・パーク」を抜け、のんびり歩いて15分ほどで、「ウエストミンスター寺院」に到着です。<br /><br />到着したのは丁度予約した時間9:30。予約なしの人たちの行列ができていましたが、それを横目に簡単な荷物検査の後すぐに入場できました。<br />ちなみに、行列している人たちは9:30予約の人たちがあらかた入り終わったら、初めて入れるそうです。<br />時は金なりの旅行では、多少高くても予約しておくことをお勧めします。<br />(昨日の様子では、閉館直前15:30頃なら、予約なしでも大丈夫そうでしたが…)

    「バッキンガム宮殿」の前から「セント・ジェームズ・パーク」を抜け、のんびり歩いて15分ほどで、「ウエストミンスター寺院」に到着です。

    到着したのは丁度予約した時間9:30。予約なしの人たちの行列ができていましたが、それを横目に簡単な荷物検査の後すぐに入場できました。
    ちなみに、行列している人たちは9:30予約の人たちがあらかた入り終わったら、初めて入れるそうです。
    時は金なりの旅行では、多少高くても予約しておくことをお勧めします。
    (昨日の様子では、閉館直前15:30頃なら、予約なしでも大丈夫そうでしたが…)

    ウェストミンスター寺院 寺院・教会

  • 入場口を入るとすぐに、オーディオガイドを借りる場所がありますが、その上にゴシックの歴史ある教会のステンドグラスにしては、趣が全く違うステンドグラスがあります。<br /><br />これは、2018年にイギリス教会とエリザベス女王即位65周年を記念して作成された「女王の窓」と題されたステンドグラスで、イギリス出身の81歳の現代アーティスト「デイヴィッド・ホックニー」がiPadだけで作成したデザインだそうです。まさに「現代」ですね!<br /><br />女王の治世を讃える作品として「ホックニー」が描いたのは、青や黄色、緑、ピンク、そして赤で彩られた、「ホックニー」らしさ満載のイギリスの田園風景で、「ウェストミンスター寺院」のコメントによると、「この“窓”は、カントリーウーマンとしての女王と、田園風景に向けられた女王の悦びと思慕を表現している」そうです。ステンドグラスの真ん中に描かれているサンザシの花は、イギリスの田舎を象徴する植物だそうですよ。<br /><br />私には現代アートはよくわかりませんが…。<br />

    入場口を入るとすぐに、オーディオガイドを借りる場所がありますが、その上にゴシックの歴史ある教会のステンドグラスにしては、趣が全く違うステンドグラスがあります。

    これは、2018年にイギリス教会とエリザベス女王即位65周年を記念して作成された「女王の窓」と題されたステンドグラスで、イギリス出身の81歳の現代アーティスト「デイヴィッド・ホックニー」がiPadだけで作成したデザインだそうです。まさに「現代」ですね!

    女王の治世を讃える作品として「ホックニー」が描いたのは、青や黄色、緑、ピンク、そして赤で彩られた、「ホックニー」らしさ満載のイギリスの田園風景で、「ウェストミンスター寺院」のコメントによると、「この“窓”は、カントリーウーマンとしての女王と、田園風景に向けられた女王の悦びと思慕を表現している」そうです。ステンドグラスの真ん中に描かれているサンザシの花は、イギリスの田舎を象徴する植物だそうですよ。

    私には現代アートはよくわかりませんが…。

  • オープンすぐに入場したはずなのに、もうこの人・人・人…。ま、ロンドンで1・2を争う観光地ですから、やむを得ません。<br />そして、こんな写真が撮れるのも、「写真撮影OK」になったから。以前はダメでしたからね。<br />コロナ禍のロックダウンによる入場者減で資金が枯渇した寺院側の苦肉の策で、SNS発信による集客増を狙ったそうです。ま、今や大混雑ですが、今更写真ダメとは言えませんね。写真好きにはありがたいです!<br /><br />さ、オーディオガイド(日本語有)に従って、歩いて行きましょう。<br />ザ・ゴシックのヴォールト天井が続きますね~

    オープンすぐに入場したはずなのに、もうこの人・人・人…。ま、ロンドンで1・2を争う観光地ですから、やむを得ません。
    そして、こんな写真が撮れるのも、「写真撮影OK」になったから。以前はダメでしたからね。
    コロナ禍のロックダウンによる入場者減で資金が枯渇した寺院側の苦肉の策で、SNS発信による集客増を狙ったそうです。ま、今や大混雑ですが、今更写真ダメとは言えませんね。写真好きにはありがたいです!

    さ、オーディオガイド(日本語有)に従って、歩いて行きましょう。
    ザ・ゴシックのヴォールト天井が続きますね~

  • 立派な彫像が並ぶ側廊を歩き、1517年に完成した身廊に入ってまず最初に目に飛び込んできたのが、これ。<br />最初はとてもゴージャスで、中央付近だったので主祭壇かと思っちゃったぐらいです。

    立派な彫像が並ぶ側廊を歩き、1517年に完成した身廊に入ってまず最初に目に飛び込んできたのが、これ。
    最初はとてもゴージャスで、中央付近だったので主祭壇かと思っちゃったぐらいです。

  • これは「アイザック・ニュートン」の墓碑のモニュメントです。<br />力学の確立や微積分法を発見した方。なんて言うより、家の庭でりんごが落ちるのを見て、「万有引力の法則」のヒントを得た人と言った方が誰でもわかる(笑)。子供の時に絶対伝記を読んでますよね(笑)<br /><br />この一帯は、「科学者のコーナー」と言われ、科学技術の分野の功労者を称えるため設置されたそうで、「ニュートン」以外にも「チャールズ・ダーウィン」など著名な科学者の名前も並んでいます。<br />ま、私が一番苦手な分野の方々ですわ。

    これは「アイザック・ニュートン」の墓碑のモニュメントです。
    力学の確立や微積分法を発見した方。なんて言うより、家の庭でりんごが落ちるのを見て、「万有引力の法則」のヒントを得た人と言った方が誰でもわかる(笑)。子供の時に絶対伝記を読んでますよね(笑)

    この一帯は、「科学者のコーナー」と言われ、科学技術の分野の功労者を称えるため設置されたそうで、「ニュートン」以外にも「チャールズ・ダーウィン」など著名な科学者の名前も並んでいます。
    ま、私が一番苦手な分野の方々ですわ。

  • お墓の場所には、こうして文字が刻まれています。<br />ここの下には、「ネルソン・マンデラ」さんが眠っているようです。反アパルトヘイト運動で有名なノーベル平和賞を受賞した南アフリカの大統領だった方ですよね。(ただ、南アフリカの元大統領でヨハネスブルクに埋葬されたはずの方なのに、なぜここに刻まれているのか謎です)<br /><br />ヨーロッパの教会でいつも思うのですが、お墓の上をずかずか歩き回ってしまっていいのでしょうかね?日本のお墓では考えられませんが…。

    お墓の場所には、こうして文字が刻まれています。
    ここの下には、「ネルソン・マンデラ」さんが眠っているようです。反アパルトヘイト運動で有名なノーベル平和賞を受賞した南アフリカの大統領だった方ですよね。(ただ、南アフリカの元大統領でヨハネスブルクに埋葬されたはずの方なのに、なぜここに刻まれているのか謎です)

    ヨーロッパの教会でいつも思うのですが、お墓の上をずかずか歩き回ってしまっていいのでしょうかね?日本のお墓では考えられませんが…。

  • 「アイザック・ニュートン」の墓碑のモニュメントは潜り抜けられるのですが、その天井の装飾がとても綺麗でした。

    「アイザック・ニュートン」の墓碑のモニュメントは潜り抜けられるのですが、その天井の装飾がとても綺麗でした。

  • 「アイザック・ニュートン」の墓碑のモニュメントは潜り抜けたところは聖歌隊席「クワイヤ」があります。<br />現在のヴィクトリアン・ゴシック様式となったのは19世紀半ばで、「エドワード・ブロア」の設計によるものです。ただし、黒と白の大理石の床は17世紀のオリジナルだそうです。<br /><br />天蓋の装飾や彫刻、聖歌隊のために設けられた席やライトが厳かな雰囲気で美しいです。座席の上にはパイプオルガンのパイプが並んでいました。

    「アイザック・ニュートン」の墓碑のモニュメントは潜り抜けたところは聖歌隊席「クワイヤ」があります。
    現在のヴィクトリアン・ゴシック様式となったのは19世紀半ばで、「エドワード・ブロア」の設計によるものです。ただし、黒と白の大理石の床は17世紀のオリジナルだそうです。

    天蓋の装飾や彫刻、聖歌隊のために設けられた席やライトが厳かな雰囲気で美しいです。座席の上にはパイプオルガンのパイプが並んでいました。

  • そして、聖歌隊席の先には、1867年に「ギルバート・スコット卿」によって設計された主祭壇が燦然と輝いています。<br /><br />祭壇の前の床は1268年にはめ込まれたもので、現在に残る貴重なものだそうです。プレーンな大理石地に色大理石の小片を象眼細工のように組み合わせることでできるデザインはコスマーティ技法と呼ばれ、その最高傑作ともいわれています。

    そして、聖歌隊席の先には、1867年に「ギルバート・スコット卿」によって設計された主祭壇が燦然と輝いています。

    祭壇の前の床は1268年にはめ込まれたもので、現在に残る貴重なものだそうです。プレーンな大理石地に色大理石の小片を象眼細工のように組み合わせることでできるデザインはコスマーティ技法と呼ばれ、その最高傑作ともいわれています。

  • 「ウェストミンスター寺院」で最も神聖で重要な場所で、戴冠式の時には床の中央に描かれた円の上に、「戴冠の椅子」が置かれるそうです。<br />君主しかこの円に触れることはできないそうです。<br /><br />1066年にイングランドを征服した「ウィリアム1世」が戴冠式を行って以来、現在の「チャールズ国王」に至るまで、幽閉中のロンドン塔で12歳の時に暗殺された「エドワード5世」と「王冠を懸けた恋」で有名な「エドワード8世」以外の全ての君主がココで戴冠しているそうです。

    「ウェストミンスター寺院」で最も神聖で重要な場所で、戴冠式の時には床の中央に描かれた円の上に、「戴冠の椅子」が置かれるそうです。
    君主しかこの円に触れることはできないそうです。

    1066年にイングランドを征服した「ウィリアム1世」が戴冠式を行って以来、現在の「チャールズ国王」に至るまで、幽閉中のロンドン塔で12歳の時に暗殺された「エドワード5世」と「王冠を懸けた恋」で有名な「エドワード8世」以外の全ての君主がココで戴冠しているそうです。

  • 主祭壇から(北側)左側に出て時計回りに回って行きます。<br /><br />まずすぐに古びた木製の階段があります。この階段を上がったところに、「エドワード懺悔王」の廟があり、一般人は立ち入ることができません。そこは「ウェストミンスター寺院」の中心部である聖域なのです。<br />「エドワード懺悔王」を取り巻くように、王や王妃の棺が並んでいますが、聖人となった「エドワード懺悔王」の助力により、天に昇ることができると考えていたからだそうです。<br />「懺悔王」とは、カトリック教会において迫害に屈せず信仰を守った者に与えられる称号の一つだそうです。

    主祭壇から(北側)左側に出て時計回りに回って行きます。

    まずすぐに古びた木製の階段があります。この階段を上がったところに、「エドワード懺悔王」の廟があり、一般人は立ち入ることができません。そこは「ウェストミンスター寺院」の中心部である聖域なのです。
    「エドワード懺悔王」を取り巻くように、王や王妃の棺が並んでいますが、聖人となった「エドワード懺悔王」の助力により、天に昇ることができると考えていたからだそうです。
    「懺悔王」とは、カトリック教会において迫害に屈せず信仰を守った者に与えられる称号の一つだそうです。

  • これは「ヘンリー3世」のお墓です。<br /><br />1161年に聖人に列せられた「エドワード懺悔王」を深く信仰していた「ヘンリー3世」は、11世紀に「エドワード懺悔王」が建設した「ウエストミンスター寺院」の原型である修道院を、王の隣で永遠の眠りにつきたいとゴシック様式で再建して、現在の姿の基礎を築きました。再建後「エドワード懺悔王」の亡骸を荘厳な聖堂に移動し、1272年に「ヘンリー3世」自身も望み通りその近くに埋葬され、息子の「エドワード1世」が父のためにこのお墓を建てたそうです。

    これは「ヘンリー3世」のお墓です。

    1161年に聖人に列せられた「エドワード懺悔王」を深く信仰していた「ヘンリー3世」は、11世紀に「エドワード懺悔王」が建設した「ウエストミンスター寺院」の原型である修道院を、王の隣で永遠の眠りにつきたいとゴシック様式で再建して、現在の姿の基礎を築きました。再建後「エドワード懺悔王」の亡骸を荘厳な聖堂に移動し、1272年に「ヘンリー3世」自身も望み通りその近くに埋葬され、息子の「エドワード1世」が父のためにこのお墓を建てたそうです。

  • 「エドワード懺悔王」の廟の横をさらに進んで「聖母礼拝堂(Lady Chapel)」の北側廊に行くと、1483年頃にロンドン塔で暗殺されたと言われる、12歳と10歳の「エドワード5世」兄弟の廟があります。1674年に彼らと思われる遺骨が発見され埋葬されました(中央奥の石の棺)。<br /><br />手前の2つは「ジェームズ1世」の早逝した娘たちだそうです。幼子たちの廟ですね。

    「エドワード懺悔王」の廟の横をさらに進んで「聖母礼拝堂(Lady Chapel)」の北側廊に行くと、1483年頃にロンドン塔で暗殺されたと言われる、12歳と10歳の「エドワード5世」兄弟の廟があります。1674年に彼らと思われる遺骨が発見され埋葬されました(中央奥の石の棺)。

    手前の2つは「ジェームズ1世」の早逝した娘たちだそうです。幼子たちの廟ですね。

  • 「聖母礼拝堂(Lady Chapel)」北側廊には「エリザベス1世(在位1558-1603)」と「メアリー1世(在位1553-58)」のお墓もあります。歴史好きには有名な「ヘンリー8世」の異母姉妹ですね。<br /><br />「メアリー1世」はこの場所に、「エリザベス1世」は「ヘンリー7世」の近くに埋葬されましたが、1606年に「ジェームズ1世」がエリザベスの棺をメアリーの棺の上に置くよう指示し、華やかな墓碑のモニュメントも制作させたそうです。<br />今は上下一体となって葬られていて、そこにはラテン語で「王座においても墓の中でもパートナーである我々エリザベスとメアリー姉妹は復活を願う」と記されています。<br /><br />でも…「エリザベス1世」は、異母姉とはいえ自分をロンドン塔に幽閉した人と一緒に眠るのをどう思っているんでしょうか?

    「聖母礼拝堂(Lady Chapel)」北側廊には「エリザベス1世(在位1558-1603)」と「メアリー1世(在位1553-58)」のお墓もあります。歴史好きには有名な「ヘンリー8世」の異母姉妹ですね。

    「メアリー1世」はこの場所に、「エリザベス1世」は「ヘンリー7世」の近くに埋葬されましたが、1606年に「ジェームズ1世」がエリザベスの棺をメアリーの棺の上に置くよう指示し、華やかな墓碑のモニュメントも制作させたそうです。
    今は上下一体となって葬られていて、そこにはラテン語で「王座においても墓の中でもパートナーである我々エリザベスとメアリー姉妹は復活を願う」と記されています。

    でも…「エリザベス1世」は、異母姉とはいえ自分をロンドン塔に幽閉した人と一緒に眠るのをどう思っているんでしょうか?

  • そして、ここが「ウエストミンスター寺院」で最も美しい場所とも言われている「聖母礼拝堂(Lady Chapel)」です。ちょうど東の端にあたります。<br /><br />聖母マリアに捧げられたこの礼拝堂は、16世紀、チューダー朝の「ヘンリー7世」が同家専用の礼拝堂として建築を開始したもので、イギリス中世建築の究極の傑作とされています。<br />両脇を飾る柱頭の上の色とりどりの紋章旗がとても印象的ですが、これは18世紀からここで会合していた「バース騎士団」の騎士に対応しているそうです。

    そして、ここが「ウエストミンスター寺院」で最も美しい場所とも言われている「聖母礼拝堂(Lady Chapel)」です。ちょうど東の端にあたります。

    聖母マリアに捧げられたこの礼拝堂は、16世紀、チューダー朝の「ヘンリー7世」が同家専用の礼拝堂として建築を開始したもので、イギリス中世建築の究極の傑作とされています。
    両脇を飾る柱頭の上の色とりどりの紋章旗がとても印象的ですが、これは18世紀からここで会合していた「バース騎士団」の騎士に対応しているそうです。

  • 天井は、まるでレース編みのテーブルクロスを広げたような、美しいファン・ヴォールトで、そのかなめには金色のペンダントが下がっています。<br />本当に美しくて、しばらく口をポカーンと開けて見とれてしまいます。

    天井は、まるでレース編みのテーブルクロスを広げたような、美しいファン・ヴォールトで、そのかなめには金色のペンダントが下がっています。
    本当に美しくて、しばらく口をポカーンと開けて見とれてしまいます。

  • 礼拝堂の周りには100体以上の聖人像があります。<br />もちろんステンドグラスも綺麗なのですが、このステンドグラスは王政復古期に破壊されたためオリジナルではなく、これらは20世紀に設置されたものだそうです。

    礼拝堂の周りには100体以上の聖人像があります。
    もちろんステンドグラスも綺麗なのですが、このステンドグラスは王政復古期に破壊されたためオリジナルではなく、これらは20世紀に設置されたものだそうです。

  • そしてこれが、「聖母礼拝堂」の祭壇です。後方にある鉄柵の中に、チューダー朝の創始者であり、この礼拝堂を作った「ヘンリー7世」と「王妃エリザベス・オブ・ヨーク」夫妻のモニュメントが設置されています。<br /><br />ここにはチューダー朝とステュアート朝の君主や早逝した王子・王女など、20名以上が埋葬されていますが、「ヘンリー8世」のみこのチャペルに埋葬されていません。離婚のために英国国教会を樹立し、カトリック系修道院の解散令を発布した「ヘンリー8世」は、「ウェストミンスター寺院」への埋葬を許されなかったのだそうです。

    そしてこれが、「聖母礼拝堂」の祭壇です。後方にある鉄柵の中に、チューダー朝の創始者であり、この礼拝堂を作った「ヘンリー7世」と「王妃エリザベス・オブ・ヨーク」夫妻のモニュメントが設置されています。

    ここにはチューダー朝とステュアート朝の君主や早逝した王子・王女など、20名以上が埋葬されていますが、「ヘンリー8世」のみこのチャペルに埋葬されていません。離婚のために英国国教会を樹立し、カトリック系修道院の解散令を発布した「ヘンリー8世」は、「ウェストミンスター寺院」への埋葬を許されなかったのだそうです。

  • 「聖母礼拝堂」の南側には、エリザベス暗殺計画に加わったとして処刑された、スコットランド女王「メアリー・ステュアート」の墓があります。<br />メアリーの息子であるスコットランド王「ジェームズ6世」が、エリザベスの死後、正当な王位継承者として「ジェーズム1世」の名でイングランド国王となったことで、メアリーの亡骸は「ウエストミンスター寺院」に運ばれ、エリザベス1世の墓碑以上に高い位置に、より精巧に造らせたといわれています。<br /><br />ちなみにその手前のお墓は、ヘンリー7世(エリザベスの祖父)の母「レディー・マーガレット・ボーフォート」のもので、その肖像はフィレンツェの彫刻家「ピエトロ・トリジャーノ」による美しく繊細なものとなっています。

    「聖母礼拝堂」の南側には、エリザベス暗殺計画に加わったとして処刑された、スコットランド女王「メアリー・ステュアート」の墓があります。
    メアリーの息子であるスコットランド王「ジェームズ6世」が、エリザベスの死後、正当な王位継承者として「ジェーズム1世」の名でイングランド国王となったことで、メアリーの亡骸は「ウエストミンスター寺院」に運ばれ、エリザベス1世の墓碑以上に高い位置に、より精巧に造らせたといわれています。

    ちなみにその手前のお墓は、ヘンリー7世(エリザベスの祖父)の母「レディー・マーガレット・ボーフォート」のもので、その肖像はフィレンツェの彫刻家「ピエトロ・トリジャーノ」による美しく繊細なものとなっています。

  • メアリーのお墓に施された装飾が象徴しているのは、メアリーが主張していた3つの王位だそうで、スコットランド国花のアザミとスコットランドライオンはスコットランドの王位を、ユリ紋章はフランスの王位を象徴し、墓碑銘には「メアリーがイングランド女王になるべきであった」と記されています。

    メアリーのお墓に施された装飾が象徴しているのは、メアリーが主張していた3つの王位だそうで、スコットランド国花のアザミとスコットランドライオンはスコットランドの王位を、ユリ紋章はフランスの王位を象徴し、墓碑銘には「メアリーがイングランド女王になるべきであった」と記されています。

  • お墓の上のアーチ状の天井に施されたフラワー装飾が、「ジェームズ1世」の母への悲痛な祈りを表現しているようだとも言われています。<br /><br />「エリザベス」は王位継承者を主張する「メアリー」に困惑していましたが、「メアリー」が王位継承権を放棄することは望んでも命まで望んだわけではなく、一国の女王であった者を裁き、処刑するのを終始ためらいましたが、動かぬ証拠が明らかにされ、ついに署名したといわれています。血のつながる二人なのに…王位継承問題はむごく怖いですね…。

    お墓の上のアーチ状の天井に施されたフラワー装飾が、「ジェームズ1世」の母への悲痛な祈りを表現しているようだとも言われています。

    「エリザベス」は王位継承者を主張する「メアリー」に困惑していましたが、「メアリー」が王位継承権を放棄することは望んでも命まで望んだわけではなく、一国の女王であった者を裁き、処刑するのを終始ためらいましたが、動かぬ証拠が明らかにされ、ついに署名したといわれています。血のつながる二人なのに…王位継承問題はむごく怖いですね…。

  • 同じく南側にある「エドワード3世」のお墓です。<br /><br />「エドワード3世」は1327年に15歳で戴冠し、50年間も統治した王です。<br />墓の周りには紋章を付けた王の侍従の像が12体並んでいるそうで、「エドワード3世」の長男「エドワード黒太子」の像もあるとか。<br />彫像の顔はデスマスクから作成されたそうですが、高い位置にあるので見えません。棺横に置かれた説明プレートの写真で見るのみです。<br />

    同じく南側にある「エドワード3世」のお墓です。

    「エドワード3世」は1327年に15歳で戴冠し、50年間も統治した王です。
    墓の周りには紋章を付けた王の侍従の像が12体並んでいるそうで、「エドワード3世」の長男「エドワード黒太子」の像もあるとか。
    彫像の顔はデスマスクから作成されたそうですが、高い位置にあるので見えません。棺横に置かれた説明プレートの写真で見るのみです。

  • 南周歩廊を小さな礼拝堂をいくつか見ながら進んでいくと、南翼廊に出ます。<br />そこは「詩人コーナー」と言われるところで、有名な文学者のお墓や記念碑が並んでいます。<br />1400年に「カンタベリー物語」の著者「ジェフリー・チョーサー」が南翼廊に埋葬されましたが、以降、多くの詩人、作家、芸術家が「チョーサー」の近くに埋葬を希望するようになったそうです。<br /><br />「チャールズ・ディケンズ」、「ウィリアム・シェイクスピア」、「ルイス・キャロル」、「ブロンテ姉妹」など、100人以上の詩人や作家がここに埋葬されているそうです。ちなみに、俳優の「ローレンス・オリヴィエ」や作曲家の「ヘンデル」なども埋葬されているそうですよ。

    南周歩廊を小さな礼拝堂をいくつか見ながら進んでいくと、南翼廊に出ます。
    そこは「詩人コーナー」と言われるところで、有名な文学者のお墓や記念碑が並んでいます。
    1400年に「カンタベリー物語」の著者「ジェフリー・チョーサー」が南翼廊に埋葬されましたが、以降、多くの詩人、作家、芸術家が「チョーサー」の近くに埋葬を希望するようになったそうです。

    「チャールズ・ディケンズ」、「ウィリアム・シェイクスピア」、「ルイス・キャロル」、「ブロンテ姉妹」など、100人以上の詩人や作家がここに埋葬されているそうです。ちなみに、俳優の「ローレンス・オリヴィエ」や作曲家の「ヘンデル」なども埋葬されているそうですよ。

  • この「詩人のコーナー」にはベンチが置かれていて、休憩することができます。<br />私たちも入場してから1時間ほど経っていましたので、翼廊の美しいバラ窓とステンドグラスを見ながら、小休憩です。

    この「詩人のコーナー」にはベンチが置かれていて、休憩することができます。
    私たちも入場してから1時間ほど経っていましたので、翼廊の美しいバラ窓とステンドグラスを見ながら、小休憩です。

  • 休憩後は中庭の見える回廊「クロイスター」に進みます。<br /><br />とすぐに回廊の廊下に設置されていた格子の装飾に目が行ってしまいました。<br />可愛いデザインです。

    休憩後は中庭の見える回廊「クロイスター」に進みます。

    とすぐに回廊の廊下に設置されていた格子の装飾に目が行ってしまいました。
    可愛いデザインです。

  • 「クロイスター」は、「ウエストミンスター寺院」の前に建てられていたベネディクト会の修道院だった頃の名残でもあるそうですが、なんだか中世の僧たちが出てきそうじゃないですか?<br /><br />中央の井戸?には「1783」と書かれています。アメリカがイギリスから独立した年ですね。

    「クロイスター」は、「ウエストミンスター寺院」の前に建てられていたベネディクト会の修道院だった頃の名残でもあるそうですが、なんだか中世の僧たちが出てきそうじゃないですか?

    中央の井戸?には「1783」と書かれています。アメリカがイギリスから独立した年ですね。

  • 回廊から中庭越しに見る「ウエストミンスター寺院」も絶景ですね。<br />回廊の向こうには「ウエストミンスター宮殿」の塔も見えています。<br />電線とか、高いビルとかが見えないので、なんか中世にタイムスリップしたような気がします。

    回廊から中庭越しに見る「ウエストミンスター寺院」も絶景ですね。
    回廊の向こうには「ウエストミンスター宮殿」の塔も見えています。
    電線とか、高いビルとかが見えないので、なんか中世にタイムスリップしたような気がします。

  • この回廊は13世紀から14世紀にかけて造られたもので、「ベネディクト修道会」の修道士たちが祈り、瞑想、運動、休息に使用したほか、「ウェストミンスター寺院」を構成するさまざまな修道院の建物間を移動する際にも使われていたそうです。

    この回廊は13世紀から14世紀にかけて造られたもので、「ベネディクト修道会」の修道士たちが祈り、瞑想、運動、休息に使用したほか、「ウェストミンスター寺院」を構成するさまざまな修道院の建物間を移動する際にも使われていたそうです。

  • 回廊の途中東側に入ると八角形の部屋「チャプターハウス」があります。<br />東回廊に位置するこの美しい部屋は、修道士と修道院長がその日の仕事を話し合ったり、「聖ベネディクトの規則」を読んだり、祈ったりするための集会所として使われたところです。また、13世紀に王の大評議会が開かれた場所でもあり、「ウェストミンスター寺院」のこの場所でイギリスの議会主義が始まったそうです。

    回廊の途中東側に入ると八角形の部屋「チャプターハウス」があります。
    東回廊に位置するこの美しい部屋は、修道士と修道院長がその日の仕事を話し合ったり、「聖ベネディクトの規則」を読んだり、祈ったりするための集会所として使われたところです。また、13世紀に王の大評議会が開かれた場所でもあり、「ウェストミンスター寺院」のこの場所でイギリスの議会主義が始まったそうです。

  • 繊細な彫刻で飾られたアーチ型の天井に向かって、建物の中心から柱が立ち上がり、扇形に広がる柱の造形は、キリストの系図を描いた「エッサイの木」をイメージしているとか。<br />この美しい八角形建築は、建築好きには必見です。<br /><br />

    繊細な彫刻で飾られたアーチ型の天井に向かって、建物の中心から柱が立ち上がり、扇形に広がる柱の造形は、キリストの系図を描いた「エッサイの木」をイメージしているとか。
    この美しい八角形建築は、建築好きには必見です。

  • 「チャプターハウス」にはとても古い壁画もあるのですが、これは黙示録の場面を描いたものだそうです。<br />このほか、イギリス最古の扉と称される木製の扉もあるそうなのですが、どこにあるのかわかりませんでした。

    「チャプターハウス」にはとても古い壁画もあるのですが、これは黙示録の場面を描いたものだそうです。
    このほか、イギリス最古の扉と称される木製の扉もあるそうなのですが、どこにあるのかわかりませんでした。

  • 「チャプターハウス」の後は身廊に戻り、見学コースとしては本当は一番最初に見るべきだった「無名戦士の墓」へ。<br />科学者のコーナーの「ニュートン」の墓碑があまりに立派で、そちらに吸い寄せられて見落としていたのです。<br />戦士の皆様申し訳ありません!<br /><br />ここは、第一次世界大戦後の1920年に戦争で命を落とした兵士に、追悼と敬意を捧げるためにつくられたお墓で、「ウェストミンスター寺院」の床石に埋め込まれた墓碑の中でも上を歩くことが許されないただ一つのです。

    「チャプターハウス」の後は身廊に戻り、見学コースとしては本当は一番最初に見るべきだった「無名戦士の墓」へ。
    科学者のコーナーの「ニュートン」の墓碑があまりに立派で、そちらに吸い寄せられて見落としていたのです。
    戦士の皆様申し訳ありません!

    ここは、第一次世界大戦後の1920年に戦争で命を落とした兵士に、追悼と敬意を捧げるためにつくられたお墓で、「ウェストミンスター寺院」の床石に埋め込まれた墓碑の中でも上を歩くことが許されないただ一つのです。

  • そして、最後に見たのが戴冠式で君主が座る椅子「戴冠式の椅子」です。<br />1296年に「エドワード1世」が、戦利品であるスコーン・ストーン(中世にスコットランド人が王の戴冠式に使った岩)を置くために、名工として知られる職人の「ウォルター・オブ・ダラム」に作らせたもので、背もたれの高いゴシック様式のこの肘掛け椅子は、この国で製作者の分かる最も古い家具と言われています。<br /><br />「エドワード1世」の息子「エドワード2世」の戴冠式(1308年)以降の全ての戴冠式で使用されているそうで、昨年、「チャールズ国王」が戴冠式で座られていたのもこの椅子です。<br />ちなみに、17世紀に木製の座面が増設されるまで、王たちはスクーンの石に直接腰を下ろしていたそうです。<br /><br />さて、「ウエストミンスター寺院」の見学はこれにて終了。<br />この後、「ウエストミンスター・ピア」から水上バスで「グリニッジ」に向かいます。その様子は【後編】に続きますので、よろしければお付き合いくださいませ。<br /><br />

    そして、最後に見たのが戴冠式で君主が座る椅子「戴冠式の椅子」です。
    1296年に「エドワード1世」が、戦利品であるスコーン・ストーン(中世にスコットランド人が王の戴冠式に使った岩)を置くために、名工として知られる職人の「ウォルター・オブ・ダラム」に作らせたもので、背もたれの高いゴシック様式のこの肘掛け椅子は、この国で製作者の分かる最も古い家具と言われています。

    「エドワード1世」の息子「エドワード2世」の戴冠式(1308年)以降の全ての戴冠式で使用されているそうで、昨年、「チャールズ国王」が戴冠式で座られていたのもこの椅子です。
    ちなみに、17世紀に木製の座面が増設されるまで、王たちはスクーンの石に直接腰を下ろしていたそうです。

    さて、「ウエストミンスター寺院」の見学はこれにて終了。
    この後、「ウエストミンスター・ピア」から水上バスで「グリニッジ」に向かいます。その様子は【後編】に続きますので、よろしければお付き合いくださいませ。

9いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

mirilinさんの関連旅行記

mirilinさんの旅行記一覧

この旅行で行ったスポット

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

イギリスで使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
イギリス最安 277円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

イギリスの料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

この旅行記の地図

拡大する

PAGE TOP