2024/03/27 - 2024/03/27
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ワンダラーさん
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2024年3月、昨年2023年は雪崩予防で運休になってしまった只見線の雪景色を求めてリベンジの旅。
JR線完乗を目指して乗って以来、通して乗るのは30年ぶりくらいのノスタルジックな一日鉄道旅行。
東京からだと、普通の旅行客であれば途中で一泊くらいはするが、青春18きっぷを、一枚で5枚分の元を取ってしまおうという、年金生活者の欲張りプラン。
通常切符だと買い方にもよるが、因みに只見駅で切ると、池袋~会津若松~只見が372キロで6,600円と、只見~小出~池袋が276.3キロで5,170円で、合計648.3キロ11,770円で、青春18きっぷ12,050円は一枚でほぼ元が取れる。
晴れた日でないと、雪景色もくっきり見られないので様子見をしていたら、
3月も残り僅かで、果して雪はまだあるのか? 無事に帰宅できるのか?
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
青春18きっぷの入鋏は、最初に乗る池袋駅だが有人改札口に係員がいない。
何とボタンを押さないと出て来てくれないという信じられない省力化。
池袋5:54発埼京線は、既に通勤客が多い。
赤羽6:08着で、6:18発の上野・東京ラインに乗る。
大宮の先まで家並みがつづき、畑が見え始めて、やっと旅の気分になる。
埼玉県を縦断し、利根川の橋梁を渡ると茨城県で、雪に覆われた日光連山が手招きしてくれているよう。 -
宇都宮7:51着、黒磯行に乗り換え8:02発、まだ通勤、通学客が多い。
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黒磯8:58着、新白河行に乗り換え9:08発、だんだんと旅の気分が高まる。
高原山から那須連峰につづく稜線は新雪に覆われている。 -
黒磯9:32着、新白河行に乗り換え9:08発、
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新白河9:32着、郡山行に乗り換え9:52発で、すぐに郡山10:31着
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郡山で、磐越西線会津若松行に乗り換え11:15発、郡山盆地を西に進む。
最初の通ったころは「岩代熱海」と優雅に呼ばれていたが、金粉まみれの「磐梯熱海」という地名に変わってしまった温泉の駅を通って脊梁山脈を越え始める。 -
やがて列車は峠を越えて猪苗代湖畔を通る。
北には新雪に輝く会津磐梯山の雄姿を望む。しかし山腹は人工雪のスキー場以外は雪が少なく、もう春だ。 -
会津若松駅13:05着。
会津盆地の中心都市、会津若松駅では、言わずと知れた白虎隊の像がお出迎え。
今どき駅ビルがない駅も珍しく感じる。 -
会津若松駅では、改札口から一番奥の辺鄙なホームを、会津線会津田島方面行きと共用している。乗車客の少なさを象徴している。
会津若松駅を起点とする只見線は、上越線の小出駅まで 135.2 km(営業キロ)あり、本日乗車の下り直通列車では、4時間42分も要する。表定速度は28.77キロと、30キロを下回る遅さ。
どれほど遅いかというと、会津若松駅を9:48発の磐越西線だと、新津駅乗換で上越線の小出駅に14:24に着くので、192.5キロと遠回りしても前述の只見線よりも早いことになる。 -
本日の目的の只見線小出行に乗り換え13:05発。
列車はディーゼル車の2両編成、私共の年代は「気動車」と呼ぶ方が懐かしい非電化路線。
先頭車は古い塗色のキハ110系、後は新しい観光路線塗分けがヴィヴィッドなE120系とチグハグ。
観光パンフレットで使われる新しいE120系で揃えれば良いのだが、大赤字路線ではそうもいかないのであろう。 -
西若松で旧国鉄から三セク化された会津鉄道会津線を分け、会津坂下駅まで平坦な会津盆地をU字形に進む。
1926年(大正15年)に最初に開業した21.6キロの区間。この辺りはバスの方が便利。
地元民とアジア系も含む観光客で、座席はほぼ満杯。
一部は乗り鉄で、例えば山形県から名古屋に帰省する途上とか、川口市から私と同じく只見線周遊とか。 -
会津坂下駅13:47発からは、尾瀬ヶ原などを水源とする只見川(阿賀野川の支流)の谷を進む。
しかし谷底ではなく、結構高い山腹に線路がある。
これは只見川本流にダムが続くためで、ダムの手前が高く、ダムを過ぎるとダム湖の水面が近くなる。
只見線の景色の特色は、この只見川本流を何度も渡る橋梁にある。
写真は、最初のビュースポット「滝谷川橋梁」上から下流の眺望。
列車はスピードを遅く徐行運転で、写真撮影に便宜を図っているので、観光客に喜ばれる。(地元民にとっては、とっとと走って欲しいことであろうが) -
会津桧原駅14:21発を過ぎると、ビュースポット「第一只見川橋梁」から上流の眺望。雪解けで湖面は緑色で満水。
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会津西方駅14:25発を過ぎると、ビュースポット「第二只見川橋梁」を渡り、写真は上流の眺望だが、まだ山々は低いし雪がない。
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会津宮下駅14:30発になると、ホームに残雪が見えて来た。家々の北側にも、雪下ろしした雪が残り、雪国の生活の大変さが感じられる。
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早戸駅の手間で、第三只見川橋梁を渡ると、山々に残雪が出てくる。
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観光写真で著名なダム湖に面した大志集落を過ぎると、湖畔の会津川口駅で大休止になる。14:58着で15:29発と31分間も停車。
会津川口は、奥会津の中心集落で、駅には売店もあって、土産や記念グッズも売っている。大切なのは食料で、この先終点まで売店はないので、雪崩で停まってしまうリスクも考えて、夕食や非常食など仕込む。 -
これが只の目玉とも言える、目立つ塗分けのE120系ディーゼルカー。
扉を黄色に塗ったのが、チャームポイント。
この先は、1963年(昭和38年)に 会津川口駅 - 只見駅間(27.6キロ)が国鉄によって延伸開業された区間に入る。日本が輝かしかった高度成長期の賜物か。 -
本名(ほんな)駅13:35発を出ると、ビュースポット「第六只見川橋梁」を渡る。
この第六只見川橋梁は2011年7月に発生した新潟・福島豪雨により流失して、復旧された橋梁の一つ。
只見川本流の本名ダム(1954年(昭和29年)に竣工)からは余剰な雪解け水が放流されて、直ぐ下の上田ダム湖面に落ちている。右側は東北電力本名発電所。
正に水力資源を100%利用している感だが、右岸のカルデラ湖の沼沢沼には1952年の完成時に有名になった日本初の揚水式発電所も設けれ、夜間の余剰電力を使って宮下ダム湖から沼沢沼に揚水し、電力ピーク使用時に発電というサイクルで、水力資源を何と100%超利用している。 -
15:45着の会津越川駅の手前から線路わきの雪が増えてくる。
標高が上がったことと、谷が狭く森も増えて日照が少なくなったせいであろう。 -
会津蒲生駅を過ぎると、左岸に大きな支流叶津川があり「叶津川橋梁」を渡る。
この支流叶津川の奥は八十里越えの峠で、国道289号線の未開通区間のトンネル工事が進められている。
このトンネルが開通すると、現行の六十里越えの峠が冬季不通になる積雪期も、新潟県との交通が確保されるので、只見線の重要度が下がる。
大赤字の只見線としては、存続可否の正念場になるであろう。
道路開通までに只見線乗車の観光客が増えないと、廃止の憂き目になりがち。 -
ようやく16:21に只見駅に到着。10分停車で16:31発。
只見線で最後に1971年(昭和46年)になって開業した 只見駅 - 大白川駅間(20.8 キロ)の延伸区間に入る。運転も、会津若松駅 - 只見駅間の仙台総合指令室から、只見駅 - 小出駅間の新潟総合指令室に変わる。
この先、福島県/新潟県の県境を渡る地元客はなく、アジア系を含む観光客もほとんど下車して、カメラを構えた乗り鉄関係の客が目立つ。
この延伸区間には、電源開発株式会社が会津川口駅から田子倉ダム建設地点まで35.0キロの専用鉄道を建設し、1956年(昭和31年)に開通させた区間の一部が使われた。
田子倉ダムに続きさらに上流には奥只見ダム・黒又川第一ダムも建設され、国道整備が不十分な時代だったので、巨大ダム建設の資材運搬には鉄道が欠かせなかったとされる。 -
六十里越えの峠部分は、豪雪地帯なので、スノーシェッドやトンネルが続く。
田子倉トンネル3,712m、六十里越トンネル6,359mを抜けると、新潟県になる。
この区間は、今年初めてワンマン運行に変わった区間。長大トンネル内で火災事故など発生した場合に、運転手一人で消火や避難誘導ができるものか心配だが、本日は何故か車掌も添乗していたので一安心。 -
六十里越の新潟県側は、福島県側に対して雪の量が増える。北西季節風が山を越える際に、風上側にドカ雪が降るのであろう。
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六十里越の新潟県側の無人に近い区間を通過して、大白川駅に17:04着。
ここからは、破間川(信濃川・魚野川支流)谷筋に沿って小出に下って行く。 -
やがて、越後駒ケ岳2,003mを主峰とする上越国境の山なみが見えてくると、魚沼の盆地に入る。
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17:47只見線の終点で上越線との乗り換え駅の小出駅着、いや~長かった。
これから乗る方にアドバイス
雪崩など不測の事故停車に備え、防寒着や非常食、飲料は必携。最悪、暖房が切れた車中で一晩明かすくらいの覚悟で。
私は、アルミ蒸着のレスキューシートを2枚(カイロなどもあれば安心)。
12月~2月は日没が早く、新潟県部分は山間だし暗くなろう。 -
小出駅は、魚野川沿いにあり、河岸段丘上の市街地とは離れた寂しい駅。
緑の窓口も廃止された無人駅。
駅前は、小さなビジネスホテルが一軒と、地酒屋が二軒くらいで、コンビニもない。
飲食店はおろか、立ち食いそば屋もないので、食事を当てにしないこと。
上越線上り列車は、3月末までのスキー期間や週末など不定期で水上行になる越後中里行。新潟県と群馬県との県境越えの旅客は少ないようで、本日は良かった。
小出18:31発 19:59水上着(中里から水上は不定期)
水上20:16発 21.09新前橋着
新前橋21:14発 21:24高崎着
高崎21:30発 23:06赤羽着の予定が、尾久駅で信号電源故障で1時間停車
西武池袋線は、終電の1本手前になってしまった。やはり非常食や水は必携。
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