バルト２国とポーランドを往くおじさん一人旅１６日間　その９　ヴロツワフへ移動し旧市街と小人を楽しむ

2023/07/09 - 2023/07/24

夏のバルト２国とポーランドをおじさんが一人で廻りました。
本当は爺さんですが、それでは色気がないのでおじさんで通します。
いつもは「おか」と夫婦旅を楽しむのですが、日程が困難なため久しぶりの一人旅です。
そもそも、久しぶりの海外旅です。
それとバルト３国が普通ですが、エストニアは以前廻ったので今回はラトビアとリトアニアだけ廻ります。
それでバルト２国です。
廻った三つの国はそれぞれロシアやナチスに占領された暗い過去を持つ国です。
その歴史をどう捉えているのでしょうか？
今回のウクライナ侵略をどうとらえているのでしょうか？
想定外の事もいく度となく起こりましたが、天気にも恵まれて何とか楽しく廻れました。

１０日目はヴロツワフに移動して、旧市街めぐりと小人捜しを楽しみます。
旧市街広場や塩の広場のカラフルな街並みがとてもきれいでした。
小人探しも面白く充実した一日となりました。


◇ 7/9　 羽田22：50発　ＪＡＬ47便でヘルシンキへ
◇ 7/10 ヘルシンキ8：05発ＡＹ1071便でリガへ　リガ市内廻りリガ泊
◇ 7/11 リガ市内廻り後　バスにてシャウレイへ　　　　　 シャウレイ泊
◇ 7/12 バスにてカウナスへ　杉原千畝記念館訪問とカウナス市内廻り　　　　　 カウナス泊
◇ 7/13 列車にてヴィリニュスへ　ヴィリニュス市内廻り ヴィリニュス泊
◇ 7/14 トラカイ城へ日帰り　ヴィリニュス市内廻り ヴィリニュス泊
◇ 7/15 ポーランド航空にてクラクフへ　　　　　　 　　　　クラクフ泊
◇ 7/16 アウシュヴィッツ博物館　クラクフ市内廻り クラクフ泊
◇ 7/17 クラクフ市内廻り　　　　　　　　　　　　　　　　 クラクフ泊
◆ 7/18 列車にてヴァロツワフへ　ヴァロツワフ市内廻り ヴァロツワフ泊
◇ 7/19 平和教会を訪ねる　列車にてポズナンへ ポズナン泊
◇ 7/20 ポズナン市内廻り　列車にてワルシャワへ ワルシャワ泊
◇ 7/21 ワルシャワ市内廻り　　　　　　　　　　　　　　 ワルシャワ泊
◇ 7/22 ショパン生家を訪ねる　　　　　　　　　　　　　 ワルシャワ泊
◇ 7/23 ワルシャワ市内廻り後　カタール航空QR260便で帰国へ　 機内泊
◇ 7/24 カタール航空QR806便で成田へ

エリア ブロツラフ(ポーランド)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩
• 航空会社: フィンランド航空 JAL LOTポーランド航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝一でヴァロツワフへ移動です。
クラクフ８：１８発で到着が１１：２３分。３時間の列車旅です。

ヴァロツワフは６世紀にはすでに記録が残る古くからの街で、ドワーフつまり妖精または小人が街中に住んでいると言うメルヘンチックな所です。
彼らを探すのも楽しみのひとつです。

クラクフ本駅 (クラクフ中央駅) 駅

車内はコンパートメント式です。

ヴァロツワフ駅構内。
店や飲食店が並んで居て多くの人であふれています。

ヴロツワフ本駅 駅

構内にある切符売り場。
明日の切符を購入しておきます。
１０人ほど並んで居て３０分待ちました。
皆さん窓口に行ってから列車の時間や席を考えて購入するのでとても時間がかかります。

ホテルに荷物を預けて早速街歩きです。
旧市街に近づいて来ました。
街並みがそれらしくなってきました。

いきなり現れました。
ＮＯ40，パパドワーフ。
ドワーフは言いにくいので小人と呼びます。小人のパパ。
２００１年から住み始めた彼がこの街の小人の始まりです。
ＮＯはツーリストインフォメーションで販売している小人地図に載っているＮＯです。
６０人ほど紹介されています。

Pasibus StacjaswidnIcka アメリカ料理

ヴァロツワフの街にはたくさんの小人があちこちにいます。
現在４００人ほど住んでいるそうです。更に増加中だそうです。
大きさは２０ｃｍ位でかわいい大きさです。
みんな名前が付いています。
それぞれ性格や仕事、考え方など人間と同様に色々違います。
彼はＮＯ４４ソレダリク。
政治的発言を積極的に行い、労働者の為に戦っています。

ＮＯ３９プログラマー。
彼はみんなのために役立つプログラムを書いています。
ヴァロツワフはＩＴ産業が盛んな街なのです。

ＮＯ３８シーシュポス。
シーシュポスの神話に基づいた小人。
あまり頭が良くない彼らは、広場の隅でビー玉を動かそうとしますが、残念なことに一人が押すともう一人が反対側から押してしまいます。

神話と言うのは、シーシュポスは神に大岩を山の頂上に押し上げる罰を受ける。
ガンバって頂上に押し上げると岩は下まで転がり落ちる。
なんど押し上げても同じ結果になる。
不条理を表わすギリシャ神話。カミュの作品。

市庁舎。
１２９０年から建築が始まり、１５０４年に完成した後期ゴシック様式の建物。
装飾が見事で美しい建物です。

市庁舎 建造物

旧市場広場の真ん中に市庁舎が立っていて、その廻りを色とりどりの建物が取り囲んでいる。
丁度漢字の回と言う字の様になっています。
真中の小さな口が市庁舎になります。

市庁舎の横顔。
南側になります。

市庁舎南側の周りにある建物。
緑の建物がツーリストインフォメーションです。
ここで小人の地図が買えます。２０ｚｔです。

小人地図の市庁舎近辺です。
こんなにあちこちに潜んでいます。
全部探せるかな？

市庁舎の後ろ側。
西側になります。

Wroclaw Christmas Market 免税店

西側の建物。
こちらの建物も色とりどりでキレイです。

市庁舎北側の家並み。

市庁舎の北側の家並み。
ここの色合いが最高に気に入った。

旧市場広場の南西に広がる塩の広場。
建物の形や色合いが更に素晴らしい。

塩の広場 広場・公園

塩の広場の建物。
この家の並びはカラフルで最高です。

旧市場広場のENIGMAで昼食をいただきます。
パスタとビールで１８００円。
観光地価格でやや高めです。

ここから少し小人たちの紹介です。
ＮＯ１ツーリスト。
首にカメラを掛け手に地図を持った観光客は、ツーリストインフォメーションの前に立っています。

ＮＯ５９障害者。
ヴァロツワフは障害者に対して平等であるように保証している。

市庁舎のミニチュア模型。
ＮＯ５９障害者の小人の横にあって、視覚障害者がこの美しい市庁舎を指で見ることが出来るようにしている。

ＮＯ４６フランク。
市庁舎の地下にあるビアレストラン兼醸造所「ピヴニツァ・シフィドニツカ」の入口に立ち、レストランに注目してと宣伝している。

インフォメーションの地図にない小人。
両手にアイスクリームを持っている。

ＮＯ49リオネク。
しし座に生まれた彼はライオンにまたがり、彼を提供したライオンズクラブを支援しています。

ＮＯ５１左官。
新しい漆喰を塗る少し働き過ぎの小人。
疲れているようですが、彼は自分の仕事を好きだと言ってます。

地図にない小人。

ＮＯ５２フレンドリー。
もっとも人気のある小人。
ヒマワリを手に持ち、友情とやさしさを広げます。

地図にない小人。
石板に何かを彫っています。

ＮＯ４借金。
小人も昔からお金を借りていることが分かります。
塩の広場に立つ彼は債務者の台帳を大切に保管しています。

ＮＯ７ポールの小人。
こんな上にもいます。
いたずら好きな彼は人間の世界を上から観察するのが好きです。

ＮＯ６民主主義。
彼女はポーランドのもっとも重要な憲法を手に持っています。
かけがえのない権利と自由を獲得するためには戦わなければならないことをアピールしてます。

ＮＯ５７引出し者。
これを知っている人はほとんどいませんが、彼らには独自のドワーフ銀行があります。
その支店のひとつが市庁舎広場にあります。
そこで彼はＡＴＭを使っています。

ＮＯ56スベェニレク。
小人たちは人間を観察することが大好きで、時に彼らの習慣をまねします。
ヴァロツワフを訪れる観光客と同じように彼も家族に贈るステキなお土産を買いました。

ＮＯ15ヴロクロベク。
旧市場広場の北西の角に立っています。
彼は街の紋章が入ったハートを誇らしげに持っています。
彼がすべての小人の中で一番ヴァロツワフを愛していることをアピールしています。

ヤシとマウゴシャの家。
日本語で言えばヘンゼルとグレーテルの家です。
奥の塔は聖エルジュピタ教会。
日本語で言えばエリザベート教会です。

ヘンゼルとグレーテルの門 建造物

聖エリザベート教会。
１３００年から建築されたゴシック様式の教会。
火事で全焼し再建された。
塔はヴァロツワフで一番高く９０ｍある。

祭壇はシンプルな造りです。
後ろにあるステンドガラスが印象的です。

パイプオルガンの装飾がとても凝っています。

ＮＯ１７消防士。
聖エリザベート教会は１４年間に３度も火災にあって全焼したことがあるので、消防士が常駐しています。

ＮＯ１８退役軍人。
もっとも有名な小人の彼は、様々な前線で戦った軍人で尊敬に値します。

地図にない兵隊の小人。
足元の黒い形はヴァロツワフが属するドルヌィ・シロンスク県の地図です。

近くには日本のアニメ専門店。

IRUMA,SAKAMOTO
聞いたたことないナァ。
知っているマンガは有りませんでした。

ＮＯ１１いびきをかく人。
観光とパーティを終えたら寝る時間です。
ぐっすり眠り明日に備えます。

地図にない小人。

ＮＯ１２トラベラー。
ホテルの常連客で常にスーツケースを持っていて、ヴァロツワフをお気に入りの街として大切にしています。

ヤトキ通りにやって来ました。
中世の時代には肉屋さんが立ち並ぶ通りだったそうです。
入口には肉屋さん繁栄の元となった動物たちが迎えてくれます。

旧食肉市場 旧市街・古い町並み

狭い路地ですが、中世を思い起こす木製のアーケードがいい雰囲気を演出しています。

現在は肉屋さんに替わって、お土産屋さんと芸術家たちのスタジオが並ぶオシャレな路地になってます。
ガラス職人のお店。

お土産屋さんのカラフルな街の建物の飾り物。

こっちは小人たちの置物。

小人の質感を生かした壁掛け。

人口の四分の一が学生と言う街の中心ヴロツワフ大学にやって来ました。
１６世紀に始まったと言うヨーロッパ最古の大学のひとつです。
ノーベル賞受賞者を１０人以上排出している名門大学です。
バロック式建物が魅力的です。

ヴロツワフ大学 建造物

この入口から入ります。
まずこのドアに驚かされます。
凄い細工です。

大学の見どころが、レオポルディナ講堂の天井画です。
レオポルド１世を記念して造られました。
レオポルド１世はハプスブルグ家の君主で一旦閉鎖された大学を再度創建した人です。

中央にあるのがレオポルド１世の彫像です。
周りの彫像は立体的な造りで迫力満点です。
しかしながら、少しくど過ぎてちょっと苦手な所があります。

もうひとつが音楽ホール「オラトリウム・マリアヌム」
こちらの天井画も素晴らしいです。
音響効果が素晴らしいホールで、ブラームス、リスト、パガニーニ、シューマン等が訪れたことがあるそうです。

後ろ側。

オドラ川の向こうに行ってみましょう。
ピアセク島に見えるのは砂上の聖処女教会です。

ゴシック様式の簡素な内陣ですが、ステンドガラスが素敵です。

砂上の聖処女教会 寺院・教会

トゥムスキー橋。
アールヌーボーチックな曲線が美しい橋です。
左に見える塔は聖十字架教会です。

オストルフ・ツムスキ橋 建造物

聖十字架教会。

ここで一休み。
道沿いのカフェにアイスコーヒーが有りました。
久しぶりに美味しいアイスコーヒーを飲みました。
ヨーロッパでは珍しいことです。

洗礼者ヨハネ大聖堂。
２本の尖塔が天を突きさしてます。
１３世紀から建設が始まり１５９０年に完成したが第二次世界大戦で破壊し、１９５０年に再建された。

洗礼者ヨハネ大聖堂 寺院・教会

天井が高い身廊はシンプルながら気品に溢れています。

鋭くとがった塔にはエレベーターで上がれます。
オドラ川と聖十字架教会の眺めが最高です。
入場料は１０ズロチです。

再度オドラ川を渡って市場のホールです。
１９０８年に建てられたドイツ風の建物です。
重厚感があります。

ハラ タルゴワ市場 市場

市場のホール入口。
がっちりした造りです。

内部は２００近くの店が並んで豊富な産品に溢れています。
夕方の５時前だと言うのにおいしそうな物がたくさん並んで居ます。

旧市庁舎の地下にあるビアレストランピヴニツァ・シフィドニツカで夕食です。
ＮＯ46の小人の呼び込みに誘われました。
時間が早いので独占状態です。
１２７３年創業でゲーテやショパンも訪れた老舗店です。

まずはビールとおつまみです。
醸造所も運営しているのでビールは絶品です。

満足してホテルに引き上げます。
途中にカラオケの店があります。
カラオケはKARAOKEなのです。

ホテル近くに地面から段々現れる不思議な人たちに遭遇しました。
Jerzy Kalinaによる１９７７年の作品「名もなき通行人たちの記念碑」です。
２００５年に設置されたそうです。
反対側の道路には段々と地下に潜る人達の像が置かれているそうです。
一説には地下に潜って共産主義と戦う人達を著わすともいわれています。

本日のホテルはスカンデック・ヴロツワフです。
駅と旧市街の中間にあります。
駅へ６分、旧市庁舎迄７分の立地です。
大通りに面してますが、二重ガラスの窓なのでとても静かでした。
古い建物ですがリノベしてあってきれいな部屋でした。
クィーンベッドで２３平米でした。

明日は近郊のシフィドニツァの平和教会を訪ねて午後はポズナンに行きます。

Scandic Wroclaw ホテル

この旅行記へのコメント （4）

• sanaboさん 2024/02/07 23:23:26

  ひゃあ～、小人可愛い！！

  sikokiさん、こんばんは
  
  ヴロツワフにはいつか行きたいなと思っていたのですけど
  sikokiさんの旅行記を拝見したら、俄然”行きたい街リスト”の上位に
  ランクアップしました！
  以前「世界ふれあい街歩き」で観て、ビデオもとってあるのですが
  小人のリストをツーリストインフォで買えることや
  小人それぞれに仕事や性格まで設定されてるとは
  sikokiさんの旅行記で初めて知りました。
  400人も小人がいるのですね～！　しかもさらに増殖中？
  私の性格上、全部の小人さんに会いに行きたくなりそうなので
  1泊では足らないかも？なんて思いました（笑）
  愉快で夢のある旅行記、楽しませていただきました♪
  
  sanabo

  sikokiさん からの返信 2024/02/08 22:02:44

  Re: ひゃあ～、小人可愛い！！

  sanaboさん、こんばんは
  
  いつも訪問といいねをありがとうございます。
  
  ヴロツワフとっても楽しくて、街並みもすごく綺麗な素敵な街でした。
  そして、小人捜しは思って以上に面白くてハマってしまいました。
  地図を見ながら「この辺りにいるのかな～？」と探し、「ここにいた～」と一つ一つ探すのが面白かったです。
  探検心を満たしてくれるような、童心に帰ったような気持ちにさせてくれました。
  
  「世界ふれあい街歩き」私も見ました。
  それを見て、ポーランドに行ったら是非立ち寄らなければと思ってました。
  
  sanaboさんにも是非立ち寄っていただいて、sanaboさん風の緻密できれいな写真の旅行記を投稿していただき、是非読んでみたいと思います。
  楽しみにしています。
  
  sikoki
  

• yamayuri2001さん 2023/10/21 15:19:01

  小人！

  sikokiさん、こんにちは。
  ヴロツワフには、小人を見るためだけに行ってみる価値がありますね。
  町中に　こんなにたくさんの小人がいるんですね？
  町の人たちは見慣れているんだろうけれど、
  見慣れない私たちにとっては、
  楽しくて写真を撮りまくってしまいますね。
  ヨーロッパには　案外こんな街があるんだなと思いましたけれど、
  私が四年前に行ったブラチスラバの街にも、
  たくさんの銅像があって楽しめました。
  こういう文化は、ヨーロッパでは案外ポピュラーなのでしょうか？
  生き生きとした小人たちに、とても癒されました。
  yamayuri2001

  sikokiさん からの返信 2023/10/21 22:03:05

  Re: 小人！

  yamayuri2001さん、こんばんは。
  ヴロツワフの小人、年甲斐もなく結構はまってしまいました。
  行く前から楽しみにはしていたのですが、何人か撮れれば良いな程度に思ってました。
  しかし、インフォメーションで小人地図を入手すると次は誰だ次は何処だと探してしまいました。
  それぞれの小人の表情や由来などにも魅力を感じて楽しくなってしまいました。
  他の観光客も結構一生懸命になって捜索している人も何人か見かけました。
  ヨーロッパでもこんなに街全体で取り組んでいる所はなかなかないのではないでしょうか。
  sikoki