2023/09/18 - 2023/09/18
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morino296さん
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鎌倉長谷にある御霊神社(坂ノ下4-9)は、江ノ電長谷駅から徒歩5分ほど、長谷寺に隣接する位置にあり、目の前を江ノ電が走ることで知られています。
5年ぶりに例祭が行われるとのことで出掛けました。
御霊神社の祭神である鎌倉権五郎景政の命日である9月18日に行われる例祭で、鎌倉神楽(湯立神楽/湯花神楽)の奉納と、神輿渡御が行われます。
当日のスケジュールは、例祭:12時~、鎌倉神楽:13時~、面掛行列:14時30分~15時30分。
お彼岸も近くなりましたが、まだまだ暑さが厳しい中でのお祭りの催行は大変だと思いますが、大勢の人が楽しんでいました。
伎楽や舞楽、田楽などの古い面を付けて練り歩く面掛行列は、古くから鶴岡八幡宮で行われていた祭礼の行列に倣って始められたものだそうですが、今では、ここ御霊神社だけとなりました。
(表紙の写真は、面掛行列の阿亀(おかめ)と女(とりあげ))
鎌倉市と鎌倉市観光公式ガイドのHPを参考にしています。
- 旅行の満足度
- 4.0
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御霊神社 鎌倉神楽(湯立神楽) 14時頃到着
出掛けるのが遅くなったため、到着した時には、
既に鎌倉神楽(湯立神楽)も終盤を迎えていました。
満員で陣取りも難しく、観客の間から写真を撮らせてもらいました。御霊神社例祭と面掛行列 祭り・イベント
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御霊神社 鎌倉神楽(湯立神楽)
5色の紙垂(しで)と竹で作られた天蓋を飾った斎場で、
産土神(氏神)、火の神、水の神をお招きします。
湯立神楽は、12の座(演目)から構成されており、
最初の座は、打ち囃子(うちはやし)、第2座:初能(はのう)、
第3座:御祓(おはらい)、第4座:御幣招き(ごへいまねき)、
第5座:湯上げ、第6座:中入れ、
第7座:掻湯(かきゆ)、第8座:大散供(だいさんく)、
第9座:笹舞(ささまい)、第10座:射祓(いはらい)、
第11座:剣舞(けんまい)、第12座:毛止幾(もどき)
と1時間以上も行われます。
この日は、ほんの一部しか見られませんでしたが、
湯立神楽の詳細は、2017年9月の旅行記で紹介していますので
興味のある方はご覧ください。
https://4travel.jp/travelogue/11284095御霊神社例祭と面掛行列 祭り・イベント
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御霊神社 鎌倉神楽(湯立神楽)
毛止幾(もどき)の解説
途中より黒面の神(山ノ神)が現れ、赤面の神(天狗)の所作を真似たり、おどけたりして笑いを招きつつ座の雰囲気を和めながら散供します。
そして参列者が心に平安と和らぎをとりもどし、普段の心の状態に戻り、新しく充実し、増進した生命力をもって、再び日常生活に励むようにさせるという「もどき」(真似をする意)の所作です。
黒面の神は、手に持った飴玉を撒きますが、まともには撒きません。御霊神社例祭と面掛行列 祭り・イベント
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御霊神社 鎌倉神楽(湯立神楽)
黒面の神は、飴玉を持って観客の中まで進みます。御霊神社例祭と面掛行列 祭り・イベント
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御霊神社 鎌倉神楽(湯立神楽)
そうこうする中でも、赤面の神(天狗)の踊りは続きます。御霊神社例祭と面掛行列 祭り・イベント
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御霊神社 鎌倉神楽(湯立神楽)
黒面の神(山ノ神)が、足元も不安な様子で戻ってきました。
観客は皆さん笑顔です。
炎天下で1時間ほど奉納される神楽、演ずる方も、見物する方も大変ですが、
熱中症の人は出なかった(?)ようです。御霊神社例祭と面掛行列 祭り・イベント
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御霊神社 鎌倉神楽(湯立神楽)
既に演目は終わってしまいましたが、
五穀豊穣を祈る湯立神楽は、
この大釜で煮立てた湯の中に笹を入れて湯玉を散らします。御霊神社例祭と面掛行列 祭り・イベント
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御霊神社 鎌倉神楽(湯立神楽)
いよいよ神楽も終わりです。御霊神社例祭と面掛行列 祭り・イベント
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御霊神社 鎌倉神楽(湯立神楽) 14:10頃
神楽の奉納は無事終わりました。
5色の紙垂(しで)と竹で作られた天蓋を飾った斎場では、
神官たちが片付けをします。御霊神社例祭と面掛行列 祭り・イベント
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御霊神社 境内
次は、14:30頃から神輿渡御、面掛行列が始まります。御霊神社例祭と面掛行列 祭り・イベント
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御霊神社 本殿
神楽の奉納が終わり、お詣りする人の列も長くなっています。 -
御霊神社 境内に置かれた神輿
神輿渡御の準備が始まります。 -
御霊神社 境内
神輿渡御の出立を待つ皆さん -
御霊神社前の江ノ電の踏切を渡る神輿 14:30頃
神輿渡御のスタートです。
江ノ電の線路と階段があり、足元に注意しながら神輿が進みます。 -
御霊神社前の道で待機中の面掛衆
スタートの順番を待つ面掛衆(神社の氏子の皆さんが努められています。)
ちょっと不気味な形相に驚く見物客も。
お面を付けて1時間以上も歩くのは大変でしょうね。 -
御霊神社 面掛行列
多くの見物客の間を縫って行列が進みます。
行列は、金棒をついた陣笠姿の露はらい、
注連榊、天狗面、太刀持ち、弓矢などに続いて、
一番面の爺(じい)から順に面掛十人衆が練り歩きます。 -
御霊神社 面掛行列
ちょっと変わった獅子頭を担いでいます。
この「面掛行列」では、笛・太鼓のはやし連中の後に
白い幟旗の竹をかつぐ白装束、わらぞうりばきの少年、
天狗の面をかぶった猿田彦や獅子頭をかつぐ人に続き、
10人の面掛衆が爺・鬼・異形・鼻長・烏天狗・翁・火吹男・福禄寿・阿亀(おかめ)・女の順で練り歩きます。 -
御霊神社 面掛行列
一番面 爺(じい) -
御霊神社 面掛行列
二番面 鬼(おに) -
御霊神社 面掛行列
三番面 異形(いぎょう) -
御霊神社 面掛行列
四番目 鼻長(はななが)
五番面 烏天狗(からすてんぐ)
六番面 翁(おきな)
七番面 火吹男(ひょっとこ)
八番面 福禄(ふくろく)
九番面 阿亀(おかめ)
十番面 女(とりあげ)
明和5年銘(1769年)の10種類の面で、面掛行列は、1976年(昭和51年)に神奈川県の無形民俗文化財に指定されています。 -
御霊神社 面掛行列
六番目 翁 -
御霊神社 面掛行列
八番目 福禄 -
御霊神社 面掛行列
九番目 阿亀(おかめ)
面掛行列の中心人物は、妊婦姿で特別に着飾った九番目の阿亀(おかめ)。
行列の中心である「阿亀」の大きなお腹は、豊年・豊漁の祈願を子を産む形に象徴させたものということです。 -
御霊神社 面掛行列
十番目は女(とりあげ)
阿亀に付き従う天女姿の産婆さん。 -
御霊神社 面掛行列
以前、鎌倉では、鶴岡八幡宮・御霊神社・八雲神社(山ノ内)で面掛行列が行われていたそうですが、現在では御霊神社のみで行われている奇祭となりました。 -
御霊神社 神輿渡御
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御霊神社 面掛行列
神輿の後を行く天王唄の皆さん -
御霊神社 面掛行列
御霊神社を出発した行列は、星の井通りを成就院方面へ進み、
星の井あたりでUターンして戻ってきます。 -
御霊神社 面掛行列
面掛行列は、県無形文化財に指定されていて『はらみっと行列』といいます。
笛、太鼓の囃子連中の後に白い幟旗の竹をかつぐ白装束、わらぞうりばきの少年、天狗の面をかぶった猿田彦や獅子頭をかつぐ人が続きます。 -
御霊神社 面掛行列
猿田彦 -
御霊神社 面掛行列
獅子頭を担ぐ人 -
御霊神社 面掛行列
十人の面掛衆
爺・鬼・異形・鼻長・烏天狗・翁・火吹男(ひふきお、ひょっとこ)・福禄・阿亀(おかめ)・女の順で、後の2人は女装ですが、すべて男の人がやっています。
前の8人はそろいの頭巾に赤い袴、着物に赤や金の美しい模様の袖なしを羽織っています。
ここに伝わる面は舞楽や田楽の流れをくむもので、「宝暦二年(1752年)」の銘があるものもあるそうです。
この面は鶴岡八幡宮に伝えられ、神幸祭の行列に使われていたのが、明治になってここに移ったそうです。
源頼朝が村の娘を特にかわいがったので、その一族が力を持ち、頼朝の外出にはそばに仕えました。そのとき顔を見られないように面をつけたのがこの行列のおこりだとも伝えられます。 -
御霊神社 面掛行列
面掛衆
気温も上がり、面を掛けたままの行進は暑くて大変でしょうね。 -
御霊神社 面掛行列
四番面:鼻長、五番面:烏天狗、六番面:翁、
七番面:福禄、八番面:火吹男 -
御霊神社 面掛行列
九番面:阿亀(おかめ)、十番面:女(とりあげ)
阿亀はお腹を大きくふくらませて両手でかかえながら歩くと、後の女は産婆役で扇であおいだり、阿亀のお腹をなでたりおどけた格好をして、見物人を笑わせます。
行列は160mほども続き、ゆっくり移動していきます。 -
御霊神社 面掛行列
白い幟旗の竹を担ぐ白装束 -
御霊神社 面掛行列
星の井通りを進み、この先の信号でUターンしてきます。 -
御霊神社 面掛行列
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御霊神社 面掛行列
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御霊神社 面掛行列
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御霊神社 面掛行列
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御霊神社 面掛行列
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御霊神社 面掛行列
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御霊神社 面掛行列
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御霊神社 面掛行列
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御霊神社 面掛行列
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御霊神社 面掛行列
阿亀のお腹に触れると子宝や安産のご利益があると言われるため、
多くの人にタッチされています。 -
御霊神社 面掛行列 15:20頃
面掛衆が神社まで戻ってきました。 -
御霊神社 境内
暑い中お疲れさまでした。 -
御霊神社 境内
お面を外すことが出来ます。 -
御霊神社 境内
やっとお面を外せます。
大役を終えて、皆さんほっとされています。 -
御霊神社 境内
お腹をいっぱい触られた阿亀さんもお疲れさまでした。 -
御霊神社 境内 15:25頃
渡御を終え戻ってきた神輿。 -
御霊神社 本殿前
神輿渡御を終え、祭神が本殿へお帰りです。 -
御霊神社 本殿前
神官と神輿を担いだ皆さんでの直会。 -
御霊神社 本殿前 15:40頃
神輿の片づけが始まりました。
5年ぶりに開催された例祭、面掛行列、多くの皆さんが楽しんでいました。
(おしまい)
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