2017/09/18 - 2017/09/18
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morino296さん
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鎌倉・長谷にある御霊神社の例大祭で、湯立神楽と面掛行列を見に出掛けました。
御霊神社は、鎌倉・湘南地方の開拓の祖である鎌倉権五郎景政を祀り、景政の命日に当たる9月18日が例大祭となり、神職による湯立神楽と面掛行列が行われます。
今回は4年振りとなりましたが、敬老の日と重なり、これまでで一番混んでいた感じがしました。
伎楽や舞楽、田楽などの古い面を付けて練り歩く面掛行列は、古くから鶴岡八幡宮で行われていた祭礼の行列に倣って始められたものだそうですが、今は、ここ御霊神社だけとなりました。
(神奈川県無形民俗文化財に指定されています。)
- 旅行の満足度
- 4.0
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御霊神社(ごりょうじんじゃ) 12:50頃に到着
既に大勢の人が神楽座の周りを取り囲んでいいます。
5色の紙垂(しで)と竹で作られた天蓋を飾った斎場が作られ、産土神(氏神)、火の神、水の神をお招きします。
何とか写真を撮りやすそうな場所を確保できましたが、
陽射しが強く長時間にわたり見物するのはちょっとキツそうです。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽 13時頃
神官たちが斎場に入場です。
湯立神楽は、12座(演目)からなります。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
まず最初の座(演目)は、打ち囃子(うちはやし)です。
演者は、御霊神社の宮司さんです。
笛・締太鼓・大胴の楽器によって大拍子(音合わせ)をします。
神職一同で調子を揃えます。
この場において神楽を奏することを神々に祈念し、
奉仕者、参列者の心意を昂めるための所作だそうです。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第2座:初能(はのう)
神楽の聖域をととのえつくるため、白扇の上に神饌の白米を乗せ、これを四方に散供して、神楽の場に侵入しようとする邪霊や邪気を遠ざけ、聖域に神霊の降臨を仰ぎ、神楽の滞りない進行を祈念するお清めの舞です。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第3座:御祓(おはらい)
神楽座及び神々の降臨を仰ぐ「ひもろぎ」となる山、お湯、釜をはじめ参列者も合わせて、ひろく「聖域」をお清めし、神々の降臨を仰ぐためのお祓いです。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
神楽座の脇でお湯を沸かす大釜もお神酒でお清めします。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
お清めを終えて神楽座へ戻る神官。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第4座:御幣招き(ごへいまねき)
邪霊や邪気を遠ざけ清め祓いも終えて、斎庭・聖域の正面に設けられた山(やま)、ひもろぎに神々の来臨を仰ぎ祈る神招きの舞です。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽 御幣招き
演じるのは森戸神社の宮司さん。
総合司会もされていて、話の上手な方です。
(1年で体重を30Kgほど減らしたそうです。)御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第5座:湯上げ
山に来臨された神々を拝する最初の所作。
邪霊を退け邪気を鎮め清められて、生れ出た尊い「お湯」を、まず最初に神々に献ずるものです。
笹の「湯たぶさ」にお湯を浸けて、或は桶に移して、三神に献ずる静かな舞。
これに用いる「湯たぶさ」は、必ず生き生きとした笹で作るそうです。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽 湯上げ
笹の「湯たぶさ」にお湯を浸けて、お湯を桶に移して、三神に献じます。
この桶のお湯は、神職が社殿の中まで運びます。
これで、神楽の前半が終わります。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第6座:中入れ
前段はお祓が中心で、お湯を献ずるまでの所作が行われました。
奉仕の神職も、後段の「湯立神事」に備えて狩衣を脱ぎ、所作に移るため心気を整えます。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第6座:中入れ
神楽の参列者にはお神酒やお赤飯が配られ、
お下がりをお受けすることで神気を
直接に自分の体にいただき確実に納めようとするもの。
(お赤飯は、見物している何人かにも配られていました。)御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
後段に入ります。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第7座:掻湯(かきゆ)
湯立神楽のクライマックスです。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第7座:掻湯(かきゆ)
神招きの祈念をこめた御幣を持って、煮え立っているお湯を掻き、釜底から立ち上がる「湯の泡」の様子で今年の吉凶を占います。
沸騰し、気化した気泡を「湯花」というそうです。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第8座:大散供(だいさんく)
中入れ後の二座目の神楽で祓い清めの神楽です。
羽織を着用し白扇の上に神饌の白米を乗せ、二人で対角線上に舞いながら四方に白米を散供をする神楽です。(初能(はのう)の二人舞)御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第8座:大散供
四方に白米を散供します。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第9座:笹舞(ささまい)
羽織を着用し、湯たぶさを執って四方に舞い、
今年の豊作と豊漁、氏子・参列者の無事息災を祈念する舞で、
湯座(ゆぐら)とも言うそうです。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
笹舞
笹を大釜のお湯につけます。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
笹舞
大釜で湯につけた笹を振り回します。
湯たぶさから発する「しぶき」は、この神楽の場に来臨された神々の息吹となって、この場に集う人々をはじめ、あたりに立っている樹木にも、草にも、小石にも振り注がれてます。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
笹舞
神楽座に戻った神官が笹を振り回しお湯をまきます。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第10座:射祓(いはらい)
放たれた矢は、開運の御神矢として、競って取り合います。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
射祓
5本目の矢は、神前に向けて構えますが、射ることはせずに終わります。
(神前には邪気がないとのことから)御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
赤と黒の面を付けます。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
第11座:剣舞(けんまい)・第12座:毛止幾(もどき)
剣舞(けんまい)
赤面の神(天狗)は鉾を執って進み出て九字を切り、五風十雨、雨風時に順ひ、豊年万作・大漁満足・天下泰平を祈念して気息を整え、醜(邪悪)を踏み鎮め、天地運行の乱れを正し、邪霊を鎮めて散供します。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
毛止幾(もどき)
途中より黒面の神(山ノ神)が現れ、赤面の神(天狗)の所作を真似たり、おどけたりして笑いを招きつつ座の雰囲気を和めながら散供します。
そして参列者が心に平安と和らぎをとりもどし、普段の心の状態に戻り、新しく充実し、増進した生命力をもって、再び日常生活に励むようにさせるという「もどき」(真似をする意)の所作です。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽
飴が配られ、湯立神楽が無事終了しました。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 湯立神楽 14:05頃
この神楽は、御霊神社の宮司さんの他に、
近場(藤沢の白旗神社、森戸海岸の森戸神社など)
の神社の神官さんが集まって執り行われています。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 社殿
神社の創建は、平安時代後期と伝えられています。
桓武天皇の子孫で、「鎌倉武士団」を率いた鎌倉権五郎景政を祀ります。
景政は、後三年の役(1083~)に16歳で出陣して勇名をはせ、その後、鎌倉・湘南地域を開発した領主で、地元では「権五郎さま」と呼ばれて親しまれています。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 神輿の出立式
ご神体を神輿にお遷します。
出発は14:40頃とのことで、30分ほど時間があります。
この後は、面掛行列です。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社 面掛行列のスタートを待つ皆さん
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御霊神社の前の道にて
見物客にもみくちゃになりながら、行列のスタート時間を待ちます。 -
御霊神社の前の道にて
2頭の獅子頭に続き、面を付けた10人が並びます。 -
御霊神社の前の道にて
ちょっと不気味なお面ですね。
気温も高くなったので、お面を付けているのも大変そうです。 -
御霊神社の前の道にて
阿亀(おかめ)と女(とりあげ)。
阿亀は大きなお腹を触られまくりです。
(触るのは、女性に限ります。) -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列 14:40頃
一番面の爺(じい)
面掛行列は、神奈川県の無形文化財に指定されています。
行列は、力餅やの角を右折して、星の井通りを西(成就院、極楽寺方面)へ進み、虚空蔵堂(星の井)あたりでUターンします。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
鬼(おに)、異形(いぎょう)、烏天狗(からすてんぐ)。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
鼻長(はななが) -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
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坂の下 星の井通りを行く面掛行列
阿亀(おかめ)
この行列は源頼朝の寵愛を受けた村娘が身籠ったことに由来するそうです。
娘の一族は頼朝の側に仕えることになり、年に一度だけの無礼講が許されましたが、身分が低いため大衆に顔を見せることができずに、面を付けたと言われています。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
女(とりあげ)、産婆さんだそうです。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
阿亀(おかめ)のお腹に触ると安産だとか。
多くの女性に触られまくっています。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
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坂の下 星の井通りを行く面掛行列
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坂の下 星の井通りを行く面掛行列
湯立神楽を執行された神官たちも、暑い中、行列に参加されています。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
神輿は担ぎ手が少ないようで車に乗せて曳かれています。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
行列は、虚空蔵堂(星の井)あたりでUターンし、同じ道を東に進みます。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
お囃子の若者たちも頑張っています。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
ちびっ子たちも行列に参加して楽しんでいます。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
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坂の下 星の井通りを行く面掛行列
獅子頭も伎楽系のもので、獅子舞の原型となるものだそうです。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
身重の阿亀はどうしても遅れがちです。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
見物客が埋め尽くす道を進みます。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
星の井通りを東に進んだ行列は、
坂ノ下の交差点あたりでUターンして、神社へ戻ります。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
行列を先導する天狗
お面を付け、下駄をはいて歩くのも大変でしょうね。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
獅子頭も伎楽系のもので、獅子舞の原型となるものだそうです。 -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
一番面:爺(じい)、二番面:鬼(おに)、三番面:異形(いぎょう)、四番面:烏天狗(からすてんぐ)、五番面:鼻長(はななが)、六番面:翁(おきな)、七番面:火吹男(ひょっとこ)、八番面:福禄寿(ふくろくじゅ)、九番面:阿亀(おかめ)、十番面:女(とりあげ)。
(4年前に見た時と並び順が少し違うようですが) -
坂の下 星の井通りを行く面掛行列
力餅家の角を右折して神社へ戻ります。 -
御霊神社へ戻る神輿
何故だか、電信柱に登る人も。
この右手の駐車場で、神輿を車から降ろして担ぎなおします。
ここから神社までは、若者たちが神輿を担ぎます。 -
御霊神社 15:30頃
面掛行列に参加した皆さんが記念撮影です。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社
神輿が社殿前まで担がれます。御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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御霊神社
神輿に乗せたご神体を本殿にお戻しし、
無事お祭りは終了しました。
お祭りの関係者がお神酒で乾杯、手締めで終了です。
お天気に恵まれ、ちょっと暑すぎたかもしれませんが、
良いお祭りとなりました。
(おしまい)御霊神社(神奈川県鎌倉市) 寺・神社・教会
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