長野どうでしょ！　湯田中で有形文化財の風呂に入る編

2023/09/11 - 2023/09/12

私は"行きたい先旅行リスト"なる物をこさえている。休みが取れそうなら、そのリストから条件のあった場所を選択し行先を決める。
で、今年の夏休み。現在、家庭の事情から旅行期間はは一泊二日と決まっている。夏休みは9月中頃に取れそうなので、地元から一泊二日で行けて、9月ならではの場所があるかとリストを確認したところ、"小布施で栗スイーツ"の文字が目に入った。丁度9月は栗の季節だよな・・・という事で、今年の夏休みは"小布施で栗スイーツ"に決定!!
旅館を予約し、「小布施堂」の栗スイーツの予約も入れ、愛猫の面倒を妹に頼み、休暇中の仕事を部下に割り振りし、着実に旅行準備を進めていった。
ところが、休暇前にコロナに感染!! どうする、さるお! 　果たして、さるおは、夏休みを満喫できるのか?

行程:「善光寺」→「湯田中温泉」宿泊:加命廼湯　温泉:桃山風呂(登録有形文化財)

エリア 湯田中渋温泉郷・志賀高原(長野)

そして、旅行記はいきなり「善光寺」から。熱は出たもののコロナは軽症で終わり、医師の許可も得て、無事、旅行に出発する事ができました。夏休み前半の予定は、全部、ぶっ飛んだけどな。旅行、後半に持ってきといて良かったよ。例年なら海外、国内でも夏休み丸々旅行に充ててたのにな。それだったらアウトだったよな。まさか一泊二日の旅行しか行けない事が功を奏するとは思わなかったよ。転んでもタダでは起きないさるおさん。

「仁王門」の「仁王像」。高村光雲の作品(米原雲海との合作)。筋肉隆々。グリッと見開いた眼が迫力ある仁王像でした。

「山門」
"遠くとも一度は参れ善光寺"。一度でも善光寺でお参りをすると極楽往生が約束されると古くから信じられている「善光寺」。
そうか、一度のお参りで極楽往生を約束してくれるのか。なんて心優しきお寺さんなんだ。しかも無宗派だと言うじゃないか。心が広いよ、善光寺。

「善光寺」
日本で初めての仏様を本尊とし、日本仏教の根源であると考えられている。日本に仏教の宗派が生まれる以前に善光寺は創建された。その為、無宗派と言われている。

「本堂」(国宝)。
600円で本堂内陣見学とお戒壇巡りができるとのことで、お戒壇巡りが何かよく判らずチケットを購入した。順路に沿って進むと、皆さん、急な階段を真っ暗な床下に向かって降りていらっしゃる。"あ～あ、成程ね"とココで"お戒壇巡り"が、どのようなものなのか理解する。ご利益のあるものなのだろうが、真っ暗な場所と狭い場所が苦手なのでお戒壇巡りは辞退した。内陣でお参りだけしておきました。

本堂の正面をのぼって外陣に入ると居らっしゃるのが「びんずる尊者」。お釈迦さまの正法を伝える十六羅漢の一人で神通力がとても強い人だったと言われています。一方で、あまりに神通力をもてあそんだためにお釈迦様に叱責を受けたこともあるとか。病人が自分の患部と同じところを撫でると病気が治るという信仰があり、いつもたくさんの人に触られています。私も、頭、目、首、肩、腰と、多くの場所を撫でさせていただきました。

この「びんずる尊者」さん、今年の4月に盗難にあったそうです。こんな大きな像をよく盗めたなと思いますが・・・。無事、2時間後ぐらいに見つかったらしいです。それにしても罰当たりなことをする人が居るもんですね。でもね、例えばですよ、病気で寝たきりのお母さんの為に「びんずる尊者」さんを盗んだというか、借りてきて、お母さんに病気の場所を撫でてもらった・・・なんていう親孝行話なのかもしれない。だったら「びんずる尊者」さんも許してくれるはず。

全国区で有名なお寺なのに、小じんまりした印象。でも、とても上品。佇まいが美しい。

「経蔵」
輪蔵の中には、鉄眼黄檗版一切経（6771巻）が収められており、中央に八角の輪蔵があります。輪蔵は、水平に柱が角のように出ていて、その柱を押すと回転する仕組み。一回輪蔵を回すと、経文を読まなくてもお経を全巻読んだことになり、功徳をもたらしてくれると言われています。一回で全巻? コスパ良すぎ。イヤ、コスパとは言わないか。燃費? それも違うか。とにかく効率が良いのは間違いない。ハイ、回します、私、回します！
300円払って回そうとするも女一人の力ではビクともしない。見かねた受付のオジサンが一緒に回してくれた。オジサン、有難う。

仲見世通りも綺麗に整備されており上品。でも暑いから何処にも寄らず、このまま長野電鉄の善光寺下駅に向かいます。

向かったのはいいけど、電車の時刻表を見間違えて40分程待つ事に。こんな街中近くの有名な観光地の最寄駅で、電車が一時間に一本とか二本とか・・・マジか。でも時間を無駄にして・・・とか腹が立たない。何故って、外が暑いから。あの熱風の中を歩くぐらいなら、屋根のある駅で40分椅子に座っていた方がいい。長野の昼下がりは灼熱だった。

ホームをブラブラしていたら、駅員さんに不審人物と間違われ"どこまで行くの""切符見せて"など質問を受ける。ちゃんと切符を所持した真っ当な客だとご理解いただいた後は、時刻表くれたり乗換駅を教えてくれたりと親切にしていただいた。

湯田中駅到着。電車に乗る前に旅館に電話したけど、誰も出なかったので送迎を頼めなかった。宿までは徒歩5分程度。それぐらいなら歩いていこう。

冬は"スノーモンキー(温泉に入る猿)"で有名。

「湯田中温泉」入口。寂れた感・・・。

今宵のお宿「華灯りの宿　加命廼湯」。湯田中温泉では登録有形文化財の「桃山風呂」を有する「よろづや」が有名だが、その系列店。なので桃山風呂も含めて「よろづや」のお風呂が利用できる。食事も「よろづや」で。

「加命廼湯」ロビー。部屋数6室だけの小さなお宿。4時頃の到着。チェックインは3時から。が、誰も居ない。呼び鈴も無く、そもそもフロントらしき所が見当たらない。"こんにちはぁ"と声を掛けて女将さん登場。ロビーの椅子に座ってチェックイン手続き。心安そうな女将さん。女一人旅でも気兼ねなく過ごせそう。

お宿内には和紙で作られたランプアートが100以上。お庭にも置いてあるが・・・草抜けよ(笑)。

和室八畳の「千日紅」という部屋。

部屋は中庭に面している。

床の間には小林一茶の句。一茶は信濃の出身。

この部屋の名前「千日紅」をイメージしたランプアート。

お迎え菓子。

選べる色浴衣。夏らしい朝顔の柄にしてみました。

早速お風呂を頂きに「よろづや」へ。「加命廼湯」から徒歩3分程度。

立派な「よろづや」ロビー。

「よろづや」にもランプアート。

お待ちかね登録有形文化財の「桃山風呂」、楽しみ！

<登録有形文化財　桃山風呂>
純木造伽藍建築で、平成15年に国の登録有形文化財に指定。日本の大浴場ベスト10にも選出された名物風呂。温泉蒸し風呂、庭園露天風呂も併設｡

桃山風呂のクラシックな建築も美しいけど、何せ庭園露天風呂が最高。露天風呂から見る青紅葉と伽藍建築が圧巻！"素晴らしい"と腰に手を当て仁王立ちで眺めているけど、忘れちゃいけない、真っ裸の仁王立ちだから(笑)。

出たり入ったりしながらお風呂を一時間ぐらい楽しんた後、「よろづやか」らの帰り道。旅の1日が終わるこの寂しげな雰囲気が好き。

通り道に地元民が利用する共同浴場。私は温泉好きだが、こんな施設を利用できるほどの猛者ではない。

再び「よろづや」へ。今度は食事。食事内容も「よろづや」の宿泊客と同じ物。
「加命廼湯」宿泊者は「よろづや」のお風呂も利用出来て、金額的には「よろづや」に宿泊するるより、(日にもよるだろうが)7000円程度安くなる。これをお得と考えるかどうか。う～ん、片道3分の道のりは、それなりに面倒。冬はつらいだろうな。7000円て絶妙な差額だよな。4000円なら「よろづや」に宿泊する。10000円なら「加命廼湯」を選択する。7000円・・・う～ん、悩むな。

食事は大広間で。部屋ごとに仕切ってある。担当の仲居さんは感じの良い人だった。

美味しかった「岩魚」。尻尾から頭の隅々まで、ゆっくり食べようと思っていたら、頭を残した時点で下げられた。"まだ食べます"とは流石に恥ずかしくて言えず(笑)。

「りんごで育った信州牛のしゃぶしゃぶ」。他に、信州蕎麦、冷し煮物など。デサートは西瓜プリン。もうお腹がパンパン。宿で夜食の提供があるそうだが、とても食べられそうになかったのでお断りしておいた。

飲み物は別注文だが全体的に高い印象。お薦めワイン(ひなのブラン)を注文したが、グラスで1320円だった。写真は地ビール「志賀高原IPA」。こちらは880円。苦味の強いビール。

9時頃「加命廼湯」に帰館。庭のランプの灯りとロビーのランプの灯りが、ガラス扉に反射して幻想的。

「加命廼湯」では、20時から22時の間に30分お風呂の貸切が可能。2１時半から予約。内風呂、露天風呂を好き放題使わせていただく。

30分は短いかな。40分は欲しい。でも、部屋数6室の小さな宿なので、翌日朝6時頃お風呂に行ったら誰も居なくて、結局"貸切"でした。

本日の最後は"アヒル隊"に締めてもらおう。右側の一回り大きい黄色いアヒルが隊員の信頼を集める"アヒル隊長"。アヒル隊の皆さま、1日お疲れ様でした。 隊長に敬礼!

この旅行記へのコメント （3）

• mom Kさん 2023/11/06 07:12:30

  スミマセン

  旅先からの慣れぬスマホからの誤送多。持たされている故に。ごめんなさい。

  さるおさん からの返信 2023/11/13 20:44:56

  RE: スミマセン

  mom K さま。
  お気になさらずに｡私はアナログ人間故スマホなど使い方もよくわかっておりません｡
  
  実は、mom K さまにコメントを送ろうかと迷っていたところでして、誤送信だろうが何だろうが、そちらからコメントをいただき良い機会を得たと喜んでいます。
  mom Kさまの旅行記は素敵な文章で綴られていて、ノスタルジックな雰囲気があって、とても好きだということをお伝えしたかったのです。だけど、突然こんなコメントが来たらビックリしますよね。でも、せっかくの機会なのでお伝えしちゃいました｡これからも、素敵な旅行記、楽しみにしています。
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　さるお

• mom Kさん 2023/11/06 07:10:18

  最高!

  湯上がりの夕暮れ。たしかに伝わりましたよ、さるおさん。湯田中とはこういうところでしたか。全く私の旅レーダーにかかっていませんでした。名は知っていてもどこにあるのかも。　　　　　　　　共同風呂は、よりディープな鉄輪で体験済み。行きます!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本日記の全てに、御報告感謝!