
2023/08/26 - 2023/08/26
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おけいはんさん
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JR北海道の全ての電車と機関車、7割の気動車の整備を行う苗穂工場内にある展示施設「北海道鉄道技術館」。札幌駅の隣という便利な場所にありながら工場の構内にあるため、月2回、第2、第4土曜日の13時30分~16時にしか開館していない幻の博物館です。今回、タイミングが合い、訪問する機会に恵まれましたので、ご紹介。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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今回のスタートは、札幌市営地下鉄東豊線の北13条東駅。札幌(さっぽろ)駅の次の駅です。まずはお腹を満たしてから目的地に向かいます。
北13条東駅 駅
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何度も通っている欧風カレーのお店「欧風カレーKEN」。札幌の中でも一、2位を争うルーカレーの名店街。札幌には好きなカレー屋さんが数件あるのですが、こちらで食べたいのは、ハンバーグカレー。
欧風カレーKEN グルメ・レストラン
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凝縮した鶏のブイヨンとフォンドヴォー、スパイス、野菜のペースト。更に仕上げのバターを加えたカレーは、高級感のある味。肉汁たっぷりのハンバーグをのせたら、もうたまりません。
欧風カレーKEN グルメ・レストラン
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お腹もいっぱいになったので、目的地に向かいます。
行先は苗穂。札幌駅まで地下鉄で戻ってJRで行くというルートもありますが、乗換も面倒。そこで、弁菜亭()の本店(休日はお休みのよう)が目の前の「北8条東3丁目」からバスを利用することにしました。ちなみにカレーのお店のある北14条から北8条のバス停まで徒歩10分くらいでした。弁菜亭 本店 グルメ・レストラン
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バスに乗ること10分くらい。「苗穂工場」バス停に到着。
北海道中央バス 乗り物
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なぜバスを使ったかというと、乗換も面倒なのですが、苗穂駅から徒歩15分くらいかかるからでもあります。バスならかなり近くに停留所があります。
北海道中央バス 乗り物
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JR北海道に在籍する全ての機関車と電車、7割以上の気動車を受け持つ工場。年一回工場開放も行っています。こちらの守衛所で、今回の目的地「北海道鉄道技術館」の見学の受付をします。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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ちなみにここ北海道鉄道技術館、開館日が第2・第4土曜日の13時半~16時と、常設ではないので注意。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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工場の正門から技術館までは少し離れており、工場内の様子も見学できます。
まず目に入るのが、「C62」の主動輪。C62形は、主要幹線で活躍した蒸気機関車。後ほど実車も見学できます。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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工場に無事入場し、まず目に入ったのが、工場の中に静態保存されている「キハニ5000形」の復元車。1929年(昭和4年)に国鉄の前身である鉄道省によって12両製造された、機械式ガソリン動車。札幌鉄道局にも2両配置され、室蘭本線(東室蘭~室蘭間)などで使用されました。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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車体は、当時製造されていた客車(オハ31系)や電車(31系)に準じてるので電車にも見えますが、全面頭部のラジエーターや二軸車であるなど、かなり特徴があります。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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続いてD51形237号機を見学。「デゴイチ」の愛称で有名な蒸気機関車で、国鉄発注の1107両のうち、1938年(昭和13年)に3両、1940年(昭和15年)に4両、1941年に1両が、ここ苗穂工場で製造されました。この237号機は苗穂工場で始めて製造されたD51になります。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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「SLニセコ号」で使用されていた旧型客車オハ35形とスハ43系が停車中。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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もともとはJR東日本高崎運転所所属でしたが、SLニセコ号運転に先駆け譲渡。しかし、安全上の問題から2014年に運転終了。活躍の場を失った客車は、8年間、旭川運転所構内に留置されていましたが、2022年に苗穂工場へ。解体の噂もあったので、きれいに保管されており、ホッと。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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左の車両は、2022年10月に引退したJR北海道の特急車両キハ281系気動車。左の車両は、北海道新幹線開業前までは青森~函館間を走っていた特急スーパー白鳥に使用され、現在は特急ライラックで活躍する789系。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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日本国内の在来線気動車において最高速度となる130km/hで、札幌と函館を結ぶ「スーパー北斗」として活躍。引退の際に、登場当時の「HEAT281」のロゴに変更されたキハ281-901の模様。保留車扱いのようです。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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スーパー白鳥は基本6両でしたが、多客時は8両になり、その増結する際に使用されていた車両のようです。よく見ると「HEAT289」というスーパー白鳥時代のロゴがついています。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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鉄道技術館に向かう途中、インパクトのあるレンガ造りの建物を発見。「旧鉄道院北海道鉄道管理局札幌工場組立旋盤職場」で、現在は機関車の検修場として使われています。1909年(明治42年)に建てられたレンガ造りの建物は、「さっぽろ・ふるさと文化百選」に指定されています。しかし、環境に配慮した建物に建て替える予定があるので、見納めになる可能性も。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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解体中の車両も含めて、さまざまな車両が留置されています。なかなか見られない工場内を見ることができるのも嬉しい。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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かなり前置きが長くなりましたが、北海道鉄道技術館に到着。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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この建物は、1910年(明治43年)に苗穂工場の用品倉庫としてレンガ造りで建築されたもので工場最古のもの。さっぽろ・ふるさと百選に加え、2004年(平成16年)には「北海道遺産」に指定、2007年(平成19年)には「近代化産業遺産」にも認定されています。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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まず、左側にどーんと構えるのが、キハ82系のカットモデル。1961年から1967年まで110両が製造されたキハ81系は、北海道初の特急列車である「おおぞら」(函館~旭川間)から運行を開始。その後、「北斗」「オホーツク」「おおとり」「北海」等、北海道を代表する特急列車を担当。造形面での優美さと機能性を兼ね備えた完成度の高い前頭形状は、今でも通用するデザインですね~。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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運転台に入ると意外と狭い。キハ82系特徴の曲面ガラスの形状もよくわかります。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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残念ながら運転台でカットされていますが、ヘッドライト、テールライトの点灯も可能で、大人でも運転手を気分を味わえます。
ちなみに道内には、トップナンバー車両などが小樽市総合博物館(準鉄道記念物に指定)、6連の編成姿で三笠市のクロフォード公園、さらには函館の八甲田丸で保存・展示されています。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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キハ82系の反対側、右側には、国鉄末期の1985年から1986年にかけて、苗穂工場でキハ56系を改造して誕生したアルファコンチネンタルエクスプレスのカットモデル。バブル景気に湧く旅客需要増加を背景に日本全国各地で多数登場したジョイフルトレインの先駆け。これまでの鉄道車両にはなかった先頭形状、ゴールドをあしらったデザインは、斬新なものであり、現在でも通用するもの。苗穂工場の実力を示しています。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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キハ82系と同様、運転席や1列のみですが座席もあり、バブル当時の車両を体感できます。
ちなみにもう一両の先頭車は、千歳市の竹田牧場で保存されています。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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グリーン車レベルのサービスとしながらも普通車扱いだったからでしょうか。座席は思ったよりもシンプルです。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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正面には、D51形816号機の煙室トビラと前照灯が展示されています。1943年(昭和18年)に製造された、1965年~1975年まで室蘭本線で貨物列車を牽引していました。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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上のSLも苗穂工場製。技術養成所の生徒が制作したもので本物の1/5の大きさで、本物の石炭で発生させた蒸気で走行するとのこと。昨日もさることながらかなり精巧な作品。
その下には北海道を走った歴代優等列車のヘッドマークを展示。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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右奥の部屋に入ると、711系電車コーナーになります。
711系は、函館本線電化のために開発された初の北海道向けの国鉄電車。酷寒地を走ることから徹底した耐寒耐雪の設備を備えていることが特徴。1968年に運転を開始し、114両製造されましたが、2015年マデニ全車廃車となりました。
ちなみに「くる来る電車 ポプラ号」とは、国鉄末期のシティ電車の運行開始の際に名付けられた愛称。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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1988年から1992年にかけて運転されていた「快速空港ライナー」。現在の「快速エアポート」の前身と言えるでしょう。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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残念ながらカットボディではありませんが、前照灯・尾灯の点灯・消灯が、復元?された乗務員室で可能。苗穂工場で保管されていた(2016年までに解体)711系の部品のようです。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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その横では全面種別幕と側面種別幕の操作体験ができます。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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アルファコンチネンタルエキスプレスの成功により富良野プリンスホテルとタイアップして1986年に誕生したリゾート列車第二弾「フラノエキスプレス」のヘッドマークや部品、翌年の1987年に第三段として登場した「トマムサホロエキスプレス」の部品が展示されています。最盛期は6編成を擁していたJR北海道。これだけでも苗穂工場の技術力がわかります。
ちなみに残念ながら、トマムサホロエクスプレスは2013年に、フラノエキスプレスは2015年に、それぞれ解体されています。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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かつて道内の列車で使われていたサボが展示。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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上野と札幌を結ぶ寝台特急北斗星を牽引したDD51型ディーゼル機関車のモデルも展示。北斗星の運行開始に合わせて青色に金の星のマークが入ったカラーに変更されました。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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北斗星・はまなすコーナー。
北斗星のエンブレムとラスト編成のナンバープレートも。乗りたかった列車の一つ。2015年に廃止されるまで人気列車でした。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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JR北海道の高速化の歴史も展示。1992年に振子式気動車がデビューして以来、様々な改良が加えられました。しかし、相次ぐ事故と不祥事対策で、線路設備と車両の安全確保が最優先となり、最新型の285系気動車の開発が中止になり、引き渡された車両も3年で廃車となりました。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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2階に移動。
SLコーナーでは部品、銘板、写真パネルなどを展示。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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1999年に放送されたNHKの朝の連続テレビ小説「すずらん」のロケで走ったC11-207のナンバープレートとヘッドマークを展示ちなみに、舞台となった留萌本線の恵比島駅(ドラマでは明日萌駅)は2022年8月に廃止されました)。C-207は、現在、東武鉄道のSL大樹として活躍中。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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各運転所や機関区に所属していた車両のプレートや、2003年に苗穂工場と釧路運輸車両所に移管された旭川工場の資料を展示。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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工場の歴史コーナー。計測器や座席など、色々展示していました。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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鉄道省から国鉄、JR北海道までの銘板や製造会社のプレートなども。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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国鉄時代は様々な工場で改造も行われました。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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こちらはバス関係。
苗穂工場ではボンネットバスの修復整備も行いました。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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館外に移動。
まずは夏季のみ見学のできるC62-3を見学。1931年に日立製作所笠戸工場で製造された蒸気機関車。C62形は、主要幹線で活躍した蒸気機関車。主に東海道線、山陽本線、東北本線、常磐線で活躍しましたが、北海道でも1957年から函館本線で使用され、急行大雪(函館~小樽間)や急行ニセコなどで使用されました。
C62-3は、東海道本線や山陽本線での使用後、1956年に北海道入り。1976年の廃車後、1988年にSLニセコ号として復活。1995年まで走りました。現在も保存状態は良好です。
ちなみに松本零士さんの作品「銀河鉄道999」で登場する牽引車のモデルとしても知られています。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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DMVの第1次試作車も公開。日高本線で走行試験を行いました。DMVは、2014年に開発を断念したものの、JR北海道での開発をベースに、徳島県の阿佐海岸鉄道において2021年12月から世界初の本格運用がはじまりました。
阿佐海岸鉄道についてはこちらを参照下さい
https://4travel.jp/dm_shisetsu_tips/14984751北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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こちらは展示車両ではないと思います。735系が停まっていました。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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長期保留車であった721系F-3016編成の解体に遭遇。国鉄分割民営化直後の1988年から製造された721系も2030年までには置き換え対象もなっており、その第一弾。1989年に東急車輛製造で新製された2次車です。快速エアポートで活躍した後、2004年からはローカル運用に転用されていました。
北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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721系の部品が。。。
既に登場してから30年以上経っており廃車も致し方がないですが、イメージとしては新しい車両なので、少しびっくり。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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1962年から78年までに649両が製造されたDD51。JR四国以外の日本全国で活躍していましたが、現在、JR北海道での定期運用は終了しているとのこと。
久しくこういった見学はしていなかったので楽しかった。北海道鉄道技術館 美術館・博物館
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2023年8月の札幌の夏は、本州並みの暑さ。エアコン設備がしっかりしていない建物だったので、かなりの体力を消耗。見学終了時間までいるつもりでしたが、少し早めに退散。そこで、涼を求めて近くのアリオに。
アリオ札幌 ショッピングモール
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アリオのフレッシュジュースのお店で、かき氷を食す。生き返る~。
果琳 アリオ札幌店 グルメ・レストラン
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アリオのお隣はサッポロビール園。何度も訪問しているので、今回は写真だけ。
サッポロビール博物館 美術館・博物館
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苗穂駅まで歩くのも面倒なので、大通までバスで帰りました。本日の見学は終了です。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。北海道中央バス 乗り物
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