日本本土最東端を巡る旅　～野付半島・根室・納沙布～

2023/06/30 - 2023/07/01

2015年に釧路から根室を回って羅臼方面に行って以来、8年ぶりに道東の最果てを訪れました。

今回は初めての中標津から入り、根室で1泊、中標津で1泊。野付半島・根室・中標津とその周辺（別海・標津）を中心に観光しました。

この旅行記は、初日到着してから、2日目の根室市内観光までを書いたものです。北方領土に関する展示も多く見られて興味深かったです。

そして隠しテーマは「日本本土最東端の探検」です。

エリア 北海道

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 3.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: レンタカー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: 楽天トラベル

ANAだけが飛んでいる中標津空港から道東を観光します。

羽田の第二ターミナルにある「餃子とタンメン　天」さんで早めのお昼を食べてから搭乗します。

餃子とタンメン 天 グルメ・レストラン

野菜並盛、大盛り、特盛の３つがありました。
グラム数のイメージがわかなかったのですが、大盛りぐらいは何とかなったかな。

味は良かったです。

中標津で車を借りて、16時に閉まってしまう野付半島ネイチャーセンターまで走りました。

ANAの乗務員がマスク自由なのが気になりました。
５月に九州に行った時のJALのCAさんはみんな着用していましたので。
ANAのｶｽﾀﾏｰサクセス役員がマスク外させたい人なので、その影響でしょうかね。

個人的には、あまり気分は良くなかったです。コロナはどこかに消えたわけではないですから。。。（乗客は自由で良いと思いますが。JALも特に文句は言ってなかったです）

野付半島ネイチャーセンター 美術館・博物館

野付半島の説明。

この地形を上空から見るには、どうしたらいいのだろう。

別海町を担当した日ハムの観光大使・中島選手と北浦選手のサインが飾られていました。

弟子屈の手前ぐらいまで別海町。別海町広いすねぇ。

ネイチャーセンターは、トドワラへの観光拠点になっています。

歩いて１ｋｍ少々あるので、トラクターを改造したバスでの運送もしています。

時間と天気の兼ね合いで、そこは断念。

野付半島 自然・景勝地

野付半島の先端部・野付埼灯台まで行きました。

野付埼灯台 自然・景勝地

県道は灯台の手前５００ｍぐらいまでは快適な道ですが、そこで終わります。

漁師さん向けのダート道は一般車は入れないので、手前の駐車場に停めて歩きました。

帰り道に見たナラワラ。

立ち枯れた木々が近くに見れて圧巻です。
写真はスマホの望遠の限界ｗ

ナラワラの近くの路上に駐車して撮影し、車を出そうと思ったら車の前にキツネ。

暫くどいてくれなかった後、車の脇を通ってキツネが去っていきました。

今回の旅行中、車に轢かれたキツネも見ました。運転の際にはご注意を。
（シカも堂々と渡ってきましたｗ）

道の駅おだいとう。

天気が良ければ野付半島やその先の国後島まで見える立地。
この日はキリがかかってて無理そうですが、１６時までと思っていた開館時間が１７時までで、展望台や北方領土の展示館に間に合いました。

道の駅 おだいとう 道の駅

その北方領土の展示。

確か建物の2階でした。
展示はまぁ、実はどこも似たようなものです。

この地から国後島の南端までは２０ｋｍ程度です。

こちらは（見えませんが）野付半島方面。

叫びの像。

北方領土の方に向かって、島を返せと叫んでいる像です。

塔から叫んでいる人までの長さは、野付半島からの距離に合わせて１６ｍになっています。

叫びの像 名所・史跡

根室市内に入り、すき家で夕食（軽め）を取りました。

わざわざ根室まで来て、チェーン店？
いえいえ。ここは「日本最東端のすき家」なのです。

今回の旅の隠れテーマは、「最東端の探検」です。

最東端のすき家でもメニューと価格は普通です。

すき家のある商業エリアには、日本最東端のケーズデンキも。

USB-Cのケーブルを記念に購入しました。

宿泊は、「ホテル　ねむろ海陽亭」

国道から海に向かう坂道の途中です。根室の中でもいいホテルではないでしょうか。
（宿泊してみても、そう思いました）

なお、ホテル前の道は、一部だけ一方通行の箇所があるのでご注意を。

ホテル　ねむろ海陽亭 宿・ホテル

ホテルから坂を下ると（といっても１分ぐらい）、日本最東端のイオンがあります。

旅行中のジュースの他、スーツケースで持ち帰れる範囲の日用品も記念に買いました。３０日で５％引きの日というのも理由でした。

で、そのイオンの「祭囃子」（回転ずし）で食事をするつもりでした。
２１:３０まで営業と書かれていたのに、２０時半前にお店は閉められました。

しかも、イオンに入る時にはまだ、外にお囃子の音を響かせていたにもかかわらず、そこから２０分ぐらいで店を閉めるという・・・

この日の夜は寿司を食うと決めてるのだ！

祭囃子 グルメ・レストラン

もう１軒候補に考えていた「根室花まる」の根室本店に急遽車を走らせました。

ギリギリ間に合いました。
なお、このお店は「日本で最も東にある根室花まる」です。
どうでもいいか。

回転寿司 根室花まる 根室店 グルメ・レストラン

お値段のカテゴリーはやや高級な回転ずしに入りますが、一つ一つ具が大きかったり、三平汁も本格的だったり、お値段相応の満足感は得られました。

北海道や根室ならではのメニューもあったりしましたね。

ホテルの朝食は結構豪華で、海鮮丼を作れるコーナー、根室鍋の具材、一般的なホテルのバイキング的なものが並んでいました。

それを全部取るとこんな感じになります（笑）

まずは、根室駅に向かいます。
根室の街の特徴と言えばこちら。

標識などにロシア語が併記されているのです。
これ、少し住んでたらロシア語読めるようになるんじゃないかな。

あくまで個人的見解ですが、日本人の英語力を高めたいなら、標識や広告、公式文書などを日英併記にしてしまえばいいんですよ。

根室駅。

こちらは日本最東端の駅・・・ではないのです。
その駅は別にあります。後ほど。

根室駅 駅

根室駅前のバスターミナル。

インフォメーションセンターの名前も付いており、根室の観光情報やお土産も買うことができます。

バスターミナルとしては、釧路や中標津などへのバスが出ています。

根室駅前バスターミナル 乗り物

日本最東端シリーズです。

日本最東端のセブンイレブン（根室光洋町店）。
あまりそのことは触れていない、普通のセブンイレブンでした。

こちらは、日本最東端のセイコーマート。
そしておそらくは日本最東端のコンビニエンスストアになります。

セイコーマートうちやま歯舞店です。

日本最東端の郵便局・珸瑤瑁郵便局。

「どようまい」と読みます。

納沙布岬の望郷の岬公園まで来ました。
ここには北方領土を偲ぶ展示が数多くあります。

四島のかけ橋モニュメント。

四島のかけ橋 名所・史跡

四島のかけ橋の脇にある、希望の鐘。

望郷の岬公園 公園・植物園

希望の道。

各都道府県産の石が埋められています。
道と言えるかは微妙ですが・・・

希望の道 名所・史跡

北方館。

望郷の家とつながった建物になっています。

北方館(望郷の家) 美術館・博物館

四島のかけ橋の模型。

自民党政権、民主党政権歴代の北方担当大臣などが訪問された記録が残っています。

ただ、ロシアの大統領の手のひらで転がされて同じ未来を見た人の写真はありませんでしたね。

岸田総理の写真もありました。
写真を見ると、比較的大物が多いのも驚かされます。

北方海域の自然の展示もあります。これは望郷の家の側でした。

戦後すぐの根室市長で、北方領土返還運動の父（違うか）と呼ばれている、安藤石典氏の紹介がありました。

ただ、よく読むと、返還運動自体は安藤氏の思いから結構ねじ曲がっている気もしましたね・・・

安藤氏は戦勝国の立場も理解したうえで、戦勝国で行われた会議のことも理解した上での陳情なのですが、今の運動はその辺の意識が消えていて完全に自分目線になっている感じは受けました。

アメリカの隷属国みたいになっている現状では、ロシアからしたら米軍基地を喉元に作られるリスクもあるし、それは返しませんよね・・・

そんな壁ばかりを感じた展示でした。

納沙布岬の碑。

キリがなかなか凄くて、日本（本土）最東端の灯台を撮り忘れたことに、旅行記を書いていて気づきました。

いわゆる右翼さんの碑。

悪い意味ではなく、ここに連名した気持ちの方は、今の日本も憂いているのではないかと思いましたね。

北方領土問題も、日本が某戦勝国に隷属していることが複雑にしている気もします。ロシアからしたら、日本に返せば喉元に某戦勝国の基地を作られる訳です。

請望苑。

この地を訪れる人のために、私財を投げ打って施設を作ったとのこと。
お土産も結構揃ってます。

請望苑 グルメ・レストラン

北方領土資料館。こちらも見てみました。

根室市北方領土資料館 お土産屋・直売所・特産品

北方領土の説明は比較的細かく掲示されていましたね。

ここで感じた素朴な疑問。
今のロシアは「ソビエト連邦」の一つの構成国に過ぎず（構成国の頃から北方領土は支配しています）、そのソビエト連邦が崩壊した今、ロシアには過去の経緯が引き継がれているのだろうか、ということ。

実のところは分かりませんでした。

オーロラタワー。

数年前に来た時も寂れてましたが、まぁもう復活は無さそうです・・・

北方領土返還の機運を強く感じつつも、その北方領土（が見えること）が貴重な観光資源になっている矛盾を、この納沙布岬では特に強く感じました。

オーロラタワー 名所・史跡

納沙布金刀比羅神社。

何の神社かイマイチ分からなかったのですが、「返せ北方領土」のメッセージが強烈でした。

根室市街地方面に戻り、アイヌの人々が作ったチャシ（砦）の跡を見ました。

チャシ跡は急に標識が出てくるので、なかなか見るタイミングが取れず、運良く気付いたところを見ました。

根室半島チャシ跡群 名所・史跡

ノウカマフ1号・2号チャシ群。

今はかなり風化しており、砦があったであろう場所の周りにお堀のような溝があって、辛うじて分かる感じでした。

アイヌの方はアイヌの方で、育ててきた土地を奪われているわけですよね。
その反省は、根室では比較的しっかり根付いている感じもしました。

アイヌを虐待した日本人がアイヌに大量殺戮されて、その仕返しにアイヌを大量殺戮した事件があったのですが、それについても原因は「日本人側からの虐待」で斬っていました。

お昼は根室名物のエスカロップ狙い。

宿泊していたホテルの近く、喫茶店のどりあんさんに行きました。

どりあん グルメ・レストラン

エビフライのエスカロップ。

バターライスに野菜を添えてフライを乗せてデミグラスをかけた感じですかね。
美味しかったです。
違ってたらすみません。

同じような食べ物を西の長崎と東の根室で食べられるのも面白いです。

根室市街地東側の明治公園。

明治公園 公園・植物園

昔の地図が展示されているのを見ると、この地は牧場だったようです。
そのことを思い起こさせるサイロがありました。

根室国後間海底電信線陸揚施設。

ここから国後に向けて明治時代に通信線が敷設されていたとのことです。

根室国後間海底電信線陸揚施設 名所・史跡

北海道立北方四島交流センター。

通称ニ・ホ・ロ（日本（ニ）とロシア（ロ）をつなぐ北海道（ホ）の施設。）

北方領土返還を前提にロシアとの交流を図るための施設とのこと。

北海道立北方四島交流センター 美術館・博物館

ここの展示は、納沙布より新しい分綺麗でわかりやすい展示でした。

江戸時代に北方領土を測量した時の船の展示もありました。

日本最東端のJR駅・東根室駅に立ち寄るのを忘れていたのに気づき、東根室駅に戻りました。

明治公園からならすぐだったのに・・・
そして、上に書いた日本最東端のセブンイレブン（根室光洋町店）からも近いです。

東根室駅 駅

なんと、駅を観光している最中に、滅多に来ない電車まで来ました。

その後花咲に行くつもりが、何故か落石に行ってしまい。
景色自体は良かったので１枚パシャリ。

花咲に戻り、花崎灯台。

すぐ近くまで２車線の道でアクセスできます。
（ちなみに、上に書いた落石については、灯台に行く道などが１車線幅の砂利道になっていて、おかしいなと気付いた次第）

花咲灯台 名所・史跡

花咲と言えば、車石です。

車石の名前の由来は、車輪のような石だから。

直径６ｍの、玄武岩でできた岩になります。

花咲灯台車石 自然・景勝地

花咲のあたりも、海沿いの丘陵が緑で覆われていて美しかったです。

花咲灯台に行く途中の、根室市歴史と自然の資料館にも立ち寄りました。

根室市歴史と自然の資料館 美術館・博物館

根室の様々な歴史や、海を中心とした自然の展示館。
入場は無料です。

こちらは、根室に鉄道が来た頃の展示です。

これは結構貴重だと思います。

かつて、樺太半島の北緯５０度線に置かれていた、ロシアと日本の国境線を示す石標。

「大日本帝国」って自分で書いちゃってるのね、日本って・・・
冷静に考えるとちょっと痛い気もする。

旧花咲駅跡。

もう建物の位置も分からず、草が覆っていて線路自体もこの位置からは見えませんでした。

花咲駅 駅