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先日、ある寄り合いが、イタリアの魚醤の作り方の、食に携わる方の通訳を伴う見学を画策していたのですが、それに参加する機会を得ました。<br /><br />この旅行記は、それ+その前後の一連のものの記録です。<br /><br />ゲートウェイであるナポリに続いて、アマルフィ海岸の小さな漁村であるチェターラをすでに紹介していますが、この旅行記は今回の旅行の核である、魚醤=コラトゥーラの製造工程の様子です。<br /><br />いつものごとく、いわゆる観光名所には訪れておらず、旅行ガイド的要素は極少です。<br />この点、予めお知らせするとともに、ゆえにそれらを欲する皆さんにとっては、超ー面 白くないものであることを記しておきます。<br />

【赤犬の尻尾】イタリアの魚醤、コラトゥーラ

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2023/05/16 - 2023/05/16

454位(同エリア602件中)

旅行記グループ 202305NAPcetara

3

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呑ん兵衛ヴァガボン(ド)

呑ん兵衛ヴァガボン(ド)さん

先日、ある寄り合いが、イタリアの魚醤の作り方の、食に携わる方の通訳を伴う見学を画策していたのですが、それに参加する機会を得ました。

この旅行記は、それ+その前後の一連のものの記録です。

ゲートウェイであるナポリに続いて、アマルフィ海岸の小さな漁村であるチェターラをすでに紹介していますが、この旅行記は今回の旅行の核である、魚醤=コラトゥーラの製造工程の様子です。

いつものごとく、いわゆる観光名所には訪れておらず、旅行ガイド的要素は極少です。
この点、予めお知らせするとともに、ゆえにそれらを欲する皆さんにとっては、超ー面 白くないものであることを記しておきます。

旅行の満足度
4.0
グルメ
4.0
同行者
カップル・夫婦
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
徒歩
旅行の手配内容
個別手配

PR

  • この旅行記は、<br />「【赤犬の尻尾】チェターラ、再び!」<br />https://4travel.jp/travelogue/11830593<br />の半ばからの続きというか、云わばサイド トリップです。<br />

    この旅行記は、
    「【赤犬の尻尾】チェターラ、再び!」
    https://4travel.jp/travelogue/11830593
    の半ばからの続きというか、云わばサイド トリップです。

  • コラトゥーラとは、カタクチイワシを塩に漬け発酵させたものです。<br />但し、「コラトゥーラ」の語自体は「滴る」のような意味で、それだけでは「何が」滴るのか分かりません。なので正確には、「カタクチイワシのコラトゥーラ」(IT: colatura di alici)とするべきでしょう。<br />

    コラトゥーラとは、カタクチイワシを塩に漬け発酵させたものです。
    但し、「コラトゥーラ」の語自体は「滴る」のような意味で、それだけでは「何が」滴るのか分かりません。なので正確には、「カタクチイワシのコラトゥーラ」(IT: colatura di alici)とするべきでしょう。

  • 新鮮なカタクチイワシの頭と内臓を取り除き、塩をまぶして一晩おいて水を出して....<br />

    新鮮なカタクチイワシの頭と内臓を取り除き、塩をまぶして一晩おいて水を出して....

  • 木(ここでは栗)の樽に、それを一面に並べ、その上に(ここではシチリアの)塩をまんべんなく振り掛け....<br />

    木(ここでは栗)の樽に、それを一面に並べ、その上に(ここではシチリアの)塩をまんべんなく振り掛け....

  • 更に、これを樽一杯になるまで繰り返し....<br />

    更に、これを樽一杯になるまで繰り返し....

  • 蓋をする前に塩を盛ります。<br />

    蓋をする前に塩を盛ります。

  • 景気よく....

    景気よく....

  • たくさん....

    たくさん....

  • 最後に蓋をして、<br />

    最後に蓋をして、

  • 海で選った石で重しをします。<br />

    海で選った石で重しをします。

  • 隙間から見えるカタクチイワシと塩。

    隙間から見えるカタクチイワシと塩。

  • 紹介が遅れましたが、この方がここ「Nettuno(ネットゥーノ)」のご主人です。<br /><br />彼は、各種ネット上のサイトや、NHKのイタリア語講座にも出ているので、目隠ししません。<br />

    紹介が遅れましたが、この方がここ「Nettuno(ネットゥーノ)」のご主人です。

    彼は、各種ネット上のサイトや、NHKのイタリア語講座にも出ているので、目隠ししません。

  • 続いて、貯蔵庫で貯蔵や成熟についての説明です。<br />

    続いて、貯蔵庫で貯蔵や成熟についての説明です。

  • そして、これから....<br />

    そして、これから....

  • ....樽の中で出来上がった魚醤を「コラトゥーラ」させるため、樽に穴を開けます。<br />

    ....樽の中で出来上がった魚醤を「コラトゥーラ」させるため、樽に穴を開けます。

  • この樽は、我々に見せるために特別に用意してくれたものです。<br />

    この樽は、我々に見せるために特別に用意してくれたものです。

  • しばらくして、魚醤が滴り落ちできました。<br />樽の中は、発酵と重石で、魚の上に魚醤が上澄みの状態になっていて、その樽底に穴を開けると、魚醤が下部の魚を通り抜けて落ちるわけです。<br />なので、落ちる間隔は長いです。また、魚がフィルタの役をするため、落ちた液は透明です。<br />このひと樽の魚醤が落ち切るには、2週間掛かるとのこと。<br />

    しばらくして、魚醤が滴り落ちできました。
    樽の中は、発酵と重石で、魚の上に魚醤が上澄みの状態になっていて、その樽底に穴を開けると、魚醤が下部の魚を通り抜けて落ちるわけです。
    なので、落ちる間隔は長いです。また、魚がフィルタの役をするため、落ちた液は透明です。
    このひと樽の魚醤が落ち切るには、2週間掛かるとのこと。

  • たくさんの樽。

    たくさんの樽。

  • 樽の古いものは、80年くらいの経っているそうです。<br />

    樽の古いものは、80年くらいの経っているそうです。

  • この2本は同じ製品で、右が無開封のもの、左は開封して2週間経ったものです。<br />開封したものは、酸化して色が濃くなっています。一般的には酸化すると質が落ちるとされていますが、コラトゥーラでは質は保たれ、もしくは向上するそうです。<br />(ピンボケ御免!)<br />

    この2本は同じ製品で、右が無開封のもの、左は開封して2週間経ったものです。
    開封したものは、酸化して色が濃くなっています。一般的には酸化すると質が落ちるとされていますが、コラトゥーラでは質は保たれ、もしくは向上するそうです。
    (ピンボケ御免!)

  • 開封したものの瓶の口には、オレガノの花が刺さっていますが、これは外気を瓶内に呼び込むためで、それが酸化が促すそう。<br />

    開封したものの瓶の口には、オレガノの花が刺さっていますが、これは外気を瓶内に呼び込むためで、それが酸化が促すそう。

  • 説明が終わり、すでに出来ていたコラトゥーラにオリーブオイルを混ぜたものをパンに掛けて試食させてくれました。<br />

    説明が終わり、すでに出来ていたコラトゥーラにオリーブオイルを混ぜたものをパンに掛けて試食させてくれました。

  • これは、コラトゥーラを取り切ったカスです。<br />

    これは、コラトゥーラを取り切ったカスです。

  • 拡大。

    拡大。

  • 上のコマでも樽の縁にあるのが分かりますが、振り掛けた塩が溶けてというか魚に染み込んで、その魚の個体が発酵したあとに再結晶して、大きな塩の塊ができています。

    上のコマでも樽の縁にあるのが分かりますが、振り掛けた塩が溶けてというか魚に染み込んで、その魚の個体が発酵したあとに再結晶して、大きな塩の塊ができています。

  • 真に、自然の成せる業?<br />

    真に、自然の成せる業?

  • 御礼に日本の魚醤をプレゼント。

    御礼に日本の魚醤をプレゼント。

  • 最後に買い物です。<br />

    最後に買い物です。

  • たくさん買って売上に貢献!

    たくさん買って売上に貢献!

  • 価格表です。<br />100mlが7エウロ。実勢レートだと約千円ですが、私の生活実感レートは700円。それが日本に渡ると約2500円だって!<br />もちろん、運送や諸手続きにカネが掛かり、業者の儲けも必要なので、ある程度高くなるのは当たりまえですが、3.5倍には驚きます。<br />あたしゃ、(日本では)買わない!!<br />

    価格表です。
    100mlが7エウロ。実勢レートだと約千円ですが、私の生活実感レートは700円。それが日本に渡ると約2500円だって!
    もちろん、運送や諸手続きにカネが掛かり、業者の儲けも必要なので、ある程度高くなるのは当たりまえですが、3.5倍には驚きます。
    あたしゃ、(日本では)買わない!!

  • コラトゥーラ以外にも、カタクチイワシを扱った製品があります。<br />

    コラトゥーラ以外にも、カタクチイワシを扱った製品があります。

  • 店入り口に鎮座する展示用の樽。

    店入り口に鎮座する展示用の樽。

  • 店の前からの景色。<br />

    店の前からの景色。

  • 店構え。<br />

    店構え。

  • 店の看板の役をしているタイル。<br />表紙の写真に戻って、この旅行記はこれでお仕舞です。<br />個人的趣味にお付き合いくださり、ありがとうございました。<br />Grazie mille!!<br /><br />宜しければ、<br />「【赤犬の尻尾】チェターラ、再び!」<br />https://4travel.jp/travelogue/11830593<br />にお戻りください。<br />

    店の看板の役をしているタイル。
    表紙の写真に戻って、この旅行記はこれでお仕舞です。
    個人的趣味にお付き合いくださり、ありがとうございました。
    Grazie mille!!

    宜しければ、
    「【赤犬の尻尾】チェターラ、再び!」
    https://4travel.jp/travelogue/11830593
    にお戻りください。

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この旅行記へのコメント (3)

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  • Arikiriさん 2023/07/03 09:23:11
    チェターラ行ってきました
    ナポリ滞在時に吞ん兵衛ヴァカボン(ド)さんの旅行記を読ませていただいて、チェターラに行ってきました。
    コラトゥーラを買い、サンピエトロでスパゲッティも食べてきました。
    ありがとうございました。

    呑ん兵衛ヴァガボン(ド)

    呑ん兵衛ヴァガボン(ド)さん からの返信 2024/03/20 01:25:08
    RE: チェターラ行ってきました
    Arikiriさん、こんにちは。

    もうずいぶん前になってしまいましたが、コメントを頂きありがとうございました。
    チェターラ、そしてコラトゥーラどうでした?
    別にすんごく旨いわけじゃないけど、シンプルでたまには食べたいものですね。
    あのリストランテのオヤジも面白いので、5月くらいにまたチェターラへ行こうと思っています。

    最後に、レスが遅くなりましたことを、重ねてお詫び申し上げます。

    Arikiri

    Arikiriさん からの返信 2024/03/25 08:48:26
    Re: チェターラ行ってきました
    ご返信いただきありがとうございました。

    コラトゥーラは思っていたより塩辛かったです。でも、風味?がクセになりますね。

    5月にまたチェターラにいらっしゃるのですね。
    バス停からビーチまで歩いただけですが、可愛らしい街が気に入ってしまいました。アマルフィーは人が多すぎて。。。私も機会があれば、またチェターラに行ってみたいです。

    どうぞ、お気を付けてお出掛け下さいね。

呑ん兵衛ヴァガボン(ド)さんのトラベラーページ

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