2023/05/10 - 2023/05/10
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たびたびさん
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香川・岡山辺りの瀬戸内海だと小豆島を筆頭に直島とかのアートの島が有名ですが、以前から気になっていたのが高松の女木島・男木島。高松は基本、栗林公園とうどんの街。あとは源平合戦の屋島もあるしで、高松をキーにしても女島・男木島なんか普通は視野に入らないと思うのですが、情報によるとゆるキャラの鬼ヶ島みたいな洞窟があるし、瀬戸内国際芸術祭の参加作品も少ないですがいくつか残っているよう。鬼ヶ島なら岡山の方が桃太郎のイメージがあってピッタリなんでしょうが、まあ、それはそれとして、やっぱり何か独自のコンセプトがあるんでしょう。いつのことになるかは別にして、むしろ、たまにはそういうちょっと捉えどころがなくて気楽な旅もいいのかなとかぼんやり思っていたんですね。
今回の旅は単純に関西を訪ねる計画ではあったのですが、岡山から高松はマリンライナーでほんの1時間ほど。そこからまた引き返しても兵庫県の西部から回るルートだとそうは負担にならないことが分かってくるし、関西の旅は往々にしてあれこれが加わってどうしても濃い旅になってしまうので、その意味でもこの組み合わせは余計にバランスもいいのかな。そう考えるとちょっと変則ですが、高松経由で関西の旅五日間も悪くない。船便の時間も調べると一日の旅にうまく収まるし、これなら上等ですよ~
さて、広島から高松まで。朝一の新幹線で向かうと高松駅到着は8時7分。なんかここからして楽勝ですよね。フェリーの待ち時間を利用して、例によって高松港の周辺を少し散策。その後、高松港→女木島→男木島→高松港とほぼ予定通り十分余裕をもって回ることが出来ました。高松港・女木島間、女木島・男木島間は、いずれも所要時間20分ほどの近さですからね。期待通り瀬戸内海に浮かぶ小さな島のスローな時間の流れを感じましたが、ただ、ちょっと考えてみるとその感覚は岡山から高松に入った時にも同じように感じるもの。そういう意味では、女木島・男木島もやっぱり高松の延長であって、屋島なんかとさほど変わるものではないかもしれません。それに鬼ヶ島大洞窟も意外にそこそこだし、残された瀬戸内国際芸術祭の参加作品も割といいものもあってそれなりに見ごたえあり。高松からの交通の便の良さと合わせれば、十分に見合う価値があったように思います。ネット等で事前にちらちら情報を目にしていた中でも、なにか訪問者たちの満足感のようなものを感じていましたが、その正体はこういうことだったんだなとけっこう合点。かなりゆるい旅には違いないですが、それは望んでいたものだし、ちゃんと個性的なセンスを感じるもの。お天気にも恵まれて、上々の旅になったように思います。
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高松駅に到着。
これは改札を出てすぐの高松市インフォメーションプラザ。といっても大掛かりなものではなくて、小さなブースの観光案内所です。
高松駅の周辺には瀬戸内国際芸術祭の参加作品がいくつか残されているのですが、細かいものまで全部わかっていて、なるほどさすがの対応でした。 -
女木島までの船の待ち時間を利用して、例によってまずは近場の散策です。
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高松駅前バスターミナルは、高速バスと路線バスが別々の建物。高速バスは、高松駅の南側です。本四架橋が出来たことで鉄道の方はマリンライナーがとても便利なのですが、高速バスの方も同じく便利になりました。例えば、高松~広島だと3時間半。高松から広島までほとんど高速道路を走るので快適。けっこう使えます。
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高速バスのターミナルの建物の壁面にあるのがこれ。待つ人 / 内海さんは、瀬戸内国際芸術祭の参加作品だったものだと思いますが、なにかの影かシミのような感じ。本当によく見ないと気が付かない。見過ごしている人も多いかと思います。
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その目の前にあるめりけんや。
まだ時間はあるし、朝のうどんもいいもんですからね。 -
サクッといただきましたが、コシがあるのと舌触りのよさが抜群。めりけんやは中堅のうどん屋さんだと思いますが、それでもちゃんとこの出来栄え。香川の人は朝昼晩でもうどんを食べると言いますからね。どの店もあんまり外れということはありません。
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高松駅から高松港に向かって、その途中。高松港までの最短ルートではないのでちょっと微妙な場所ですけど、これは、宇高連絡船讃岐丸の錨。路上のモニュメントとして保存されています。原型はしっかり留めていると思いますが、ちょっと想像していたほどは大きくないかな。割とこじんまりと収まっていました。
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高松駅から高松港への最短のルートは、この高松港旅客ターミナルビルの脇を抜けて行くペデストリアンデッキの通路。
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脇を抜けずにビルの中に入ると、予想外に立派な待合室。悠々とした広さがあるし全面ガラス張りからの眺めも悪くない。使い勝手の良いスペースになっています。
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高松港の海岸端に出てきまして
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イチオシ
これは、現代アート、Liminal Air -core-。瀬戸内国際芸術祭の参加作品だったもの。
ゲートのように二本並んでいて、玩具の独楽をイメージしたようなろくろを回した形と鮮やかな原色を使った色どりがユニークですね。 -
今ではすっかりお馴染み。高松港のシンボルとなっているように思います。
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ここから、せとシーパレットの方に向かいます。
途中のバラ園は今が満開。見ごたえのある一角となっていました。 -
さらに進んで行きますけど
意外に距離がありますよ~ -
やっと到着かな。
これはmikaylaというイタリアレストラン。
せとシーパレットのの中央部にあって、周囲の眺望も満点。素晴らしいロケーションです。 -
ところで、サンポート高松の西端。中央埠頭の護岸として整備されたのがせとシーパレット。
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瀬戸内海なのでそんなに大波が来ることもないと思いますが、遊歩道の部分も含めて悠々とした広さがあって、全体としてもしっかりとした構造。
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そして、シーパレットからさらに進んだ防波堤の先端の灯台まで歩くとけっこう歩いた気がしますね~
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イチオシ
で、これが高松港玉藻防波堤灯台。
愛称は「せとしるべ」。茶褐色の六角形の柱がまっすぐ空に向かって建っています。近くでは地元の人が何人か長閑に釣りをしていたり。周りは海ですが、安全安心な場所になっていると思います。
こうしてみると宇高連絡船の時代から高松はやっぱり四国の玄関口。その遺産を受け継いで、今でも高松港の整備水準はさすがのレベルであるように感じます。 -
さて、高松港から女木島、男木島へはこの雌雄島海運。白地に赤いストライプという派手なデザイン。それなりに大きなフェリーですね。
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まずは、女木島に向けて、
高松港を出港。 -
さっきのせとしるべですね。
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女木島までの所要時間は20分。
船のデッキからは長閑な瀬戸内海の眺め。快適な船旅です。 -
と思う間もなく
もう女木島が見えてきました。あっという間ですね~ -
女木島に接岸。船は、島への着岸・離岸も要領がよくて、無駄がないというか効率的。見ていて気持ちがいいくらいの見事な操船です。
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女木港に着くとすぐ目の前にあるのが鬼ヶ島おにの館。港のターミナルのような建物なんですが、鬼ヶ島大洞窟行のバスのチケット売り場はあってもなぜかフェリーの切符売り場はこの建物にはなくて、隣りの小さな小屋の方。けっこう紛らわしいです。また、館内には食事処はなくて、おにぎりをちょこっと売ったりしているだけ。頼りになるようでそんなに頼りにならない。ちょっと中途半端な施設ですね。
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女木島の観光の目玉は、やはり何といっても鬼ヶ島大洞窟。
鬼ヶ島大洞窟行のバスのチケットを買って、港からはこのシャトルバスで向かいます。 -
地図では歩いて行けなくもないのかなと思っていましたが、けっこう山の上だし、やっぱりシャトルバスが基本でしょう。
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イチオシ
駐車場から少しさらに上がって行きますよ~
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洞窟までの道にはさっそく鬼達
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イチオシ
漫画チックな鬼なので
緩い感じですけどね~ -
入場料を払って、ここが洞窟の入り口。
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では、中へ。
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トンネルを少しぬけると
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その先は十分な広さがある場所。これだと圧迫感はほとんどないですね。
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あちこちにたくさんの鬼の瓦を並べた場所があったり、
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その先の小部屋には
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鬼の巣窟も。
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イチオシ
ただ、怖いものではないし、
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怪しげな雰囲気のものでもない。
むしろ、この鬼達もよく見るとそれぞれ個性があって、ちゃんとそれぞれにもアート作品になっているのが分かります。 -
広い洞窟は本物なので
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そこに展開されているのが
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見どころと言えば見どころ。
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明るいキャラクターの鬼達も
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まあ、なんとなく様にはなっているでしょう。
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最後の隠し部屋に入って
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イチオシ
これが大ボスかな。
サイズも一番大きいし、ぎろりと目を開いて堂々とした構えです。 -
洞窟を出た後は、さらに遊歩道。
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山すその道が順路になっていて
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遠く瀬戸内海の風景を眺めつつ
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頂上らしい場所に到着です。
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頂上には、360度見晴らしのいい展望台。
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展望所の正面に見えるこのとがった山は、鷲ヶ峰。見る角度にもよるのかもしれませんが、山登りしたらかなり険しそうですね。右下に港がちらりと見えていて、あそこから上がってきたんですね。
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少し方向を変えると白い砂浜のビーチは港の近くにある女木島海水浴場。
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防波堤に囲まれた人工ビーチのように美しい砂浜です。
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その向かいは屋島です。
つまり、洞窟からこの瀬戸内海の長閑な眺めまでのセットが鬼ヶ島大洞窟ということ。単に洞窟とか単に展望台では、寂しかったと思います。 -
では、女木港に戻って。
オオテは、女木港のすぐ裏手の辺り。海がすぐそばの民家は波風を避けるために住宅の前面に住宅がほとんど隠れるくらいの高さがある石垣を構えていて、瀬戸内のほかの島でもちょっと見たことがないくらいかなり厳重なことになっています。何か大きな災害の経験でもあるのかなと思いますが、経緯はよく分かりません。 -
女木港の方から
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防波堤の方を見ると突端に建つのがおにの灯台。では、歩いて行ってみますよ~
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石造りのそれなりに大きな鬼の像の手に持った金棒の先が灯台になっています。
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ただ、周囲の場所はかなり限られているので下からぎりぎり見上げることしかできません。写真を撮るにはあまり具合はよくないです。
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女木港の周辺をもう少し。
瀬戸内国際芸術祭の参加作品だった現代アートがいくつか残されていて、これはモアイ像。ただ、デザイン的にはまったくのパクリだし、一基だけなのでどうしても寂しい気がしてしまうのは否めません。 -
これは、カモメの駐車場。コンクリートの防波堤の上に一列に並んだかもめの姿。風向きによってあっちを向いたりこっちを向いたりしますが、すべてが同じ方向に揃って動くのが面白い。なんとなく、かもめのイメージに合っているような気もするし、意外にユニークな発想だと思います。
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もう一つは、20世紀の回想。駐車場の片隅にあって、濃紺のグランドピアノの上に四本の槍が刺さっているようなデザイン。20世紀は音楽の世紀?それとも戦争の世紀?槍は帆船のマストとみれば航海の世紀かな。あんまり考えなくても、美しいバランスがポイントだと思います。
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少し歩くと、さっき見えていた女木島海水浴場。
キャンプ場の方は、水飲み場やトイレなどがきちんと整備されていて、周囲の松林も気持ちよさそう。季節が良ければ海水浴とキャンプの両方が楽しめると思います。 -
イチオシ
女木島は以上で終了。
今度は男木島に向かいます。
女木島から男木島も所要時間は20分です。 -
またしても
あっという間に到着です。 -
男木港の後背地は山の中腹まで市街が広がっていて、その辺りが特徴かな。
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イチオシ
男木交流館は、船の上からでも見えていましたが、男木港に着くと真っ先に目に入るアートな建物。建物全体を覆う紙を丸めたような薄い屋根。
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といっても、屋根にしては隙間だらけで、いろんな文字を継ぎ合わせて切り絵のような感覚です。周囲が浅い池になっているのでそこに映っているのも面白いかな。
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ちなみに、中は休憩所。ただ、屋根がこうですから日も容赦なく差し込むので日陰にもなっていない。中は正直暑いしあんまり気持ちよくはなくて、シンボル的な見た目に反して機能的にはたぶん問題があるんですけどね。
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そのすぐ奥にあるのは、海征食堂。あれこれ賑やかそうな構えなので、すぐに目に入ります。
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名物のサザエご飯をいただいてみました。まあ、可もなく不可もなくといったところですが、この島にこの食堂があるだけでもありがたいこと。これからも元気に営業を続けてほしいと思います。
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ここからは、男木島の島内探索。まずは、瀬戸内国際芸術祭の参加作品、歩く方舟を訪ねます。集落を抜けて、見えてきましたよ~
男木港からは少し歩きますが、まあ程よい距離だと思います。 -
イチオシ
キノコのような白と青の四つの傘が連なって、そこからそれぞれに足が出ているという奇抜なデザイン。海に突き出た堤防に建つというロケーションも併せて、インパクトは抜群ですね。
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近づいて、後ろから眺めたり
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前から眺めたり。
脚の部分はリアルな人間の脚なんですが、全体としてはどうにも奇妙な生き物。そのアンバランスが文句なく楽しいし、青い空と海の間にあってこの青と白の色彩が妙に美しくて調和的なのも憎いセンス。いろんなところに突っ込みどころがあって、男木島ではこれを見ない手はないですね。けっこう楽しみにしていましたが、期待通りの作品でした。 -
では、市街の方に戻って
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石垣の間に続く細い路地を入って行きますと
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これも瀬戸内国際芸術祭の参加作品の路地壁画プロジェクト。原色の鮮やかな色彩で、通りに面した古民家の壁面を彩ります。よく見ると木や草などの植物のデザインも混じっていて、周囲との調和も少し意識しているのかなと思います。
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さらに山手の方に上がっていきますよ~
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けっこう急な坂の連続。
まあ、平地が少ない島だけにこうした街の造りになるのはむしろ自然なことかもしれません。 -
猫と夕陽の家は、男木島の市街でもかなり上の方。古民家を活用した誰でも立ち寄れる休憩所です。
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眼下に男木島の市街や港まで見下ろせる気持ちの良いウッドデッキと座敷の方もあって、どちらでも好きな方でという感じかな。
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オーナーはいませんでしたが、座敷の方でも先客がいて、勝手に寛いでいたり。自由で平和な島の雰囲気をそのまま楽しめるような場所ですね。
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豊玉姫神社は、さらに上がった先。最後にこの石段を上がって、男木島の市街でも一番高い場所かな。
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豊玉姫は山幸彦の奥さん。安産の神様ですが、こちらも安産の神様として信仰されていて、村の鎮守といった感じかな。
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見晴らしもまあまあです。
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ここから最後は、男木島灯台を目指しますよ~
30分近くかかるのでどうしようか迷っていましたが、やっぱりせっかくですからね。 -
確かに遠いですけど、あ、あれですね。
ちょっと後悔しかかった時に見えてきて、また元気を取り戻しました。 -
敷地全体が塀に囲まれて、予想外にしっかりした施設です。
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イチオシ
ところで、男木島灯台は、昭和32年に公開された映画「喜びも悲しみも幾年月」のロケ地となった場所。
無塗装、庵治石造りという灯台は、すっくと立って独特の美しさ。さすが、日本の灯台50選の灯台です。いいじゃないですか~ -
男木島灯台の敷地の中に併設された男木島灯台資料館。大きくはありませんが、灯台と同じく石造りでがっちりとして、黒い瓦屋根なんかもそれなりに美しい建物ですね。
鍵が閉まっていて中は見れませんでしたが、まあ、外観だけでも良しとしましょう。 -
敷地を抜けた先にキャンプ場もありまして。シロツメクサが生えている草の広場の横には煮炊きをする用の煉瓦の炉がいくつかあって、なんか意外によく整備されているなという感じ。
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海も目の前だし、実質、灯台の敷地内で安全だし。申し分のないキャンプ場ですね。
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帰りの船は予定より一本後の便になりましたが、問題はない。高松までは、また女木島経由で40分。高松からは、今夜の宿、姫路に入ればいいだけですからね。
ということで、女木島・男木島の一日コースは無事終了。お疲れさまでした。
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