2022/12/30 - 2022/12/31
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kirinbxxさん
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ビクトリア州西部のサイロアート巡りも終わりが近づいてきました。ビクトリア州にはまだまだ見ていないサイロアートが沢山ありますが、メルボルンより東になると、さすがに自宅発のドライブではしんどいかなぁ・・・
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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12月30日、この日の朝食も町のカフェで。
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朝食メニュー。ベーコンエッグでも、何に挟むかでちょっと値段が違います。マフィン以外は中身は同じなのですが。
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サンドイッチバー(中身を自分で指定して作って貰う)はこの国ではいろんな店がやっています。
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今朝は軽めに。これ一つを二人でわけっこです。
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今日もいいお天気になりました。例によってまっすぐな道をひたすら走ります。
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30分ほど走り、道が細くなったなぁと思ったところへ前方から道幅に入りきらない巨大なものが。
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やってきたのは、緑が目印、John Deerのコンバインでした。勿論こちらは進路を譲って待機です。今日も忙しい一日になるのでしょう。
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70kmほど走って、最初の目的地であるPatchewollock Silo Art
に到着しました。ここにもきちんとした説明板がありました。
作者はブリスベン在住のFintan Mageeという人です。地元のHotel(宿泊もできるパブ)に泊まり、地元の人と交流を深めた彼は、自分に与えられた高さが35mもあるのに幅は狭い2連サイロのキャンバスにちょうどいいモデルを見つけたそうです。 -
それがこちら。実在の羊と穀物の両方を扱っている農家経営者です。サイロが本来は穀物倉庫であることから、サイロアートにはよく農家の人が描かれますが、男性の殆どが着ているのがフランネルのシャツ。こちらの俗語では「フラニー」と呼ばれる(特に色あせた青い)フランネルシャツは、オーストラリアでは「典型的な農夫」のイメージだそうです。
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50kmほど南西に離れたLascellesにもサイロアートがあります。ここは人口が50人足らず。これもGrainCorpが所有するすでに使用されなくなったサイロです。
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メルボルン在住のRoneというアーティストによる作品です。渋い・・・・渋すぎます。モデルは4世代にわたってこの地域に住んでいる小麦農家のご夫婦です。
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収穫期らしくあちらこちらで日本では見られないだろう光景を目撃しました。サイロとその脇に野積みされ、一部は青いシートをかけられた小麦の山。
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収穫した小麦を運んで来た大型トラック。ハーベスターで収穫した小麦はトラクターに積み替えられ、それを道路に駐めた大型トラックに移し、こういう貯蔵施設へ運んで来ます。この日も移動中にあちらこちらで作業中の人々を見かけました。何しろ畑が広大なので大変です。
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そんな大規模農業地帯にあるWoomelangという町にやってきました。ここには巨大なサイロアートはありません。そのかわり、農家が家畜飼料や穀物を保管するために使うポータブルフィールドビン、と呼ばれるバルクコンテナを使った芸術作品を見る事ができます。
2020年、町の活性化のためにアーティストを招き、絶滅危惧種を描いてもらったフィールドビン(すべて町の農家から寄付されたものです)を町のあちらこちらに置いて徒歩で見て回れるようにしました。
これはピグミーポッサムです。私が住むSA州では、2019年末の大火災で絶滅してしまったと思われていたカンガルー島で、2021年に生存が確認されて話題になりました。 -
それぞれ、アーティストと題材についての説明がつけられているのがいいですねぇ。
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Major Mitchell's cockatooというオウムの仲間です。内陸部の砂漠に生息し、オウムとしては珍しくとても縄張り意識が強い種だそうです。白とサーモンピンクの羽毛に、大きく鮮やかなトサカが特徴です。
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その裏はSoutheastern long-eared batというコウモリです。主にマレーダーリング盆地に生息している、小さな(体長5~7cm、体重14g程度)コウモリです。耳が頭より大きい!
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大型のサイロとは違い、側面全部を見ることができる(大型のものは立地によって裏に回れることもありますが、多くは敷地への立ち入りが制限されています)ので、そこをどう活かすかにも作家の特徴が出ます。
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ポータブルのフィールドビンはいろんな形の物があります。
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Spotted-tailed Quoll、写実的とは言いがたい絵です。オーストラリア本土最大の肉食有袋類です。(タスマニア島にはより大きな肉食有袋類であるタスマニアデビルという動物がいます)
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平べったい形のフィールドビンに描かれているもの。それは・・・
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Lined Earless Dragon、ビクトリア州固有の小型のトカゲだそうです。生息に適しているのが、温帯の草地と限られていて、しかも人間にも好都合な場所ということで絶滅の危機に瀕しています。ビクトリア州では目撃した場合は、詳細な情報を保護機関に教えて欲しいと呼びかけていますが・・・
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Malleefowl、体長60cm、体重2.5kgほどの(これはオーストラリア国産の鶏と似た大きさです)地上で生活する鳥です。地上で生活しますが、木の上に飛び上がる程度はできるそうです。山火事が起きると以後40年ほどはそこで繁殖することができないため、どんどん減少しています。
左に描かれているのは頭骨。彼はこの一つのフィールドビンにこの鳥の一生を描きました。 -
雛も卵も描かれています。トラクターは地元の農民達が、自然とともに生きている姿を表現しているそう。
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作者が違うと味わいも違い、面白い事を考えたものだと感心しました。そして、私がもっとも気に入ったのがこちらです。
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Mallee Emu-Wrenという鳥の雌。尾がエミューの羽に似ているのでこの名がつきました。南オーストラリア州とビクトリア州の州境付近の固有種です。生息できるのが、「少なくとも15年間は焼かれていない」という条件つきのスピニフェックス属(イネ科の植物)の草原。この植物そのものは珍しくもありません。
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こちらは雄です。
「15年間は焼かれていない」という条件のため、最大の敵は山火事です。南オーストラリア州では2014年の山火事でいったん絶滅しています。現在は、再び小さな群れが発見されています。ビクトリア州でも3つの個体群が確認されているだけです。 -
描いたのはJimmy Dvate、オーストラリアでは有名な画家です。メルボルンの有名な壁画、アデレードとメルボルンの動物園の壁画、またサイロアートも二つ手がけています。
この日の芸術鑑賞はこれにて終了。 -
芸術を楽しんだ後、第二次世界大戦で飛行艇の基地となった湖にある博物館に行き、この日の予定は終了しました。博物館から、この日の宿泊地までは230km以上の道のりです。マレー川の近くに入ると、このような状況に。
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この年の12月、マレー川は緩やかに水位が上昇し、「洪水」状態になっていました。学校の休暇が始まるころには、流域の多くの町で退避勧告が出ていて、スクールキャンプをこの地域で予定していた学校は行き先の変更などを余儀なくされました。
被害は大きかったものの、その後は水もひき、クリスマス後に来た私たちはなんとか無事に通れましたが、危ないところでした。 -
この日の宿は、こちら。ミルデューラにあります。この街は人口3万5千人近く、周辺地域も入れると5万を越えるという、このあたりでは「超」がつくくらいの都会です。交通の要衝であり、オレンジと葡萄の一大産地です。というわけで、この地域への果物の持ち込みは州内移動であっても厳禁。
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荷物を置いてシャワーを浴びて、ちょっとましな服に着替えます。今夜は今回の旅行で唯一の「外食」に出かけます。かなり暑いですが、すぐ近くなので大丈夫。こちらはミルデュラ駅。
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すぐ近くに、ミルデュラで一番のホテルがあります。1889年に建てられ、以後ずっとこの街の象徴でもありつづけたグランドホテルです。
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そのホテルの一階には、石窯ピッツァが食べられる店や、薪グリルのあるステーキハウスなどなかなかよさげなお店があり、まだ早い時間なのに賑わっていました。
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トラットリア兼ワインバーもありますが・・
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わが家は同じ経営のレストランの方へ。ホテルが開業したころは、巨大なワインセラーであった場所を改装したのだとか。
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オーストラリアでは、この手のレストランに行くことは滅多にありません。
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料理は、「イタリアンスタイルのセットメニュー」だけです。5コースで通常はひとり120豪ドル、祝日と大晦日は150豪ドルです。まずはこれ。見た目に美しく、ごく軽い酸味がスタートにぴったりです。ワインはグラスで、それぞれの料理に合う物を見繕ってもらいました。一杯目が、わが家の近所のチャペル・ヒルというワイナリーのものだったのはご愛敬。
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メインのお肉はさすがの出来映えです。脂ではなく、肉の旨さをじっくりと味わえます。
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デザートのティラミスもなかなかのお味。この国で120豪ドルで食べられる料理としては上出来です。
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