2023/02/04 - 2023/02/05
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織田グレイシー道さん
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「嗚呼、令和の遣唐使船に乗り継いで戦艦武蔵の艤装工事した佐世保海軍工廠に行きたい」
という心の叫びを実践すべく、伝統の神戸川崎造船所を擁する兵庫県の旧国名を冠した「せっつ」に乗船した。
流石に気分が高揚します。
呉鎮守府を旅行した時には己の車で陸路をひた走ったが、佐世保鎮守府へは対照的に徒歩による海路で瀬戸内海を横断してみることにした。
数多のムック本で阪九フェリーと名門大洋フェリーが紹介され、どちらも設備が豪華な上に徒歩の乗船客への配慮が行き届いたダイヤが組まれ車中心の北海道航路では考えられない位の乗客目線に立った運行が極めて魅力的に映り敢えて時間のかかる海路で優雅にまったりと九州上陸する事にした。
行きは神戸発の阪九フェリーを利用する事で、お洒落でエレガントな神戸港もとい帝国海軍の名だたる名艦を建造した神戸川崎造船所を一瞥が可能となる。
あまつさえ日本一巨大な明石海峡大橋の夜景にもあり付けるなど見所にも事欠かず、およそ新幹線や航空機では味わえない風情と情緒豊かな瀬戸内海の船旅を満喫する過程も目的の一つであった。
阪九フェリーは新日本海フェリーと同じSHKグループではあるが、会社のスタンスはまるっきり別会社であり会社間の経営的な共通化やフェリーの相互運用など全くなく船舶の性格も外洋を航行する新日本海フェリーや東京九州フェリーと真逆である。
外洋を切り裂く高速性よりも安全性と輸送力が優先され、狭隘な水路をいかに安全かつ巧みに航海するのが使命のため船はずんぐりとして安定感と静寂性が抜群で航行したことにすら気づかないほどエンジンも静かで、回頭すら慣性を全く感じさせないほどである。
それゆえ船酔いとは無縁で食事食べ放題で風呂入り放題の快適な船旅が可能だから女性客が多いのも頷けるし、何より内装や色遣いが女性・子供受けする煌びやかで派手モノが採用され某ショッピングモールを彷彿させるほどである。
(それが嵩じた余り、門司新港の大仏殿のようなフェリーターミナルは演出過多でやり過ぎ感が禁じ得なかったので設備投資より人材育成にカネを掛けて貰いたい)
この点に於いてのみ後述予定の名門大洋フェリーの方がトータルバランスが優れてると感じるの者は自分以外にも他にも居ると思う。
往復でフェリー会社を変えて利用してみたのは正解だったようだ。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 船 JR特急 JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
新快速で京都から神戸へダイレクトに来た都合上、阪九フェリーの起点はモダンな神戸駅となった
-
とりあえずお洒落な神戸港を一瞥
何やら関西版の横浜港のようである
時間があれば神戸港クルージングを堪能した所だった
あと「BE KOBE」の見物やカワサキワールドの見物とか -
神戸港に来た真の目的は婦女子のようにお洒落な神戸を観る事ではなく、帝国海軍の名だたる艦船を建造した神戸川崎造船所を刮目する事である
長大なヤードとクレーン群、そして全国広しといえども世界に冠たる無音潜水艦を建造するのは神戸だけである -
神戸川崎造船所で竣工間近の無音潜水艦SS-514「白鯨」(呉就役)
この一年後には奥隣の神戸三菱造船所でもSS-515「迅鯨」(横須賀就役)も竣工してるので、潜水艦の殿堂ともいうべき伝統と格式の民間造船所である。 -
面倒なことに連絡バス乗り場は神戸でも三ノ宮でもなく、住吉駅なので普通電車で少し戻る事になる
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JR住吉駅にあった阪九フェリーの広告
やはりこの駅こそゲートウェイだった住吉駅 (JR) 駅
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阪九フェリーターミナルに到着
神戸のフェリーターミナルは至ってマトモである
てか門司新港のもそうあって欲しかった -
そして今晩乗る阪九フェリー「せっつ」である
出発港の旧国名船となった
マッコウクジラのようなおっとりとずんぐりとした温和な船形で、東京九州フェリーの「それいゆ」とは好対照である
三菱重工下関造船所で建造された1万六千トン、23ノットのスペックである -
そして外洋系の日本海航路の船舶と違い、塗装の色褪せ感こそあれ波が穏やかで塩分濃度の低い瀬戸内海の船舶には錆びが全く吹いてないのが特徴である
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「せっつ」のエントランスホール
装飾や色使いが派手で某ショッピングモールのようである
シニア好みの「それいゆ」とは対照的に女性や子供受けしそうな楽しいデザインや色使いであるのが判る -
むじんくんUFOのような天井照明がビッグボス新庄のパフォーマンスようにド派手である
てか阪神デビューだもんな -
神戸港の夜景をバックにした「せっつ」の壁絵が阪九フェリーのあからさまな自信のほどを伺わせる
-
「せっつ」の廊下
天井もそこそこ高く白塗りの壁が小奇麗である
ただ廊下がちと狭いから混雑時は歩きにくい -
「せっつ」の配置図
「それいゆ」より船形がずんぐりとしている -
「せっつ」のデッキプラン
船巾があり客室にもゆとりがあるのが見て取れる -
「せっつ」の売店
綺麗で品揃えは豊富だが、お世辞にも可愛らしいとは言い難い「ふねこ」グッズ三昧で船舶マニアが喜びそうなグッズが殆どないのが痛い
お世辞にも「ふねこ」は船にラッピングできるレベルの絵ではないのでもっと絵心のある絵師にシフトして貰いたい -
「せっつ」のスタンダード洋室
空間が広く(天井が高い)寝心地がすこぶる良い -
寝台内の貴重品ボックス
これのお陰で風呂や食事の時には大助かり -
「せっつ」の照明ボックス
「それいゆ」と違って白色光でUSBコンセントなし
ただし傍らにドリンクホルダー有 -
「せっつ」のエレベーター
「それいゆ」同様に特に用事が無くてもつい使ってしまうほどビジュアル的に愉しい -
「せっつ」の食堂
綺麗だが迷路のようでややこしい
名付けて「せっつダンジョン」 -
「せっつ」のカフェテリア方式の食事 生姜焼きと豚汁の定食
食堂内のレンジでチンして頂くのが大衆食堂「半田屋」と同じ
混雑時は後ろから人が押し寄せるから戻って選び直すのが困難で、総額が勘定しにくいからやたらめったら手が出ないのでバイキングの方が気が楽
味はそこそこ、食堂(→船)の作り込みほど大層な食事(→従業員)ではない -
「せっつ」の巨大ファンネル
どうしても郵便マークに見えて仕方がない意味不明なライン取りである -
瀬戸内航路名物の明石海峡大橋横断
ライトアップされた橋脚や明石の夜景が実に見事 -
月夜に生える明石海峡大橋
実に素晴らしい絵図であった -
明石海峡を通過し終えた「せっつ」
冬の日本海航路と違いデッキに上がり放題な所が心憎い -
瀬戸内の狭隘な航路を悉く追加した「せっつ」の航跡
門司新港まであと僅か、デッキに出なけれななるまい -
「せっつ」のデッキ
広々としていい感じである -
美しい周防灘の旭日
-
旭日に輝く「せっつ」の巨大なファンネル
ファンネルの●が太陽だったのかね? -
宿命のライバル・名門大洋フェリーの追撃
詳細旅行記は復路として別紙参照 -
周防灘越しに遠望する恵庭岳的な立ち位置の大分県の由布岳(右)
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周防灘越しに遠望する山口県宇部のコンビナート群
下関ではない -
舳先を一斉に同方向へ向ける船舶の多さこそ瀬戸内海イズムである
-
「せっつ」の横を並走する最近あまり見かけなくなったデリックポスト式の貨物船
この距離感は交通量の多い瀬戸内海ならではである -
九州着岸まであと僅か
門司新港が目視可能 -
奈良の大仏殿のように面妖な新門司フェリーターミナル
いくら何でも演出過多じゃね?やりすぎ新門司港フェリーターミナル 乗り物
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「せっつ」の御船印
威圧感満点なのはいいが、船名と会社名の関係が逆じゃね?
社名を前面に出し過ぎと、ちっとも可愛くないふねこが草
(船名をデカく、社名を小さく) -
参考文献のムック本とパンフレット
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