2022/12/14 - 2022/12/14
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たびたびさん
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今日は、鉄輪温泉から別府駅まで歩いて、途中の観光スポットを寄り道しながら訪ねるという趣向。まっすぐ歩くと6キロくらいの距離なので、寄り道しながらだとさらに距離が加わりますが、まあそれでも歩けなくはないかなという感じ。まるまる一日かけてのことだし、なかなかない機会。未知のゾーンを埋めてみたいし、別府のスケール感を体感するためにも、ここはがんばってみたいと思いました。
さて、立ち寄りスポットの中で、ダントツに良かったのは、大分香りの博物館と別府市竹細工伝統産業会館。
大分香りの博物館は、平成19年、前身の県立大分香りの森博物館を引き継ぎ、別府大学の創立100周年を記念して開館した施設。そもそも別府と香りっていったいどういう関係があるのかは、ちょっとよく分かりませんが、それはそれとして。。内容的には、西洋、エジプト、メソポタミアにインドから中国、日本など東洋の歴史や文化を彩った香りの変遷や特徴を解説していて、途方もなく壮大な人類の歩みを体験しているような気持ちにまでなってくるという意欲的なもの。クレオパトラ、シバの女王、源氏物語、マリーアントワネット。華麗なワードに酔ってしまいそうな展示コーナーにもため息です。
そもそも臭覚は、食べ物の獲得やリスクの回避など生命を維持するための知覚であるのですが、これがいわゆる香水とかの話になってくると生活や文化を豊かにするためのアイテムですから、まさに人類史的な分野。文明には不可欠の彩りといった感じもしてきます。ただ、そうはいっても宗教的な役割が大きかったインド、高貴さの証だったりしたエジプト、気候や体臭との関係で日常生活の中でニーズが強まった西洋に対し、少し補助的な役割にとどまった東洋ではかなり趣は異なるかもしれませんけどね。ちなみに、源氏物語の薫と匂宮の恋のさや当てで香りは重要な要素となりましたが、やっぱり、日本では線香とかお香は抹香臭いものだし、日常生活では積極的な香りよりも清潔感とかの物差しの方が基本だったのは否めないところでしょう。いずれにしても、香りを切り口にしてそんなこんなを思い巡らして楽しめるのがこちらの意外な面白さだと思います。
もうひとつの別府市竹細工伝統産業会館も、竹細工から想像される、どうかすると地味で素朴なイメージを打ち破るもの。多くの展示作品を拝見しましたが、技術の緻密さ、多様さに裏付けられた美しいデザインは、あまり見たことのない奇抜な作品も含めて、確かに長い歴史の中で育まれた伝統工芸の輝きがありました。調べると国の伝統工芸として認知された竹細工の例は全国的にも少ないようですが、ではなぜ別府の地で特別に育まれたのでしょうね。少し疑問に思ってこれも調べてみると、景行天皇が九州熊そ征伐の帰りに別府に立ち寄った際、お供の台所方が、この辺りに良質の竹の多いことを発見して、茶碗かごを作ったことがはじまりとか。江戸期には別府を訪ねた湯治客のお土産として竹製の台所用品が大量に作られたともありました。良質な原材料と販売市場があったというのは確かに大きな要素。あんまり考えたことがなかった別府の一面も知ることになりました。
そして、最後は別府駅北側周辺のこまごまスポット。昨日の地獄めぐりのような華やかさはありませんが、今日もまあまあのてんこ盛りです。
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鉄輪の宿を早朝出発して、ほんの少し鉄輪周辺の散策です。
温泉地には温泉神社というのがよくあるんですが、鉄輪温泉にも温泉神社がありました。地獄めぐりのエリアからけっこう急な坂道をどんどん上がっていった先。鉄輪温泉の鎮守神だそうですが、もともとは永福寺の境内社を移したもの。鳥居も本殿もまだ新しい感じ。ここに来るまでけっこうしんどいし、それを思うとあまりお勧めはできません。 -
地獄めぐり通りを下ってきて、みゆき坂へ。
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地獄温泉ミュージアムは、みゆき坂の中ほどにできたけっこう本格的な施設。
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別府温泉の成り立ちやそこで育まれた文化を紹介しています。
別府温泉に対する思いが溢れたような内容なんですが、敢えて言えば、別府温泉の湯量や種類の多さなど、もっと単純に別府が日本一の温泉地であることをしっかりアピールする視点もあっていいのかなと思います。 -
さらにいで湯坂まで下ってきて、これは上人湯。地獄蒸し工房 鉄輪の上手にある共同浴場です。
屋根が重なったデザインに入口正面には小さな仏様を祀る祠があって、上人湯という名前とともにちょっと抹香臭いですね。ただ、組合員以外の入浴はお断りの表示。場所もいいし、これを観光客に開放したら地元の人は落ち着かないでしょう。仕方がないかなと思います。 -
砂原温泉は、鉄輪温泉の中心部から南側。ちょっと外れの場所です。
外観はもう閉鎖しているのかなあという感じで諦めたんですが、後でまた調べるとそうでもないのかなあ。朝だったし、ひと気がないのもあってそう思ったんですが、早合点だったような気もします。 -
ここで大分香りの博物館を訪ねる予定だったのですが、開館まで時間があったので、近くの別府大学付属博物館を訪ねてみました。
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旧石器時代から、縄文・弥生・古墳時代と
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別府の周辺にも一通りの遺跡があるんですね。
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展示室は一つですが静かだし、
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きちんと整理された展示で好感が持てました。
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では、大分香りの博物館へ。なかなか立派な建物。想像していたのよりずっと立派です!
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フレグランス製品に使われる調合香料の基本、7種類
シングルフローラル、フローラルブーケ、フローラルグリーン、フローラルアルデヒド、シプレー、オリエンタル
フローラルアルデヒドって、危ない名前ですが、シャネルの5番はこれなんだそうです。 -
香料を抽出する器具が並んで
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その奥からは香水のコレクション。
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ガラスケースに陳列されたさまざまの香水。
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けっこうな量ですけど
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それぞれが貴重な香水なのかな。
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それらしい気品のある瓶に入っていて、琥珀色の香水が透けて見えるのも何というか。。別世界の面持ちかな。
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つまり、香水って
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香水の香りを愛するという反対にその香水の香りが逆に自分らしさの個性にもつながっていく。
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イチオシ
その人の記憶が香りとともにあって、その香りをかぐとその人を思い出す。
私にはまったく無縁ですが、まあ、そんな感じの世界なんでしょうね。 -
二階の展示室に上がりまして
「香りに満ちた魅惑の世界」
説明してあることはその通りなんですけど、実はけっこう抽象的な説明。しかし、香りと絡めて説明してあることで説得力が出てくるのが不思議なところ。 -
「宗教祭儀と薫香」
エジプトを例にしての説明、宗教的な儀式の中で使われたり -
「貴族の生活と香り」
高貴さの証であったり -
「香料と交易」
いいものを求めて、交易品としての価値も高かったとか。 -
エジプト文明だとミイラがその代表みたいな感じですが、
このエキゾチックなものでさえ、香りと関係付けられるとなんとなく受け入れやすくなるような。やっぱり、そういうところも香りの不思議なところですよね。 -
「古代エジプトの香り」
そして、香りは宗教や娯楽の範囲ですが、その知識は医薬品や化粧品の分野へもつながっていく。その文明を総合的に語る切り口にもなるのかな。 -
「クレオパトラの香り」「アレクサンドロス大王と香り」
エジプト文明の終焉やギリシャの世界征服。香りの世界と離れても、思いを馳せるだけで酔ってしまいそうなテーマですけどね。 -
「恋人たちの香り」「古代イスラエルの香り」
舞台をイスラエルに移して -
「シバの女王の香り」
イスラエルの王、ソロモンやシバの女王は旧約聖書の世界。ここにも個性ある香りの世界があったという説明。絶対的な神と人間の契約から、ゆるぎない信仰の始まり。まあ、香りから離れても、想像力は広がるんですけどね。 -
「ギリシャ・ローマの香り」
現世の価値を信頼する合理的な精神世界。エジプトやイスラエルと同様に、乳香や没香が主体のようですが、その香りに必要以上に酔うことなく、もっとドライに機能的な効果に着目していたようなイメージですけどね。 -
「イスラム商人の活躍」「イスラム文化と香り」
ヨーロッパのキリスト世界と対峙していたイスラム世界。ローマ帝国の遺産も引き継いで、当時だと科学知識はたぶんこちらの方が上でしたよね。
広く多くの地域から珍しい香料を仕入れてきて。世界で最も豊かな文化を謳歌していた姿が想像されます。 -
「シバの女王」
シバの女王とソロモン王の恋 -
「クレオパトラ」
クレオパトラとカエサル、アントニウスの恋
男女のロマンにも香りはつきもの。それが歴史を動かしたとなるとその効果は絶大です。 -
「源氏物語」
光源氏も楽しんだ薫物合い
心の情景を巧みに描いた源氏物語。香りも舞台装置として小さくない働きをしています。 -
ロココサロン
フランスのブルボン朝。マリーアントワネットの時代。社交界は華やかだし、香水の全盛期だったかもしれませんね。 -
アールヌーボーサロン
産業革命以降の実用主義に対抗して、潤いを求めた芸術運動。ロココは世界の主流にはなりませんでしたが、この辺りからはフランスの芸術文化が世界のリーダーとなってきたような気がします。 -
イチオシ
中国に移って、これは鼻煙壺
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清朝時代の文化を表わす分野ですが、私的にはアヘンの蔓延といったイメージと重なってしまって退廃的なものに思えてしまいます。
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美術品、工芸品としてはとても人気はあるんですけどね。
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日本についてのコーナーでは
明治以降、西洋の文化が入って以降の動きをまとめています。香油とか石鹸とか。まあ、現代につながるものですね。 -
日本にも古くから香道というのがあるんですが、
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どうでしょうねえ。
残念ながらあまりメジャーではないですよね。 -
香料の主産地、東南アジアからの入手ルートも限られていたような気がします。
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最後に、自分の香りを調合するという実習コーナーも。
爽やかなのや甘いのやら。なお、今は自然な香りも化学的に再現できるようになっているそうで、ちょっと味気ない気持ちにもなりました。 -
では、再び散策を開始。
市の原温泉は、ここまで来ると鉄輪温泉からもかなり離れているし、観光客にとってはあまり縁のない場所でしょう。 -
地域の共同温泉なんですが、しかし、いい感じで枯れていて秘湯といった風情もありますね。一人で贅沢な貸し切り状態を楽しみました。
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そこから今度は仏舎利塔へ。別府の市街からでもあちこちから見えるのですが、やっぱり予想通り、ここまで来るのはそれなりに大変です。
上層には金の仏像が収められていて、白い建物と合わせて映えています。それはここまで来ないと分からなかったですね。 -
イチオシ
ところで、別府は景観も優れていてその最たるものは別府湾でしょう。傾斜地に広がる別府市街からはあちこちから別府湾を見下ろせて、それがまたとても美しいんです。
仏舎利塔から眺めた別府湾も青々とした海の色はちょっと別格の美しさ。仏舎利塔に来たなら、この眺めも価値ありですね。 -
またしばらく歩いて、今度は別府市竹細工伝統産業会館です。
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こちらは、国の伝統的工芸品の指定を受けている別府竹細工を紹介する施設。
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竹細工って、けっこうあちこちで見るような気もしますが、こちらは人間国宝も生んだ歴史あって堂々たるもの。
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館内の作品は基本撮影禁止なので、お見せできませんが、
多くの作品からはとても高度な技が感じられるし、デザイン性も多彩で個性もある。奥深い世界を感じることができると思います。 -
ただ、その雰囲気を少しだけでも感じていただけるとすると
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それがこの版画のシリーズ。
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竹細工の技術や技を版画にしたもので
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なんでしょうねえ。
この緻密さ、多彩さ。 -
それぞれがそれぞれにメリット、デメリットもあるんでしょうが、
なんでもない竹の材料がこの編みでとたんに命が吹き込まれる。 -
イチオシ
その辺りの感動が伝わってくるように思います。
小樽のニシン漁では負いコは木製。とても重いものですが、それは北海道には竹がなかったから。その話を聞いて、ちょっと愕然となりましたが、逆に、竹があることで大きな恩恵を受けてきたこともあるでしょう。当たり前のようなことが当たり前ではない。そんなこともまた思い出しました。 -
伝統産業会館から少し下ったところに別府市民球場があって、
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その球場の中に稲尾和久記念館があるので、それも拝見します。
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玄関を入るといきなり稲尾投手の銅像。デフォルメされているのかもしれませんけど、全身が筋肉隆々。化け物みたいな体つきですね。
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記念館に入ると
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おびただしい記念品やら写真やら。
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1958年の日本シリーズで、長嶋茂雄らの巨人に三連敗した後、西鉄の稲尾が四連投四連勝して日本一を達成。「神様、仏様、稲尾様」と賞賛されたのはあまりにも有名な話。
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今では考えられないような伝説ですが、生々しい躍動の写真がいくつもあって、ちょっと感動的。野球っていいですね~って感じです。
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再び、歩き始めて、これは七ッ石温泉。
通り沿いなんですけど赤い鳥居が立っていて、敷地全体が神社のような雰囲気ですよ~ -
その敷地の一角に石垣原古戦場の碑。
この石垣原の戦というのは、関ケ原の戦いの代理戦争。東軍側に立つ黒田如水と西軍側に立つ大友義統の軍がぶつかりました。大友義統は旧領回復を目論んだものでしたが、兵力に勝る黒田軍に敗戦。夢はかないませんでした。傍らには詳しい説明板も建っています。 -
その奥にトタン葺のちょっと粗末な建物が建っていまして、それが温泉場。
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お昼休み中だったので、中だけのぞかせてもらいました。
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風呂は滑らかな大理石が敷いてあって浴槽はタイル。冷めないようにかな。蓋がしてありました。湯がぬるめになってきたという情報もあるようですが、そこはよく分かりません。
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イチオシ
またしばらく歩いて、別府周辺エリアに入ります。
ところで、別府は扇状地の街。その扇状地を形成したのが二級河川であるこの境川です。
ただ、水量はそこまでではなくて穏やかな流れだし、川の両岸は公園のようにきれいに整備されていて、そこまで影響が大きかった川には見えないですね。川を渡る飛び石なんかもあって、遊び心も満載です。 -
境川のほとりにある芝居の湯。別府駅からだとまだかなり離れていますから、別府駅から歩いて行ける範囲としては普通だとこの辺りがギリギリの範囲でしょう。
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別府市コミュニティーセンターとしての役割もあって芝居をやる施設が整っているようですが、普段は日帰り温泉といったところ。ただ、たくさんの人の利用を想定している施設だけに玄関から休憩室や階段を下りていくところや風呂場とか
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すべてに余裕があって、それもきれいです。
そんなに期待していたわけではないのですが、共同浴場としてみるとこのゆったり感は別格です。私もここで、しっかり元気を回復しました。 -
イチオシ
ここからは、一気に進みます。
京都大学地球熱学研究施設は、もう明らかに別府駅周辺エリア。火山、地熱、温泉に関する研究を行っている施設なんですが、その見どころはこの本館の建物。大正12年に竣工した煉瓦造の二階建ては、京都大学施設部、永瀬狂三の設計。国の登録有形文化財にも登録されているようですが、中央に塔屋をいただいて赤い煉瓦がとても美しいです。 -
同じエリアに建つグローバルタワーは、高さ124.375m。地上100mのタワー。二本の支柱とそれを支える弧状の柱のその先端にオープンデッキの展望テラスをいただくという大胆なデザイン。設計者は大分県出身の建築家、磯崎新。
しかし、エレベーターはどこに設置されているのでしょうね。支柱の中を通っているんでしょうか。高所恐怖症の私としてはとても上がれる気はしない。下から見上げるだけでも怖く感じました。 -
このグローバルタワーと一体なのが別府国際コンベンションセンター ビーコンプラザ。別府は温泉街とかレトロな街並みのイメージがありますが、この施設はそのイメージを覆すような大スケールの近代的な建物です。
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外観もそうですし、内部に入っても巨大で開放的な空間はそれだけで一見の価値あり。
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イチオシ
素晴らしい建物です。
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ビーコンプラザから東、別府駅側に出たところが別府公園。
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広々と芝生が広がっていますが、そこには長い年月を重ねた太い黒松が何本も生えていて、一般的な都市型公園というよりも日本庭園のイメージに近いかもしれません。ちょっと独特です。
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ここからは、完全に市街に入ります。
べっぷアリーナは、別府市総合体育館。卓球台やバドミントンコートの貸出しも行っているようです。玄関の辺りのデザインが個性的でちょっとインパクトありかな。この日はコロナワクチンの接種会場になっていて、ちらほら訪ねる人の姿が見えました。 -
そのそばにある聴潮閣は、昭和4年、浜脇海岸に建てられた高橋欽哉の邸宅。この高橋欽哉は、大分農工銀行の頭取、別府商工会議所の初代会頭を務めた実業家であり、別府出身で初の衆議院議員となった人物。邸宅は、迎賓館としても活用されたようです。
国の登録有形文化財となっていますが、現在は外観を拝見するだけ。武家屋敷のような白い漆喰の塀の先には母屋と蔵。さすがに重厚さを感じる建物です。 -
こちらは九日天温泉。別府八湯温泉道の第8番。
レトロで地味な建物がいかにも地元の共同浴場といった感じ。利用者も地元の人が中心かな。 -
タイルの洗い場は少し赤茶けていますが、たぶんそれは温泉の成分から。清潔さとは関係ないと思います。
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さて、旧別府公会堂は、今でも別府市中央公民館として現役です。昭和3年に建てられた県下最古のコンクリート建築は、逓信省営繕課に勤務していた吉田鉄郎の設計。
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イチオシ
壁面タイルもさほどの傷みはないし、
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内部に入ってすぐの飾り扉の意匠とかは優雅で気品がありますね。この日は何かの集会が行われていて、メインホールの方も拝見しましたが、ちょっと映画のロケでもできそうな雰囲気がありました。
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旧別府公会堂の敷地の端っこに建つ千辛萬苦之場。
土蔵造り木造二階建の古民家風の建物ですが、これは、慶応元年(1865年)、刺客に襲われ一命をとりとめた井上馨が山口から別府に逃れ身を隠した旅籠、若彦の離れ。幕府の長州征伐にどう対応するか。幕府に恭順すべしと主張する俗論派に対し、その一方で軍備を増強すべしと説いた井上が俗論派から襲われた事件は袖解橋の遭難。山口の地元でもそれなりに知られた事件です。 -
田の湯温泉は、別府駅周辺エリアの共同温泉の一つ。別府八湯温泉道の第5番。
歴史は古いと思いますが、建物は微妙にレトロでもそこまで古くはないですね。 -
地元の常連さんだと思いますが、温泉の仕切りおじさんがいてあれこれ指導を受けながら入りました。風呂と脱衣場の間にガラス戸があるので防犯上は少しマイナスですが、こういう人がいると安心感が増すような気がします。
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べっぷ駅市場は、別府駅からすぐ。高架下のレトロな商店街です。
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地元で人気の野田商店で豆ごはんのおにぎりを購入。
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薄い塩味が心地よくて、普通においしくいただきました。地元にいたら、リピートありなんですけどね。確かにいいお店です。
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不老泉は、別府八湯温泉道の第4番。これも歴史ある温泉なんですが、建物は比較的新しく建ったもので、料金は250円とこの辺りの値段設定としては少し高いです。ただ、利用者はやっぱり地元の人中心。新しくて少しゆったり入れるのがいいんだと思います。
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西法寺は、浄土真宗の本願寺派の寺。商店街のエリアにあるのですが、厳めしい山門がちょっと目立っています。
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境内には滑り台が置いてありましたが、幼稚園があるのかな。街中にあるお寺なのでいろんなことに活用するのは悪くないと思います。
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商店街の方に出てきました。
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イチオシ
やよい天狗は、やよい商店街の中ほど。天狗がデザインの神輿なのだそうで、昭和48年に商店街の火災厄除けとして作られたのだとか。天狗なので鼻が長いのは当然ですが、長いうえに先の方がより太くなっているので迫力がまた増しているような。誰でもぎょっとなる天狗です。
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いったんそのまま別府駅の方へ。これは構内にある別府市観光案内所。
この時間だと晩飯のことを尋ねるほかなと思います。 -
私は、駅前通りを進んで、もう少し。
駅の東、駅前エリアを散策します。 -
別府高等温泉館は、別府の駅前通りを少し進んだところにある名物の日帰り温泉。外観がレトロな洋館なので少し入りづらい感じにも見えますが、全然そんなことはない。風呂が低い場所にあるとかは昔ながらの日帰り温泉の典型的な構造です。
なお、ここは宿泊施設も兼ねていて、以前泊まってみたことがありますが、冬場は風がすうすう入ってきて、あんまりよく寝れませんでした。冬場の宿泊はあまりお勧めできないかなと思います。 -
延命地蔵尊は、別府駅から歩いて数分の市街。十字路の角に建っていて小さな社殿のほかにも敷地内には石仏、石碑があってちょっと賑やかな感じ。社殿の中にあるのがメインの地蔵様だと思いますが、よく見ると真ん中の地蔵様を囲んでほかにも何体か。こちらも賑やかになっています。
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海門寺公園は、その北側。商店街からは逆方向ですが、ここも駅近エリアの一角です。公園は芝生の広場を広くとって児童公園っぽい構え。それに、隣接して海門寺、海門寺温泉があるので、街中でも比較的せせこましさを感じないのがいいところかなと思います。
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海門寺は、その隣り。温泉街の中にあるのですが、しっかりした楼門から本堂への参道も、最低限、曹洞宗の威厳を保っている感じ。
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境内入ってすぐには、豊後の名松「しぐれ松」という黒松もあって、なかなか堂々とした雰囲気がありました。
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海門寺温泉も同じエリア。別府八湯温泉道の第3番。別府駅にはすごく近いのでここなら列車の待ち時間に利用するには最適ですね。
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建物の前にかわいらしいお地蔵さんの手湯があって、私はそれで暖かな湯を確認しました。
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続いては、別府駅前通りから海岸通りを越えて海岸まで出たところにある別府北浜ヨットハーバー。
別府は別府湾に面していても、あんまり瀬戸内海のイメージはないかもしれませんが、沖合は瀬戸内海。クルーズのメッカになりますからね。係留されているヨットはちょっと少なめですが、どれもいつでも出航できる感じに見えました。 -
別府北浜ヨットハーバーに面している公園は北浜公園。さらに、南側にはゆめタウン別府が望めます。
ただ、公園自体はただ広いだけの芝生の広場。芝生だけでそれ以外は何もないという殺風景な公園です。 -
そこから竹瓦温泉の方に入ります。波止場神社は、その竹瓦温泉の裏手の方。石垣で囲った一段高い場所が境内です。
明治3年、旧別府港の安全と発展を祈願して創建されたということで、歴史はさほどではないですが、お昼に記念館で拝見した元西鉄ライオンズの鉄腕、稲尾和久の生家に近いことから稲尾神社とも呼ばれたというのはなるほどねという感じ。あれほどの地元の英雄ですから、それくらいの扱いがあってもおかしくないでしょう。 -
竹瓦温泉は別府温泉の中心的存在。この堂々とした迫力はやっぱりさすがです。
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今日は前を通るだけですけどね。
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その竹瓦温泉の傍らから伸びるのは竹瓦小路アーケード。大正10年に完成。旧別府港から観光客が雨に濡れずに竹瓦温泉に行けるようにするためのアーケードだったとか。長さは61m。現存する日本最古のアーケードなのだそうです。夕方に開いていたのは喫茶店みたいなお店くらい。あとはやっていないかもっと遅い時間からなのかもしれません。
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それを抜けると。ゆめタウン別府が目の前です。
巨大な建物なのですが、別府駅からだと微妙に離れているので別府駅の周辺エリアとは言いずらいですね。
ただ、この通り沿いにはトキハ別府店もありますが、駐車場完備とかこちらの方がずっと活気がある。むしろ広さをウリにする郊外店のような性格かなと思います。 -
イチオシ
海岸通りを戻って。見えてきたのは、別府タワー。
名古屋テレビ塔、通天閣、さっぽろテレビ塔、東京タワー、博多ポートタワー。設計者が建築構造家、内藤多仲のタワー六兄弟の中で、三番目に建てられたものだとか。高さは100m。ビルに乗っかっているのでそこまでの高さには感じませんが、別府のシンボルとしての存在感は確かにあるでしょう。日が暮れるといろんな色でライトアップされるのでそれもお見逃しなく。 -
で、晩飯はとよ常 別府駅前店。今回、二回目の利用です。
一回目はかれいのから揚げ定食で、今回はとよ常御前。ちょっと豪華版で、やっぱりこのお店は、別府駅周辺では最強のお店じゃないかなと思います。 -
今夜の宿は、別府駅西側すぐのホテルスター。別府駅周辺のリーズナブルなホテルの一つです。翌日、荷物を預かっておいてもらって、それを取りに行くのもとっても便利でした。
それに、小さな宿ですが、受付はやっぱり慣れているのかな。とてもしっかりしていて安心感がありますね。部屋も最低限ですけど、別府ならこんなものかと思います。
明日は、杵築から日出を回ります。
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