2022/10/23 - 2022/10/24
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ノーーウォリーズさん
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インドの新年ディワリ(ディーパバリ)に合わせてインドを旅行しました。ディワリとは毎年10-11月の合計5日間に祝われるヒンドゥー教の新年で光の祭典と呼ばれています。ディワリ期間中には大掃除をして買い物をして新たな気持ちで新年を迎えます。各家庭が電飾をや蝋燭を点けて、花火や爆竹を添えて盛大に祝います。そして家族(兄弟)に会って家族の絆を深める日です。
今回確かめたかったのは、外国人旅行者がディワリ祭を楽しめるのかという事。西洋圏のクリスマス当日、日本の正月に旅行するのと同じで、ディワリ祭もインド伝統の日で外国人旅行者にとっては特に面白い日ではないかも知れません。ディワリ祭に否定的な(外国)人は、混雑するとか爆竹が危ないとか大気汚染が酷いとかで避けている様です。
ディワリ祭の起源はインド古来の叙事詩「ラーマヤナ Ramayana」です。キリスト教の聖書に相当します。ディワリ祭の5日間は、これに基づき各日にする事・祝う事が決まっています。ラーマヤナを一言で説明すると、追放されたラーマ卿が悪を倒し王国に戻るストーリーです。ラーマ卿(ヒンドゥー教)に忠誠を示す「ジャイシュリラム Jai Shree Ram」(ラーマに栄光をという意味)はインド人が大好きな言葉です。この旅行記の後半では、オーストラリアのインド人街パラマッタでラーマヤナのドラマの様子を紹介します。
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- 旅行の満足度
- 4.0
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デリーの空港に着くとご覧の孔雀が迎えてくれます。ヒンドゥー教を象徴する鳥で幸運や希望のシンボルです。デリーはディワリ祭を派手に祝う町ではないですが、人口は多いので何かあるでしょう。ディワリ祭で有名な町はバナラシやアムリトサルなどが挙げられます。
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まずはデリー市内を街歩きです。ディワリの飾り付けが売られています。黄色かオレンジ色の花が好まれます。2022年のディワリ当日は10月24日で、前後5日間の10/22-26がディワリ祭の期間です。ただネットで調べると違う日も出てくるので地域差があるかも知れません。
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この派手な色の粉は、3月のホーリー祭では色粉を投げ合うのですが、10月のディワリ祭では地面に砂絵を描く為に使われます。
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砂絵ランゴリはこんな感じです。ディワリ期間中に家庭やオフィスで描かれています。クリスマスツリーみたいな風物詩でしょうか。
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インドのスウィーツであるミターイを売る店も大混雑。スウィーツはインドの祭事には欠かせません。
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手前はバルフィです。食感は表現が難しいですが、ミルクと角砂糖を煮込んで固めた感じでとても甘いです。
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他にも飾り付けは沢山あります。アメリカ先住民のドリームキャッチャーなど派手な飾り付けなら何でもありです。
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インド人女性はディワリ時期中は伝統衣装のサリーを着るのでしょうか。前回10年前の9月にデリーに来た時はサリー姿のインド人はほぼ見かけなかったです。20年前は皆着ていたと記憶していますが。
https://www.youtube.com/watch?v=5OouLiEMdYw
この日10/23町中でよく歓声が聞こえます。彼らはディワリを祝うのではなくクリケットT20ワールドカップ(オーストラリアで開催)のインド対パキスタン戦を、携帯電話(街頭テレビではありません)で観戦していた人達からです。今カタールでサッカーワールドカップが盛り上がっていますが、インドでは断然クリケット人気で、パキスタンは永遠の宿敵です。 -
オールドデリーでの夕暮れ。雑然としたいつものパハールガンジとは違います。
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まるでクリスマスマーケットです。煌びやかなイルミネーションはインドのイメージではないですね。
ザ ゴールド イン ホテル
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街中に無数にある小さな祠も綺麗に飾り付けています。日本でいうと神社の様に近所の人たちがお参りに訪れます。
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ディリハート Dilli Haatではディワリのイベントが開催されるとネットの情報を得ます。しかしイベント期間は10/8-23とディワリ前日までで、当日10/24はすでに終了後です。他にも事前にネットで調べたデリーのSundar NagarとPreet Viharでディワリのイベント開催情報もありましたが、これらも当日はやっていなかったです。欧米のクリスマスもイベントで盛り上がるのは前日まで、クリスマス当日は家族で過ごす日で静まり返ります。
ディリ ハアット INA 市場
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ディワリのイベントは1-2週間前によく行われていた様です。それでもディリハート隣のマーケットはディワリ当日も賑やかです。
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蝋燭です。これを玄関に飾って神様を招き入れます。
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買い物に精を出すインド人。
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アパートのほぼ全ての住民がディワリの飾り付けをしています。シドニーのクリスマスも家ごと飾るのですが、インドのディワリでの飾り付け参加率は圧倒的です。
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場所を移動してレッドフォート前です。ここには移動遊園地があり家族連れで賑わっています。
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近くにあるジャイナ教徒の ディガンバラ ジャイン ラール寺院 Jain Lal Mandirでは、全面がイルミネーションで輝いています。ディワリを祝いのはヒンドゥー教だけではありません。
ディガンバラ ジャイン ラール寺院 寺院・教会
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花火がドーン!大気汚染のため政府は花火や爆竹を禁止していますが、あまり守られていません。町中でランダムに花火が上がっていたり、近くで突然爆発音がします。
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近くで見てみます。昔のアジアは電球のイルミネーションで古い感じでしたが、今のインドは最新のLEDが使われています。
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華やかな雰囲気です。
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特別に中に入れてもらいます。
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孔雀にお迎えを受けます。
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この先の礼拝所では撮影は厳禁。
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近くのシーク教徒のグルドワラ シス ガンジ サヒブ寺院 Gurudwara Shees Ganj Sahibもディワリを祝います。
グルドワラ シス ガンジ サヒブ 寺院・教会
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シーク教徒はボランティアに熱心で、ホームレスにフリーフードを配布しています。その為か寺院の周辺にはホームレスが沢山います。ディワリのイルミネーションと商店の飾り付けと、周りのホームレス達のミスマッチが印象的です。ディワリ祭の日でも街頭で眠る人たちがいる現実です。
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伝統的なディワリ祭のイメージは、ご覧の様な蝋燭です。
まとめると、ディワリ祭は伝統的なインド文化を感じるには最高の日です。ヒンドゥー教を知らなくても、クリスマスの様にあちこちでイルミネーションしているのでとても綺麗です。短所は大気汚染、禁止された花火や爆竹を今でもよく見かけて空気は非常に悪いです。私も2日間のデリー滞在で喉が痛くなりました(コロナではないです)。もし観光でディワリ祭に行くなら当日ではなく、ダシェラ祭と組み合わせたディワリ1-2週間前が一番良さそうです。ディワリ当日にイベントはありません。 -
ここからシドニーのインド人街パラマッタでのディワリ祭(ディーパバリ)の様子です。前述した通りディワリのイベントは数週間前から始まるので、インド旅行前に私の地元でもディワリを味わいます。インド人移民が多いイギリス・シンガポール・マレーシア・フィジーなどの海外でもディワリは盛大に祝われます。
ノボテル シドニー パラマッタ ホテル
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インド北部ラジャスタン州のダンス。オーストラリアのインド人は南部出身が多いです。ディワリ Dewaliとはインド北部の呼び方で、南部ではディーパバリ Deepavaliと呼ばれています。インド北部と南部の間では強烈なライバル意識があります。例えば南部出身のインド人に来月インドに旅行すると言うと、インドの何処かと嬉しそうに訊かれます。しかし北部と答えると失望したような態度に変わります。私にとってインド旅行といえば北部なのですが、彼らはそれが気に入らない様で。。
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未来のボリウッドダンサーたち。デリーではこの様な文化的なイベントには参加できなかったので、シドニーのパラマッタで予め体験できたのは良かったです。
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ミスコンの様な雰囲気も。彼女達はシドニー生まれでしょうか。
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シドニーのインド人街パラマッタでディワリ祭。数千人の観客は集まる大きなイベントです。現在オーストラリアでの移民の出身国第一位はインドです。インド人は身近な存在で、インド旅行中にインド人に囲まれても私には違和感を感じません。イギリスの新首相・アメリカ副大統領・アメリカIT企業の社長の多くがインド系。インド人とは仲良くしましょう。
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メインイベントのラーマヤナのドラマが、煌びやかな演出で始まります。以下ラーマヤナをわかりやすく解説します。ドラマは英語ではなく私には言葉が分からないので、以下参考にしています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%A4%E3%83%8A -
昔々アヨーディヤ王国 Ayodhyaには、ダシャラタ王 Dasharathaとラーマ卿 Ramaがいました。王子は王様に跪いて忠誠を誓います。
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ラーマは強さの象徴です。ご覧の通り弓で悪を倒しています。
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瞑想で一層パワーアップ。
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ラーマ卿は結婚を考えます。そこで妃の候補シータが現れます。
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2人は一目惚れ状態に。
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妃の王は2人の結婚に条件を与えます。この棒を折れた者だけが結婚を認めると。棒を折れない他の候補者達。
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しかしラーマ卿は見事に折って見せます。
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めでたく結婚が決まったラーマとシータ。
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しかし幸せは長く続きません。場面は突然変わります。策略によってラーマ卿と弟ラクシュマナ Lakshmanaは田舎の小屋に追放されます。
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更に悪いことにシータが誘拐されてしまいます。黒幕ラーヴァナ Ravanaが登場です。
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ラーマ卿はアヨーディヤ王国に戻る為に、弟ラクシュマナと猿顔の家臣ハヌマーン Hanumanを得ます。
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ラーマ卿は家臣と共に敵と戦い、ついに黒幕ラーヴァナとの対決。
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1対1の弓勝負は、ラーマ卿の勝利です。
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ラーマ卿はアヨーディヤ王国に帰還して、妻シータと再会します。
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めでたし、めでたし、という結末で終わります。1時間半のラーマヤナのドラマでした。興奮したインド人の「ジャイシュリラム Jai Shree Ram」の声があちこちから上がっています。
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最後に花火が打ち上がって大盛り上がりです。インドから遠く離れた地ですが、シドニー在住のインド人もディワリを盛大に祝っています。
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シドニー・パラマッタのディワリ祭の様子。蝋燭はなくインドと同じ雰囲気はありませんが、多くの人で賑わっています。
https://www.youtube.com/watch?v=u6xkrtxYzoU
ラーマヤナはインド人にとって永遠のテーマです。現在公開中のアクシャイ・クマール主演のボリウッド映画「Ram Setu」は、ラーマヤナの史実を追うアクション映画でヒットしています。この映画でも「ジャイシュリラム」が連呼されています。私は約20年前にインドを旅行中ボリウッド映画をよく観ていました。当時はイケメン俳優だったアクシャイ・クマールは、今はスーパースターになった様です。すいません、インドを語り出すと長くなるのでここで終わりにします。皆さんに少しでもインドのヒンドゥー文化に興味を持ってもらえればと思います。
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