県立美術館にマルートまで、成長続く富山市内を朝散歩【延びる北陸新幹線の現場めぐり＆富山アップデートの旅その５】

2022/09/10 - 2022/09/10

　４年ぶりの泊りがけ一人旅は、４年ぶりに１人で旅先の朝を迎えました。５時頃一度目覚め、まだ眠れるかとウトウトすれば８時過ぎ。こんな時間まで寝たのも、何年ぶりでしょうか。
　予約していた１１時の観光列車まで時間もあるし、ぷらぷらしようと街に出れば、成長続く富山市を実感することになりました。

エリア 富山市(富山)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

　マンテンホテルに泊まると、市内電車の１００円利用券２回分を貰えます。これなら車で来た人も、ちょっと電車で街に出ようかという気分になります…よね？
　ドイツ・フライブルグの駅前ホテルに泊まった時に、市内電車の１日券を貰えたことを思い出しました。

富山地方鉄道 (市内電車) 乗り物

　マンテンホテルを背景に走るポートラム。ポートラムの車両は編成毎に色が違っていて、どの色が来るのか楽しみでもあります。

富山マンテンホテル 宿・ホテル

　桜橋のかかる松川は、春の桜の名所でもあります。行き交う遊覧船にも一度乗ってみたいのだけど、８度も富山市に来て、未だ果たせていません。
　春に家族で、また来なきゃね。北陸新幹線に乗れば、東京の通院帰りにも立ち寄れそうだし。

松川遊覧船 乗り物

　桜橋の北に、レトロなビルを発見。1936年築の富山電気ビルデイングで、登録有形文化財にもなっているそうです。
　電車通りの交差点に威風堂々と構える、重厚感のあるビル。最上階の丸窓が、いいアクセントになっています。ふわっと現代的な福岡の電気ビルとは、対局的です。

富山電気ビルデイング 名所・史跡

　エレベーターホールの…

　漆喰の装飾が見事。

　コミュニティサイクル「シクロシティ」の現代的なサイクルポートとも、不思議にマッチしています。
　かぶれと言われるのを承知で言えば、これもなんだかヨーロッパの街角を見ているみたいだなぁとひとりごつ。

シクロシティ 乗り物

　電気ビル電停。富山駅から南富山駅にかけては、富山市内線の「本線」ともいうべき区間で、昼間でも５分間隔以上という高頻度で電車が走ります。
　近年の電車離れやコロナ禍を経ても変わらず、環状線の開業でむしろ増えているのだから驚愕です。

電気ビル前停留場 駅

　富山港線直通の電車は、１５分、１５分、３０分毎。富山大方面からの電車が直通する時間帯は、３０分空いてしまいます。
　直通化以前は南側の車両だった、低床車両「サントラム」がやって来ました。３両連接で中間車はロングシートになっていて、収容力のある電車です。

　カーブを描いて富山駅に「突入」。

　電車の中から駅の改札口が見える、なんとも不思議な光景は、富山の当たり前です。
　時間調整のためしばし停車。岩瀬浜方面は毎時００分、１５分、３０分、４５分と、時刻表要らずの分かりやすいダイヤが組まれています。

富山駅 駅

　インテック本社前で、運賃箱に割引券と100円を投げ込み下車。南北直通を、乗って実感しました。
　15分待つくらいなら、歩いた方が早い距離ではあるんですけどね。何事も経験してみてこその、実感。

インテック本社前停留場 駅

　電停から350ｍ、富山駅から直接歩いても450ｍの環水公園へやって来ました。富山に来る度に来ている気がするんですが、リピートしたくなるほどの気持ちいい公園なんです。

　エントランスから続くラインを追っていけば…

　ゲートに到着。

富岩運河環水公園 公園・植物園

　何度歩いても、素敵なアプローチです。

　世界一美しいと誉れ高い、スターバックスコーヒー環水公園店へ。土曜日の朝９時すぎというのに、ほぼ満席です。
　いい意味で日本離れした景色を見ながらのコーヒーは、三文以上の徳があります。

スターバックスコーヒー 富山環水公園店 グルメ・レストラン

　途中でテラス席が空いたの目ざとく見つけ、そそくさと移動。
　あまりスタバに来ることはないけど、ここならモーニングに喜んで1,000円以上投じられます。

　環水公園の内部には「運河」が巡っていて、これまたヨーロッパのような景観。ハウステンボスよりヨーロッパかも。

　運河にはクルーズ船も行き交い、路面電車の終点・岩瀬浜へも抜けることができます。個人的には公園の風景が次第に開けてくる、岩瀬浜からのルートがオススメ。
　そして船着き場の背景には、これまた美しいガラス張りの建物ができていました。何だあれ？ まだ時間もあるので、ちょっと行ってみましょう。

富岩水上ライン 乗り物

　運河が映える、秋晴れの天気に恵まれました。

富岩運河環水公園 公園・植物園

　ガラス張りの建物の正体は、富山県美術館でした。2017年オープンだから、もう５年も経っているのですね。
　子どもが生まれるまでは足しげく通ってた富山も、今回６年ぶり。前回の環水公園は夜のクリスマス花火で来たので、建設中だった（はずの）美術館には気付いていませんでした。

富山県美術館 美術館・博物館

　フラットに見える外壁は、近寄ってみるとギザギザ。繊細なデザインです。

　シロクマさんたちは、立山連峰を見つめているのだとか。

　常設展まで見る時間もなかったので、自由に入れる屋上広場のオノマトペへ登ってみました。

　その名の通り、擬声語をテーマにした遊びの広場。

　こちらも週末の朝というのに、遊びに来たファミリーでいっぱいでした。
　気軽な公園の感覚で芸術に触れられるとは、うらやましいです。ちらっと我が子の笑顔が思い浮かびました。

　環水公園と一体の公園のよう。https://www.youtube.com/watch?v=_DieV5MnlIo

　環水公園内の結婚式場「キュイジーヌ フランセーズ ラ・シャンス」では、まさに新たな家族が誕生しようかというところ。すばらしい背景での門出です。
　コロナ禍で挙式も挙げづらい中、制限ない夏で本当によかったなぁとも思います。

キュイジーヌ フランセーズ ラ・シャンス グルメ・レストラン

　西には神通川。ふらり立ち寄るだけでも楽しい美術館でした。
　久々に来る街には思わぬ発見もあります。観光列車なんて予約せず、気の向くままに１日中街歩きしてみればよかったかなと、この時は思いました。

　とはいえキャンセル料ももったいないので、富山駅に急ぎます。
　駅前の牛島公園には、9600形蒸気機関車が静態保存されていました。屋根付きで保存状態は良好。

　時間もないけど、駅前にできた再開発ビル・マルートものぞいておきましょう。2022年３月にできたばかりの、商業施設＋ホテルです。
　お土産屋やファッションの店だけでなく、スーパーも入ってます。路面電車沿線から、日常の買い物にも使えそう。

MAROOT ショッピングモール

　正面には、富山の誇る手作り自動車・光岡の展示スペースもあり、必見です。
　といいつつ、列車の時間は迫ります。後ろ髪引かれる思いで、富山駅へと戻りました。