2022/05/11 - 2022/05/12
90位(同エリア552件中)
玄白さん
昨秋の八幡平以来、すっかり混浴露天風呂に嵌った連れ合いにせがまれて、群馬の秘湯、宝川温泉に出かけてきた。この温泉は大きな露天風呂が特徴で、外国人に大人気の温泉でもある。GW過ぎの平日で、コロナ禍で外国人がおらず、空いているいるだろうと、五月中旬に予約を入れた。
昼は温泉近くのいくつかの新緑が鮮やかなポイント、諏訪峡、谷川岳一ノ倉沢、玉原高原ブナ平をめぐってきた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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最初の目的地、諏訪峡到着8:30
道の駅みなかみ水紀行館を拠点に利根川上流部の両岸に遊歩道があり、川沿いの木々の新緑と谷川岳など新潟県境にそびえる山々が絶景を織りなしている。流域面積が日本最大の大河、利根川も、このあたりでは川幅は狭く急流になっている。
奥に見える三角屋根の建物が道の駅水紀行館だ。 -
水上の温泉には歌人与謝野鉄幹、晶子夫妻がたびたび訪れていたそうで、その縁で川の一角に与謝野晶子歌碑公園があり、様々なデザインの石碑に晶子の歌が書かれている。
玄白は短歌の趣味はないが、与謝野晶子の歌で唯一そらんじているのは
「やわ肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君」
何かのCMで使われていて、官能的で挑発的な歌が印象に残っている -
諏訪峡ではハイキングではなく、ラフティングのダイナミックな写真を撮影することが目的だ。事前にいくつかのラフティングツアーを提供しているショップに問い合わせたところ、GW明けの平日なので、あまりツアーの予約は入っておらず、10時から11時頃には2グループだけだという。
待つこと30分、4艘のゴムボートがやってきた。 -
与謝野晶子歌碑公園付近の急流が撮影ポイントになりそうなので、ここで1時間ほど粘って撮影に臨んだ。
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インストラクターが乗っているので、さほど危険はないのだろうが、時々操船がうまく行かず、団子状態になったりしている。乗っているのは若者ばかりだ。
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イチオシ
すぐそばに笹笛橋という歩行者専用の吊り橋があり、そこもラフティング撮影ポイントとして良さそうだったが、次にいつ、ラフティングのボートが来るかわからないので、1時間ほどで切り上げることにした。
次に向かうのは、谷川岳一ノ倉沢だ。 -
残雪が残る谷川岳に登る技量はなく、最近では初心者コースの登山すらしんどくなっている。そこで今回は、天神平ロープウェイ駐車場から一ノ倉沢出合までの林道を歩く簡単ハイキングコースを楽しむことにした。
参考までに10年前の天神平からトマの耳までの登山記はこちら。
「谷川岳登山と榛名神社参拝、伊香保温泉へ」
https://4travel.jp/travelogue/10703743 -
イチオシ
見通しが悪い舗装された林道歩きは退屈だが、時折、見通しが利くところがある。今を盛りの目に鮮やかな山腹の新緑がまぶしい。
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山野草も芽吹いている。蕨でもゼンマイでもなさそうだが、シダの仲間?
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ヤマハハコ
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途中のマチガ沢まできた。
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ここも眺めが良い。沢の上流部をアップで
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マチガ沢の新緑
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笠ヶ岳、朝日岳方面を望む。足元にはヤマハハコの群落
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なじみの春の山野草もちらほら。こういう花々を撮影しながら歩けば、林道歩きも退屈しない。
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アカヤシオかな?
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もう一枚パチリ
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アップで
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虫狩(オオカメノキ)の花
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ちょっと先にも虫狩の花発見
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イチオシ
イワウチワも発見!
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群落というほどではないが、ところどころ涸れ沢のようなところにたくさん見つかった。
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芽吹いたばかりの山野草。種類はなんだろう?
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イチオシ
50分ほどで、パッと視界が開けた。一ノ倉沢出合に到着。
荒々しい岩稜と麓の新緑の対比が素晴らしい -
左側にレンズを向けて
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反対側の笠ヶ岳、白毛門を望む
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イチオシ
一ノ倉沢出合の最奥部には、高さ3~4mの雪の回廊が残っている
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雪の回廊の中から反対側の笠ヶ岳、白毛門を遠望。人の高さと比べると残雪の厚さがよくわかる
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谷筋にも深そうな残雪が残っている。
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イチオシ
谷川岳は一昨年までで遭難死者818名、行方不明者6名を数え、大半がこの一の倉沢で亡くなっている。ヒマラヤ、アルプスの名だたる高峰を抜いて遭難事故件数No1の魔の山であり、ギネスブックにも載っている。遭難者の身内の方だろうか、慰霊に訪れたのであろう。雪解け水が流れる道の隙間に慰霊の花が供えられている。合掌。
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新潟県との県境にそびえる谷川岳は天気が不安定で、昼前からガスがかかることが多いらしいが、この日はやや雲は多いが晴れ間が広がり、谷川岳頂上まで見渡せたのはラッキーだった。
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来た道を引き返す。帰りはゆるやかな下りなのでらくちんだ。
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宿に向かう途中で、遅めのランチ。最近、連れ合いが蕎麦に凝っていて、この日のランチも蕎麦をリクエスト。近くの蕎麦の店をスマホで検索して、選んだのは「そば処 角弥」という専門店。この辺りでは人気の有名店らしく、ネットでの評価が高く、広い駐車場も完備していた。店のオススメは「へぎそば」である。へぎそばというのは、繋ぎに小麦粉のかわりに海藻の一種、ふのりを使ったそばで、へぎという四角い器で供されるそばのことだ。新潟県魚沼地方が発祥だという。つるつるとしたのど越しが美味であった。
ピンク色の小皿は、この店オリジナルの紅ショウガの揚げ玉。珍しいものだが、なかなかいける。ビールのつまみにもなりそうだが、今はビールは飲めない(^ ^); -
今宵の宿は、利根川上流部の支流、宝川の畔に湧き出る宝川温泉。一軒宿の秘湯で、なぜか外国人にも大人気の温泉である。
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温泉の入り口には、こんな仰々しい門があり、ここをくぐっていく。
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宝川温泉の宿「 汪泉閣」の玄関。
なお、川を挟んで対岸には、 汪泉閣が経営する日帰り温泉施設「宝川山荘」が併設されている。 -
宿は本館、別館、東館と三つあり、かなり大きな温泉宿である。今回の宿泊は一番新しい東館だ。部屋からは川のせせらぎが心地よく聞こえ、対岸の緑にも癒される。標高が高い山間部なので、まだ桜も散っていない。
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昼過ぎまで雲が多かったが、夕方には晴れ渡り、上空には月齢10日のちょっと太めの半月が見えている
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イチオシ
宝川の清流。露天風呂に行く途中の橋の上にて。
ここの温泉のウリは4つある大きな露天風呂だ。摩耶の湯だけは女性専用だが、魔訶の湯、般若の湯、子宝の湯はいずれも混浴で、男女とも宿の専用の湯浴み着を着ての入浴である。 -
露天風呂でリラックスしたひと時の後は夕食。いわゆる古典的旅館会席料理だが、まずまずといったところ。左上:フキ味噌豆腐、前菜のうるいのお浸し、若鮎の揚げ物、山芋寿司、天豆密煮、など、鍋物は上州牛のしゃぶしゃぶ、刺身はマグロ、岩魚の昆布〆、鯛の炙り、右上:岩魚のから揚げ、左下:鰆の酢の物 右下:上州麦豚のグリル
あとはご飯、味噌汁、漬物、デザートのヨモギプリンなど(写真なし) -
翌朝露天風呂は5時オープン。
まだ入浴客がいない5時にさっそく朝風呂へ。だれもいなのでスマホで露天風呂の様子を撮影させてもらった。写真は魔訶の湯で畳120畳の広さがある。 -
魔訶の湯の隣の般若の湯(広さ50畳)から川を挟んで対岸の子宝の湯をパチリ。子宝の湯が一番広くて200畳の広さがある。
この後、子宝の湯に移動。子宝の湯から宝川を見下ろす情景が写真映えするのだが、入浴客が来たので撮影できず。 -
朝食後、8時までのんびり。
今回、go to travel 群馬県民割で宿泊料2人併せて¥10,000のディスカウント、さらに水上町限定で使える商品券\4,000ゲット。チェックアウト後、すぐに水上町外にでるので、宿の売店で、商品券をすべて消費。何を買うかは、連れ合いに一任。
得した気分ではあるが、一般論として、旅行ができる余裕のある人に税金を使うより、コロナ禍で本当に生活に困っている人にもっと手を差し伸べるのが、まともな政策だろうというのが持論なので、いささか複雑な気持ちではある。 -
翌日は、沼田市街から北上し、宝川温泉の東側に位置する玉原(たんばら)湿原、高原に足を延ばしてみた。沼田市街からおよそ40分ほど掛かる。
センターハウス駐車場に到着 -
案内マップで確認して、湿原入り口に向かう
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途中、ぶなの湧き水で、水を補給。冷たくまろやかな美味な湧き水だった。
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玉原湿原に入る。小尾瀬といわれるだけあって、雰囲気としては、尾瀬を想起させるが、広さは尾瀬よりはるかに小さい。
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玉原湿原
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方向を変えてもう一枚。
9月下旬には草紅葉が見られそうだ。 -
水芭蕉がところどころ咲いていたが、見慣れた水芭蕉に比べると大きさがずっと小さい。別種なのだろうか?
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見慣れた水芭蕉は、まだ芽が出たばかりで、花は咲いていない。
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残念ながら時期尚早だった。
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ブナ平方面を指示する道標
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玉原高原ブナ平に向かう。
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ブナの新緑が美しい
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途中、残雪を踏み越えて進む
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暑くもなく寒くもなく絶好のハイキング日和り
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逆光では、若葉が一層鮮やかさを増す
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ブナ平最高地点の三角点の標識
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再び残雪を超えて歩き続ける
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路の途中にあった倒木
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サルノコシカケがとりついたブナ
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根開きの時期は終わり、わずかに残雪があるのみ
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玉原は湿原は水芭蕉が時期尚早、ブナ平は新緑の季節ではあったが、根開きは終わり、ネイチャーフォト目的にしては、ちょっと中途半端なタイミングだったかな。
ただ、今回の旅のメインは秘湯宝川温泉の露天風呂を堪能することだったので、十分満足できるものだった。
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