小浜・若狭旅行記(ブログ) 一覧に戻る
2021年4月9日(金)12時半前、小浜城址から小浜漁港に向かう。来た道を戻り、南川を渡って、300mほど南に進んで、NTTのある交差点を右折、西に少し進むと右手に雲城公園と云う小さな公園がある。この公園は南川から南に掘り込んだ一番町船溜まりのどん付きにある公園だが、一番東側に雲城水と云う自噴井戸がある。<br /><br />雲城水は小浜城の別名「雲浜(うんぴん)城」に因んで名付けられているが、この辺りの湧水すべての総称で、船溜まりの東側の一番町一帯では、各戸に掘り抜き井戸があり、現在でも飲料水や料理に井戸水を利用している。また、海中でも多くの湧水が確認されている。<br /><br />JR東小浜駅の北で北川に合流する遠敷川の上流、鵜の瀬の山々を源泉とし、長い時間をかけて自然のフィルターでろ過され、海辺までたどり着いたもので、地下30mの砂礫層から湧き出る地下水は一年を通じて13℃。35か所の「福井のおいしい水」の一つに選ばれている。<br /><br />この自噴井戸にも毎日、豊富な水量の水が流れ出ており、多くの地元住民が水を汲みに来ている。私が行った時にも汲んでる方がおられた。地元の特産品のくず饅頭や豆腐、そば、酒などの製造にも活かされている。奥には水天宮が祀られており、毎年7月23日に水難除け祈願と水への感謝の「水まつり」の神事を行われているそうだ。<br /><br />雲城水の井戸からさらに西に向かうと小浜漁港に突き当たる。小浜新港とも呼ばれ、1973年から1988年に掛けて新たに整備された港。突き当りの西側だけでなく、南川沿いの北側とこの新港の埋め立て地の入口の南側にも船溜まりが造られている。<br /><br />ちなみに小浜漁港は正確にはこの小浜新港の他、雲城公園北側に船溜まりがあった津島漁港、小浜城址から北川を挟んだ北の先の西津漁港、さらにその北の内外海(うちとみ)半島の付け根に近い甲ヶ崎漁港、西津と小浜湾を挟んだ向かいの内外海半島の仏谷漁港の合計5つの港の総称で、福井県の45の漁港で唯一利用範囲が全国的な第3種漁港。<br /><br />古くから天然の良港として、奈良へ向かう朝鮮半島からの玄関口として、また、江戸時代は北前船の停泊地である小浜湊として栄えていた。若狭湾と小浜湾内から多数の魚介類のほか、魚網により鯖、若狭ぐじとも呼ばれるアマダイや若狭がれい(ヤナギムシカレイ)などの名産品が水揚げされる。 ただし、近年は漁獲量が大きく落ち込んでおり、30年前の40%程度になっている。<br /><br />突き当りを左手に曲がった先に鳥獣供養塔が建っている。調べてみたが、どういう経緯で建てられたのかは不明。彫られた文字は1988年から2000年まで小浜市長を務められた辻與太夫氏のものとのこと(下の写真1)。<br /><br />鳥獣供養塔から戻って右手にある濱の四季と云うレストランでお昼にする(下の写真2)。「四季折々の新鮮な小浜の魚を、海を見ながらゆっくり味わえる店」がコンセプトとのことで、確かに広い窓越しの岸壁や防波堤、小浜湾の向かいの内外海半島や久須夜ヶ岳の眺めは素晴らしい(下の写真3)。<br /><br />食べたのはおばま醤油干し定食1000円で、サバとアジの醤油干し。醤油干しはこの辺りに古くから伝わるもので、醤油と酒にさっと漬けて一夜干しにしたもの。小浜では、みりん干よりも一般的でささ漬と共に小浜の特産物となっている。うまい!御飯に味噌汁、サラダ、煮物に加えてコンニャクや切り干し大根のお惣菜も付き、量もたっぷりだった。<br /><br />このレストランは御食国若狭おばま食文化館の別館で、道を挟んだ北側に本館がある。入ってないが、1階に食に関するミュージアム(入場無料)や調理体験が出来るキッチンスタジアム、2階に若狭塗・若狭めのう細工・若狭和紙・若狭瓦などの伝統工芸を扱う若狭工房が、3階には温浴施設の濱の湯と味わい処 濱亭がある。2003年にオープンした施設。<br />http://www1.city.obama.fukui.jp/obm/mermaid/<br /><br />このレストランと本館の間の道を少し西に進むと、船着き場に出てそともめぐり遊覧船乗場があるが、その向かいに建つのが若狭フィッシャーマンズ・ワーフ。1985年に出来た施設で、1階にそのチケット売場と土産物コーナー、鮮魚と寿司のテイクアウトコーナーがあり、2階はレストランになっている。<br />https://www.wakasa-fishermans.com/<br /><br />そともめぐり遊覧船は内外海半島の外側、若狭湾に面して6㎞に渡って洞門、瀑布、断崖が連なる蘇洞門(そとも)を巡る。約60分のクルージングだそうで、これはまた改めて乗ってみたいものだ。<br />https://www.facebook.com/media/set/?set=a.7445103322226294&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br /><br />海岸通りを小浜公園に向かうが、続く

福井 小浜漁港(Obama Fishing Port, Obama, Fukui, JP)

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2021/04/09 - 2021/04/09

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旅行記グループ 小浜

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ちふゆ

ちふゆさん

2021年4月9日(金)12時半前、小浜城址から小浜漁港に向かう。来た道を戻り、南川を渡って、300mほど南に進んで、NTTのある交差点を右折、西に少し進むと右手に雲城公園と云う小さな公園がある。この公園は南川から南に掘り込んだ一番町船溜まりのどん付きにある公園だが、一番東側に雲城水と云う自噴井戸がある。

雲城水は小浜城の別名「雲浜(うんぴん)城」に因んで名付けられているが、この辺りの湧水すべての総称で、船溜まりの東側の一番町一帯では、各戸に掘り抜き井戸があり、現在でも飲料水や料理に井戸水を利用している。また、海中でも多くの湧水が確認されている。

JR東小浜駅の北で北川に合流する遠敷川の上流、鵜の瀬の山々を源泉とし、長い時間をかけて自然のフィルターでろ過され、海辺までたどり着いたもので、地下30mの砂礫層から湧き出る地下水は一年を通じて13℃。35か所の「福井のおいしい水」の一つに選ばれている。

この自噴井戸にも毎日、豊富な水量の水が流れ出ており、多くの地元住民が水を汲みに来ている。私が行った時にも汲んでる方がおられた。地元の特産品のくず饅頭や豆腐、そば、酒などの製造にも活かされている。奥には水天宮が祀られており、毎年7月23日に水難除け祈願と水への感謝の「水まつり」の神事を行われているそうだ。

雲城水の井戸からさらに西に向かうと小浜漁港に突き当たる。小浜新港とも呼ばれ、1973年から1988年に掛けて新たに整備された港。突き当りの西側だけでなく、南川沿いの北側とこの新港の埋め立て地の入口の南側にも船溜まりが造られている。

ちなみに小浜漁港は正確にはこの小浜新港の他、雲城公園北側に船溜まりがあった津島漁港、小浜城址から北川を挟んだ北の先の西津漁港、さらにその北の内外海(うちとみ)半島の付け根に近い甲ヶ崎漁港、西津と小浜湾を挟んだ向かいの内外海半島の仏谷漁港の合計5つの港の総称で、福井県の45の漁港で唯一利用範囲が全国的な第3種漁港。

古くから天然の良港として、奈良へ向かう朝鮮半島からの玄関口として、また、江戸時代は北前船の停泊地である小浜湊として栄えていた。若狭湾と小浜湾内から多数の魚介類のほか、魚網により鯖、若狭ぐじとも呼ばれるアマダイや若狭がれい(ヤナギムシカレイ)などの名産品が水揚げされる。 ただし、近年は漁獲量が大きく落ち込んでおり、30年前の40%程度になっている。

突き当りを左手に曲がった先に鳥獣供養塔が建っている。調べてみたが、どういう経緯で建てられたのかは不明。彫られた文字は1988年から2000年まで小浜市長を務められた辻與太夫氏のものとのこと(下の写真1)。

鳥獣供養塔から戻って右手にある濱の四季と云うレストランでお昼にする(下の写真2)。「四季折々の新鮮な小浜の魚を、海を見ながらゆっくり味わえる店」がコンセプトとのことで、確かに広い窓越しの岸壁や防波堤、小浜湾の向かいの内外海半島や久須夜ヶ岳の眺めは素晴らしい(下の写真3)。

食べたのはおばま醤油干し定食1000円で、サバとアジの醤油干し。醤油干しはこの辺りに古くから伝わるもので、醤油と酒にさっと漬けて一夜干しにしたもの。小浜では、みりん干よりも一般的でささ漬と共に小浜の特産物となっている。うまい!御飯に味噌汁、サラダ、煮物に加えてコンニャクや切り干し大根のお惣菜も付き、量もたっぷりだった。

このレストランは御食国若狭おばま食文化館の別館で、道を挟んだ北側に本館がある。入ってないが、1階に食に関するミュージアム(入場無料)や調理体験が出来るキッチンスタジアム、2階に若狭塗・若狭めのう細工・若狭和紙・若狭瓦などの伝統工芸を扱う若狭工房が、3階には温浴施設の濱の湯と味わい処 濱亭がある。2003年にオープンした施設。
http://www1.city.obama.fukui.jp/obm/mermaid/

このレストランと本館の間の道を少し西に進むと、船着き場に出てそともめぐり遊覧船乗場があるが、その向かいに建つのが若狭フィッシャーマンズ・ワーフ。1985年に出来た施設で、1階にそのチケット売場と土産物コーナー、鮮魚と寿司のテイクアウトコーナーがあり、2階はレストランになっている。
https://www.wakasa-fishermans.com/

そともめぐり遊覧船は内外海半島の外側、若狭湾に面して6㎞に渡って洞門、瀑布、断崖が連なる蘇洞門(そとも)を巡る。約60分のクルージングだそうで、これはまた改めて乗ってみたいものだ。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.7445103322226294&type=1&l=223fe1adec


海岸通りを小浜公園に向かうが、続く

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  • 写真1 鳥獣供養塔

    写真1 鳥獣供養塔

  • 写真2 レストラン 濱の四季

    写真2 レストラン 濱の四季

  • 写真3 濱の四季からの景色

    写真3 濱の四季からの景色

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