柏崎にある日本文学研究の大家、故ドナルド・キーン先生の記念館を訪問

2021/05/01 - 2021/05/01

2019年2月に日本文学研究の大家として知られているドナルド・キーン先生が96歳で長い生涯を閉じました。三島由紀夫や司馬遼太郎等の作家と交流のあったキーン先生は、膨大な数の日本文学研究の著作を残し、その功績を認められ、多数の賞を受賞していますが、2008年には日本政府より文化勲章を授与されました。日本と出身地のニューヨークを交互する生活を長年続けていた同氏ですが、2011年の東日本大震災が契機となって日本国籍を取得され、日本に永住しました。

新潟県柏崎市に「ドナルド・キーン・センター柏崎」があり、キーン先生の業績を紹介する記念館として機能しています。2013年9月より開館している同施設ですが、なぜ柏崎にこのような施設をと疑問を感じる人は多いかもしれません。自分も東京の方が自然なのではと感じていましたが、柏崎に本社がある菓子メーカー・ブルボンが同記念館をオープンし、またキーン先生の提案により、2007年の新潟県中越沖地震からの復興の力になるようにと柏崎を角書きにもつ古浄瑠璃が復活上演されたことから柏崎と縁があるようです。

何はともあれ、新潟を旅行した際には、ぜひ訪れたい場所でしたので、柏崎まで足を運び、キーン先生の記念館を見学してきました。

エリア 柏崎・鯨波海岸(新潟)

• 旅行の満足度: 4.5

JR柏崎駅で下車しました。

駅舎です。

駅前のビジネスホテルです。

ブルボン本社も駅前に位置しています。

商店街を通ります。

陶芸家とキーン先生の交流に関する特別展のポスターが貼られていました。

商店街にはレトロなお店が多かったです。

こちらでは、コーヒー豆を扱っていました。

左にあるのは、市民プラザです。

柏崎中心街の案内図です。

店名は本格的ですが、味の方はどうなのでしょうか。

さらに商店街を歩きました。新発田ほどではないですが、やはり閉めているところが多いです。

タイ料理店もありました。

少し迷いましたが、ようやく到着しました。

「ドナルド・キーン・センター柏崎」です。

入口です。

施設内に入ると、まず紹介のビデオを鑑賞しました。

先生の著作が本棚にありました。

「日本文学の歴史」は、代表作の一つです。

先生は、安部公房、太宰治、三島由紀夫等の戦後日本を代表する作家の作品を英訳しました。

先生の原稿です。谷崎潤一郎について書かれていました。

文庫本になっている先生の著作です。

館内の案内図です。

多くの人が疑問に持ちそうな、なぜこの施設を柏崎に作ったのかについて説明されていました。

施設の一番の見どころは、ニューヨークにあった先生のアパートをそのまま再現したコーナーです。

色々な記事で紹介されていました。

書斎に関する英語の説明です。

この展示室は撮影可能でしたので、たくさん写真をとれました。

NYのアパートをそのまま持ってきたような感じでした。

NYの自宅で使われていたものがそのまま寄贈されたようです。

精巧に再現されています。

ソファ等はそのまま持ってきたような感じです。

日本の版画です。

古い書籍がたくさんありました。

先生の著作です。

再現した書斎で撮った写真です。

再現したアパートは広々としていました。

リビングルームです。

ニューヨークの部屋からは、ハドソン川を眺めることが出来ました。

能や狂言に関する書籍がありました。

仕事机です。

正面の壁は、本棚で埋まっています。

比叡山の絵です。

CDコレクションです。先生は、クラシックを好んで聴いていました。

ダイニングルームです。

このアパートなら快適に生活できたでしょう。

不忍池のようです。

先生の日本文学研究の原点は、イギリスのアーサー・ウェーリが英訳した「源氏物語」です。

こちらは、ケンブリッジ大学です。先生は同校で５年間学び、講師を務めました。

古浄瑠璃に関する案内です。

施設内です。

センター開館に関する記事です。

地元の新聞記事です。

こちらは、司馬遼太郎が著作で述べた言葉です。

先生の著作が販売されていました。

色々な展示があり、なかなか見応えがありました。戦後日本の文学に関心がある人ならば、楽しめる施設です。

施設を後にしました。

柏崎駅に戻ります。

商店街を通ります。

かつては営業していたパチンコ店です。

柏崎は、水球のまちのようです。

駅舎です。

柏崎は、鯛茶漬けでも有名です。

花火大会でも知られていますが、二年連続で中止になりました。

信越線は本数が少ないので、利用する際は注意が必要です。

長岡方面の電車を利用して、新潟市内に戻りました。

電車が到着しました。