2021/10/22 - 2021/10/22
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capiさん
2021年10月22日(金)、コロナのせいでしばらく訪れていなかった京都へ行ってきました。私は大阪市民ですが、私にとって大阪に住む利点のひとつは、大好きな京都にすぐに行けることだと思っています。職場が大阪なので、朝寝坊な私は京都に住む勇気はないけれど(毎日遅刻しそうだし)、いつかは住んでみたい憧れの都です。
大阪の京橋から京阪電車に乗り、祇園四条駅で下車して京都入りしました。私はこの電車の旅について、ちょっと後悔しています。平日の朝9時過ぎの京都行ならそんなに混んでないだろうと勝手な予想をしていましたが、満員電車で座ることができませんでした。せっかく仕事の休みを取って小旅行するのに、これじゃいつもの通勤電車と同じ...。旅の高揚感が一気に損なわれる結果となりました。京阪電車には「プレミアムカー」があるので、余計に500円払ってでも、ゆったりと高級なシートに身を預け、車窓風景を楽しむ<非日常>を味わうべきでした。
そんなわけで、出だしはパッとしないこの小旅行でしたが、久しぶりに訪れた「建仁寺」(けんにんじ)がすばらしくて、とても充実した楽しい時間を過ごすことができました。私はこれまでたくさん京都のお寺を拝観しましたが、この建仁寺が一番のお気に入りです。
もちろん、私ごときが京都の案内人を気取ることなど到底できませんけど、みなさんにほんのひととき、この京都散歩のおつきあいをいただけたら嬉しく思います。(後半にはおいしい昼食もご用意しております!)。
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京阪電車の祇園四条駅7番出口を出て、花見小路通りをひたすらまっすぐ歩いて行くと建仁寺の北門が見えて来ます。駅から北門まで徒歩10分程度。建仁寺にはいろんな行き方がありますが、京阪電車で来た私はこのルートで向かいました。
建仁寺 寺・神社・教会
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北門を入って道なりに進むと、右手に現れる建物が「本坊」です。ここで拝観料を払います(600円)。入口で靴を脱ぎ、下駄箱に入れます。スリッパはないので靴下履きでお寺の中を歩くことになります。(法堂に行くときにはスリッパが用意されていますが、これはまた後ほど説明します)
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本坊に入ってすぐの部屋では、国宝「風神雷神図」に出会えます。これはデジタル複製画で、原画のほうは京都国立博物館で保管されているそうです。
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この部屋には小型の風神雷神図屏風も展示されています。
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こちらが実物大の「風神雷神図屏風」でしょうか。複製画ではありますが、ほぼ本物に近い再現度とのことで、なかなかの迫力です。
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風神雷神図は有名なので昔からなんとなく知ってるけど、じっくり鑑賞したことはありませんでした。そこで、これを機会にマジマジと見てみると、思っていたよりずっとかわいいお顔でした。
風神と雷神、どちらが好きかしら?と見比べ・・・ -
結論:どっちでもよい。
この風神雷神図のほか、以下建仁寺のみどころとなる襖絵、天井画、庭園などを撮影してきましたので、是非ご覧ください。 -
「本坊」と隣り合った「方丈」(建物はつながっていますので廊下を歩いて方丈に行けます)には、海北友松(かいほうゆうしょう)作の「雲龍図」があります。精密なデジタル複製画で、こちらも原画は京都国立博物館で大切に保管されているということでした。
これ、見てくださいよ!抜群にかっこよくて、胸がときめきました。こんな襖、ほんとにあり得ませんから!! -
こちらがもう一頭の龍。二頭の龍が8枚の襖に描かれています!
他のお寺と比べて、建仁寺は私の心をグイグイ惹きつけます。普通、お寺を訪れると、静かなる庭園の美を鑑賞し、本堂などで仏像を拝観します。大仏様を、また時にはお釈迦様を、阿弥陀如来を、観音菩薩を前にして、私は心の安らぎをおぼえたり、ありがたみを感じたりするわけですが、その印象は...あくまで地味。
ところがこの建仁寺は、国宝や重要文化財に指定された貴重で「かっこいい」お寺アート満載で、まるで美術館に来ているような楽しさです。その上、撮影可能なものばかり!靴下履きで思いつくままに回廊をぐるぐる回り、好きな絵を何度も観にいくというこの自由さが最高にいいんです!! -
小書院には大人気の襖絵があります。染色画家の鳥羽美花氏が日本の伝統技法である型染めで描き上げた作品「舟出」(2014年完成)です。ブルーフェチの私はすっかり魅了されました。
(建仁寺では、有名な風神雷神図や雲龍図だけでなく、鳥羽美花氏の「舟出」と「凪」、小泉淳作氏の天井画「双龍図」など、現代の絵師の優れた作品も鑑賞できます)。 -
こちら側から眺めると、水の動きがダイナミックに迫ってきます。
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これも素敵!ああ、吸い込まれそう…
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こちらが「凪」。先ほどの「舟出」の迫り来るようなインパクトとは対照的な、モノトーンの世界です。
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勝手に襖一枚分だけを切り取って撮影しても、美しい絵画になります。
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まるさんかくしかくの掛け軸。〇が「水」、△が「火」、□が「地」の象徴で、これらは宇宙の根源的な形態を示し、命の根源である自然を表しています。
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〇△□の庭です。手前の井戸が□、枯山水の波紋が〇、盛った砂が△。私の場合は、宇宙の根源や真理をこの庭に感じ取れるほどに洗練されていない自分の思想と、ここで向き合うことになります。「かわいいお庭!」じゃダメかしら?…ダメよね…
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潮音庭(ちょうおんてい)。この庭を囲む回廊をまわりながら、いろんな角度から眺めることができます。
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ここからの眺めも好きです。
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結構長い時間この回廊を行ったり来たりして、っていうかぐるぐる回って(時には腰かけて)、お庭に見惚れてました!
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建仁寺にはこんな円窓もあります。窓の外では大きな葉っぱが日差しを浴びて輝いています。とてもさわやかな光景でした。
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方丈の南側には大雄苑(だいおうえん)という優美な庭園があります。廊下に座ってしばらくお庭を眺めた後、写真のようにこのお庭を右手に見ながら、渡り廊下を渡って双龍図の天井画がある法堂(はっとう)に向かいます。
(渡り廊下の入口にスリッパが用意されてます。法堂へはスリッパ履きで行きます)。 -
2002年の建仁寺創建800年記念に、小泉淳作氏が丹精込めて描いた双龍図が法堂の天井に取り付けられました。
なんという迫力でしょうか!畳108畳分の天井いっぱいに、二頭の龍が舞っています。 -
片方の龍は口を開けていて、もう片方は口を閉じています。これは、あうんの呼吸をあらわしているそうです。建仁寺のこの龍は「五爪の龍」といって、爪が五本ある最も位の高い龍です。
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法堂で双龍図をこころゆくまで眺めた後は方丈に戻り、庭園散歩です。廊下を歩いていて見つけたこの場所から(適当な案内ですみません)、庭園に下りていくことができました。庭園を散歩するために、ここでお好みの履物をお選びください。(お好みのものはないと思いますが...)
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短い階段を下りて、庭園へGO!
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東陽坊という茶室につながる道を歩きます。
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こちらが東陽坊。千利休のお弟子さんの東陽坊長盛が建てた茶室とのこと。サントリーの伊右衛門茶のCMに使われたことがあるそうです。
東陽坊の中に入ることはできませんが、窓から中をのぞくことはできました。 -
庭には適度に水がまかれています。この踏み石?から足を踏み外すと「ねちゃ」となりますのでご注意ください。(ワタクシ、踏み外しました)。
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ビデオルームでは、法堂の天井画「双龍図」の作者である小泉淳作画伯がこの双龍図を丹念に描く様子、そして「双龍図」が作者の手を離れて、建仁寺法堂の大天井にその姿をあらわすまでの感動的な道のりを紹介したドキュメントが放映されていました。
私は見終わってすぐに、どうしてももう一度双龍図が見たくなり、またスリッパを履いて、心の高揚のままに、法堂に急ぎました。 -
楽し過ぎた建仁寺見学のしめくくりに、ご朱印帳を購入しました。これで私は〈ご朱印女子〉への道まっしぐら確定です。私が選んだのは2番の雲龍図。ちなみに上段にあるのはご朱印帳のケース(紙)です。ご朱印帳のお値段は1500円。プラスご朱印代300円で合計1800円でした。
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ご朱印帳は、前の写真の1番~3番と、この写真の4番~6番で(右端が4番です)、全部で6種類あります。この写真の3冊のご朱印帳は横開きタイプのものです。
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かくして私は建仁寺を心から満喫したのでした!来てよかったです。
京都旅行でお寺巡りなどをお考えの方がいらっしゃるなら、建仁寺をおすすめします。ここで紹介したもののほかにも、有名な襖絵や絵画、書など、まだまだたくさんの秀作がこのお寺には溢れています。時間のある方は写経の体験もできます(1000円)。それから、お寺観光とセットで考えられがちな「紅葉」ですが、建仁寺は「紅葉でこそ!」という分類には属さないタイプのお寺で、紅葉の時期も、そうでない時期も、いつでも見ごたえがあります。(紅葉であれば余計に良い!と思いますけどね)。 -
そろそろお腹が空いたので、お昼ごはんにしましょう。
建仁寺を出て、花見小路を通り(来た道を戻り)、四条大橋を渡って、先斗町(ぽんとちょう)に向かいました。 -
四条大橋を渡り切ってすぐのこの筋を入れば先斗町です。
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夜は賑わう先斗町も、お昼はあまり人がいませんでした。コロナの影響もあるんでしょうね。
目的のお店はこの通りの終わり近くにあるので、結構歩きますが、コロナ禍で私の好きないくつかのお店がどうなってるかを確認できたので(無事でした)よかったです。 -
道中、美術展のポスターを見つけました。この日、先斗町での昼食後、この絵画展に行きました。
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さらに先斗町を進むと
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目的のお店がありました!見逃してしまいそうなほど控えめな「うしのほね本店」の看板です。
以前、夕食で利用したことがあり、とってもおいしかったので(「できたて豆腐」が私の好みです)、この日の昼食にこのお店を予約しました。
「うしのほねランチ」(税込4800円)をいただきました。(うしのほねは食べませんよ)うしのほね 本店 グルメ・レストラン
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この狭い通路の向こうにお店があります。
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窓際席に案内されました。予約サイト(一休.com)では、窓際席確約とか、個室確約とかも選べるんですが、なにせ一人なので遠慮して、席指定なしの「コースのみ」を予約していたので、景色の見える席で食事することができて嬉しかったです。お店の方に感謝します。
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席にはこの日の献立と店主の方からのお手紙がありました。心遣いがすばらしいですね。
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まずは、ビール。楽しい小旅行に乾杯!
昼食の後に美術館に行くので、酔っぱらうわけにはいかず、ビールは1杯だけにして、あとはトニックウォーターを注文しました。 -
さっそくお料理が運ばれてきました。
かぶらの茶碗蒸しとワタリガニのあんかけ。
繊細な味です。京都だわ。
ざらっとした舌ざわりで、はじめは薄味が物足りない気がしましたが、食べてるうちにだんだんおいしくなってきました。 -
お造り3種。
お醤油は使わないお刺身です。
白身にはからすみをのせて(これ、おいしかったです)、ホタテにはジェノベーゼソースといくらを、かつおは満願唐辛子のソースでいただきました。
料理は一品ずつサーブされ、各料理について、お店の方が丁寧に説明してくださるんですけど、あまりグルメとは言えない私はしっかり覚えることができず、あれこれ忘れてしまいました。 -
続いては「椀物」。
太刀魚、湯葉豆腐、焼き舞茸、もずく、スダチが入ったやさしい味のお吸い物です。太刀魚おかわり!と言いたかった~ -
美しくて、見てるだけでも満足するお料理です。
繊細な味付けで、ひとつひとつ丁寧に作られていました。さぞかし体にいいだろうな~と思いながら味わいました。とりわけ、写真奥の鮎と栗のソースの思いもよらない組み合わせに感動。とてもおいしかったです。小さな椀に入ってるのは本日のポタージュスープ(エビのビスク)でした。
いつも「かつ丼」とか、「天ぷら定食」とか、がっつりした食べ物を好む私ですが、こんな食事に変えたらスリムになること間違いなしですね。先月は一カ月間、少し前にはやったオートミールダイエットを実行し、コロナ禍で増えた体重をもとに戻そうと頑張りましたが、結果はマイナス100g。1キロではなく、100gですよ...。この悲しみのダイエットは、もうやめました。 -
「焼物」は、さわらのスモーク。おいしかったです。野菜のタルタルソースをしのばせています、と説明を受けました。さわらの上に乗ってるのは、じゃがいものマリネです。
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メインは、うしのほね特製シチュー!
とろりと煮込んだ和牛を味わいました。
軽く焼いたバゲット付きですが、私は焼かないほうがよいかなと思いました。とりわけシャポー(バゲットの端の部分)は硬くなり過ぎてて、食べるのに苦労したので。 -
メインを食べ終わり、熱いお茶をいただきました。
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食事の最後は、三種のデザートです。
四角のうつわに入ってるのはバナナのアイス。素朴でハズレのない味です。クラッカーのことは忘れてしまったんですけど、写真奥のゼリーは絶品でした。あんずのゼリーだったかな?これなら丼いっぱいでも食べられそうです!(また太るけど)
先斗町うしのほね本店で贅沢なランチをいただきました。ごちそうさまでした! -
美術館へ向かう前に、ちょっと寄り道して高瀬川へ。私はいつも、この風景を愛してやみません。
みなさま、本日は京都散歩におつきあいいただき、ありがとうございました!
次の旅でまたお会いしましょう。
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この旅行記へのコメント (2)
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- takaさん 2022/03/20 21:02:39
- 憧れの建仁寺。
- capiさん、こんばんは。
いつもご訪問ありがとうございます。以前、お邪魔したのですが、建仁寺の旅行記について少し感想を述べさせてください。
capiさんは旅行記で「京都大好き」と仰っていましたが、私も全く同じで3年前に京都へツアーで訪れてからその魅力にはまり、また行きたい、今度はツアーではなく自分の行きたい所だけ計画を立てていきたいと思っていた矢先のコロナでした。
建仁寺も私の中では絶対に訪れたい京都3本の指に入るくらいのスポットです。教科書にも出てくる風神雷神図屛風、そして雲龍図、素晴らしいですね。Capiさんの写真からその迫力がド~ンと迫って来ました。
そして、紺碧の「舟出」、あ~羨ましい。これ全部生で見られたなんて。私は日本画が大好きなのですが、他の作家さんにはこんな作風の方ってなかなかいないのでとても新鮮です。水に映る絵の写真、本当に吸い込まれそうです。
双竜図も圧巻です。実は私の超古いミラーレスカメラの安い広角レンズを買ったのですが、この双竜図を見た時にこれを床から天井まで全部撮影するにはそれまで持っていたレンズでは撮影できないようだとわかってからなのです。でも、まだここを撮影する機会に恵まれていません。
こんな美術館のような所へ体が動くうちに是非行きたいとの思いが一層強くなりました。そして、うしのほね本店さんのランチ、値段もいいですが、その中身が凄いですね。見ただけで圧倒されました。恥ずかしいですが、こんなランチ食べたことがありません。京都らしい超豪華な和の懐石、羨ましいの言葉しか出ません。
いつの日か建仁寺へ行ってこんな料理もいただきたいと思いました。素晴らしい旅行記をありがとうございました。
taka
- capiさん からの返信 2022/03/22 19:37:57
- RE: 憧れの建仁寺。
- takaさん、コメントありがとうございます。私なんかにはもったいないくらいのお褒めの言葉をいただき、本当に恐縮です。
先日のtakaさんの旭川神社の切り絵御朱印と富良野ワインハウスの旅行記、最高に楽しかったです。切り絵の御朱印を見て思わずハイテンションになりました。色もデザインもかわいいし、これはかなりの人気でしょうね。御朱印に切り絵版があるということも驚きでした。
そして、富良野ワインハウスは私も前に行ったことがあり、ここをtakaさんに取り上げていただいてすごく嬉しかったです。私もチーズフォンデュを食べました(私の場合は2〜3人用のチーズフォンデュを友達と二人でいただきました)。それがめちゃくちゃ美味しかったことを思い出し、北海道が恋しくて泣きそうになりました。やっぱり、食は北海道が一番ですね。
本来、こうした感想はtakaさんのページで言うべきことだと思うんですけど、恥ずかしいのでこっそりここで言いますね。takaさんの美しく端正な文体と、慎み深く紳士的な物腰が私は大好きなんです。きっとすっごく知性のある方なんでしょうけど、時にはラフでリズミカルな語りで楽しませてくれるところも素敵です。これからも旅行記を楽しみにしていますので、よろしくお願いします。
あっ、忘れるところでしたが、建仁寺は美術館のように楽しめるお寺です。コロナの心配がなくなったら、是非訪れてください。写真の腕前プロ級のtakaさんならすばらしい映像が撮れそうです!
capi
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