2020/11/30 - 2020/11/30
247位(同エリア596件中)
ちふゆさん
2020年11月30日(月)11時過ぎ、勧修寺の境内に入る。山門の向かいに建つのが宗務所。玄関には菊花紋(裏八重菊)が掲げられている。12月間近だが、前には寒桜が咲いている(下の写真1)。
宗務所の左手にあるのが中門で、ここから先は拝観料が必要。中門の左手にある受付で拝観料(大人400円)を払って入場するが、この中門の前には亀甲垣が置かれていた(下の写真2)。日本古来の苦竹を使い、勧修寺の山号「亀甲山」に因んで亀甲模様に形取られた姿が印象的な足元垣で、2011年に作られたもの。
中門を抜けてすぐ右手に宸殿。入母屋造、桟瓦葺(さんがわらぶき)で、内部は書院造。上段の間に床、棚、付書院を配し、二の間、三の間が一列に並んでいる。江戸中期の1697年に明正天皇の旧殿が下賜されたもので、江戸初期の御所の建物だった。1872年(明治5年)から約9年間は勧修寺村組合立小学校(現在の京都市立勧修寺小学校の前身)の教室として使われた。京都市の指定有形文化財。
正面に、山階宮晃親王(1816年-1898年)の染筆になる「明正殿」の額が掲げられている。額の上部後ろの横木(ケタ)は中央は欅、左右は杉の巨木から取られている(下の写真3)。また、登り口の階段の手すりは木を曲げたものでなく、その形で切り出されたもの(下の写真4)。
宸殿の正面から南側を回り込んで裏側に進むと書院がある。宸殿よりちょっと前の1686年に後西天皇の旧殿を下賜されたもの(明正天皇の旧殿とする説あり)。元々は延宝年間(1673年から1675年)に造営されたもので、入母屋造、こけら葺で、江戸初期の書院造の典型とされる。内部は、門跡の御座所である「上段の間」、対面所である「次の間」、門跡の私室と思われる「柳の間」などからなる。国の重文。
書院の奥にある貝型手水鉢の半月水盆は徳川家が寄贈したもの。書院内部の天井や障子に月を写す趣向。書院の前庭は一面に樹齢約750年といわれるハイビャクシンが植えられている。1本の木。奥には徳川光圀寄進と伝えられている灯籠が据えられており、勧修寺型燈籠と呼ばれる。雪見灯篭をアレンジして創作されたもの。書院から眺める平庭の背後には氷室池越しに南大日山、さらに遠くには醍醐の山々を望む。
書院からさらに西に進むと五大堂。古くから如来の化身である明王のうち、不動明王を中心とした5人の明王を祀る御殿。真言宗などの密教では、大日如来の教えを知らしめる不動明王が衆生の信仰対象とされている。
その先に本堂。1672年に霊元天皇の仮内侍所を下賜されたもので、元は近衛家の建物であった。入母屋造、檜皮葺きで、京都市指定有形文化財。ただし、現在は修復工事中(下の写真6)。ご本尊の千手観世音菩薩立像は醍醐天皇の等身像と伝わるが、現存の像は室町時代頃の作。なお、普段は宸殿・書院・本堂とも内部の拝観はできず、春の特別公開時にのみ拝観できる。
この先は建物の南側の勧修寺氷池園と称される、氷室の池を中心に造園された池泉回遊式庭園を散策する。本堂から南に進み、観音様の石仏が置かれた石積み檀(下の写真7)の横を抜けると右手に鎮守社がある(下の写真8)。その先には修行大師尊像。弘法大師(空海)の修行中の姿のこと。真言宗の行であるお遍路に行けない人たちがこの像に祈ることにより、修行大師がその人の代わりに行ってくださるそうだ。その奥には役の行者像もある(下の写真9)。
いよいよ氷室の池。平安時代の作庭時に造られ、豊臣秀吉の時代に埋め立てられて半分のサイズになった。古くは毎年正月2日に池の氷が御所に献上され、その厚さで五穀豊穣が占われた。池には3つの島があり、北東の島は集仙島、中央近くは緑鴨州、南は方壺島と呼ばれる。
睡蓮の名所として名高い。睡蓮は5月下旬頃から見ることができるほか、初夏には半夏生、杜若、花菖蒲やアヤメの花が美しく咲き誇る。さらに7月中旬から8月下旬あたりは蓮の見頃。また、夕方になると琵琶湖から水鳥が帰って来、冬にはマガモも訪れる。
平安時代の姿をよくとどめており、池の奥側は庭園池とは思えぬほど鬱蒼としており、役の行者像の近くには「この先行かれるのはご自由ですが大いに危険」の看板。パスしたが、翠微瀑という枯れた滝跡とそこに鎮座するお不動様や七福神の一尊・弁財天を祀る弁天堂、さらに沢山の石仏像があるそうだ。
池の北西の岸に建つのは楼閣風の建築様式がひときわ目を引く観音堂。1935年(昭和10年)築造で大斐閣とも呼ばれる。池の北側の庭園にも桜や藤などが植えられ、寒桜が咲いていた。もちろん紅葉も見事。
池の東側から宸殿前に戻って行くと山桃の老木がある。落雷によって幹の真ん中から真っ二つにされたと云う樹齢350年の古木。その少し北にはさざれ石。「君が代」に「さざれ石の巌となりて」と詠まれたもの。元来「細石」と書かれ、小さな石のことを表し、小さな石の隙間が炭酸カルシウムや水酸化鉄等で埋められ固化した石を一般に「さざれ石」と呼んでいる。この宸殿前の参道の紅葉も素晴らしかった。
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次は隨心院へ向かうが、続く
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