2019/10/24 - 2020/10/24
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gianiさん
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ポワティエ近郊の小村で、
11世紀のフレスコ画を堪能する。
- 旅行の満足度
- 5.0
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-
ポワティエは、
パリ・モンパルナス駅からTGV一本で行けます。ポワティエ駅 駅
-
駅前のホテル。
掃除済の部屋があったので、
朝八時にチェックインできました。
感謝、感謝です。Pictav H´tel ホテル
-
鉄道駅の右側(パリ方向)にバスターミナルがあります。
直訳すると、道路の駅。フランス旅行でマストの単語です。
ここから、サンサヴァンへ向かいます。
12人乗りのミニバスでした。 -
チケットは、小さな入口の中で買います。
ようこそ中世へ!という案内が、、、サン サヴァン シュール ガルタンプの修道院教会 寺院・教会
-
クレジット決済も可能です。
チケットを買うと、
日本語解説にセッティングされたタブレットが渡されます。 -
教会のエントランス部分の天井画です。
ポーチにはキリストが人々を招く姿が。
ヨハネ10:9の「わたしは門です」という記述を借用した配置です。
その先には12使徒が。
11世紀の作品です。 -
十二使徒の手前には、黙示録を描写したフレスコ画が。
-
黙示録9章の記述。
第五の天使がラッパを吹くと、イナゴの災厄が。
このイナゴ、ライオンのような歯を持ち、
胴体は馬で、サソリの尾と針を持つ不気味な姿です。 -
第6の天使がラッパを吹くと、
新たな禍が起きるシーン。
画面右には、前述のイナゴの残像が小さく描かれ、連続的な時間経過を表現。 -
黙示録12章の記述。
龍が大水を吐いて、産まれたばかりの男子を溺死させようとするが、
天使から鷲の翼が与えられ、母子ともに無事に難を逃れた。という一連のシーン。 -
身廊の入り口側の天井画
逆さ上段:ヨセフの生涯
逆さ下段:アブラハム、バベルの塔
左下上段:天地創造(ほぼ欠落)、カインとアベル、ノアの生涯(次の写真)
左下下段:モーセの生涯 -
上の写真の右側の続き。
エントランスから身廊に入って手前の天地創造~ノア、
向きを変えてバベル~アブラハム、
また向きを変えてヨセフ、
また向きを変えてモーセという順番で、時代順に聖書の場面が描かれています。 -
ノアの大洪水の全景。
箱舟最上階に、ノアと妻、3人の息子とその妻たちが顔を出しています。 -
2階には鳥類が。交尾中です。
子を生んで多くなり、地に満ちよ。という神からの命令を可視化しています。
1階には動物たちが描かれています。 -
左上部分をタップして拡大。
大洪水の際、2人の巨人(邪悪な天使と人間女性の相の子)が船に捕まって
助かろうとする様子が描かれています。
聖書によれば、ノアとその家族以外の人類は溺死します。 -
箱舟は、バイキング船を模しています。
11世紀ポワトゥー地方の文化背景が分かります。 -
右上部分を拡大。
雨が止んだ後、ノアが鳩を放ち、
乾いた陸地が顔を出しているかどうか調査するシーンです。 -
聖書(中東)以外にも、五大陸の各地で洪水伝説が見られ、あらすじも酷似しています。
-
修道院長曰く、
フレスコ画を描くことは、趣味ではなく
修道士の修行の一環だったそうです。 -
付近で二人の聖人サヴァンとシプリアンの遺物が見つかったことから、
カール大帝の発案で創立。
権力者の庇護も受け、百年戦争も無事に切り抜けましたが、
ユグノー戦争でプロテスタント勢力に破壊されました。
その後は、カネ目的の世俗の人間が院長を歴任し、
中でも、1611年に修道士を全員追放して院を私物化したアンリ・ド・ヌシェーズは最悪の人物として知られています。 -
フランス革命で再び荒廃しますが、
19世紀に、史跡巡視官プロスペル・メリメを責任者として、
荒れ放題だった礼拝堂とフレスコ画を大修復します。
余談ですが、ビゼーがオペラ化した「カルメン」の原作を書いたのが、メリメです。 -
ところが、教区を統括する司教が手配した画家は、
ポンコツでした。
まずは身廊の柱をヴィヴィッドなカラーで塗りつぶして、
メリメは大激怒。 -
画家は聖書に関する知識も不足していて、
あろうことか、女性の創造の場面を修復する際に、
イヴにヒゲを描いてしまいました。 -
メリメの見落としにより、
現在まで残っています。 -
地下にはサン(聖)サヴァンと、その弟シプリアンの聖遺物があります。
-
苔やカビから文化財を守るために
普段公開していない部分も、電子的に閲覧できます。 -
教会を出て、
チケット売場横の階段を上って、修道院エリアへ移動します。 -
全盛期の間取り図。
地図の上を川が流れています。 -
上の見取り図によると、
現在庭になっている部分は、手前から道場、墓地、庭園、農場が続いていました。
現在の修道院は、トイレ等の跡に建っています。 -
「修道院での生活は、労働と祈り、賛美歌と断食の繰り返し、、、」
新しく開墾された森林や孤立した集落では、生活は特に厳しい。
食糧不足、時には飢餓が待ち構え、疫病は人を選ばずに襲ってくる。
それでも、スピリットは花開く。
文化とフランス語は前進し、音楽は自ら話したり書いたりする。 -
修道院が保有する中世の聖書写本
預言者編
写真、上段よりヨナ2:1、エレミヤ39:1-8、イザヤ7:14、エゼキエル37:22,23。 -
詩・格言編
写真は、上からヨブ2:10、伝道の書3:1-8、箴言1:1,2。 -
歴史書編
写真は、上から列王記第一3:12、ヨシュア記、エステル9:29、
下段の2枚は、ユディト記等の外典。 -
ペンタチューク(モーゼ五書)編
写真は、上から創世1:20、出エジプト31:18、創世2:7、
申命1:3。 -
四福音書編
写真は、上からルカ1:26、四書よりイエスの処刑シーン、ルカ2:8-12。 -
白い線で描かれる閃光は、作品に軽さ、威厳、優雅さをもたらす。
十本の角と王冠、そして七つの頭を持つ龍が出てきた。(黙示録13:1) -
装飾
実物を模倣せず、自由かつクリエイティブな作風。 -
最上階にある視覚資料
サンサヴァン教会の(ロマネスク様式の壁画)身廊
モーセ
身廊の北側のアーチ部分の下に描かれている。
最初の2つの場面は殆ど消えており、茂みでモーセが召され、モーセとアロンがファラオの元へ赴くシーンである。
樹木。紅海を渡る。天使。火の柱。モーセは民を指導する。雲の柱。神から十戒を授かる。 -
身廊の南側にアブラハムに関する11の場面が取り上げられている。
神はアブラハムに語り掛ける。木と人。アブラハムとロトは別れる。
アブラハムに故国を去るように命じることによって、「私はあなたを大いなる民族にする」と神に告げられた。ロトは捕らえられる。王たちの戦い。アブラハムとメルキゼデク。三人の登場。天使はアブラハムを祝福する。イサクが誕生する。イサクとイシュマエル。 -
ディスプレイでは、ポワトゥー地方、フランス、ヨーロッパのロマネスク壁画を検索できます。
写真は、ポワトゥー地方のサンピエール教会(9-10世紀創立)のもの。
12-14世紀に描かれた。 -
トリニート修道院(ヴァンドーム)
ロマネスク作品はノルマンディ、ドーファン、ブルゴーニュ、ルシヨン、オーベルニュ、ミディ地方に多く見られるが、最も密に分布するのはロワール渓谷で、ヴァンドームもその一つである。 -
観光案内所。
お土産も売っています。サンサヴァンシュルガルテンプ観光案内所 観光名所
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参考までに営業時間を挙げておきますが、
田舎はおおらかなので、定時に行っても、まだ開いていませんでした。 -
バス停の向かいにあるレストラン。
パステンプス イタリアン
-
フランスではごく普通のメニューですが、
地味豊かで、どれもおいしかったです。
調理法がシンプルなだけに、素材のおいしさがストレートに来ます。
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