気まぐれ春に誘われて　宇治

2021/01/28 - 2021/01/28

前日,
お洗濯を干していると、春の先発隊？
この明るさ、この暖かさ・・・
空を眺めて・・・ひらめく。
尹東柱（来月命日）の碑を探しに行こう。

当地のお天気は・・・、「晴れ」。
決まった、宇治へ。

エリア 宇治(京都)

京阪電車宇治駅到着。
振り返るとホームの時計は、ぴたり10時半。

宇治駅 (京阪) 駅

駅前の桜たちは、さすがに冬真っただ中。
蕾は小さく硬く、ほんとの春は遠い。

上流に向かって、左手河畔を歩く。

朝霧橋到着。
源氏物語の地、宇治。

朝霧橋 名所・史跡

道元、初開場の寺。
「興聖寺」
彼は宇治に生まれたこと、初めて知る。
・・・宝慶寺・・・越前大野は雪の中かしら。

「亀石楼」
出会って30年来、全然変わらない。
謂れの「別荘」の雰囲気そのまま。

亀石楼 宿・ホテル

玄関も開いていて、この時節にもかかわらず、お客様が来ているよう。

亀石楼 宿・ホテル

吊り橋に到着。
何々、天ケ瀬ダムに向かう看板に工事中！
この先、自動車も人も通れない？

対岸に移動。
吊り橋の木が新しい。
渡り終えたところで、お二人の年配男性が談笑中。
「お尋ねします。新白虹橋はどこでしょうか？」
「？・どんな字を書くの？」
「はい、新しいに白に虹の橋です。」
首を傾げられる。地元の人に見えるけど、そうじゃないのかしらん。
「尹東柱の碑があるところですが」
と重ね尋ねて、ようやく
「あああ、前にも尋ねられたわ。あそこに見える橋のどっちかにあるよ。」
やはり、地元のお人でした。
思いのほか、近くてほっとする。

お相手してくれた人は、地元。
相方の男性は、京都市内からジョギングに来ている元同僚。
お互い退職して、「もう古希やでえ。」と。
ー地元野球の世話をしている（多分監督）。
今年は、もうすぐ山形に試合に行くよ。
背中の手術をして、今日もリハビリで歩いている。ー

「宇治川には、鳥の種類多いですね。」
♂「渡り鳥や。川鵜も琵琶湖のほうから飛んでくるよ。」
等々、お話が楽しくて、ちょっと長居。

「元気でね」と声をかけられて、別れる。
そうです、今その言葉が重い。

前方にはクレーンが見える大工事中。

橋名には「白虹橋」。
昨夜PCで調べたとき、「新」が付いていたのは、新しいからかもしれない。
「白虹橋」と尋ねるべきだった。

碑が見えました。

当時の志津川地区の区長さんがこの地を提供と昨夜知る。
彼は、福岡刑務所で獄死。ここはとらえられる直前、同志社の学友たちと遠出をして、青春を楽しんだ場所。

表には詩文、「新しい道」
裏面には、建立の契機と願い。

昨日と異なり、お日様は顔を見せないけれど、尹東柱を思うには、ふさわしいなあと独り言ちる。
吊り橋まで戻り、対岸の橋口を見やる。
欄干によりかかっていた男性は、もうおられない。

亀石楼は、結構長い建物。
もう6年になるかなあ。KLの友人家族と日本の春を過ごせたのは、あの2階。・・・・
元気でいてほしい。

亀石楼 宿・ホテル

叔母たちと泊まったお部屋は、たしかあそこ。お布団から見上げ、お花見できたもの。
うんと昔のような、・・・。
彼女たちは今やそれぞれの地でホーム暮らし。

亀石楼 宿・ホテル

先ほどのジョギング男性が、私に気づいて、
「彼、まだいてましたか？」
「いいえ、もうおられませんでした。」
「帰ったんかもしれんなあ。」
いいお友達なんだ。

別れ際、「また！」と声をかけてくれた。

朝霧橋に上がり、宇治橋を眺める。
中の島は、私は以前のほうが好きだけど。
目になじむ風景になるのは、時間がかかるなあ。

あの見事だった桜たちを消し去って・・・なぜ日本は。

朝霧橋 名所・史跡

上流のほうに目を向ける。
家並みの下の川岸に、鵜飼季節の屋形船が停泊。

朝霧橋 名所・史跡

土手道の木々の間から平等院の屋根が見える。

平等院 寺・神社・教会

阿弥陀堂の真正面。
仏さまもはっきり見えました。
合掌。

平等院 寺・神社・教会

お庭の灯りが垣根越しに見えました。

対鳳庵でお茶をいただこうと思っていたら、案の定2月7日までclose。
観光案内所はウエルカム。

参道に降りて、御贔屓の茶屋へ。
お店の前で建物を眺めていたカップルと挨拶しあう。アルゼンチンからと。このご時世にです。驚く。この通りも人は私達だけ。

良い旅を！
反射的に脳内流れるワンフレーズ　この一節が大好きなんだもの
♪ノージョウレス　ポル　ミ～　アルへンティーナ～
ミ　アルマ　エスタ　コンティーゴ♪（気分はマドンナ）

寺島屋弥兵衛商店 グルメ・レストラン

祖母はここのほうじ茶が大好きだった。

寺島屋弥兵衛商店 グルメ・レストラン

お薄に
お煎茶も添えられて、さすがお茶屋さん。
今日のお菓子は、「羊羹」。
あれは、お茶摘み用の籠らしい。
普通の農作業と竹の細工が異なるなあ。

寺島屋弥兵衛商店 グルメ・レストラン

駿河屋さんの角を曲がり、信号を渡って、宇治橋通りに入る。
このお店は、宇治が観光一色店舗ばかりでないこと、発信。宇治散策のお楽しみ一番店。

上品なご主人が板場で、しゃっきり女将さんは、接客販売。元お魚屋さんだったような惣菜品目。
下段は、どれも108円。まずきんぴらごぼうと、ポテトサラダと、鯵の南蛮漬けと、鱧皮のきゅうりもみと、ここまで迷うことなく籠に入れて・・・好きな鯖はどの調理か迷う。
次に店頭コーナーで大発見、平子鰯のフライが本日大漁。旬ですね。大好物。

カワハギの煮付けを反対側の棚に発見。
あら、チーズ焼きなんて。
以前見かけなかった洋風ラインナップ。

奥には、大鍋に大根が色よく出来上がったばかり。
生のお魚エリアがなくなって、この満載お惣菜。この状況下でも繁盛の様子。
ほっとする。

ああ～　この鱧ふっくら加減がいいなあ。

宇治橋通りをさらに上がって、「タマキパン」へ。
店名がいつの間にやらmogmog?!
この看板人形、初めてお目にかかるような。
店名も中の様子も少し進化？
天下の「たまき亭」のご実家店だった記憶。

モグモグベーカリー グルメ・レストラン

ここはお抹茶を使ったものが多い。
でも私は、本日、栗とチーズ系で。

モグモグベーカリー グルメ・レストラン

私が知りえたころから、すでにこのアーケードっぽい建物小路は、ほとんどお店がなくなっていた。それが結構長い期間だった。
入口に確か、乾物とお寿司と総菜のお店だけだったような。

大阪屋マーケット 専門店

どういうこと！
いつの間に、へ～んしん？

大阪屋マーケット 専門店

とにかくずんずん最奥部まで探検。
ほとんどのお店は閉めていたが、ここ1店のみ開店中。

パインミー！本場よりうんとスタイリッシュだけど・・・。

大阪屋マーケット 専門店

冷蔵庫の中に目が行って。
オーガニックに、レモネード系にも弱い。made in ＮＺ

大阪屋マーケット 専門店

入口のchaiやさんに、この激変ぶりを尋ねる。
1年ほど前にこのようになったと。
ご近所さんらしい若い女性が来店して
「ラムチャイを」と言ったので、すかさず「私も！」
「ラム」を聞き逃さなかった。そんなのあるの？！
初体験。
「多め？少な目？」と聞かれたけれど、まだ標準がわからないので
「少な目！」

大阪屋マーケット 専門店

ラム入りでないチャイは200円。
宇治はいいなあ。
「大阪屋マーケット」
ーーーー看板もぜひ塗り替えずに、おしゃれにせずに、どこのまねっこもせずにこのまんまでいてください。応援しています。
宇治市遺産に私は認定します。

Watte chaiさん、メキシコのお話もありがとう。
桜の季節に必ず来ます。

京阪電車「宇治」駅の時計は、1時27分でした。

大阪屋マーケット 専門店