八雲立つ国への旅。帰りはお楽しみのサンライズ出雲。鹿と衝突で遅れ。

2020/11/02 - 2020/11/03

３日日の観光を終えて出雲市駅に戻ります。
帰路は寝台特急「サンライズ出雲」。高松からの「サンライズ瀬戸」とあわせ、最後の定期寝台特急です。寝台は全て個室です。旅の最後に楽しみがあるのはいいものです。
発車が１９時少し前、と早いので夕食は車中で、ということにしてお弁当を近くのイオンモールで入手。夜のお菓子も飲み物も。
ミニラウンジで夕食、シャワー浴びて、星空見て、須磨浦や相模灘の夜景見て、月夜に浮かぶ富士山を見て、リアルサンライズ見て、といろいろ楽しみ。
しかし残念、今晩はどこまで行っても雨の予報なんです。
ところでサンライズエクスプレスの車内個室はシングル３種、ソロ２種、シングルツイン、シングルDX、サンライズツインと８種、左右配置まで考えると１４種もあります。それにノビノビ座席が２種。なので何回乗っても楽しめます。私はまだ３種類しか経験してません。
妻は初めて。相当はしゃいでました。寝台列車が交通手段から観光やエンタメの世界になりつつあるのを実感。それはそれでちょっと寂しいものです。
夜汽車は快適。と、山奥で急停車。鹿と衝突したとのアナウンス。鹿と列車の衝突が多いことは知ってましたがまさか自分の乗った列車にあたるとは思いませんでした。どれくらい遅れるのか、が心配どころです。

エリア 島根

• 旅行の満足度: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: レンタカー 新幹線 JR特急
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）
• 利用旅行会社: JTB

出雲旅行。レンタカーを出雲市駅近くの営業所に返したのが１８：１０。
サンライズ出雲の発車は１８：５１。

駅の隣は日帰り温泉施設。
時間があればここで休むのもいいかもしれません。

出雲市駅の南口。歩いて５分。

出雲市駅の北口。こちらがメイン。

駅の高架下の商店街でお土産物を探したり、

一畑電鉄の駅の方に行ったりして時間をつぶします。

発車２０分前。さて、そろそろホームに上がりましょう。

サンライズ出雲。入線は出発のたった５分前。
どうせ、ホームにずっと列車居なかったんだし、もうちょっと早く列車に乗れるようにもっと早く入線してきて欲しいなあ。
信号とか列車制御の関係で長くホームに留め置けない事情があるのか、あるいは長く置いておくとお客さん、買い物に出て戻ってこないうちに発車しちゃって置いてきぼり事件、とかあるのかも。

出雲市駅 駅

入線風景を見てからあわただしく乗車。
５０人くらいは乗っているかしら。定員１５８名だそうですから３０％くらい。始発駅からこの乗車率はすごいです。
やはり人気なのね。
なお、満席の放送がありました。

さて、まずはお部屋へ。今回は１人用個室「ソロ」の利用です。
廊下の両側に個室が連なります。
部屋のドアは全部開いてます。
（シングルDXとサンライズツインのドアは閉じてました）

ここが本日の私のお部屋。
ソロの１階。
昔乗った「あけぼの」のソロよりは快適そう。北斗星１・２号のソロよりはちょっと狭いかも。

ここが妻のお部屋。
ソロの２階。
夫婦で上下段重なった部屋です。
３週間前の予約時に２人で泊まれる部屋は空席がなく、シングルも１号車と７号車と離れた場所しかとれず、ソロなら近くに取れる、とのことでこうなりました。やはり人気なんですねえ。

部屋に荷物置いたら、まずはこれ。
シャワーカードの購入。
自販機で販売中ならまだ大丈夫。１日の利用数に上限があるとのこと。
昔乗った北斗星では３０分ごとの刻みで時間予約で車掌さんから購入したものですが、今は空いていれば利用可という制度に変わったようです。

カードです。

そして車内見学。まだ空いているうちに。途中松江や米子からいっぱい乗ってくるのでしょうから。
座席指定券だけで横になれる「ノビノビ座席」。
むかーし、広島行きの「サンライズゆめ」で利用。
快適です。
屋上機器のオンオフ音がけっこううるさかった。

本当はこの部屋に泊まりたかった「シングルツイン」。
２段ベッドで、下段は折りたためばソファーにもなる（はず）。
満席でとれませんでした。

「シングル」下段。
私は１０ヶ月前に「サンライズ瀬戸」で上段に乗車。
２階建の車両なので天井高いです。

ミニロビー。ここに移動して夕食にしました。
いつ来ても１組か２組しかいなくて空いてました。

部屋にあったプラコップを持参。
先ほど購入のお弁当と持参の缶コーヒーとペットボトルのお茶で夕食です。
窓の外を暗闇と街の灯。それと穴道湖の真っ暗な湖面。対岸の灯。
食堂車じゃなくてもいい感じ。

食事が終わったら部屋に移動。
妻のソロ上段の部屋でお茶タイム。

２０：５０ころ、突如急ブレーキ。
「鹿をはねたかな」と私。「なんでわかるの」と不思議そう妻。
「小動物と接触しました。点検します」と１５分ほど停車。
「隣の駅まで行って再度点検します」とさらに１０分くらい停車。
異常なかったようで発車。ほっとしました。
車内放送ではときどき「小動物」だったり「鹿」だったりしました。
「見えないのによく鹿だってわかったね。」と妻。
「電車が鹿をはねる」ことが多いのは新聞や鉄道雑誌で知ってたけど、まさか自分の乗った列車までとは。
でもこれで１匹の鹿の魂が昇天したわけで、手を合わせました。

ときどきシャワー室に行ってみますが、いつ行っても使用中で、更に外に１人待っている状況。まあ、２２時くらいまではシャワーのゴールデンタイムだからしかたなし。まあ、利用は深夜になるかなあ。
と、何回目かの探検のとき、シャワーカードの販売機にこんな表示が。
販売終了じゃなくて故障？？

シャワールームに行ってみると同じ表示。
ありゃー。
と、車内放送で「シャワーカードお持ちの方はシングルDX客専用のシャワールームをご利用ください」との案内が。サンライズの編成には７両に二箇所シャワールーム。でもシングルDXの車両にある方はシングルDXのお客専用。一般客用が故障したのでそこを利用できる、ということのようです。

ということで、そのシングルDXのシャワールームに行くとやっぱり使用中で１人外で待っているという同じ状況。
なので部屋に戻って２人で夜のお菓子その２です。
さっき購入した出雲のお土産、もう食べてます。

最近のホテルのように部屋のモニターでシャワールームの空き状況がわかればいいのですが、２０年前製造のこの列車では無理か。たびたび斥候にでます。２１：４０ころに行ってみると空いてました。戻って報告。そう。使用するのは妻なんです。慌てて出ていきました。
３０分くらいして戻ってきた妻。感想を聞いてみます。
ドライヤーあってよかった。備え付けがリンスインシャンプーだったのが不満、だそう。
それより、最後に洗浄ボタンを押して部屋全体がお湯で洗浄されるのが面白かった、と言ってはしゃいでいました。
「寝台列車のシャワーは６分」の感想を聞きます。これを言うとみな必ず「そんな短い時間じゃ絶対無理」という反応が面白いです。もちろんボタンを押してお湯の出す時間であって途中で止めることももできる、と言ってるんですけど。
妻も例外ではなく。「時間短すぎて髪洗えない」とか「体流す最中に終わったら泡まみれで出るの？」とか言ってたのに、時間的に全く問題なかったとのこと。残り１分切ると１０秒ブザーが鳴る仕様だそうですが、鳴らなかったとのこと。女子でも余裕のようです。

倉敷駅２２：３７。鹿にぶつかったので２３分延です。

倉敷駅 駅

岡山駅。ここで高松から来るサンライズ瀬戸とドッキング。１４両編成に。
サンライズ出雲は岡山駅の手前からのろのろ。何回が止まりながら先に到着のサンライズ瀬戸の後ろにゆっくり接近・連結。なので扉があいたときには連結済み。ホームに降りて連結風景を見ることできないのが残念。上り列車でホームに降りて連結風景見たければサンライズ瀬戸に乗りましょう。なお、下りは瀬戸と出雲が前後入れ替わっているので開放風景見たい場合はサンライズ出雲に乗りましょう。
さて、岡山発車も２３分延。

岡山駅 駅

今日は山側の個室なので明石海峡大橋や須磨浦の絶景が見られないのが残念。
神戸のあたり。都会だなあ。
六甲山に駆け上がる街の灯も印象的。
あの震災からもう２５年かあ。

大阪。０：５４発。２０分延。３分遅れを縮めてます。
ここで寝ることにします。

大阪駅 駅

ふと目が覚めると停車中。静岡でした。
動いてると熟睡。停まってると目がさめる不思議。
実は運転停車は何回もあるはずで、たまたま気がついたのが最初の「正規な」停車駅の静岡だっただけのこと。

静岡駅 駅

次に目が覚めたのは熱海。
目の前に１８５系が。
この４ヶ月後の２０２１年３月で定期列車から引退しました。

熱海駅 駅

ちょっと部屋を出てデッキで相模灘の朝の風景を。
雨なので冴えないですね。
この秋はほとんど雨が降らず晴ればかりだったのになぜにこの日に限って雨なのか。
しかも気圧の谷と同時移動だから昨日の乗車時からずっと雨。今頃出雲は晴れてるんだろうなああ。
せっかくの寝台特急の個室。部屋の灯消して満点の星空を見るのがすごく楽しみだったのに。あれはすごいです。みなさんもぜひ味わってみてくださいませ。

朝６時。天井から「コンコン」という合図。こちらも「コンコン」と返します。
朝食の時間の合図です。上下階だとこんな連絡方法でOK。いえ、携帯も通じますけど。なんか秘密基地の通信みたいで楽しい。
パンと缶コーヒーを持って２階のお部屋へ。

東海道線や

横須賀線の電車を見ると、帰ってきたなあ、という気がしますね。

横浜駅。
ここで時刻表を見ると、
「あれっ、定刻だわ」
そう、夜のうちに２０分の遅れを取り戻していたのです。

横浜駅 駅

川崎を通過し

多摩川を越えて東京都に入ります。

京浜東北線や山手線が行き交う都会の街をしずしずと進み、

東京駅７：０８定刻到着。旅が終わっちゃいました。この寂しさもまたいいですね。楽しい旅のエッセンスというか。
到着してから数十秒。荷物を持って部屋のドアを開けて、と、誰もいません。
下車したのは一番最後だったかも。みな早くから下車準備して出口に向かうのね。

東京駅 駅

「リアルサンライズ」は見られなかったけど、いい旅をありがとう。
また今度は晴れの日にシングルツインかサンライズツインに乗りたいなあ。

家に帰って恒例のお土産の写真撮影。自宅用のみ。
お米は旅行会社特典でホテルでいただいたもの。
他、ホテルの水やら日帰り温泉のタオルやら。
お店で買った土産も全部GOTO地域共通クーポン利用。
お金を払ったものはひとつもないという不思議。
GOTOの蜜に慣れすぎてしまうのが怖いです。